2014年06月18日

京都府立大学

 この月曜日に、京都に出向いて京都府立大学で講義をした。以前に書いたが、生命環境学部の岡さん(食保健学科・准教授)のご依頼で、南山教授にご招待いただいた。「食」に関わる学科で「微生物」の講義ですから「食中毒の分子細菌学」にしましょうかと、わりと安易に講義テーマを決めた。食中毒の研究は今はあまりしていないけれど(といっても全くしていないわけでもない。研究とはビミョーなものなのだ)、もともと私は食品衛生学を守備範囲に含める獣医公衆衛生学出身だったから、食中毒への親和性は高い。これに細菌感染の分子機構を交えて話をすれば講義なんてオチャノコサイサイだ(といっても、手を抜いて講義をするわけでは決してありません。念のため)

 受講生は学部2年次と大学院生を含めて30名と少しほどだった。ほぼ全員が女性で、男子学生は2名のみ(だったと思う)。さすが食保健学科である(?)。まぁ、女性が多かろうが、男性が少なかろうが、私の講義は毎度おなじみ talking class で変わらない。 そこでいつものように学生さんに質問を重ねながら講義をした。この大学の学生さんは、しっかり勉強しているという印象はいまひとつだったが、講義内容への喰いつきが良かった。多くの学生さんが、一生懸命聴いてくれている。寝ている者はいなかった(矢継ぎ早に質問する私の講義で寝る奴はだいたいおらんが)し、目の死んだようなのもいなかった。こういう雰囲気は講師を気持ちよくさせてくれるものだ。余計なことを喋りすぎて最後は少し時間が足りなかったけれど、おおむね納得のいく講義をさせていただいた。学生さんの方は納得のいく講義を受けることができたのかどうかは知らんが、、、、とにかくみなさんありがとう。

 京都府立大学のキャンパスはそれほど広くないように思う。しかし、建物の余裕のある配置や豊かな植栽で、決して貧相なムードはない。落ち着きのある、私の好きなタイプの大学キャンパスだ。そのキャンパスで何人かの学生さんとすれ違ったら、みんなお辞儀をしてくれた。これは大学の教育か?あるいはゆったりとしたキャンパスが自然と学生に礼儀正しくさせるのか、、、、あるいはタマタマか、、、、。タマタマでもいいや。気持ちのいいことには変わりない。実は学生時代、バスケットボールの試合にこのキャンパスを訪れて好印象を持っていたのだけれど、30年以上経った今もそれは変わらなかった。京都府立大っ! また来るぞっ(機会があったらね)

 そのあと夕刻遅くまで共同研究の関係でもうひと仕事して京都で夕食をいただいた。場所は、前回京都府立医大で講義をしたあとに訪れた、さくらももこ画伯のふすま絵のあるイタリアンキッチンである。

IMG_2103.JPG 今回はともぞうさんをアップ。
 この日は鴨川の床(納涼床というらしい)が出ていた。そこでいただくのはボルドーワイン。なんでイタリアンキッチンでボルドー?とかいうのは置いといて、鴨川と東山を望みながら床でいただくイタリアン。鴨川と東山三十六峰がそこにある。それだけでも京都はよろしい。いいなぁいいなぁと、調子にのって大阪にいるつもりで10時過ぎまで飲んでいたら、JR京都経由で伊丹駅に帰り着いたのは午前0時だった(レストランのあった五条木屋町からJR京都にでるのはとても不便なのだ)。

 京都はいいけど、実は遠い。街の規模の割に地下鉄の便が悪いのはなんとかしてほしいな、、。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

posted by Yas at 21:54| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月14日

Facebook 休憩中


 本ブログの更新を facebook に自動通知するのを止めてから「なんや、facebook やめたんかいな?」と何人かに言われた。確かに、書き込みも閲覧もほとんどしなくなった。Facebook 経由で連絡の取りやすい友人とメッセージ機能を使ってやりとりするくらいである。でも、やめたわけではない。ちょっとしばらく距離をおいて、つきあい方を考えて見ようと思ったのだ。

 それにはいろいろと理由がある。ひとつは、友人(の友人くらいの人たち)が「いいね」したり「シェア」したりして、ニュースフィードに現れてくる記事に私が戸惑うことが多い、ということだ。そんな記事のコメントには「泣ける」だの「酷すぎる」だの「美しすぎる」だの「感動的」だのといった修飾語がよくついているのだが、読んでみて「ふうん」と感心することはあっても、泣けたり、酷すぎると思ったり、美しすぎて感動したりすることはほとんどない。そもそも巷にそんなに心を揺さぶられるような話がたくさん転がっているはずもないと思うのに、やたらと目を惹こうとして大げさな修辞が並べ立てられているのにちょっとうんざりする。よく知っている友人の近況報告は楽しく読めるのだけれど、友人の友人(の友人?)くらいの、私のあまり知らない人たちがシェアしてきた記事は私にとっては邪魔だ。でも、そのうちのいくつかの記事には目を通してしまうので、それなりに時間を使ってしまう。これなら、Feedly みたいないわゆるニュースアグリゲーターを使って、自分の信頼しているサイトからの記事ばかりを集めて読む方がずっと効率がいいし、気分もいい。

 それから、ブログの更新通知を止めたのは更新通知後の「いいね」の数が気になってしまうから。そんなの気にせずに書きたいことを書くのが私のブログだったはずなのだけれど、「いいね」の数は更新後すぐに反応があるのでつい気になってしまう。我ながら情けないが、「いいね」を意識してブログの内容が若干変わって、さらに更新頻度も少なくなってきたのでこのままでは楽しくないと思って通知を止めた。一方で、ブログの記事内にある「いいね」マークは気にならない。そもそも、記事のアップを確認したあとに自分のブログサイトを何度も訪れることなどないのだから目にすることもあまりない。

 でもやっぱり一番大きな理由は、 STAP 問題に関する酷い(これはホントに酷い)記事を facebook を通じてたくさん読んでしまったことだ。この不正問題については、露見してしばらくたってみれば、実は科学を職業とする人たちには問題の核心はほぼ理解できていた(と思う)。知識も経験も乏しく、研究作法の教育もろくすっぽ受けていない、しかし饒舌で夢見がちな研究者はどこの研究機関でもいるものだ。そんな未熟な研究者がいい加減な実験データで飾った不適切な論文を一流誌に投稿し、どういうわけかこれが受理された。それがこの問題の核心である。STAP細胞があるとかないとか以前の問題だ。そんな人間をユニットリーダーとして理研が採用したというのが問題の発端にあり、論文発表時にマスコミに向けて派手な演出をしてしまったことが、その後に発覚した問題を無闇に大きくした。科学者の理解はおおよそその辺で一致すると思う。ところが、facebook で「いいね」されたり「シェア」されたりした記事の内容は違った。STAP細胞が生む利権(そんなもんあるかいっ)を巡っての理研の陰謀説やら、小保方さんを理研に送り込んだ(?)アメリカ研究機関の陰謀説やら、新進気鋭の女性研究者を妬む科学者コミュニティーによるネガティブキャンペーン説やら、、。個人的なブログだけではなく、ネット新聞やネット雑誌の記事もそんな論調だった。業界の人間から見れば、ありえない荒唐無稽な話が跋扈している。いわゆる時事評論家の書く記事は、ほぼどれもひどかった。しかし、研究の世界とは縁のない人がこういうものをいくつも読めば、それを信じてしまうかもしれない。

 ネット上で盛んに意見を開陳したがる人にはこういった陰謀論の好きな人が多い(と思う)。そんな記事を読むたびに違和感を感じていたが、今回は話題が話題だけに違和感が半端ではなかった。これが科学の話題であるから、この時の評論が的外れであることは理解できたが、翻って私のあまり知らない業界の話だと、いい加減な評論でも私自身が鵜呑みにしてしまうかも知れない。鵜呑みしないまでも少なからず影響を受けるかも知れない。これは怖い。そんな記事を読むのに時間を使うのもイヤだ。

 ということで、もうしばらくは facebook から遠ざかっておきます。別に、SNS を楽しまれている方々を批判しているわけではありません。私の SNS の楽しみ方が下手なだけだと思っております。ツィッターでもアカウントを作ったものの、混線したラジオのような情報の流れが理解できず、結局全く利用していない、そんな私の愚痴だと思ってくださいませ。 

 
、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 14:06| Comment(0) | コンピュータ & ガジェット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月10日

目標は岩田鉄五郎

 先週土曜日に微研ソフトボール大会が開催された。
 
 前回のエントリで宣言したが、わが「火の玉ストレンジャーズ」は優勝に向けてまっしぐら。朝8時半には会場である万博スポーツ広場に集合し、キャッチボールをやったりノックをやったり、、。やる気充分である。曇り空で日差しが遮られていることもあって気温は低い。なかなか良いコンディションであった。

 3チーム総当たりの予選では14対1と10対0でラクに2勝を挙げてトーナメントに勝ち進んだ。、、、ところが実は、わがチームのエースである私は第1試合でグラウンドに立ったときから立ちくらみがしていた。日差しはないが、湿度が高い。1球も投げないうちに、クラクラして、、んで1球も投げないうちから、休み休み投球をするというわけのわからん状態になった。やっぱ、トシか、、ただの運動不足か、、はたまた少し前に発覚した高血圧の治療が関係してるのやら、、。しかしとにかく打線は好調だ、加えて試合時間は「30分を超えて次のイニングには進まない」と制限が決められている。そのおかげで、第1試合は3イニングで終わった。第2試合は助っ人に来てくれていたオカケーの兄ちゃんに投手を頼んで切り抜けた。

 試合の組み合わせの都合で2時間半ほど待ったあと、ようやく臨んだ決勝トーナメントの1回戦は松浦研の「ウイルスバスターズ」である。ここはやたらめったらマラソンの好きな変人の多いチームで、これまでの戦績では「火の玉ストレンジャーズ」は分が悪い。おまけに、長い待ち時間が悪かったのやら、第1試合ですっかり消耗したのやら、、今度は投げる度に息切れする体たらくである。対してウイルスバスターズの面々は元気にバカスカ打ちまくる。くそっ、オッサン教授が投げとんのにちょっとくらい加減せんかい、、。
 ふと見ると次の打者は昔からよく知っているコバヤシ君だ、、、「コバヤシ、、オレはもうあかん、、、これ以上投げたら死ぬ、、、」と試しに同情を誘ってみたが、コバヤシは「そうですか、、」と言いながら涼しい顔で私のタマを打ち返す、、、。こいつらは最低である。相手側のベンチを見ると教授の松浦さんがこちらを見ながらニヤニヤと悪人顔で笑っている。、、くそっ、教授がベンチで左団扇で試合にも出ずにいるようなチームには、10点くらいのペナルティーを与えるべきじゃ、、。あとで主催の部員会に訴えてやる、、、。とか言っているうちに試合は10対7でわがチームの敗戦が決まった。

DSC01621.JPG んで、結局、3位決定戦はなんとか勝利して、火の玉ストレンジャーズは昨年に引き続き今年も3位で終わった。ウイルスバスターズも決勝戦で WISE(iFReC の選抜チームとかで、やたら強い)に敗れて2位だったそうだ、、、。みなさま、敵も味方もご苦労様でした。

 しかし、4試合、、といっても全部で5−6イニング投げただけだったのに、、そのあと2日ほどはひどい筋肉痛に悩まされるはめになった。今回ほどトシを感じたソフトボール大会はなかった、、。真面目に何か身体を動かすことをせんといかん、、と口に出してたら「そのセリフ、去年の大会直後にも言ってはりました」とチームの面々に指摘された。、、えいやかましっ、、。こういう反省が大事なんじゃっ、、。、、ホントにやるかどうかは別なんじゃっ。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく
posted by Yas at 20:11| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月04日

上げ潮


 少し前に、堀口研は史上最大メンバー数になったと報告した。その研究室の近況など、、。

 研究テーマの方向性を大幅に変更して3−4年。漸く基本的なデータが固まって、そこからスピンアウトしたプロジェクトのカタチが見え始めた。ここしばらくは業績が止まってしまって、わがラボは私のキャリアにおいて最大のピンチに直面していたのだが、トンネルは抜けた。この春は、共同研究員のスズコー、医学修士入学のテルチーとニィくん。医学博士入学のイッシーが、新メンバーとして参加してきた(テルチーは半モグリで以前からラボにいたけどね)。D4のオカケーは学位論文のためのデータを整え、D3のサーヤもそれなりに研究を進めて、今夏の「第8回 細菌学若手コロッセウム」で渾身の発表をする予定である。シショーの論文は雑誌投稿を済ませ、アヤッチの今の仕事は最終局面に入っている。いずれの研究もそれなりのクォリティはあるのではないかと、ラボのボスである私は思って(願って)いる。シンザーは、百日咳関連の同業他者が驚くような新しい方法論でホニャララのフニャララを解析しようとしていて、なかぴょんは百日咳で最後に残された大問題であるヘニャララを解明すべく、ストレス太りするほど実験を繰り返す毎日である。砂漠に水を撒くような、努力しても満たされないような状況はどうやら終わった(と信じている)。

 今週の土曜日は微研のソフトボール大会がある。我が分子細菌学分野の参加する混成チーム「火の玉ストレンジャーズ」も、これまでの強力メンバーに加えて野球経験者のスズコーとイッシーが参加して、チーム結成以来最強のメンバーになった。今回は目加田研の面々もチームに参加する予定である。、、、もうはっきり云って優勝しかありませんわ。先日は有力メンバーでバッティングセンターに強化練習に出向いた、、。が、生憎の雨で近くのラウンドワンのバッティングセンターは閉鎖、、、。仕方ないのでゲームセンターフロアを抜けて帰ろうとすると、その途中でサーヤがパンチングマシーンに飛びついた。
 やおらコインをゲーム機に投入したかと思うと、狂ったように標的にパンチを繰り出し始めた。、、、どや? この気合い、。、、、魅入られたかのようにコインを何度も投入し続けて、何度もパンチを繰り出し続ける、、、。どや? この迫力、、。挙句の果てに、自分でコインを入れては、イッシーやスズコーや私にパンチをしろと、盛んにすすめる、、、振る舞い酒ならぬ、振る舞いパンチというべきか、、、、。とにかくサーヤは異常にパンチングマシーンが好きなようだ。さすが武闘系細菌学者の異名をとる西川禎一教授の娘である。


 先週の土曜日はなかぴょんの誕生日だったらしい、、。教授室で仕事をしていると、部員室が何やら騒がしい。見てみると、学生さん達がなかぴょんのためにバースディーケーキを買ってきた様子である。土曜日の昼下がり。やおら巻き起こる「ハッピーバースディー・ツーユー」。「仲良きことは美しき哉」でございます、、なかぴょん33歳独身。これからも頑張ってくれ。

IMG_2122.JPG 時節柄、研究室にある観葉植物の植え替えをして、さらに数鉢を新たに買い増した。私も教授室にドラセナ・コンシンネを置くことにした。観葉植物のハウツー本によると、この木は1年で50 cm も幹が伸びるらしい。、、なかなか縁起がええがな、、。研究室のムードも上げ潮だし、コンシンネのように研究業績も伸びればなおよろし、、。
部員室に置いてある植え替えをすませたばかりのパキラも元気よく枝葉を伸ばしている、、いいよ、いいよー、、。、、が、、「枝が横に伸びすぎとんな、、、」と思って、ちょっと手でもって曲げてみたら、枝が真ん中からボキッと折れた。縁起わる、、い、いやいやっ、、ここから新芽がムニュッッと出てくるのだ、きっと、、。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

posted by Yas at 19:12| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月01日

静岡・伊豆へ一泊二日

 27日と28日にお休みをいただいて、家族で静岡・伊豆方面にドライブ旅行した。「生桜エビ丼を食べる」というのが目的である。

 先日、ここ数年の懸案であった難物の論文をやっと投稿することができた。次の論文にもすぐ取り掛からねばならないのだが、その前にすこし休んで気分転換をしたいとずっと考えていた。土日を利用しての旅行は、行く先々で混雑するだろうから気分転換にならないので、平日に有給休暇をいただこうとスケジュールを見渡して空いていたのがこの期日だった。

 桜エビのメッカは駿河湾・由比である。ここに、美味しい桜エビを出してくれるので有名な民宿料理屋「玉鉾」がある。そこを目指して午前8時過ぎに伊丹を出発した。愛車のシャリオ・グランディスはもう14年選手だが、まだまだ快調に走ってくれる。3時間半後に東名高速道路の浜名湖サービスエリアで休憩し、午後1時半頃に「玉鉾」についた。休日は増設駐車場にもクルマがあふれるほど混みあうらしいのだが、この日はわれわれ以外には全く客がいない。やっぱり休むなら平日だ。ここで、生桜エビ、生シラス、生マグロの三色丼をいただく。初体験の生桜エビは美味しかったけれど、身の柔らかさや味わいと全く食感の違う頭の殻が少し気になった。生シラスは淡路島で何度か食したのでお馴染みの味である。んで、この三色丼では生マグロが一番美味しかった。さすが、マグロ水揚げ量日本一を誇る清水港が近いだけのことはある。料理屋の女将さんと、連れてきた愛犬ミューをはさんでイヌ談義をして支払いを済ませる。平日のゆったりした時間だからこそ、女将さんとも世間話ができるのだろう。短いやりとりだったけれど、こうしたちょっとした事でも気分転換になるものだ。

DSC01426.JPG この日の宿泊は伊豆長岡温泉にあるペットOKの温泉宿「福狸亭 小川家」さんである。チェックイン時間まで少し間があったので、伊豆の国パノラマパークという、小高い山の上にある見晴らしの良い公園に立ち寄って富士山をパチリ。ここでも、公園内に他の客は全くいなかった。

 宿泊した小川亭さんは、低料金ながらペットOKのしっかりとした温泉旅館で夕食も美味しくてコストパフォーマンスのとてもよい宿で、ここでも良い気分にさせていただいた。

DSC01453.JPG 二日目は、韮山反射炉に最初に立ち寄る。小学生の頃に教科書か学習ノートに載っていた写真を見て、ずっと行ってみたいと思っていた所だった。さして興味のなさそうな家内や娘やイヌを尻目に、じっくり説明板を読んで炉の造りを観察して、、おかげで、これでどうやって大砲を鋳造できたのかという長年の疑問が解けた。

 そのあと、源頼朝の流刑地である蛭ヶ小島(小さな公園があるだけだった)、少し山梨側に足を伸ばして白糸の滝を見物して帰路につく。白糸の滝では、富士宮焼きそばを食べたけれど、、、普通の(海の家で食べるような)焼きそばだった、、。本当にこれがB級グルメでグランプリを獲得したのかしらん? 観光地の食堂のことだから、もしかするとこれは本物の富士宮焼きそばとは違う代物なのかもしれん。

DSC01489.JPG 新富士インターチェンジから新東名高速道路に入る。途中、浜松サービスエリア、新名神の土山サービスエリアで休憩して、伊丹着は午後8時過ぎだった。休憩に使ったサービスエリアはどちらも新しいし空いているしで、ここでも非常にゆっくりした気分にさせていただいた。浜松サービスエリアでは、せっかくだから(何が『せっかく』かわからんが)最後に桜エビパスタを食べた。

 「気分転換」と「桜エビ」がテーマの1泊2日の旅行だった。桜エビを食べる旅行だったし、研究室へのお土産も桜エビポテトチップス(カルビーのご当地もの)と桜エビたっぷりのお煎餅を買って帰ったけれど、よく考えたら桜エビそのものを買って帰ったほうが良かったかもと、伊丹についてから気がついた。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

posted by Yas at 16:35| Comment(3) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月22日

オープンアクセス・査読つき

 科学雑誌に投稿された論文の査読をするのは研究者の務めである。私は自分にそう言い聞かせて、よほど仕事が詰まってない限りは依頼された査読を引き受けることにしている。

 数カ月前にそんな調子で引き受けた論文は、中堅の電子ジャーナル(オープンアクセス・査読つきのあれ)に投稿されたものだった。論文を読んでみると、関係領域の研究者には有用な情報が含まれていて、知見は良いように思えた。電気泳動データの切り貼りもない(すいません、いらんこと書きました)。しかし実験の構成が緻密ではない。データの取り方も雑だ。とてもこのままでは雑誌への掲載を認めるわけにはいかないが、掲載を拒否するほどでもない。私の査読のモットーは「75点主義」である。だから、この場合は雑誌掲載の価値を認めつつ、新たな実験を3種類ほど提案し「そのうち少なくとも2つくらいの実験をすれば結論の正当性が確かになるよ」とコメントを付け、さらに本文や図表のいくつかの不備を指摘して、「Major revision(大幅修正)」の結論で雑誌社に報告をした。
 
 先日、その論文が修正されて再投稿されてきたようだ。雑誌社は再度私に査読を求めてきた。もちろん引き受ける。これは初投稿時にコメントを返した者の務めである。二回目の査読の時は、私の以前のコメントはもちろんだが、私以外の査読者のコメントとそれに対する論文著者の対応も目にすることができる。、、、それを見て、えらい驚いた。
 もう一人の査読者は、もしかするとあまり査読経験がないか、あるいは論文中の何かが琴線に触れて気負ってしまったか、あるいは性格が細かいのか、かなり長文のコメントを著者に返していた。その中でこの査読者は、思いつく限りの実験の追加を要求し、重箱の隅をつつくように執拗に論文の文言修正を指摘していた。、、、こいつは粘着気質か? 

 私の知っている生命科学の研究では、普通、ある作業仮説を検証するための実験は何通りも考え得るものである。しかしそれを全てやる研究者は普通はいない。それらを全てやったとしても、著しく研究内容の価値が高まるものではないし、100%の確度の結論が下せるようになるわけでもない。生命科学の実験は、ある条件に限った生命現象の一面を覗き見るようなものだ。それをいくら重ねても絶対の結論は得られない(何かを発見したとか同定したとかいう場合はそれもあり得るが、それは横に置く。この論文の場合は、解析的な仕事で仮説を確かめるという類の仕事である)。限りなく近づいても曲線が決して漸近線と接しないのと同じで、いくらデータを重ねても結論を支える知見としてはほぼ飽和してしまって完璧に結論を証明することはできないのが普通だ。それに、時間も予算も限られているのにそんなことをするのは現実的ではない。しかし、この査読者はそれを要求していた。これは妥当な査読コメントとはとても言えない。

 そしてさらに驚いたのは、それに対する著者の対応だった。

 この著者は、やっぱり何かが頭に来て気負ってしまったのかあるいはもともと粘着基質なのか、その査読者のコメントに逐一細かい反論をして見せ、その反論ごとに何種類もの文献を引用してかなり大部の文献リストまで作成していた。論文査読におけるやりとりとしては、私には経験がないくらい長い長い反論のメールを返してきたのだった。それもほとんどが科学的に意味のない子供の言い合いのような反駁だ。あるいは、査読者の意味のよくわからない追加実験要求に(意地になったかのように)応えたりもして、意味のわからないただ混乱を招くだけのデータを新たな図として付け加えていたりした。もう1人の査読者である私は、そんな幼稚な査読者と著者にはさまれて戸惑うばかりで、なんだか知り合い夫婦の痴話喧嘩に巻き込まれたような気分である、、。

 そこでできるだけ巻き込まれないように(巻き込まれることなんてないと思いますけどね)、「私のコメントに関しては充分に対処していただいている」として、「Accept(採択)」の結論にしようと思った。、が、、、追加実験のデータはあまりにひどい。研究の質を損なっているだけだ、、と思い直して、「この追加実験はもう1人の査読者のコメントに対処した結果だと理解はするけど、著者らの仮説を支持するデータになってないし、そもそも第三者である読者には意味がわからない("make no sense" というキツいかも知れない表現を使ってしまった)」と付記し、「Minor revision(若干の修正)」の結論に変えて雑誌社に返信した。そして、返信してしばらくしてから、科学論文の査読なのだから「なぜ仮説を支持しないのか」とか「なぜ意味がわからないのか」とかの理由を具体的に書くべきだったと後悔した。しかしそれよりも、その場を早く立ち去りたい「夫婦喧嘩を見た知人」の気分の方が強かったのだ。、実に後味の悪い論文査読だった。たまたま査読者と著者の相性が悪かっただけなのか、イマドキの中堅雑誌の査読って、あんなものなのか、、。なんか、世界の科学は大丈夫か? と余計な心配までしてしまった。

 そして今朝、雑誌社からその論文の取扱の最終結論を伝えるメールが届いた。「Minor revision」だった。私が再査読の返信をしてからずいぶんと時間が経っていたので、気になってその雑誌社からのメールを見ると、査読者が5人に増えていた。査読者の意見が大幅に違ったときは、査読人数を増やすことはよくあるが、、それにしても3人も増えていた(この3人は実に大人なコメントをしていた)。ところが、、あの粘着基質の査読者は再査読を拒否したとみえて、そのメールには彼(彼女?)のコメントは全く載っていなかった。もうっ、文句を一杯書いたのなら、最後まで責任もって査読しろよ、、、。

 最後は大人な結論で終わってホッとしたけれど、、、ほんと、世界の科学は大丈夫か?、、、、、

*:その結論が定説あるいは事実として受け入れられるためには、その結論に基づいて第三者が異なる目的で実験を構築して良好な結果を得るようなことが繰り返されなければならない。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

posted by Yas at 18:57| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月20日

「わかりません」は禁句にしたい

 前回からの続き(続編モノにするほど、話題がたくさんあるわけではないんですけどね、、)。

 16日。泊まっていた岡山三井ガーデンホテルで目が覚めたら、まだ頭のなかで「外は白い雪の夜」が鳴っていた。ちょっとだるい。朝食をとってタクシーで岡山大学医学部のある鹿田キャンパスに向かう。この日の講義の相手は学部3回生である。これまで様々な大学や学部で細菌学の総論や各論の講義を仰せつかってきたので、私には色んな話題を提供できる準備があるのだけれど、松下教授は「細菌毒素学の話題でみっちりやってくれ」とおっしゃる。そうですか、それではと「細菌毒素」だけの話題で3時間の講義をすることになった。基礎編60分、実例編60分、研究編60分。そんなマニアックな講義は全国を見回してもなかなかないんじゃないかと思う。

 いつもここで書いているが、私の講義はQ&Aを交えた会話形式である。これを私は talking class と呼ぶ。それぞれの話題ごとに次々と学生さんに質問をしながら講義を進めるやり方だ。この質問は学生さんの知識を問う類のものではない。わからなければウソでも口から出まかせでもいい、自分なりに論理的な説明をしてくれればよいのだ。そんな時に人は最も頭を働かせる。そういう作業を学生さんにして欲しいと思って質問しているのだ。いくら知識を問わないと云ったって、論理建てて説明するためには最低限の知識は必要だが、それを駆使して必死になって小理屈をこねてくれれば最高に嬉しい。そう思っていつも質問をしている。

 もちろん、こういった講義が楽しくなるかどうかは学生さんの回答の質に依存する。ところが、残念ながらこの時の講義は低調だった。みんな反応が鈍い。多くの学生さんは、基本的な生物学の知識が足りないように見えた。質問されてもまるで他人事のように空疎な受け答えをする学生さんも何人かいた。おかげで、いつもなら3時間でのべ120〜130人に質問するところが、この日は調子が悪くてその半分にも質問が進まなかった。こういう講義は時々経験するが、いつも同じ大学で同じように経験するわけではないので、決して岡山大学の何かに特有の問題があるわけではないと思う。実際、6年前の岡山大学医学部では実に楽しく質疑応答ができた。だから、たまたまこのクラスがそんな雰囲気だっただけなのだろう。しかし、、、。

 「学生さんには、自分の生活に関わる現実世界と教科書に載っているリアリティのない学問の世界があって、後者は自分に関わりがないと思っているんです」と松下さんが済まなそうに云う。体調が回復して、講義を見に来てくれていた岡大准教授で私の後輩のニシキくんも「彼らは知識の断片はあるんですけど、それぞれを関連付けて考えることができないんです。だから、知識の断片だけを『穴あけ問題のように』尋ねれば、かなりの正答率になるんですけど、論理的思考を要求されるとその断片的な知識も出なくなるんです」と寂しそうに云った。通年のカリキュラムに則った講義をしたことがない私には何も言えないけれど、二人の言葉に思い当たることはある。確かに、私に質問されると、多くの学生さんは質問に関した記憶を頭の中でただ探っているだけのような、無機質な顔になっていたような気がする。そこで一杯一杯になっていたら、論理的な思考なんかできるわけがない。

 でも、6年前は楽しかったよと言うと、「少し前に講義シラバスの細分化と強化が進んで、結果として大量の知識偏重の講義になってしまったのが影響しているのかもしれません」という答えが返ってきた。松下さんやニシキくんの話を聞く限り、岡山大医学部は様々な面で学生の教育にかなりの腐心をしている。けれど、肝心の講義カリキュラムが定型化しているために、◯✕問題や穴埋め問題しか答えられない学生を育ててしまっているとしたら残念なことだ。彼らは、一体いつになったら論理的な考え方ができるようになるのだろうか? それができなければ医者など務まるわけがないのは確かだ。臨床の現場に出てはじめて物事を考えるようになるのだろうか? 大学教育ではそういうのはもはや無理なのか? 学部も大学院学科も独自に持たない、学部の先生方の苦労も知らない附置研究所の教員だが、ちょっと心配になった。

 そんな話をしながら松下、ニシキ両先生と昼食をとったあと、岡山駅まで歩いて新幹線に乗った。
 来月には京都府立大学・生命環境学部で講義がある。ここでもやっぱり学生さんにたくさん質問をして、talking class をするつもりである。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 16:31| Comment(2) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月18日

岡山・サワラ・拓郎ちゃん

 岡山は大阪から新幹線で40分と少し。近いけれど、私にはそれほど縁のあるところではない。6年ほど前に当時の岡山大学教授の小熊先生にお誘いいただいて講義をして以来、多分訪れていなかったと思う。その岡山に15−16日に出張で出かけた。岡山大学医学部病原細菌学分野の現教授、松下さんに特別講義のお誘いを受けたのだ。

 講義は16日の朝一番からあるので、15日の夜に岡山入りし、松下教授を始め細菌学関連の先生方と夕食をご一緒することにした。メンバーは松下さんの他に、助教の美間さん、後藤さん、それに歯学部の中山さん。後藤さんはこの春まで微研にいた顔見知りである。中山さんはかつて長崎大学熱帯医学研究所の平山先生の研究室に所属していたので、その仕事はよく知っている。美間さんはお初にお目に掛かるが、岡山大学薬学部の教授だった土屋先生の薫陶を受けたとかで、それなら専門領域は想像がつく。皆さん細菌学領域のお仲間で、気楽にお話をさせていただけそうなメンバーだ。しかしただ今回、再会を楽しみにしていたニシキくんは、残念がら急に体調を崩したとかでこの夕食には不参加であった。

 皆さんに連れていただいたのは、山陽新聞本社の横から西川という川を渡ったところにある居酒屋さんだった。店内に入ると何やら懐かしい音楽が流れている。吉田拓郎の「外は白い雪の夜」だ。ふひゃぁ、この曲を聞くのは何年ぶりかしらん? その後に流れる曲も全て吉田拓郎。曲目からみて、おそらく名作と言われたライブアルバム「TAKURO TOUR 1979」から多くが抜粋されたオムニバスのようだった。これがエンドレスで流れている。ふひゃぁ、懐かしい、、、。店の人に尋ねると、店長さんが大の吉田拓郎ファンなんだとか、、、、いい店だ。 んで、皆さんと美味しい酒肴をいただきながら、先日急逝した清水徹教授のこと、日本の細菌学研究の将来のこと、私が再来年に世話人を務める学会総会のこと、細菌学会の運営のことなどをワイワイと話す。松下さんは真面目なので、決して話が馬鹿話に流れない。その辺が私とは違うところである。話の合間に聞こえてくる拓郎ちゃんの曲も心地よく、大変有意義な話をたくさんさせていただいた。

 この店を出たあと松下さんと別れて、美間さん、後藤さん、中山さんと「もう1軒行こう」と、ラーメン屋で美味しい餃子と豚トロでビールをさらに飲んだ。さらにシメに食べた長浜ラーメンも絶品だった。岡山はなかなか侮れん。この日いただいたのは美味しいものばかりだった。そしてみんなと別れたのは確か午前0時頃、ホテルでシャワーを浴びてベッドに入ったのが午前1時過ぎだった。

 頭のなかでは「外は白い雪の夜」がヘビー・ローテーションしていた。次の日は朝から3時間の講義である。(つづく)


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

posted by Yas at 18:17| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月06日

くろまんぷ

 ゴールデンウィーク最終日。娘はスポーツクラブに行き、家内は仕事に行くというので、お昼すぎまで北摂猪名川方面を自転車で走ってきた。大学への行き帰りではない自転車行は昨年秋の神戸以来である。

大学からの帰り道に猪名川町方面に立ち寄るのはなかなか難しいので、もしかするとこの辺りを走るのは相当久しぶりかもしれない。この方面には、多田銀山跡と「くろまんぷ」という、前から行きたかった場所がある。多田銀山というのはそのむかし豊臣秀吉が直轄したという、んで埋蔵金伝説があるという、夢のある史跡である。「くろまんぷ」というのは、当時の地域の住民が、工事を完成させるために資金を出し合ったという、日本最古級の石造りトンネルらしい。北摂の自転車乗りには有名なスポットである。「まんぷ」とは坑道をさす「間歩」が転じたもので、ときにトンネルのこともこう呼ぶらしい。穿った岩肌が黒かったので、「くろまんぷ」という。あるいは「暗まんぷ」とも呼んだとか、、。んで、今回は、銀山に行ってもゆっくり見物する時間はとれないので、その「くろまんぷ」を目的地にすることにした。

140506 at EveryTrail
EveryTrail - Findhiking trails in Californiaand beyond

9時半ごろに家を出た。クルマの通行量の多い県道をできるだけ避けて伊丹から川西までは田舎道や旧街道を抜け、能勢電鉄滝山駅手前から旧県道12号に入り、ここからひたすらに猪名川(水の流れる川ね)の上流を目指す。
DSC01387.JPGゴールデンウィーク最終日のこと、道にはそれはもうたくさんのサイクリスト(ローディー)がいた。ハイカーと同じで、サイクリストも路上で出会った他のサイクリストに挨拶をする。それで皆さん気持ちよく挨拶をしてくださるのだが、これがまた皆が皆、ヘルメットからジャージ、パンツまでビシッと決めたローディーである。交通量の多い県道だろうと上り坂であろうと自分を追い込むように必死で自転車を漕いでいる。もしかするとこういう人たちはみんな、レースに出場して勝利を目指す人達なのか? それに比べて私はユニクロのドライTシャツとカーゴパンツの出で立ちで、横道に逸れては風景を眺めながらチンタラと自転車を流している。そんな私にも、ローディーたちは自転車をシャーッと走らせながら挨拶をしてくれる。ひゃー、えらいすまんこって。私みたいなしょうもない街乗りに挨拶してくれんでもええですのにと思わず恐縮をしてしまう。5人6人のグループで走っているローディーとすれ違ったりすると、それこそコメツキバッタのようにヘコヘコと頭を下げてしまう。、、ほんとえらいすまんこって、、。

DSC01395.JPG「くろまんぷ」は、道の駅いながわを過ぎて猪名川町立楊津(ようしん)小学校の前を林田という集落に向けて上り坂を上りつめたところにある。到着してみると、思っていたよりもずっと小さなトンネルだった。ここは、北摂ローディーの間で人気のブロガーであるasyuuさんのお好みのスポットである。あまりに有名なので、「くろまんぷ」の周りでは大勢のサイクリストが休憩してるんじゃないか?とか想像したが、全くそんなことはなく周囲はひたすら静かであった。林田側のトンネル出口で暫く休憩していたが、その間にも一人も通りがかる人はいなかった。、、、asyuuさんといえば、ブログによく登場する和菓子屋「うませ」も今回ついに発見した。、、和菓子は買わなかったけど、、。

そこから林田に出て、佐曽利という集落を抜けて再び道の駅いながわに戻る。ここで水分を補給して12時半に帰途につく。帰りは下り道が多いこともあって1時間。午後1時半には家に到着した。4時間の気分転換だった。

この季節に木立の中を走ったせいか、帰ってみると着衣や首筋にいくつも毛虫が付いていたというオマケ付きの気分転換であった。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 21:09| Comment(2) | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月04日

研究室の人数

本年度の研究室の集合写真を撮った。総勢14名。

多くも少なくもない普通の規模のラボの人数だ。が、実はうちの研究室にとっては、今年の14人というのが史上最多人数になるのである。

DSC01348.JPG自分の研究グループを持って16年、教授になって13年。その間、メンバーの数は多くても8−9人くらいだった。べつに、たくさんのメンバーがいるビッグラボを望んでいるわけではない。でも、少なすぎては研究の最低限のクォリティーを保つのが難しい(とか言いながら、実際はかなりつらい時期もあったけど)。これまでの変遷を思い返してみると、ラボの人数は獲得研究費の多寡や、研究の進捗や成果とは全く関係がなかった。研究費が比較的潤沢にあってもメンバーが少なくて困ったことがあるくらいだ(あんまり書くと怒られるけど、その時はつまり、予算が余り気味で困った。、、、あくまで昔のことね)。その逆のパターンの、獲得予算に対してメンバーの人数が多すぎて研究費が足りなくなったということは幸いにもなかった。これまで少人数だったから、それなりに何とかなったわけだ。

このブログでは何度も書いているけれど、数年前に研究室のプロジェクトを大幅に方向転換させた。その前後の期間に、もし新しい学生さんがたくさんやって来ていたとしたら、それぞれに研究テーマを与えるのにも一苦労しただろう。しかし今はもういくつかのプロジェクトが動き始めているのでそういうことはない。もし人数が増えて問題があるとすれば、新人のためのスペースの確保だろう。もしそうなったら新しいデスクを買って、今は精製機器やディープフリーザーが置いてあるだけの上階の別部屋を整備しないといけないのかもしれない。それと、ボスとしての私の能力にも問題があるかも。メンバーが増えてプロジェクトの数があまりに増えると、きっと私の手に負えない。それに私は人間関係を丁寧につくり上げるタイプではない(つまり、人づき合いがゾンザイだ)から、たくさんの人間がラボをウロウロしていたら、それに耐え切れず精神的に病んじゃうかもしれない、、。

ということで、あと3−4人。総勢17−18人が限度だ、、と、研究室への参加希望者が殺到しているわけでもないのに、勝手な心配をしていたりする、。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 18:24| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月30日

チョチョイのチョイ

 少し前、 Tikit くんで「昼はクネクネ」を楽しんだときのこと。

 シフトレバーを動かしていないのに時々勝手にギアチェンジしたりして、どうもギアシフトが決まらないなと思っていたら、シフトのアウターケーシング(プラスチックのチューブ)が劣化してシフトレバーのハウジングから外れていた。
IMG_2096.jpg
 こんな感じ。

 自転車のギアシフトはインナーケーブルのテンションの変化で動作する。しかし、そのテンションはインナーケーブルを引っ張る力だけで決まるのではなくて、インナーケーブルとそれを包むアウターケーシングの長さの割合に影響を受ける。あ、ちょっとややこしいな、、、。つまり、インナーケーブルを一定の長さに保っていても、アウターケーシングが長くなると相対的にインナーケーブルが引っ張られるようになるし、アウターが短くなるとインナーに余裕ができてテンションが下がる。、みたいな、、ええぃ、、ということでとにかく、シフトケーブルというやつはインナーもアウターも健全な状態でなければならないのだっ(説明終わりっ)。

IMG_2093.jpg それで Tikit のシフトケーブルを見ると、アウターは劣化していたしそこからのぞいているインナーもくたびれているように見えたので、この際だから両方交換することにした。必要なパーツはアマゾンで注文する。まぁ自分で直す気になれば、自転車屋さんに出向かなくてもいいし、安いし、Amazonさまさまである。買ったのはMTB用のシフトケーブルセット。ケーブルにはブレーキケーブルとシフトケーブルがあり、シフトケーブルにはMTB用とロード用がある。これを区別せずに使うのはNGだ。Tikit にはMTB用のケーブルセットを使う。



IMG_2098.JPG シフトケーブルの交換はプロントくんですでに経験済みだが、Tikit についているスラムというメーカーのグリップシフトを分解するのは初めてだ。しかしこれもネットで構造を調べて、あっさり交換することができた。いまの世の中、便利である。

 ケーブル交換後はこんな感じ。金属製のエンドキャップがプラスチック製に変わった。自転車のメンテナンス本を見ながら変速機の調整をして終わり。その後、Tikit で何度か自転車通勤したがギアチェンジはバッチリで快調だ。

 いやぁそれにしても、、。自転車の仕組みは単純で、その仕組みさえわかれば簡単な修理ならチョチョイとできる。この世の中、仕組みがわかっても、チョチョイと処理できんことばかりの毎日ですけど、、、、、、自転車はエライ。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

posted by Yas at 22:39| Comment(0) | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月28日

京都だまる子だ鴨川だ

先週金曜日は京都府立医大で出前講義した。この講義は3年目。毎年の講義だけれど、受講する学生さんは毎年違う(あたりまえですけど)。今年の学生さんは一言で云うと「『堅実』だけど頭を使わない」。私の繰り出す質問に対して、知っていることに関してはかなりの正解を答える。だけど自分で考えないので、条件を設定して「どう思う?」と質問すると、何も答えられない。こうした学生さんの反応は、実は毎年違う。大学によっても違う。んで、この大学にかぎらず何回かに1回位は楽しそうに奔放に口から出まかせを言う(実は、私はそんな受け答えを学生さんに求めている)学生さんがたくさんいるクラスに出くわすのだが、今回はちょっと惜しいけど、そこまではいかなかった。

京都府立医大は鴨川西岸にあって、キャンパスから直接河原に降りることができる。講義前に時間があったのでその河原にでてみたが、のんびりと散歩する人たちやベンチで佇む人たちで、実にゆったりうららかな雰囲気が満点で少し癒やされた。さすが京都である。(あ、そうだ。この昼は、京都高島屋に勤める高校同級生のバンちゃんに昼飯をおごってもらった。バンちゃんありがとー) 思えば受験生のころ、「京都の学生さん」に漠然と憧れていたものだ。志望学部の関係や当時の家庭の事情で、願書を出すことも受験することも実際にはなかったのだが、そのせいか、ほのかな憧れはかえってしっかり心のなかに残ってしまった。京都に来るといつもそのことを思う。

IMG_2102.JPG講義後、かねてからの約束通り京都府大のオカさんと五条木屋町で食事をした。高瀬川や鴨川を望めるお店で、美味しいお酒をいただく。写真は二軒目のお店のフスマにあった「ちびまる子」。以前に来店したさくらももこさんが、マネージャーの止めるのも聞かずに興に乗って描いたらしい(隣に、とも蔵じいさんの絵もあった)。靴を脱いで上がる京町家風のバー、美味しいお酒、窓の外には鴨川〜♪(字足らず)。京都だ京都だ。

んで、飲んでる最中に、そのオカさんから京都府大での講義を依頼された。学部を持たない附置研の職員は、外部から依頼された講義はできるだけ引き受けるべきである、というのが私の思い込みである。ということで、近いうちに再び、京都の大学で講義をすることになった。

京都の学生さんにはならなかったけれど、京都の大学で時々講義や講演をやっている。高校生時代には思いもよらぬ36年後である。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 23:12| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月21日

隠れた名店

 「美味しいコーヒーを淹れられるようになったらカッコいいな」とずっと思っていた。

 しかし、言うばかりで実行しないのが私の特徴である。研究室には数年前に大学院を修了したキムジュンが記念に置いていった新品のミルがある。ドリッパーもずっと昔からある。無いのは本人のやる気だけだ。、、、というのが長い間続いていたが、ついにそれも終わりの時を迎えた。

 大学の近くにはこだわりのありそうなコーヒー専門店がいくつかある。
IMG_2082.JPG なかでもこの店は出色だ。どう見ても普通の家に大きな看板。かつてラボメンバーだったトッシーが散歩中に見かけて「凄いコーヒー屋さんがあります!」と言って大騒ぎしていたのがこの店だ。先日、近くのファミレスで昼食をとったあと、その店に立ち寄ってみた。



IMG_2081.JPG
 店内はこんな感じ。家の軒先を伸ばすように建て増して、カウンターとテーブルを入れただけのようなスペースである。誰もいない。やがて客が来た気配を察知して家の方から奥さんが出てきたが、この人が中々の人物だった。 


 コーヒー豆の価格はだいたい330円/100グラムくらいで、ブルーマウンテンだけがその倍くらいする。
「コーヒー豆って、買ったことないんですけど」という我々(なかぴょんとテルチ−と私)に、奥さんは銘柄の1つずつの特徴を説明してくれたのだが、その中に「おすすめ X」というのがあった。不思議がる我々に、「実はこれはザンビア産の豆なんだけど、あんまり印象ないかもしれない(ザンビアの人が聞いたら怒るやろ)ので、『おすすめ X 』っていう名前にしたの。すると、みんな興味を持ってくれて売れるのよ〜」と嬉しそうに云う。、、確かにそうだ。思わず「おすすめX」とそのほか三種類400グラムの豆をお願いしてしまった。
んで、それを準備してくれるあいだ、奥さんは喋る喋る。
「へぇ、大阪大学の人なんですか? じゃぁヨシズミさん知ってます?」
ヨシモリさんなら知ってるが、ヨシズミさんは知らない。「大学の先生ですか?」と聞くと「ううん。この春に大学院を卒業した学生さん」という答えが帰ってきた。、、奥さん、それはなんぼなんでも無茶でっしゃろ。同じ大阪大学いうだけで、全部の学生さんを知ってるわけありませんがな、という我々を尻目に奥さんのトークは続く。
「STAP細胞って、ほんとにあるんですかね? 私はね〜、小保方さんの会見をテレビで見たんですよ、見ました?、あれ。あの時に小保方さんが『STAP細胞はありますぅ−』って言ったのよね『ありますぅー』って。私はあれで、あぁこの娘は嘘をついてるなって思ったですよ」と、なぜかしたり顔になる。こちらは「はぁ、そうですか、、、」としか言いようがない。
「この辺りには、学生さんがたくさん住んでらっしゃるんで、みんな息抜きにコーヒーを飲みに来てくれるんですよ。私と話をすると気分転換になるって」、、確かに気分転換にはなるやろね。仕事の息抜きに来たりしたら、二度と仕事には戻れなくなるような気もするが、、、。

 「また来てくださいね−」 奥さんは丁寧に100グラムずつ真空包装したコーヒー豆を渡してくれた。
 この店に入ったらコーヒーを飲まなくても癒やされた気分になったし、豆を買いに来ただけで、えらい楽しい思いをさせてもらえるし、、。きっとまた来ますよ。、、、、豆を挽いてコーヒーを淹れるのに私が飽きなければ、、きっと来ます、、。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

posted by Yas at 17:54| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月16日

注)百日咳ではありません

 どうやら先週末に罹ったらしい風邪で、この2,3日、えらい目に会っている。咳が止まらん。

 百日咳の研究をやってる研究室の教授が咳で苦しんでたらシャレにならんがな。とか言いながら、ゴホゴホゲホゲホ繰り返す毎日だ。気道が痛い。ゴホッ、ゴホッ。それにどうも身体が冷え切ってるようだ。部屋も乾燥している、、ゴホッ、ゴホッ、、、、。ということで、陽光暖かなこの季節なのに、セーターを着て部屋の扉と窓を閉め切って加湿器をフル稼働させて仕事をした。ゴホッ、ゴホッ、、、気のせいか部屋の中がジトジトしているように感じるけど、この方が体の調子はマシだ。

 このブログ、最近はなんだか体調不良自慢のブログみたいになってしまってるけどご心配なく(何が『ご心配なく』かわからんが)。今回の風邪もしっかり快方に向かっていますし、ここ2,3日で仕事もそれなりに出来たし、、、。大丈夫です(何が『大丈夫』かわからんが、、、)。

 ところでこの季節、うちの研究室サイト経由でこのブログに辿り着く方がたくさんいらっしゃるようだ。おそらく、大学院の配属研究室候補を探してうちの研究室のサイトを見て、さらにそこからこのブログを訪れているのではないかと思う。その内の何人かの人たちは、5月17日に開催される微研・iFReC 合同説明会に参加されるのだろうか? 、、、いやー、皆様。5月17日にお会いしましょう。当研究室は百日咳の感染病態の解明と予防治療方法の創成を目指しております、、。目下の大きなテーマは百日咳における咳発作の発症メカニズムの解明です、、、。

 、、、ゴホッ、ゴホッ、、。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

 
posted by Yas at 22:21| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月13日

昼はクネクネ

世は研究助成金報告書の季節である。

先週のあいだに取り掛かっていた論文を一度書き上げたので、土曜日はそんな報告書の作成だ。申請書と違って報告書を書くのにはそれほどプレッシャーを感じない(もう貰っちゃった研究費だからね、、)のだが、何種類もあるので手間はかかる。書かねばならない報告書の枚数が多いということは、それだけ助成金をいただいたと云うことだ。文句を言ってはバチが当たる。んで、時間はかかったけれどそれなりに仕上げることができた。

今月初めに通知された文部科学省(日本学術振興会)科研費の獲得状況も近年ではかなり良い方だったし、メンバーの仕事は順調にデータが積み上げられているし、やる気のある新人学生さんやその他の研究員が数人増えて、今春から堀口研はたぶん歴代で最多人数になった。一見、順風満帆風になってきた。ただ、肝心の論文を書き上げていかないと本当に順調とはいえないけれど。

でもとにかく、ここ数年では最も仕事が落ち着いてきたように思う。そこで、暖かくなってきたし、久しぶりに土曜日ポタリングをしてみた。

140412 at EveryTrail
EveryTrail - Findtrail maps for Californiaand beyond
目的地を設定すると、現在地から目的地までを直線で結んで示してくれる Car Navi ppoi という iPhone アプリをセットして自転車(この日はTikitくん)に取り付け、とにかく茨木−摂津を流れる大正川沿いに摂津まで走って、そこからひたすら直線で示された自宅の方向に向かって、街中を好き勝手に走ってみた。こうすると、目的地(この場合自宅)の方向を間違うことなく全く知らない街を楽しくポタリングできる。これが、小さな発見がたくさんあってとても楽しい。大阪にもまだまだちっとも知らない街がたくさんあるのだ。



IMG_2078 - バージョン 2.jpgむかし、関西ローカルテレビでタレントさんがただ街中をウロウロ歩きまわる「夜はクネクネ」という番組があったが、こっちは「昼はクネクネ」だ。最後は伊丹空港の飛行機進入路の下を通って(ここでは、着陸する飛行機をこんなふうに迫力たっぷりで見ることができる。)伊丹市内に帰った。

ふひー、気持よく走ったわいと満足してこの日は寝たが、今朝、目が覚めてみると身体が熱っぽくて、ノドが痛い。、、どうやら風邪を引いてしまった。、、

何でもかんでも気持ち良くうまくいくなんてことは、あんまり無いということですわ。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 19:23| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月09日

タマに「集中」の神が舞い降りるのだ

 私は元来、遅筆で遅読で集中力がない。およそこの商売には向いていない性質だと思うのだが、なんとかここまでやってきている。しかし今でも、研究教育に携わる大学教員としての仕事は私にとっては楽ではないのだ(まぁ、「仕事がラクだ」とかいう人はあんまりいないと思うけど)。毎日毎日、教授室でのたうちまわっているのだが、それでもタマに自分でも信じられないくらい集中できて仕事が進む時がある。今日、そんな時が久しぶりにやって来た。

 ちょうど関わっている論文の執筆が難物で、かなりの苦労をしていたのだがそれがウソのように今日は朝から筆が進む。論文構成もあっさりすっきりと整理し直すことができて、本当にやっと最終的なカタチが見えてきたのである。大きな達成感に浸って、嬉しくなってこれも久しぶりの、ブログの更新を今こうしてしている。

 思えば細菌学会からこっち、ずっと体調がよろしくなかった。これはもしかすると全てこの論文が原因だったのかもしれない。そうだ。ずっと身体がだるかったのも、下痢気味だったのも、高血圧も耳鳴りもピロリ菌感染も、全部この論文のせいだ。そうだそうだ、、と思いながら自転車で帰宅する。この季節の自転車通勤は、どのルートを辿ってももれなく桜満開のご褒美がある。おかげでさらに嬉しくなって超ごきげんである。

 この勢いで、明日はやっと初稿になる論文を仕上げるつもりである。もちろんこの論文には悪意のある改竄も捏造も悪意のない捏造も改竄もありません。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく



posted by Yas at 21:55| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月02日

まだ2年も先の話(第87回日本細菌学会総会3)


 この第87回の日本細菌学会総会では、再来年の総会を担当する総会長が決定する。その総会長の任がなんと私に下ってしまった。

 話は2ヶ月ほど前に遡る。ある先輩の先生と出張先の老舗料亭でお酒をいただきながら色々とお話をしていて、自然と話題が細菌学会のことになった。先生は、学会の運営が苦境に立たされているということでひとしきり心配の言葉を並べられ、そして「そうですねぇ、そうですねぇ」と相槌を打つ私に「ところで、再来年の総会長にキミを推すという動きがあるみたいなんだけど、、」とニコニコしながら仰った。しまった。学会の苦境話に相槌を打った手前、ここで私があっさりお断りするわけにはいかない。「うー、あー」と適当にごまかそうとする私に、この先生は、総会長としては若い私が学会を引き受ける意義や、負担をかけずに総会を運営するやり方などを熱弁されたのだった。翌日、帰阪する列車の中で、細菌学会理事長が私の居所を探しておられるというメールが追いかけるように届いた。さらに数日後、理事長と電話で何度かやりとりして、結局お引き受けすることになった。

 会員数が減少しつつある学会とはいえ、この年齢で総会長を務める例はあまりない。一方で「若いんだから、斬新な企画をして学会を盛り上げてくださいね」のようなプレッシャーも感じる(というか、実際に数人の先生にそのような意味のことを言われた)。しゃぁない。まだ2年も先の話だが、今からまじめに考えちゃる。
 んで、まだ2年も先の話だが、規模が規模であるだけに会場は早めに押さえておかなければならない。んで、学会運営会社に依頼して、すぐに会場を決めて予約していただいた。その会場は大阪国際交流センター。実は、私の生まれ育った上本町にある。幼なじみの皆様、小中学校の同窓会でも度々使った会場でございます。再来年、お邪魔します。、、、別に断る必要もないが、一応お知らせまで。

 まだ2年先の話だが、ホントに今からまじめに企画を考える。と、自分にプレッシャーを掛ける私であった。 

* お知らせ。訳あって、ブログ更新の Facebook ページヘの告知を止めようと思います。Facebook を通じて当ブログを御覧頂いている皆様、すいませんが個別に当ブログページに訪問していただくか、RSSフィードをご設定ください。まもなくFacebook へのリンクを切ることにいたします。ご不便をお掛けしますが、何卒ご理解いただけますようおねがいします。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく
posted by Yas at 23:28| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月31日

ホリプレ論文篇22「なぜ論文が書けないのか?」(第87回日本細菌学会総会2)

 今回の学会では、昨年の第7回若手コロッセウムで奨励賞をいただいたオカケ−が、受賞者の義務である若手セッションでの口頭発表を務めた。それと、サーヤがポスター発表。これは前回書いたように、優秀賞なるものを頂戴した。そして私は、若手の先生に依頼されて若手向けの講演をすることになっていた。依頼されたテーマは「論文の書き方」である。

 一度は断ったのだが、セッション世話人の徳島大の田端さんに「どうしてもお願いします」と粘られた。粘られると弱いのが私の欠点で、結局引き受けることになった。んで、どうせ引き受けるのなら言いたいことを言ってやろと心に決めて書いたのが、ちょっとエラそうで厳しい、以下の講演抄録である。

なぜ論文が書けないのか? ー「ホリプレ」論文篇ー

 科学論文とは、科学研究成果を記載した報告書のことをいう。しかしそれだけではなく、それが「科学論文」であると一般に認められるためには、その報告書が雑誌・書籍で掲載(公表)されなければならない。掲載(公表)されるためには、その報告書は一定の様式に則って記述されなければならないし、研究者仲間の批評に晒されかつその批評に適正に対応しなければならない。こうした「must-do」を乗り越えて、はじめて正当な「科学論文」であるということが認められるのである。一方、こうしたハードルのない学会発表の抄録や研究助成金の報告書の類いは科学論文とは認められない。
 上記のように一定の手順を踏んで公表した科学論文の質や量は、ほぼそのまま著者である研究者の評価につながる。この事実に対して色々と異論を唱えるのは自由だが、研究者のコミュニティーでモノを言うためにはとりあえず論文を書かないと一人前とは見なされず、一人前ではない人間のいうことなどには誰も耳を傾けたりしない。研究者は論文を書いてこそ、研究者なのである。しかし、周囲を見渡すと年齢や研究歴に関わらず、学会抄録は書けても論文は書けないという人は実は非常に多い。そこで、本演題では「なぜ論文が書けないのか?」を中心に科学論文の書き方について考えてみたいと思う。論文が書けない理由は様々だと思うが、本演題の議論で「書く」ためのヒントを掴んでいただければ幸いである。

 

 私は、生命科学系の大学や研究機関に所属する研究者のうち3−5割くらいの人が論文を書けないのではないかと経験上感じている。初学者はもちろんだが、年齢を重ねた研究者でも論文を書けない人は書けない。そんな思いが「なぜ論文を書けないのか」というタイトルを私に選ばせた。科学的論理を構築する能力があれば、科学論文を書くのに文才はいらない。書き方の作法やルールを勉強して訓練すればよいだけの話だ。それを怠るから書けない(もっとも、科学的論理性のない人には別のトレーニングが必要だが)。この講演ではそのようなことを伝えようと思った。当初、発表時間が20分だというので「それは無理だ」と25分程度に延長してもらった。論文の書き方を話すには25分でも本当は足りないのだ。、、、最初は断ったくせに、えらい気合の入れようである。

 用意したスライドは39枚。日頃ホリプレで「スライドは講演時間1分あたり1枚」と言っている私にすれば異常な枚数である。これを超早口で喋って24分で講演を終えた。話している最中のフロアの反応は割り合い良かったし、講演後には多くの方にも色々とよろしげな感想を頂いたので、出来栄えはそんなに悪くはなかったろうと思っている。
 
 さて、今回の学会場では、羊土社さんがブースを設けて拙著「研究者の劇的プレゼン術」や盟友アベッチの著した「もっとよくわかる! 感染症」を販売してくださっていた。拙著のことは、私と同じセッションで講演した新潟大の小田さんが講演中に宣伝してくれてもいた。そこで、会期途中にブースにいらした担当の方に聞いてみると拙著は完売したという。どひゃー、すげぇーじゃん、と東京弁で驚いたが、さらによく聞くと今回用意していただいたのは10冊だったという、ちょっと微妙な話だった。


* お知らせ。訳あって、ブログ更新の Facebook ページヘの告知を止めようと思います。Facebook を通じて当ブログを御覧頂いている皆様、すいませんが個別に当ブログページに訪問していただくか、RSSフィードをご設定ください。あと数回後に、Facebook へのリンクを切ることにいたします。ご不便をお掛けしますが、何卒ご理解いただけますようおねがいします。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

2014年03月29日

飲んで飲んで飲まれて飲んで(細菌学会総会1)

 この25日から28日まで、東京で開催された第87回日本細菌学会総会(会期は26-28日)に出席していた。ラボからは安倍、新澤、おかけー、サーヤも参加した。
 25日の夜に東京入りし、門前仲町の「魚三酒場」で群馬大学の富田さんのセットしてくださった飲み会に出た。富田さんは相変わらずである。どう相変わらずなのか、業界の方なら皆さんよく知っておられるが、、、教授になってもほんとに相変わらずである。
 このときは総勢8名。「魚三酒場」というのは新鮮な魚を格安で提供してくれる超有名店である。私は昔から門前仲町が好きで、しばらく定宿をその界隈で決めていたことがあるのでこの店のことをよく知っている。ただしいつも満員なので入ったことはなかった。その憧れの店でお酒を飲めて楽しく過ごさせていただいた。二軒目を出たのが12時前。そこから今回のホテルのある浜町まで歩いて帰る。

 次の日。学会初日。細菌学会総会は7年ほど前から、一般演題がポスター発表になり、プログラム委員会や総会長の提案によるシンポジウムやワークショップの各テーマでまとまった研究成果が講演されるようになった。このことによって、本学会は以前と比べてずいぶんと学問的に興味深い話題を議論できる場を提供できるようになった。今回も朝からセッション会場に居座って、昼は各種委員会の会議に出席。午後からはまた別のセッション会場で夕方まで過ごして、その後はポスター会場でワイワイと議論したり近況を語り合ったり、、、。んで、国立感染研の岩城さんにお誘いいただいて、この夜は都営新宿線森下駅近くで深川ムード満載の見知らぬ飲み屋さんに入ってみると、お客さんが誰もいない。店内の一部は照明が消されていて薄暗い。、、、と嫌な予感がしたが、料理は美味しくて静かで(他に客がいないからね)実はとてもいい店だった。いい店で話は弾む。そしてばかみたいに飲み続ける我々を見て、女将さんがあきれてまだ2−3割中身が残っている一升瓶(酔鯨だったか?)をくれた。この時のメンバーは岩城さん、藤永さん(微研)、三澤さん(宮崎大)、三宅マミちゃん(府大)と、シンザー、サーヤの7名。

 総会二日目。この日の夜は懇親会だ。その後は「若手懇親会(といっても年齢制限はない)」だ。このダブル懇親会では年上・年下を問わずたくさんの先生方とお話させて頂いた。懇親会では久保田萬寿、羅生門、十四代などの日本酒を美味しくいただいた。粋なお酒をご用意くださった総会長の渡辺治雄先生、ありがとうございました。若手懇親会では、普段飲まないアサヒスーパードライブラックをたくさん飲んだ。

 最終日。ポスター発表していたサーヤの演題が優秀賞に選ばれた。仕事は未完成なのだが、どこを評価していただけたのか。シンザーの指導で作成したポスターが見やすかったのか、どこかに将来性を感じていただいたのか、それとも再来年に総会長を仰せつかった私の研究グループへの配慮か(そんなことはないやろ)。学会プログラムが全て終了して、東大医科研のミムミムのグループと「どこかでお茶をしますか」と東京駅構内で適当な店を探すがどこも満員で断念して、そのまま帰阪する。その代わり(なにがその代わりかわからんが)、同じ新幹線で帰ったマミちゃんとサーヤと新大阪駅で飲んだ。この時に入った店も(チェーン店なんだけど)、思いのほかしっかりした美味しい肴を出してくれた。

 いつもながらよく飲んだ、いつもの学会であった。

  (総会の話題はまだしばらく続く)

* お知らせです。訳あって、ブログ更新の Facebook ページヘの告知を止めようと思います。Facebook を通じて当ブログを御覧頂いている皆様、すいませんが個別に当ブログページに訪問していただくか、RSSフィードをご設定ください。あと数回後に、Facebook へのリンクを切ることにいたします。ご不便をお掛けしますが、何卒ご理解いただけますようおねがいします。

、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 21:41| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月17日

もうすぐサクラ

 研究室では先月末あたりから風邪が流行りまくっている。先々週あたりからは花粉症も出始めた。おかげで、研究室のメンバーの多くが鼻づまりの鼻声になっている。特にひどいのは私だけれど、、。

 そんな今日このごろの研究室。鼻声で研究のディスカッションしていても、なんか緊迫感がない。まるで「ひょうきん族」のブラックデビルの「フェッ」みたいな声である。そんな声でめちゃくちゃ大切な局面で真剣に相談していても、どこかふざけてるようでしまらない「フェッ」。正しいことを言っていても、どこか間違っているような気がしてしまう「フェッ」。、、、、こんなことで、仕事が進むんやろか?、、と、思わぬ障害で締まらない今日このごろの研究室である。

 私も先々週から風邪で苦しんでいたのだが、2週間たってようやく立ち直った。そこで先週の土曜日に久しぶりに自転車で通勤して、帰りに調子に乗って北摂を回ることにしてみた。北摂を回るのはチョー久しぶりである。吹田キャンパスの千里門を出て北に向かい、小野原交差点から粟生間谷を抜けて府道4号線を辿って勝尾寺に出る。しかしいかんせん運動不足はごまかせない。実は粟生間谷付近ですでに息が上がっていて引き返すこともできたのだけれど、気持ちだけはまだ「体育会系」のオッサンは誰も見ていないのに勝手に意地を張る。そのまま勝尾寺まで、ゼェゼェ言いながら走る羽目になった。勝尾寺からは素直に箕面に下るコースを取ることもできるのだが、ここでも誰に対してなのかよくわからん意地を張って、山道(舗装道路です)を登ってさらに五月山を目指すことにした。

 その途中、五月山に向けての箕面ダム横の上り坂は私にとって鬼門である。自転車に乗車したまま峠まで登りついたことがない。そればかりか、以前はここで自転車を押して歩いていたら、箕面のサルに狙われたこともある、、。いつもは坂の途中までは頑張るのだが、この日はさすがに運動不足がたたって上りに入った途端に自転車を降りて長い坂道を押し歩くことになった。
 自転車は静かな乗り物である。サドルから降りて押し歩くとさらに静かだ。まだセミが鳴く季節でもなく、鳥がさえずることもない。全くの無音である。時折、遠くにエンジン音がしたかと思うと、しばらくして漸くクルマが通り過ぎていく。その後はまたひたすら静謐な山道を歩く。この間、30分ほどか、、。その後は、五月山ドライブウェイを抜けて、池田から伊丹に帰った。身体は疲れたけれど、良い気分転換になった。

 そして、今日も好天気に誘われて自転車通勤した。「暖かい」という今日の天気予報を信じて、ウインドブレーカーを着ずに家を出た。帰りは夜になるので、寒いかもしれないと恐れていたけれど、朝よりもさらに暖かかった。春はすぐそこである。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 22:17| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月12日

奇縁

研究室のプロジェクトの方向性を大きく転換させて4年目を迎えた。転換の中身を簡単に言うなら「毒素の生化学」から「感染現象の解析」ということになると思う。これ、もう少し説明しないとわかってもらえないと思うけれど、それは紙面の都合で(ホントはめんどくさいので)割愛させていただく。とにかく、毒素分子のマニアックなあーしたどーしたから感染現象全体に仕事の話題を広げたので、その分、われわれの研究に興味の目を向けてくださる人が以前よりも増えたように感じている。

その一番手が、財団法人阪大微研会かもしれない。われわれは単にザイダンと呼んでいる。昨年、ザイダンの理事長に元阪大教授、元医学部長で元医薬基盤研理事長の山西弘一先生が就任された。ちょうどわれわれの新しい仕事でデータが出始めたのでその話を申し上げたら「もっと話を聞きたいので、研究所のある観音寺に来てくれ」とさらに話を聞いて下さって、直ちに共同研究を結ばせていただく運びになった。この間、数ヶ月。この手の話の進展度合いとしてはかなり早い。ありがたいことである。そうして、先週に、共同研究員としてザイダンからスズキくんが配属されてきた。

IMG_2063.JPG非常に折り目正しいオトコである。岡山大学大学院出身。話を聞くと、なんと私の大学時代の研究室の後輩のニシキくん(現岡山大学大学院准教授)の薫陶を受けたという。ニシキくんは、大学院時代にB型ボツリヌス毒素の受容体がシナプトタグミンであることを解明した男である。いまも開口分泌の研究をやっているそうだ。そのニシキくんが「スズキくんは、ガッツがあってよく勉強して、能力の高いとても優秀な大学院生でした」という。

ふむ、、。では弟弟子の弟子であるからして、スズキくんは私にとって甥弟子に当たるのか、、、? 学究の世界で師弟関係を振り回すのはあまり好きではないが、それでもやはり弟弟子が絶賛する人ならば、安心できるのでありがたい。

今から何年間に及ぶのかわからないが、、スズキくんこれからどうぞよろしく、、。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 23:23| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月10日

Misty

 さらに前回の続き。

 どんなに優秀な研究者であっても、一人で論文を科学雑誌に公表するのは不可能である。その辺は当たり前だがブログなどとはずいぶん違う。まず原稿の段階で、論文は研究グループの間で何度もやりとりされて修正される(はずである)。雑誌社に投稿すれば、科学者である academic editor の手を経て、一般には複数の査読者に回されて内容を精査される(はずである)。つまり、論文が公表されるまでには、執筆者以外の多数の科学者が論文をチェックする(はずである)。一方、当時私が関係したこの不正行為は、全部で30件以上、1件に数カ所から数十カ所の不適切なデータの貼り合わせや重複が認められた極めて悪質なケースだった。それがなぜ、8年間も誰からも指摘を受けることなく続けられたのか? 残念ながら、査読者がまともに査読していないことを伺わせるような論文は巷の科学雑誌にあふれているので、百歩譲って、査読の段階では上手くチェックの目を逃れられたということにしておいてもよい(よくはないが)。しかしそれでも、同じ研究グループの人間がなぜ8年間も、100カ所以上ものデータの不正使用を見抜けなかったのか? 

 調査を始めた時、私はひと目で不正使用を発見することができた。別に私の目が良いというわけではない。実に無造作にデータが使いまわされていたのですぐに見つけることができただけである。大した隠蔽工作をするでもないおびただしい数のデータの使い回しを見て、鳥肌が立つほどだった。私の調査結果を見た知人は「この人は、ほんとは不正行為を見つけて欲しかったんじゃないか?」とまで言った。それが、長年の共著者であり論文の内容に応分の責任がある研究者たちの目には止まらなかったのだ。不思議でならない。

 共著者の一人は「彼/彼女が、そんな不正行為をするなんて信じられない」という言葉を繰り返した。「共著者である以上、あなたも『不正行為をした』ことになるんですよ」と私は思ったが、私の役目は調査であって糾弾ではないのでそれは言わずにおいた。別の共著者は「私は何も知りません」と憮然としていた。私は、共著者が何も知らないなんて言うべきじゃないでしょ?と思いながら、被害者然としているその人を眺めるばかりだった。それと、あの筆頭著者の憔悴しきった顔。奇妙な印象だけが残った。私がこの件で知っている話はこれだけである。その後の調査委員会の報告では、私が当初報告したものよりも小さい範囲で不正を認定し、ほぼすべての論文の筆頭著者で説明責任があるとされた研究者は所属機関を去った。

 あの筆頭著者は果たしてデータを流用することが不正行為に当たると理解していたのかどうか。私は今でもよくわからない。もしかすると「結論に間違いはないのだから、データなど流用しても構わない。論文の中身が杜撰でも構わない」と本気で思っていたのかもしれない。あるいはそんな考え方が普通であると錯覚するような経験をしたのかもしれない。

 今や、研究に関わる多くの人間が研究のインパクトや新規性やストーリーの整合性ばかりに気を取られて、論文の客観性や正確性には注意を払わなくなった。研究グループ内においても、論文の査読段階でも、さらには出版社の編集者の頭のなかにも、そんな悪習(悪臭でもいいか)が蔓延るようになったと感じることが多い。研究員や学生の書いてきた論文の Introduction や Discussion には熱心に添削を入れて意見を言うが、Materials & Methods や図表やその legend (説明文)は全く見ないという指導者が結構いる、という話も聞く。科学雑誌の数は増える一方で、しっかりとした倫理観と方法論をもってしっかりとした論文を書ける研究者は、もしかして減っていくのか? 悪貨は良貨を駆逐する。いま、そんなことが起きているとしたら、間に合わなくならないうちに、若手研究者や学生を指導する立場の人間は厳とした論文作成の指導についてまじめに考えるべきだ、と思う。

 以上、最近のSTAP細胞にまつわる一連の報道を見て私が思い出したことを先月末からダラダラと書いた。私の経験した不正行為の事例と今回の STAP 細胞の不正疑惑は、とても状況が似ているように感じている。 


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 20:23| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月08日

It's a sin to tell a lie 2

 前回の続き。

 この一連の論文データの不正使用の調査が始まった当初、説明責任のある研究者側からは不正箇所ごとに三通りの対応が示された。いわく、「著者が確認したところ、『問題ない』と判断する」「データの重複等を確認したが、不注意によるミスである。再実験をして再度データを提出する」「データの重複等を確認した。不注意によるミスである。出版社に著者訂正を申し出る」というものであった。
「『問題無い』と判断する」というコメントも「不注意によるミスである」というコメントも、問題を調べあげた側から見ればとても容認できるものではない。さらに納得いかなかったのは、前回に書いたように「(一連の研究結果とその)結論に間違いはない」という著者らからのコメントだ。「結論に間違いがなければ、データの使い回しなど(百歩譲ってケアレスミスならばなおさら)大したことではない」というコンセンサス(共通認識)がもし科学界に存在するのなら、誰が4日間もかけて不毛な調査などするものか。データが際限なく重複するような杜撰な論文は、科学への信頼を揺るがすものだ。そんな論文を許せるはずがない。その認識がないとしたら、それだけでも科学者としての資質を問われるべきだ。誠実さがない。私はその研究者のことをそう思った。

 科学における不正行為には、剽窃、改竄、捏造、二重投稿などがある。なぜ科学者はこうした不正行為に手を染めるのか。上司からの圧力で止むに止まれぬ状況になったのか、立身出世主義者が手っ取り早く一旗揚げるために企んだのか。この時の問題も、そんなことが原因なのだろうと私は漠然と思っていた。

 しかし、調査が始まると不思議な印象を受けるようになった。この時の問題で最も責任が重いとされていた研究者は、私が調査中に会った時にはかなり憔悴して疲れているように見えた。調査のために提出を依頼した実験ノートや生データは保管が悪く、またそもそも記録を正確に残すことをしていなかった(たしか、この人は『そういう習慣がない』と驚愕の説明をしたように覚えている)らしく、すでに存在しないものが多数に及んだ。コンピュータのハードデスクに保存してあったデータなどは、ある日、突然何者かに消去されていたという。にわかには信じられない説明である。そして、とにかく疲れきっているが誠心誠意調査には協力する、というこの研究者の奇妙な姿勢が強く印象に残った。少なくとも、手っ取り早く成果を挙げるために本人が自分で計画的に不正行為に及んだようには思えなかった。

 その後、私は調査委員会から外れた。しかし奇妙な印象は残った。事の発端となった最初の私の調査では、不正とみられるデータの修正や使い回しは、あの研究者が初めて筆頭著者となった論文から始まっている。その時、本人が大学院在学中かあるいは修了後だったのかは今では思い出せないが、どちらにしてもこれから研究人生を歩む最初の一歩を記すような論文で故意にデータの不正使用などするだろうか? またこんな話も聞いた。データの不正使用は電気泳動の内部標準の泳動バンドで多数見られたのだが、その人は「内部標準などというのは、何度やっても同じようにバンドが出るので実験毎にデータを取るのは無駄である。だから写真を使いまわした。何の問題もないはずだ」と弁明したという。これはつまり、本人が実は科学的な考え方を涵養するような教育をまともに受けてなかったのかもしれないことを示している。

 ところで、一連の問題の論文はほとんど全て同じ研究室から発表されている。だから、その研究室に属する何人かは問題となるすべて(あるいはほぼすべて)の論文に共著者として名を連ねている。

 この人達は一体何をしていたのか? 、、、、つづく。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 22:02| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月28日

It's a sin to tell a lie

 前回の続き。ずっとずっと昔の、ある時ある所で起こった出来事について書く。

 その頃私は、ある学会で雑務一般を受け持つ担当役員だった。円滑に学会運営ができるように雑多な仕事を処理するのが役目だ。色々な事例に対応しなければならない。ある日、ある学会員の関係する論文のデータに不正があるらしい、という噂が私の耳に入った。しかしその段階ではただの噂だ。忙しいのにそんな噂話にいちいち対応していては、いくら身体があっても足りなくなる。だからその噂話は噂話としてしばらく放っておいた。しかしその数カ月後、別の情報筋から全く同じ話を聞いた。別のところから同じ話、それも良くない話を耳にしてしまっては、そのままにしておく訳にはいかない。仕方ないので(ほんとにそんな気持ちだった)、その真偽を確かめるべく噂話のターゲットになっている研究者の論文をダウンロードして読んでみることにした。、、、すると、内容を理解する必要もなく、ひと目でその論文にデータの使い回しや改竄(かいざん)のあることがわかった。そうしたいわゆる「不適切な」データの使用は、電気泳動や細胞の顕微鏡写真などの画像データ、FACSプロファイル、データグラフにまで及んだ。

 信じられない気持ちで、該当の研究者の論文をリストアップして発表年順に調べてみると、不正使用があると思われる論文は8年間に発表された15篇以上で、不正件数は30件以上。1件の不正使用に数カ所から数十カ所のデータの使い回しや改竄が見られ、それは150カ所を超えた。凄まじい数のデータの不正使用である。同じデータが別個の論文にわたって使用されている例も多数認められた。ある論文では、サンプル数が8種しかないのに、そのサンプルの内部標準だけがなぜか9種ある電気泳動像(つまり、1枚のゲルの電気泳動の同じレーンであるべきところが、試験データと内部標準でレーン位置がずれている)まであった。このデータを掲載した雑誌は、いわゆる中堅の、研究者から信頼されていた(はずの)雑誌である。この論文を査読したレビューアの目は全く節穴であると云うしかない。数十枚の顕微鏡写真から構成された図では、そのうちの3分の1ほどが縦横の比率を変えたり微妙に視野をずらした同じ細胞の写真だった。そしてそれらの写真は複数の論文で使いまわしされていた。

 研究の不正行為、すなわち論文に掲載された実験データの不正使用の調査などという行為は、このうえもなく不毛である。正確で詳細な調査には膨大な時間を要する。そして誰も得をしない。そんなことを思いながら4日間かかってすべての論文を調査し、報告書を書いた。それを学会が受理し、所轄省庁に報告した。そして、該当の研究者が所属する機関に調査委員会が設置された。私はその調査にもいくらか関係することになった。その調査中に何度も耳にしたのが、説明責任のある研究者側が口にする「結論に間違いはない」というセリフであった。

 つづく。

、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく



posted by Yas at 22:33| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月23日

「研究成果そのものは正しい」と言ってしまう不見識

 現役の研究者としては何とも書きづらい話を、ちょっと書いてみることにした。

 先月末に発表された STAP 細胞の論文および以前に公表された関連の論文で、掲載された実験データの画像に不自然な点があるという問題についてである。新聞記事にもなったのでご存知の方も多いと思う。現在、関係機関等で調査中というのでその中身については問わない。書きたいのは、この問題を調査すると発表したその時に関係機関が「現時点では、研究成果は揺るぎないと考えている」とコメントしたことについてである。私は、まるで「結論は正しいんだから、まぁいいんじゃない?」と聞こえるようなこの言い方が気に入らない。とくに、この言い方が気に入らないと強く感じるきっかけとなった経験もしたのだが、そのことについては後述する。

 「結論は正しいから、まぁいいんじゃない?」? 冗談ではない。研究の世界は結論(成果)が全てではない。適正なルール(作法と云ってもいい)に則ったコミュニケーションのあり方そのものも、科学全体の質を維持するのには重要なのだ。科学の世界のコミュニケーションとは、つまり、論文である。科学論文は一定のルールに従って作成されるべきで、これに従わない論文は質の良くない論文ということになる。「結論は正しいから、いいんじゃない?」と、質の良くない論文ばかりが横行すると、科学の質も必ず低下する。

 科学論文の内容や構成には一定のルールがある。「要約・導入・材料と方法・結果・考察」の各セクションで構成され、「結果」で示したデータを獲った実験の方法は全て「材料と方法」のセクションに記載されなければならない。読者はそれを見て、論文に書かれた実験をそっくりそのまま再現できなければならない。「結果」では実験を発想した経緯を簡潔に述べるのはよいが、それ以外は淡々と実験結果のみを述べるべきで、「考察」では「結果」から言及できる理論あるいはこれまでの研究と今回の結果との関連性や普遍性、矛盾について簡潔に述べる。そこには無駄に敷衍した議論や粉飾があってはならない。ざっと挙げてみれば、こんなところが論文作成の基本的なルールだ。無論、実験データの使い回しや捏造はもってのほかである。そこには「単純なミス」では許されない厳格さが求められるべきだ。

 ところが、もしかすると私の専門分野だけのことなのかもしれないが、こうしたルールから外れた粉飾に満ちた論文が、最近、特に超一流と言われる雑誌でよく目にするようになった。論文全体は、売りになるデータ(インパクトのあるデータ)を飾り立てるためのきらびやかな修辞に満ちているが、細かな検証性に欠けている。本文に説明のないデータが図表として掲載されていたり、本文で指示された番号の図表が実際には存在しなかったり。冗長なデータが「Supplemental Information」としてダラダラと掲載されているわりに、「材料と方法」を読んでも情報が足りないために論文に記載された実験を第三者が再現することはできない。全てとはもちろん言わないが、こういう論文が際立って横行するようになった。このような論文を読むたびに「結果は正しい(すごい)のだから、細かい論文の内容は別にどうでもいいでしょ?」と言われているようで実に不愉快になる。

 以前、投稿した論文のレビューアに「『結果』のセッションにもっと実験方法を書け」とコメントされて激昂したことがあるが、こういう出来事も、質の良くない論文が横行している現状と(結果か原因かは知らんが)関係があるに違いない。また、少し前に Dr. Schekman が超一流雑誌を批判して話題になった(日本語速報はここ)が、これも同根だと思う。もし、STAP細胞の関係論文に不適切なデータの取扱があったとしたならば、それも今の風潮とは無関係ではないはずだ。とまぁ、この辺で「超一流雑誌に論文を掲載したこともないホリグチがエラソーなことを云うな」と言われそうだから、この話はとりあえず置く。

 しかし研究や論文作成の作法を軽視した仕事はやはりキライだ。それは「結論は正しいのだから、まぁいいでしょ?」などと言われても変わるはずはない。もともと、私は大学院時代にボスから論文作法を徹底的に教育されたからだと思うが、それだけではない。ずいぶんと以前、実は私は論文不正の調査に関わったことがあるのだ。次回(いつになるか知りませんけど)は、そのことについて書く。
 

、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 19:17| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月13日

高血圧 その後


 1ヶ月前に185/110 mmHg を叩きだした私の血圧。降圧剤を処方してもらったが、劇的に改善されることもなく、むしろ、薬が2種類に増えた。今はだいたい 140-150/85-95 mmHg のあたりをウロウロしている。

「ホリグチさんはタバコは吸われませんよね。できるだけ運動をするようにして体重を減らすのが一番ですよ。それからストレスは溜めないように、、、」とお医者さんは云う。

 人間ドックの悲惨な結果を見て以来、食事に気をつけてこの数カ月で4キロほど減量した。高血圧がわかってからは自転車通勤もまじめに再開した。お酒も少し減らした。けれど『ストレスを溜めないように、、』って言われても、どうすればいいのかよくわからん。

 だいたい、どんな職種であっても50歳半ばでそれなりに仕事をしていたらストレスが溜まらないわけがない。研究という職業でいえば、実験なんて思い通りに行かないのが普通だし、論文だって思い通りに書き進められないことが多い。研究費の獲得で頭を悩ませるのは宿命で、研究室の人手不足は慢性的だ。そんななかでストレスを溜めないでいるなんて無理だ。

 じゃ、溜まったストレスを吐き出すしかない。余暇を楽しむとか、趣味にいそしむとか、、? しかし休みの日はリビングでたいてい寝そべってテレビを見ているだけだ。とりあえず、なぁ〜んにも考えずにぼぉっとしているのが一番いい。どうやら「余暇を有意義に過ごす」というのとは程遠い休日だ。

 とにかくなんだか気持ちが焦っていて、週の終わりには疲れきってぐったりしている。こんなことでは趣味で時間を過ごすなんて優雅なことは当面できん。じゃ、美味しいものでも食べて楽しむか、、。ただいま減量中なので平日は我慢して、休みの日にはたまには美味しいもんを食べるとか?、、、。あとは物欲を満たすとか、、。実は自転車通勤を再開したものの、冬物のウエアが古くなってるので、かっちょいいおしゃれなジャージやらジャケットを買うかな、、。ふむ、つまり、グルメとファッションやな、、ふむ、、当面はこれをテーマにしよう、、、。

 とか、、、、20代の乙女のようなテーマを掲げて、しばらくは健康増進につとめてみることにする。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 22:46| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月05日

人間科学部での卒論発表

 当研究室には、人間科学部所属の異色の学生さんテルテル・チョコチップス(最近は縮めてテルチ−と呼んでいる)がいる。彼女の学部一年次に私が開講していた「基礎セミナー」という講義シリーズが縁で研究室で実験を始めるようになったのだが、そもそも人間科学部と微生物病研究所には教員が兼任したり教育カリキュラムを共有したりという仕組みがない。そこで、彼女は人間科学部の先生に直談判して卒論テーマに微研での実験研究を選択する許可をもらって実験をできるように自分で環境を整えた。それだけではない。昨今の生命科学研究では遺伝子操作に関わる実験は不可欠だが、そのような実験に従事するためには、それに対応する講習や健康診断を受けなければならない。そのためには微研でのなにがしかの身分が必要である。本来、人間科学部とは交流のない微研だが、そこは同じ大学だ。事務方の努力であっさりと微研での身分が保証された。同じ学内だから当然といえば当然なのかもしれないが、やはりこの辺りの大学の柔軟性はありがたかった。

 そのテルチ−も4年次までの全てのカリキュラムを終え、卒論を書き、残すは卒論発表だけとなった。今日は、その卒論発表会があった。これまで人間科学部の先生方には無理をお願いしておきながら、一度もご挨拶に出向いたことがない私だったが、この日ばかりは会場に出向いて本人の発表に立ち会うことにした。発表会が始まる前にはもちろん、担当の中村安秀先生にもご挨拶申し上げた。

 テルチーの所属するのは、人間科学部グローバル人間学科である。実験科学の分野ではない。一般にはテーマに沿ったフィールドワークと文献分析で卒業論文を書く。今日の卒論発表会でも、プログラムに並んでいる卒論テーマは
「外国ルーツの子どもへの学習支援における学生ボランティアの役割」
「グローバル社会における帰国生としての特性と自己意識」
「フェアトレードはなぜ日本で広まらないのか」
「日本における仮放免者問題」
「ムスリムとの結婚」
等々である。一方、この発表会でテルチーが発表するのは「百日咳菌壊死毒(DNT)の細胞受容体探索」だ。どうしたって浮きまくる。聴いている私はなかなかビビッドな気分で楽しかったが、しかし、分野が異なるとこんなにも違うのか? と驚くほど、スライドの使い方や発表の作法も違う。テルチーの発表時には、会場に妙な緊張感が漂って、参加学生たちはまさに水を打ったようにしんと静まりかえっていた。

 科学的に物事を考えるセンスに恵まれている、というのが私のテルチー評だ。だからこそ「基礎セミナー」の受講生だった彼女を実験に誘ったのだけれど。、、、そして確かに彼女は、ある程度のヒントを与えるだけで完成度の高いスライドや講演原稿、それに卒論まで作成してきた。学部生としては出色の出来といってよい。しかし、決して、それだけで良質の研究ができたり、研究者としてやっていけたりするわけではない。テルチーはこの春から医学修士課程に進学して正式に微研の学生になる。んで、これからきっとたくさんの壁にぶつかると思う。自分の経験をもったいつける気はないが、そうしたたくさんの壁を乗り越えられないとプロの研究者にはなれない(ホントのことだ)。

 テルチー、キミはきっと壁にぶつかる。ボクはその時を楽しみにしている。ふっふっふ。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 23:30| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月30日

熊本・長崎・STAP細胞

一昨日から2泊3日で九州に出張していた。初日は熊本大学、2日目は長崎大学で用務があり、3日目に帰阪するという旅程である。

同時期に出張依頼を受けたので、日程のアレンジをお願いして一度の出張で熊本から長崎に回れるようにしたわけだ。九州出張は、福岡以外なら、大抵は飛行機で往復を考える。しかし今回は中日に熊本から長崎に移動しなければならないし、九州新幹線も開通したことでもあるし、何より飛行機の国内出張は結構慌ただしくて疲れる。ということで今回の出張は、すべてを陸路で済ませてみることにした。

熊本には新大阪から新幹線で3時間半ほどで着く。そう書くと近いようだけれど、さすが九州である。大阪に比べてずいぶん暖かい。朝の寒さに恐れをなして、コートにダウン裏地を取り付けて出発したのだけれど、熊本では暑くて大汗をかく羽目になった。熊本大学での用務はプレゼンのプレゼン。熊本大学マーケティング推進部・研究推進ユニットという部署からの招聘で、教職員・学生向けのいわゆる啓発に「プレゼンテーションのやり方」を講演するというものだった。

seminar_140128.jpg講演が終わったあとでポスターをアップしても仕方ないんだけどね。一応、記念に。

熊本大学医学部の会場は満員。お世話いただいた先生方の話によると、強力に宣伝を張ることも動員をかけることもせずに、異例の140名の参加希望申し込みがあったとか。これは、連載や単行本の出版でお世話になった羊土社さんやその月刊誌「実験医学」の認知度によるところが大きいのだろう。嬉しいけれど、しかし、これは私の本業ではない。もし、細菌学の話題で熊本大学医学部で私が講演をしたとしても、こんなに沢山の方々が集まるとはとても思えない。そう考えると少し複雑な気持ちになる。講演の後は、お世話になった事務の方々や先生方と、夕飯をご一緒させていただいた。副学長の原田先生をはじめ、皆様方、色々とありがとうございました。

DSC01341.JPG次の日。朝早くホテルを出て熊本港から有明海を渡り、島原・諫早経由で長崎に向かった。普通はJRで陸路を行くべきなのかもしれないけれど、長崎での用務は夕方からなので時間はある。島原から島原鉄道とJRで、長崎までは1時間半ほどだから遠回りというわけでもない。と、、思っていたのだけれど、その島原鉄道は日中は1時間に1本程度しかないのに気がついたのは、島原外港駅に着いてからのことだった。、、おかげで、テレビ大阪(テレビ東京)の土曜スペシャル「なんとか縦断ぐるり旅」みたいな情緒たっぷりの移動になった。まぁゆっくりできてよかったというか、ちょっとイラッとしたというか、、。

長崎大学では熱帯医学研究所の平山壽哉先生のところに出向いた。平山先生はピロリ菌が産生するVacAという毒素の研究で素晴らしい成果を上げられている。いわば、私のテーマの一つである細菌毒素研究の大先輩にあたる。それだけではなく、公私にわたって色々と私に目をかけてくださっている恩人でもある。研究にも学会活動にも誠にまじめに取り組まれていて、私は平山先生から多くのことを学ばせていただいた。この日は、いわゆる仕事のディスカッションで招聘してくださったのだが、研究の細かい話、大学研究者としての考え方、学会運営についてと話題は尽きず、夕食のためにセッティングしてくださった料亭「花月」でも、延々と話をさせていただいた。

IMG_2042.JPG料亭「花月」は、幕末の志士が集まったことで有名である。何年か前に、「一度は『花月』で飲んでみたいですね」という私の何気ない一言を平山先生が覚えてらして、この日は私のために予約をとってくださっていたのだ。通された部屋は、小説「長崎ぶらぶら節」でも重要な舞台になったという部屋だった。、、「長崎ぶらぶら節」、、読んでないけれど、、。

その部屋で、平山先生と卓袱料理を楽しむ。もしかすると、サシで平山先生と飲むのは初めてだったかもしれない。いつも穏やかで機嫌の悪いところを見たことがない平山先生だが、この日はことのほか上機嫌で学生時代のことや定年退職後の計画など、いろんなことを話してくださった。平山先生、ありがとうございました。また、これからもよろしくお願いします。

そして出張最終日。長崎から博多経由のJRで帰阪する。4時間10分ほどの道のりだった。しかしそれほどゆっくりと車内で過ごせるわけでもない。初日の往路でもそうだったけれど、車中で過ごす半分ほどの時間は届いたメールの返事や、ちょっとした雑用処理で終わってしまうのだ。この日も、JR車内でかなり私にとって大変なメールを受け取った。そのことについてはいずれ(気が向いたら)ここで書くかも、、。

ところで、昨夜、長崎のホテルのテレビでSTAP細胞のことを知った。こりゃまぁ、えらいこって、、。ぜんぜん知らない人だけど、小保方晴子さんもこれから大変だ、、、

とりあえず、明日大学に行ったら論文を取ろうっと。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 20:40| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月27日

ちょっと節目の模様替え

 今年は、当研究室「分子細菌学分野」にとって節目の年であると自分で勝手に決めて、気分を変えようとメンバーの居室である部員室と教授室の整頓と模様替えを始めた。詳しいことはまた別の機会に紹介するけれど、部員室のミーティング用のイスを取り替えて、天井吊り下げの液晶プロジェクタとスクリーンを設置して、見栄えのいいように電気やLANの配線を整理して、少しばかり机の配置も変更して。

IMG_2013.JPG 教授室も、サイドテーブルを入れて作業スペースを拡げて、書棚を整理して古くなって少しくたびれた小物を入れ替えた。写真はその小物のひとつ、いやふたつ。手製の筆立てである。左の赤いのは息子、右のプラスチック製のものは娘が、たぶん幼稚園か小学生低学年の時に工作で作ったものだ。左の赤いのには、「おとうさん」と書かれているのがうっすらと判別できる。もう今は忘れてしまったけれど、その「おとうさん」にホロッと来て、仕事のデスクで使いはじめたのだろうと思う。娘のプラスチック製はともかく、牛乳の紙パックで作られた赤い筆立てはもうボロボロで、そこには何本ものチビた鉛筆とインクのでないボールペンが刺さっていた。鉛筆もボールペンも、もう使わない。息子と娘はそれぞれもう26歳と24歳になっている。

 そこで、長く長く使った筆立てだけれど、この機会に引退してもらうことにした。もちろん捨てずに仕舞っておくことにするけれど、この筆立ての交換は私にとっては今回の模様替えのシンボルみたいなものだ。これで心機一転、このラボの仕事は転機を迎える。と自分で思い込んでいる。

 ところで、この模様替えの機会にふと「今の iMac も、新しくてカッチョいい MacPro に買い替えるか?」と思ったら、途端にその iMac の調子が悪くなった。起動が遅くなったし、ファイルの保存にやたらと時間がかかるようになった。今日は Keynote を使ってプレゼンの準備をしていたのだけれど、その間に何度もフリーズするようになった。Mac ユーザーの間で秘かに語られる都市伝説、「買い替えを考えると現行機種の調子が悪くなる」という、あれだ。明日から出張で、とくに大きな Keynote ファイルを使ってプレゼンをする予定なのだけれど、、ちょっとヤバいかも。

 とりあえず、 MacBook Air に移したプレゼン用ファイルはなんとか動いている。でも iMac は調子が悪いままだ。まぁいいや、このまま調子悪けりゃホントに MacPro に買い替えてやる。


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく


posted by Yas at 23:18| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月22日

おっちゃんは、やるよ〜。

 昨年の人間ドックでは、体脂肪率は28%で中性脂肪も高くて内臓脂肪の影がレントゲンで見えて脂肪肝だとお医者さんに指摘されて、、んでつい先日には血圧 185/110 をたたき出して、、。これではいかんと身体の再生のために、諸般の事情でここ1−2年間は回数がめっきり減っていた自転車通勤を先週から再開することにした。

 季節は冬の真っ只中である。とりわけ先々週から寒さ厳しい日々が続いている。自転車通勤の再開には最悪の季節だ。これまでは、ユニクロのヒートテックに適当なトレーナーシャツとウインドブレーカーで済ましてきたが、今回はもっと本腰を入れて自転車通勤を再開するのだ。ウエアーにも気を使いたい。

 ということで先日、保温透湿・防風性のあるレーシングパンツを買った。一度試してみたけれど、温かくてなかなか調子がよろしい。しかもスマートだ。気に入ったので、同じような機能を持ったアンダーシャツも買った。それが、今日届いた。

IMG_2023.jpg
 遠赤外線で温かい!「光電子ファイバー」だっ! しかも防風透湿保温機能のあるZAMZAを使用。なんかよくわからんが、すごいものなのだ。ネットで調べてみると、このアンダーシャツのおかげで、たくさんの重ね着をしなくても温かく楽しくスマートにサイクリングを楽しめるらしい。わはは、すごいすごい、、。と、感心していたが、ふとパッケージの表示に、「加齢臭を84%カット!」と書いてあるのを見つけた。

 なんだよー、こっちは体調を整えるために真剣に自転車通勤しようと思って買ったのに、「加齢臭」はないやろ。「加齢臭」は、、、。だいたい、サイクリングと関係ないがな。、、、う〜、、気分が削がれる、、。しかもたった今、テレビニュースを見ると明日から暖かくなって3月並みの気温になるとか、、。アンダーウエア、要らんかも、、。

 、、しかし、加齢臭とか云われても、アンダーウエアを無駄に買ったりしても、、、どんなに障害があろうとも、自転車通勤は続けるのだ、、。目標は正常血圧。体重70kg 以下。体脂肪率20%未満!


、、人気ブログランキング参加中です、、
人気ブログランキングへ
応援のクリックグッド(上向き矢印)をよろしく

posted by Yas at 23:17| Comment(0) | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする