2014年12月18日

研究室のささやかな1日

 STAP 細胞の作製実験が再現できなかったというニュースがネット上で流れた今日、当研究室ではささやかな研究の進展があった。社会的に大きな騒動になった STAP 細胞は、研究者の誰もが「不毛」と感じ、「うまくいくわけがない」と予想した通り、やはり再現はできなかった。この件については、明日(19日)の午前中に理研が正式に発表するらしいので、もう少しマスコミ報道は続くかもしれないけれど、ようやくこれで結末を迎えることになる(んでしょうね)。

 一方、当研究室では、2年ほど前にテルチー(当時はテルテル・チョコチップスという芸名だった)が作製に成功して研究室が盛り上がったプローブを使った本実験がようやくワンサイクル終了し、今日その結果が出てきたのだった。思えば長い道のりだったけれど、その実験結果は予想以上に期待を抱かせるものだった。もっと混乱したデータが出るだろうと思っていたのだが、現時点でもある程度は現象の説明が可能な傾向を示していた。この日のうちに、テルチーは那覇の実家に23日に帰省する予定だったのを大晦日まで延期して、年内に次の実験をすることに決めた(私は強要してませんよー)。STAP 細胞の話題に比べれば、はるかにささやかだが、われわれにとってはもしかすると記念すべき日になるのかもしれない。そんな予感さえした。

 ささやか、と言えば、先週末にすったもんだして仕上げたオカケーの論文がやっと、ささやかなオンラインジャーナルにアクセプトされた。散々苦労させられてきた論文だったが、ようやく日の目をみる運びになったわけだ。そこで、ささやかに研究室でスパークリングワインを開けてお祝いをした。オカケーはこれで無事に大学院博士課程を学位取得修了できることになる。
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 季節はクリスマスだ。サーヤとイッシーが、研究室の熱帯魚水槽から生やしているポトスにクリスマスの飾り付けをしてくれた。

 ささやかな研究室の営みである。




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2014年12月10日

歯を抜いた

 お久しぶり。三週間のご無沙汰です。

 この間、書きたいことはいくつか(OS を Yosemite に替えたり、甥の結婚式に出席したり千葉大学への今年二度目の出張に出かけたり)あったのだけれど、なんだか疲れて(飲み会もあった)更新する元気も出ないまま三週間が経ってしまった。んで昨日、歯を抜いた。久しぶりの更新の話題としてはどうかと思うが、そのことを書く。

 事の起こりは11月22日の細菌学会関西支部総会だ。総会長の筒井ひろ子先生から、若手奨励賞の審査員を仰せつかった私は、朝一番から会場に入り、午前中のすべての演題の座長を務めたり、昼間は幹事会に出席したりして、プログラムの最後の方にはヘロヘロになって懇親会を迎えた。懇親会場の兵庫医科大学のレストランにはあの宝塚ホテルが入っている。出される料理が不味いはずはない(「あの」って言っても知らない人も多いかも、、。宝塚ホテルは、あの有川浩の短編小説「阪急電車」の、あの映画版の冒頭のロケに使われている、あの由緒正しいホテルなのである)。んでその懇親会で、調子に乗ってお喋りしながらパクパクと料理を食べていたら、「ガキッ」というか「ムニュッ」というか、右下二番目の奥歯に違和感を感じた。さらに懇親会後に梅田に出て二次会、三次会で飲んでいるうちに、違和感を感じた奥歯がジンジンと痛んできた。はっきりと痛い。

 しかし、2ー3日経つとその痛みは自然と治まった。しかしまた2ー3日経つと、痛みが蘇る。そんなことが続いたこの日曜日に、ついに激しい痛みを感じて月曜日に歯医者さんを予約して火曜日に診察をしてもらうことにした。出向いた歯医者さんは北千里界隈では親切で有名らしい(だから予約したんだけど)。この先生、歯科衛生士さんに手際よく撮られたレントゲン写真を見て、「これは抜歯以外にないですね」とあっさりおっしゃる。「もちろん、今日すぐに抜くというわけではないんですけど、、覚悟を決められてから、後日改めて抜きますよ」と続けた。「歯が痛くて仕事になりませんので、もう今日のうちに抜いちゃってください」と言うと、妙にテンションが上がった様子で「そうですかっ。じゃぁ抜きましょうっ」と、麻酔されてゴリゴリッと(痛かったけど)2-3分でその奥歯が抜かれた。親知らずではない永久歯を抜いたのは初めてだった。

 「このあとですけど、抜いた歯はブリッジか義歯かインプラントで補うことになります。抜いた跡が回復して検診してからのことですから、どうするかゆっくり考えておいてください」と先生は言う。
 そうか。永久歯を抜いたら入れ歯になるのか。そのことに初めて気がついて「死ぬまで自分の歯で食事をしたいものですね」みたいな、どこかでよく聞いたようなセリフが頭をよぎった。考えてみれば、抜いてしまえば次の歯が生えてくることはないのだ。抜く前にもう少しよく考えて、場合によってはセカンドオピニオンを求めに他の病院に行ってもよかったのかも、、。「今日のうちに抜いてください」と言ったら歯医者さんのテンションが上がった理由がわかった気がした。

 しかし、抜歯を急いだ理由はちゃんとある。

 これから忘年会のシーズンだ。心置きなくいっぱい飲んで、いっぱい食べたいですやんか。


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2014年11月18日

野本明男先生

 東京大学名誉教授の野本明男先生が亡くなられた。野本先生には、科研費特定領域研究「感染マトリックス」で大変お世話になった。「感染マトリックス」は、当時の特定領域研究班としては多くの研究者を抱える格別に大きい研究班だった。その中には、野本先生と同じウイルス学者、細菌学者、免疫学者、寄生虫学者がいた。ウイルスや細菌や寄生虫を縦糸に、それぞれの感染のなかで見られる共通の現象を横糸にして、感染症研究者の有機的なネットワークを構成する(なんか、研究費の申請書みたいになってきた)というのが本研究領域の目的だった。野本先生はその領域代表者だったのである。野本先生のことは、これまでに何度かこのブログでも取り上げさせていただいた(こことかここを見てください)。

 私はこの特定領域で細菌毒素班のまとめ役を仰せつかっていた。感染現象を研究テーマに標榜するこの研究領域にあって、生きた寄生体を対象にしない細菌毒素という計画研究斑は、異質だった。「細菌毒素はねぇ、文科省に行っても説明が難しいんだよぉ」と野本先生はニコニコしながら私によく仰っていた。きっと、野本先生にはご苦労をおかけしたに違いない。

 特定領域研究は5年間の研究期間がある。研究班が始まったころは、「堀口さん」と呼んでいただいていたのが、2ー3年経つと「堀口っ」に変わった。さらに、お酒がお好きで、酔うと「お前はなぁ」と肩を叩かれたりした。酒飲み同士のよしみからか可愛がっていただいたように思う。「清濁併せ呑む」とは、野本先生のお人柄を表す時によく耳にした言葉だが、いろんな意味で大先生であった。

 私が長年参加していた霞ヶ関の会議でも、野本先生は座長を務められていた。手術入院から復帰されて会議に出てこられた先生に「復帰おめでとうございます」と無邪気に声をかけると、「いや、あんまりめでたくないんだよ」と遠慮がちに言われた。このとき、何もかもわかっていたわけではもちろんないが、迂闊に「おめでとうございます」という言葉を選んだことを後悔した。そしてこれが、先生と私との最後の会話になった。あの時、どんな言葉をおかけすればよかったのか、今までなんども考えたが、ついにお話しする機会を再び得ることはできなかった。

 謹んでご冥福をお祈りいたします。


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posted by Yas at 21:49| Comment(0) | 私的先生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月17日

インドネシア4

バンドン工科大生命科学部では酷い目にあった我々だが、インドネシアの滞在そのものは楽しかった。

バンドンで宿泊したホテルの名前は Hotel California。同年代の方々には懐かしい、Eagles の名曲と同じ名前である。ドアの前には Eagles/Hotel California のCD(本物ではないと思うけど)が貼付けられていた。ホテル内に三つある会議場の名前は The Beatles と Beethoven と Pink Floyd。朝食をとったレストランでは初日にはその Eagles の Hotel California が、2日目には It never rains in Southern California (カリフォルニアの青い空/アルバート・ハモンド)や Have you ever seen the rain?(雨を見たかい/クリーディンス・クリアウォーター・リバイバル) が流れていた。夕方にビールを飲んだラウンジでは Angie/The Rolling Stones だ。ビールを運んでくれたボーイさんに「ここのオーナーは、70-80年代のロックが好きなのか?」と聞くと、嬉しそうに「もちろん!」と答えてくれた。いやー、インドネシアとは思えない(って勝手な思い込みです。インドネシアの皆さんすいません)、なかなか楽しいホテルだった。部屋も広くてキレイで、アメニティもしっかりしていた。

最後の夜は三木さん堀田さんと私で、近くのショッピングモールで夕食をとった。「旅行好きの目加田先生に知られたら、絶対怒られるぜっ」と言いながら、有名ブランドショップの居並ぶモール内の、しかも和食屋さんに入った。店の入り口にあるメニューに「モダン焼き」があるのを見て、堀田さんが「きゃー、モダン焼き。私食べたことがないんです」という。堀田さんは大阪出身である。大阪出身で、しかも堀田さんくらいの年齢になって(何歳かは知らんが)、モダン焼きを食べたことがないというのはどういうことじゃ? きっといいとこの娘さんに違いない。とか考えながら、ここは堀田さんの希望を酌んで、モダン焼きを中心に餃子やらビーフ豚カツ(イスラム教徒の多いインドネシアでは、豚肉が提供されることはない)を注文した。ビーフ豚カツやら餃子(たぶん豚肉は入っていない)はまずまずだったが、モダン焼きは、日本でいうところのオムそばであった。ビールはインドネシアのビンタンビール。暑い国にあう、すっきりとした飲み口であった。

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翌日の最終日は、バンドン空港からシンガポールに飛んだ。バンドン空港は国際空港なのだが、かなり小さくて搭乗口は一つしかない。搭乗券の改札を通ると、結構な距離を歩いて飛行機に向かう。まるで千原せいじさんみたい。ここからシンガポールを経由して10時間以上かけて関西国際空港へと帰る。

連れは三木教授、堀田さんと私の三人である。日頃は微研内で顔をあわせることはあっても、それほど長話をすることはない。だが今回はとにかく道のりが長い。いい機会なので(と思っていたのは私だけかもしれない)、飛行機の待合や空港のスタンドバーで馬鹿話をしまくった。すると最初は楽しそうに相槌を打ってくれていた三木さんの反応が、だんだんと鈍くなってきた。どうやら話疲れてきたらしい。このおっさん、喋りすぎ、と呆れられたのかもしれん。、、、三木さんは大阪府立高津高校出身である。私の高津高校出身の友達たちは、私以上に皆んなむちゃくちゃ喋り好きの馬鹿話好きなのに、、、「三木さん、ほんま高津出身か?」とか言い掛かりをつけながら、さらにバカ話を強要してやった(しかし岡部先生も審良先生も高津高校出身だ。中には普通の人もいるみたい。あたりまえか)

関西国際空港に到着したのは午後9時20分。入国(帰国)手続きも荷物受け取りも税関もスムーズに通過して、午後9時45分の尼崎行きのリムジンバスに乗った。関西国際空港は優秀だ。

んで、実は、帰国してもう一週間以上経つ(ブログの更新が遅すぎっ)。帰国の翌日に宮崎に出張。ホリプレ講演を90分して、その夜は一泊(いつものように、三澤さん宅に泊めていただいた。いつもありがとうございます)。先週末は京都大学大学院医学研究科の合宿プログラムで90分の英語講演をした(バンドン工科大生命科学部とちがって、もちろん先生方もその場にいらっしゃったばかりか、丁寧に私を紹介してくださった。ありがとうございました)。

この一ヶ月。嵐のようであった(ベタな喩えですまん)。今年もあと一月半。なだれ込むようにして年末に突入する。


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2014年11月13日

インドネシア3

 前回の続き。

 そして昼食後、東京で翌日に用務のある目加田所長と松浦副所長と別れて再び生命科学部に向かった。到着したのは午後1時直前である。誰か生命科学の先生が待ち構えているかな、と思っていたが誰もいない。建物に入って、オフィスとおぼしき部屋に行っても誰もいない。周辺の部屋を探しまわると、事務方のような男性がいたので尋ねると、別の部屋に連れて行ってくれた。そこには午前中にあった教員スタッフがいて、男性を指差し「彼に案内してもらいますわ。私もあとで参ります」と云った。

 男性に連れられて行った部屋は鍵が閉まっている。もちろん誰もいない。男性は「ここだ」といって部屋の鍵を開けて出て行った。残されたのは私と、私に付き合ってくれた三木さんと堀田さんだけだ。「なんじゃ、これは? どういうことや?」と、三人ですることもなく佇んでいると、やがて10人程度の学部学生(と彼らは云った)が部屋に入ってきた。「日本人の講師が講義するのを聴きにきたのか?」と聞くと「そうだ」という。ただし、30分前に先生からこの講義のことを初めて聞いたらしい。この時で午後1時20分。教員は来ない。さらに何か動きがあるようでもないので、仕方なく勝手にコンピュータをプロジェクタにつなぎ、マイクを準備して講義を始めることにした。10分後には大学院生という10名ほどの一団が来たが、やはり教員は来ない。

 講義すること1時間。3ー4名ほどは講義の内容に食いついている様子だったが、他の学生はぼんやりとスクリーンを眺めているばかりである。「質問はあるか?」と聞くと、講義の内容について質問したのは一人。あとは、やはりぼんやりと座っている。「もしかすると、われわれの研究所が提供する奨学金のことを聞きに来たのか?」と聞くと、「そうだ」という。なんじゃそら? 細菌学の講義は要らんかったんちゃうんか、。

「じゃぁ、仕方ないので奨学金の話をしますか」と三人で相談するが、松浦副所長が帰ってしまったので資料もないし、説明の準備もしていない。そこで堀田さんが、Google mail に添付してあったファイルを急遽ダウンロードして資料スライドを準備してくれた。説明は三木さんにお願いした。だってオレ、1時間の講義で疲れてるもん。

IMG_2216.jpg んで、三木さんが必死のパッチで概要を説明してくれて、詳細はさらになんと堀田さんが説明してくれた。その説明でさらに1時間。「どう?この奨学金制度って、魅力あると思わん?」と聞くと、しかし残念ながら「思わない」というのがその場に居た学生さん達の総意のようだった。一般的な学部学生である彼らには、どうやら留学志望も研究志望もないようだ。そんな学生達に留学生奨学金制度が魅力的なわけはない。

IMG_2218.jpg 計2時間。ついに最後まで、「私もあとで参ります」と言った人も含めて、生命科学部の教員は一人も来なかった。どこかで話の行き違いがあったのだと思うが、どうしてこうなってしまったのかわからない。倒れ込むようにしてホテルに戻り、費やした2時間を思い返しながら、みんなでビールを飲んで反省会をした。

 海外に出ると、いろいろなことが起こるものである。


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2014年11月09日

インドネシア2

前回の続き。

バンドン滞在の二日目、午前9時過ぎにバンドン工科大学に到着し、生命科学部の執行部の教員に微研の奨学制度の説明をする。しかし、先方は単位互換による学生の交換留学の話を繰り返しするばかりで、なかなか話が噛み合わない。話し合い終盤に、ようやくバンドン工科大学の教員から学生に奨学制度を紹介してもらうことで会議は終了した。その時に「すでに少し話をしてあるけれど、5ー10人は希望者がでそうですよ」と先方の教授が話し、「午後からの講義、楽しみにしています」と私に言ってくれたのだが、、、、。

もう一件、バンドン工科大学では薬学部も訪問し、ここではすでに学部長が選んでくれていた奨学生候補者と面談した。やはり、優秀で素直そうな学生さんだった。

そして昼食後、午後1時からの私の講義だが、ここで予想外のことが起こった。

(つづく。すまん。今日は疲れていて根気がないので、また次回です)


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2014年11月05日

インドネシア

 インドネシアのバンドンにいる。11月3日の昼前に関西国際空港を出発、シンガポール経由で夜にジャカルタ市内に着いた。同道者は私と同じ微研の三木教授と今回の仕事の秘書業務をしてくれている堀田さんである。ジャカルタ市内のホテルで、先着されていた目加田所長と松浦副所長と落ち合って、4日の朝にインドネシア大学の医学部を訪ねた。微研が来年度から計画している外国人留学生支援制度に応募する学生の面接のためである。

 この奨学金制度はこれまでのものと少し違う。大学院在学中に250万円/年の奨学金を支給する(ここまでは普通の奨学金と変わらない)のに加えて、奨学生の就学態度や業績、将来性などが評価されると、有給研究員さらには微研教員としてのポストが用意される。優秀な学生には存分に研究業績を挙げていただき、学者としての地位を確立してから母国に戻ってもらう、という計画である。留学元の国の研究教育機関にとっては、小さいながらも人材育成の道が立ち、微研にとっては国際交流とともに優秀な外国人学生の確保につながるというわけだ。今回は微研の紹介をかねて、そんな留学制度に応募を希望する学生と面接するのが主要な目的である。

 インドネシア大学医学部はオランダ植民地時代に建築された堂々たる建物にあった。面接した学生はそれぞれみんな優秀で、控えめだが意欲があって近頃の日本の大学ではあまり見ないタイプの学生ばかりであった。残念ながらインドネシア大学に提供できる奨学生の枠は多くてふたつである。「できればみんな採用したいね」と先生方と話をしながら大学をあとにした。そのあと、チャーターしたタクシーで100 km ほど離れたバンドンに移動した。今度はバンドン工科大学の学生達に会う。今、11月5日の午前6時15分。午前中にホテルを出る予定である。まぁそれは予定通りでいいのだけれど、。

 実は、10月下旬に、急にバンドン工科大学から「訪問される先生に学生対象の講義をして欲しい」という要望があった。しかも、Bacteriology が専門であることがポイントだったのかどうか、なぜか Prof. Horiguchi にお願いしたい」と名指しされた。講義時間は1時間。英語の講義はそれなりに準備しないといけないのだけれど、他の仕事も詰まっていたのでいかにも時間がない。急遽、自分にとって(英語で)喋りやすい内容を選んでスライドを組んだ。その講義は今日の午後1時から始まる。どうなることやら。

IMG_2213.jpg んで昨晩。スライドの確認をしていて、帰国後すぐ(次の日)の宮崎出張で使うために用意していたスライドファイルが壊れていることに気がついた。ラボの iMac で作成したファイルを Dropbox にアップロードする時に何かをやっちまったらしい(決して Dropbox のせいではないと思う)。
、、、、ちょっとピンチである。

(写真はバンドンの夜明け。宮崎用スライドを朝から修復していて、イライラしていてもいかんと気晴らしにホテルの窓から撮った。)


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posted by Yas at 08:35| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月02日

世界 細菌学系のどじまん

 現在、私は少なくとも3つ(実はちゃんと覚えていないので、他にもあるかもしれない)の科学雑誌のアカデミックエディターを務めている。

 ひとつめの出版社からはほとんど論文が回ってこない。ホントに編集業務をやってんのかね?と思うくらい何の連絡もないが、その雑誌のウェブサイトを見ると確かに自分の名前が Editorial Board に載っているので、正式に編集委員ではあるらしい。
 ふたつめは、私の所属する日本の学会が国際的な出版社に委託して出版している雑誌である。色んな行きがかり上、最初の5ー6年間は編集長を務め、その任期を終えたあとも編集業務から足を洗うのを許してもらえずに、いまだに associate editor を務めている。

 みっつめの雑誌の associate editor は、三ヶ月ほど前に依頼された。これ以上忙しいのもイヤやしなー、、と躊躇したが、私には「これも経験である」とすぐに考えてしまう悪いクセがある。そのクセが災いして、結局引き受けることになった(、、「なった」って、自分で決めたんですけどね)。この雑誌は、超メジャー誌を筆頭に多数の有力誌を擁する有名出版社が発行している。そんな雑誌から編集担当の依頼があったのだから、研究者としては光栄に思ってもいいのかもしれない。それに、噂ではこの雑誌の編集委員になっても、年間に処理を割り当てられる論文は4ー5編だということだった。

 ところが、実際に引き受けてみると全く違った。引き受けて少し経ってから、ほぼ確実に2週間に1編の割合で論文が割り当てられる。ふたつ目の雑誌でも、2ー3週間に1編の割合で論文が割り当てられるので、わりに忙しい。

 Associate editor の最初の仕事は、割り当てられた論文を読んでしかるべき研究者に論文の査読を依頼するか、あるいは査読依頼をせずに不採択の結論にするか決定することにある。モタモタしていると次の論文がやって来るので、どうするのか即決しなければならない。それでこの三つめの雑誌だが、実は、届いてくる論文の質が必ずしも高くないことがわかった(よく知られている雑誌なんですけどね)。今まで、論文を査読者に回したのは一編だけである。あとはすべて associate editor (つまり私)の段階で不採択だ。そんな論文を読んでいると、読み終わるまでにだいたい不採択にする結論が出る。のど自慢で出演者が歌っている最中に「カン」と鐘が鳴って歌を中断させて、出演者には退場してもらうのとよく似ている。

 論文を読むと、だいたい results の途中当たりで「カン」と私の頭の中で鐘が鳴る。不採択だ。それより先に論文を読むことはない。Immature とか entirely inconclusive とか理由を付けて in-depth review は行ないません、と宣言して不採択とする。

 んで、この頃は、2週間に一度くらい、私の頭の中で「カン」と鐘が鳴っている。


、、、ところで、明日からインドネシアに出張してきます。リアルタイムで更新していないブログなので、別に予告しなくてもいいのだけれど、、3泊4日で帰ってきたら、次の日からは宮崎出張。一週間はちょいと飛び回ってます。


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2014年10月28日

誕生日

本日は私の誕生日である。55歳になった。

しかしアタフタと仕事に追われている毎日だ。自分の誕生日のことなどすっかり忘れていた。今朝、娘に「たんじょうび、おめでとぉ」と云われて思い出したが、大学に出てしばらく仕事をしていたらまた忘れた。

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お昼に、ラボの部員室でみんながデコレーションケーキを囲んでいたので、また思い出した。「先生のケーキですよ」とアヤッチが数字のロウソクをケーキに立ててくれた。55歳。
誕生日の歌と言えば「Happy birthday to you,,」だけれど、私はなぜか幼稚園の時に習った歌を思い出す。

メロディ今日は私の誕生日 赤ちゃんになって生まれた日
お父様もお母様も 祝ってくださる うれしい うれしいメロディ

けれど、やっぱりロウソクを吹き消すのには「Happy birthday to you,,」が似合う。


仕事を終えていつも通りに家に帰ると、家内が赤ワインとステーキと観葉植物のプレゼントを用意してくれていた。その赤ワインを飲みながらこれを書いている。

そうだ。幼馴染みのひーちゃんからも誕生日のお祝いメールをいただいた。

本人は、ややもするとすぐに今日が自分の誕生日であることを忘れるような体たらくだったのに、、、みなさんありがとうございました。何か大変なことが起こりそうな予感のする55歳です。皆々様、今後ともよろしくお願いいたします。


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2014年10月27日

今年三度目の北海道・札幌

先週末の24ー25日、北海道大学にホリプレ講演で出張した。ホリプレ、すなわちプレゼンや論文作成に関わる講演はそろそろお断りしようと考えているが、まだ以前に引き受けた講演がいくつか残っている。先々週は武庫川女子大に行ったし、再来週は宮崎大学に同じ用件で行く。それでとりあえず、ホリプレ講演のご依頼は受付を終了させていただきます。関係の皆様にはご了解いただけますよう、よろしくお願いします、、。

北海道は今年3度目であった。1回目は2月。吹雪の札幌を歩いてウニ丼を食べて、雪の中に埋もれそうになりながら北海道大学・人獣共通感染症リサーチセンターに行った。2度目は8月に千歳空港からニセコで開催された細菌学若手コロッセウムに参加した。夏とは思えない肌寒さで、風邪を引いて咽喉をつぶした。んで、今回は、北海道大学・獣医学部でのホリプレ講演である。高校生の頃、北大の獣医に入りたいと漠然と思っていた(その希望は諸般の事情で受験する事なく頓挫した。もっとも、受験しても合格したかどうか、入学後に無事に獣医学部に入れたか(北大は入学後に配属学部が決まる)わかったものではないが、、)私にとっては、ある意味で特別な場所である。これまで、人獣共通感染症リサーチセンターまで出向いた事は何度もあるが、獣医学部に足を踏み入れるのは初めてだった。

IMG_2205.jpgこの日は午後1時半に千歳空港に到着、快速エアポートライナーで札幌駅についたのは午後2時半であった。人獣共通感染症リサーチセンターの大西なおみさんにお迎えにきていただき、海外出張でボスの東さんが居ない研究室で、しばし情報交換して獣医学部に到着したのは講演の10分前であった。関係者の皆さん、ヤキモキさせてすいませんでした、、。写真はこの日の北大構内のイチョウ並木。ちょうど良い感じだった。

講演時間は1時間半。いつものスライドでいつものように喋りだしたのだが、やはり同じネタで喋り過ぎなのか、イマイチ気合いが入らない。こういうときはあまり良い結果にならない。決して滑らかとは云えない調子で話すこと60分。早々と用意した話題をすべて話してしまった。以前、山口大学で同じ話をした時には、90分間一杯使い切ったのに、今回はえらく早かった。やはり演者本人が面白がって話さないと、淡々と講演が進んでしまって早く終わるのかもしれない。いやー、あんまりよくなかったなー、、と思っていたら、存外質問が多くて結局90分をちゃんと消化することができた。講演終了後も、何人かの方からご質問を頂き、面白かったですとお褒めの言葉も頂いたが、、でも潮時かな、と本人は思う。演者が飽きているような講演はするべきではない(といっても、再来週には宮崎でまだ講演しますけど)。次にこのような講演依頼を受けるとしたら、続編「研究者の劇的プレゼン術 2」でも出版したときかも、、そんな予定も依頼もありませんけどね。

講演終了後、この日偶然にも来札していた帯広畜産大学の川本先生(かわもっちゃん)と一緒に、今回ご招待いただいた北大獣医の石塚先生とでススキノに繰り出した。石塚先生に連れていただいたのは狸小路3丁目にある「おたる 魚一心」というお店である。これまで、観光客相手の上品な北海料理店にはよく入ったが、このお店は全く違っていた。店内は小振りで、メニューの紙札と日本ハムファイターズとソフトバンクホークス(なぜにソフトバンク?)の野球選手のサイン色紙が所狭しと貼り付けられていたりして、とてもオシャレとは云えないが,豪快に盛られたお刺身や焼き物が気軽に楽しめる。地元の人に人気のお店のようだ。店の親父さんもおかみさんも気さくで居心地がいい。次に札幌に来た時には,また訪れたいと思わせるような店だった。ここに大西さんも合流して、ビールが苦手なかわもっちゃんを除いた三人で生ビールを飲みまくった。石塚先生はビール以外飲まないという、一徹な酒飲みである。2軒目は、以前も訪れたことのある北大関係者御用達の居酒屋コーシカだ。前回、この店を訪ねた時は、コーシカのマスターが何かの病気で検査手術を受けるという前日だった。不安気なマスターを肴にして、人獣共通感染症リサーチセンターの鈴木定彦先生と遅くまで飲んだのだった。
んで、この日。コーシカを訪ねたら、マスターは元気だった。「2ー3年前に大阪からの出張で、スズキさんと一緒にここに来たんですけど、覚えてます?」と尋ねてみたが、「覚えてない」と言われた。これが大阪なら絶対「覚えてるで、、」と客商売をやっている人なら云うところだが、あいにくここは札幌である。大阪人の文脈は通じない。が、コーシカは相変わらず居心地のよいお店だった。あれよあれよという間に午前0時をまわり、1時になる前に店を出た。

翌日は、午前中に新千歳空港に戻り、かねてから食べたかった「あじさい」の塩ラーメンをいただいた。新千歳空港には「あじさい」が2軒ある。空港ビル3階のラーメン横丁みたいな一角にある店はいつも混んでいるが、1階の到着ロビーにある店は空いていてすぐに食べることができる。前回8月に来たときに知った裏技である。

今回は、短い滞在だったけれど非常に濃密な札幌出張であった。


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2014年10月21日

気分はもう戦争

少し前に、イスラム国に参加しようとした北大生が公安当局の事情聴取を受けたというニュースがあった。この北大生は「自分が死ぬとか云うことは全く問題ではない」とテレビのインタビューで答えていた。では「他人を殺す」ということについて想像がおよんでいるのか?と、色んなところで色んな人が批判していたようだが、全くその通りだと思う。

、、と言うこととは別に、このニュースを耳にしてある劇画作品を思い出した。「気分はもう戦争/矢作俊彦原作/大友克洋作画」である。思い出したついでに、この日曜日は時間があったので、本棚から引っ張り出してゆっくり読み直してみた。

この作品の単行本の初版は1982年に発行された。1970年代後半から1980年代前半にかけての時代、アメリカとの密約の下に、当時のソビエト連邦がトルコ以東から中国・朝鮮半島までを支配下に治めるべく侵攻を始めるという話である。旧満州北辺の国境地帯はソ連の攻撃に曝され苦境に陥る。日本海をはさんだ対岸の国である日本では、その様子を知った様々な人間が、中国に義勇軍として参加しようとして日本海側の港湾都市に大挙して集まる光景が描写されている。

その作品のなかに、大学受験に失敗して失意の中にある青年(少年かも)が、ただなんとなく義勇軍に参加しようとする、というエピソードがある。裕福な家庭で過保護気味に育てられたが、その環境が不満で家族や社会に対してなんとなく斜に構えていた彼は、義勇兵(になるために無目的に大陸に渡ろうとする人たち)を乗せた貨物船上で海上保安庁の船から狙撃されて死ぬ。

矢作俊彦さんのダンディな作品(小説の方)は何冊が読んだけれど、大友克洋さんの冷めた画柄と相まって、この劇画はハードボイルド色がとくに濃いように感じる(もっとも、コミックタッチのエピソードも作品の中には散りばめられているのだけれど)。どこかで読んだことがあるのだが、矢作さんは当時、大友克洋と面識も作品のアイデアもなにもなかったのだが、誰かが二人を横須賀の居酒屋(この居酒屋は作品中で何度か登場する)で引き合わせて本作のネタが生まれたらしい。ところが、矢作さんはそのときに大友さんを紹介してくれたその「誰か」が誰だったか全く思い出せないという。だから本作は奇跡の作品であると、その回想の中で本人が言っていたように覚えている(うろ覚えですけど)。

事情聴取を受けた北大生は就職活動が上手くいかずにくさっていたという。そのことがイスラム国への参加と関係があるのかどうかわからないが(おそらく無縁ではなかろう)、その姿は「気分はもう戦争」で描かれた受験生そのものである。さすが奇跡の作品。30年以上も前に同じような状況を設定し、この時代の人間にも通じる心情を描き出すとは。、、、とか考えてみたが、やっぱりちょっと違う。「気分はもう戦争」の登場人物達は侵略されつつある当時の中国を救済するために戦いに参加しようとした。イスラム国は、ニュースによると「国」と名乗っていてもその実態は血なまぐさい過激派集団である。大義はない(彼らにとってはあるのかもしれないが)。イスラム国に参加するような人物の物語は、矢作さんが書き、大友さんが描く「気分はもう戦争」のような冒険活劇にはなり得ない。これを今回のニュースと似ていると言ったら、このお二人に失礼だ。、、

全然違う。

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posted by Yas at 22:26| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月14日

東京でうどんとシューマイ

ただいま新幹線車中。ある用務で東京に出張した帰りである。10年間この用務に携わってきたのだが、ようやく今年でそれも終わる。この用務のおかげでずいぶん勉強になったけれど、やっぱりようやく終わったぜとホッとした気持ちになる。もっとも、12月中にあともう一度会合があるかもしれないけれど。

台風19号の通過で新幹線が遅延するようなら今回の会議はキャンセルしようと構えていた。けれど肝心の台風さんがさっさと列島を縦断してしまったので、午前中に乗った新幹線は全く時間通りで昼過ぎに東京に着いた。新幹線の予約の都合で、会議の開始まで少し時間がある。何か昼飯を食べようかしらんと駅周辺をウロウロしていたら八重洲側から丸の内側に出る通路の途中で、「釜たけうどん」を見つけたので迷わず入る。「釜たけうどん」は知る人ぞ知る、大阪千日前のうどんの名店である。その千日前の店には行ったことがなかったのだが、思わぬところで名物の「ちく玉ぶっかけ」を味わうことができた。

「釜たけうどん」を出ても、まだ会議まで時間が充分あったので、天気もいいことだし東京駅から霞ヶ関まで歩くことにした。少し風は強いがいい天気だ。有名ブランド店が軒を連ねる大手前の官庁街を抜け、日比谷の交差点から日比谷公園に入って斜めに横断し、用務地である虎ノ門に着いた。

会議はほぼ3時間。午後5時過ぎに終わった。即座に iPhone から、午後5時40分の「のぞみ」の席を予約して、霞ヶ関駅から丸の内線で東京駅に出て、ビールと崎陽軒のシューマイを買い込んで遅延なく新幹線に乗り込んだ。んで、いま三河あたりである。しかし、昼は釜たけうどんで、夕方は崎陽軒の折り詰めシューマイなんて、我ながらお気軽にできているものである(といったら釜たけうどんと崎陽軒に怒られるかな、、)。

明日は夕方から武庫川女子大学にて出張講演。今週後半の生化学会でも座長を担当しそうだったのだが、事前にダブルブッキングが発覚して事務局にお願いしてキャンセルさせていただいた、、。、、、先日、学会プログラムを見たら、担当するはずだったセッションの座長名が私のままになっていた、、、。大丈夫かな、、、。交替をお願いした K 大の NKGW 先生、、よろしくお願いします。

気が少し早い気がするけど、今年ももう少しだ、、。

年賀状買わなきゃ、、(気が早いか、、)。


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posted by Yas at 19:34| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月08日

今日は晴れてよい日だ

 この前の日曜日。我が家では娘も家内も風邪を引いて寝込んでいた。

 風邪こそ引いていないものの、私もここのところ体調がイマイチのなので朝からずっと寝そべってテレビを見ていた。何度もここで書いているけれど私はテレビ好きだ。この日は、もう仕方がないから(何が仕方がないのかわからんが)腰を据えてテレビを見続けることにした。

 日曜日の朝は鑑賞するテレビ番組を決めている。朝8時から TBS系の「サンデーモーニング」。10時前から「所さんの目がテン!」と関西ローカルの「よ〜いどん・日曜版」を行ったり来たりする。それから「グッと!地球便」「クチコミ新発見!旅ぷら」(どちらも関西ローカルかもしれん)を見て、泣いて笑って休憩時間に入る。それから昼ごはんをはさんで読書。この日はそれまでチョコチョコと読んでいた「エピジェネティクス・仲野徹・岩波新書」を読了した。この本、できるだけ平易に、でもきっちりと科学的な思考を読者に求めつつ、かつ幼稚な解説に陥らないギリギリの線を守って、さらにエピジェネティックスに関するたくさんの情報を盛り込むと云う至難の業で成し得られている。実は他にも別のエピジェネティックス解説書を読んだのだが、やはり仲野書の方に軍配が上がる。エピジェネティックスのことを知りたい人には良書であると思う。
 仲野せんせ、儲けはりまんな、、、。

 さて午後からは何を見ましょうかと新聞のテレビ欄を眺めていて、BS NHK プレミアムで「早すぎたひと 世紀の伊達男 加藤和彦」という番組を見つけた。

 加藤和彦さんは2009年10月16日に亡くなった。自殺だった。当時の私のブログを見ると、たぶんショックだったのだろう、文章にもならないような文章で加藤さんのことを書いていた。あれから5年。この放送は2011年の番組の再放送である。これをじっくり観た。フォーククルセダースの結成から、「あの素晴らしい愛をもう一度」の発表、サディスティック・ミカ・バンドでの活動、安井かずみとの結婚生活と死別、晩年の活動までの加藤和彦さんの足跡を関係者のコメントを交えながら紹介する2時間の番組だ。その間に懐かしい加藤さんの曲がライブ映像とともに流される。そして自殺。葬儀では「今日は晴れて良い日だ。こんな日に消えられるなんて素敵ではないか」で始まる遺書が公開されたと云う。

 2時間。しっかりと見入ってしまった。私にとって、大好きでアルバムを買い集めると云うタイプのアーティストではなかったけれど、加藤さんの曲に感じるダンディズムとか優しさとか格好よさが好きだった。来週の木曜日が命日になる。あれから5年経ったということだ。改めて(改めたらあかんのかな?)ご冥福をお祈りします

 ところで、この番組で流れた曲を聴いていて、持っていたはずの彼のアルバムをいくつか失くしてしまっているのに気がついた。たまらず iTunes で探して、失くしたうちのいくつかの曲をダウンロードした。あれから三日ほど経っているけれど、そのうちの一曲「ハイ・ベイビー/サディスティック・ミカ・バンド」が頭の中で今でもヘビーローテーションしている。



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posted by Yas at 22:33| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月30日

9月の出来事2

 前回にひき続いて、9月の出来事のツラツラ、、。

 AIFII が開催された新公会堂のある奈良公園は、私にとって想い出深いところである。小学生の頃、私はお寺さんと仏像が好きという、それはそれは落ち着いた子供であった。当時、近鉄奈良駅の近くに親戚が住んでいて、夏休みに1週間ほど泊まらせてもらって一人で仏像見学に市内のお寺を回ったことがあるほどである。興福寺は言うに及ばず、東大寺二月堂・三月堂・戒壇院、新薬師寺や白毫寺など、当時に巡った寺院には結構な思い入れがある。春日大社のある原始林を南に抜けた高畑町には、小学生時代にクラス担任だった先生のご自宅もあって、小学校卒業後に一度お邪魔したこともある。

 そんな思い出の地でありながら、今回の学会では昼間はずっと会場にいて、どこにも訪れることはなかった。残念だけれど、大阪から奈良はすぐの距離だ。機会はいくらでもある。
、、と思っているうちは、大抵はそこには行かないんですけどね。

 もし今、家族で訪れるとすれば、愛犬のミューも同伴させなければならないけど、、シカがたくさんいる奈良公園って、イヌを連れて入ってもいいのかしらん?

*     *

 今月は AIFII のほかにも、初旬に毒素(トキシン)シンポジウムという学術集会にも参加した。こちらの方は徳島県の鳴門市で開催された。この時のエクスカーションに、大塚国際美術館に連れて行っていただいた。この美術館は世界の名画を陶板で再現して展示陳列していることで知られている。陶板に焼かれた色彩は決して色褪せることがないというので、資料価値が高いとかのことだ。もちろん画の再現性は高い。山を繰り抜いて建てられたこの美術館にはそんな陶板名画・壁画が1000点以上展示されている。ただ歩きまわっても、かなりの時間を要する。そして、名画中の名画(の複製)が目白押しである。しかし、これでもかこれでもかと名画ばかり見せられていると、それはそれで疲れるものだ。なんかこう、ちょっと、緊張と緩和というか、動と静というか、チェンジ・オブ・ペースも欲しい気がした。

 美術館には、私の好きなセガンティーニさんの画もあった。好きな画家さんの絵は遠くから見てもすぐ判る。彼の作品を見つけた時は嬉しかったが、名画のミニ陶板が売られていた土産物ブースには、セガンティーニさんのミニ陶板はなかった。あれば買ったのに、、。店内にあるのは超売れ筋、超人気名画の陶板ばかりだった。、、やっぱ、緊張と緩和というか、酒と肴というか、、、、、土産物のラインナップにもそれが欲しかったな。

*     *

 毒素シンポジウムの会場でも AIFII の会場でも、たくさんの方に「ブログ見てますよ、、でも最近は更新が少ないですね」と声をかけていただいた。みなさん、ほとんどは社交辞令で、それほど心待ちにされているわけではないと思うけれど、、でもすいませんすいません。確かにサボってます。

 しかし、これには理由がある。ブログを始めて8年だが、その間にインターネットで提供される情報は圧倒的に増えた。 今や、Web ページを開設するよりもはるかに簡単に、 Twitter や LINE や Facebookを利用して沢山の人が気軽に近況報告したりエッセーのようなものを書いたりしている。そんな中にあって、もはやブログというフォーマットはいかにも大仰で古臭いように(私は)感じてしまう。簡単な近況報告なら Facebook で充分だろう。ブログなんて必要ないじゃん、と思う。あるいは、この時代にあえてブログを続けるからには、ちゃんとしたまとまった記事を書くべきなのかも、、と勝手に身構えて、それが妙なプレッシャーになって更新頻度を少なくさせている。

 ブログのようなフォーマットには、以前のホリプレのようなまとまった記事がやはり合っている(と思う)。まとまった記事を書くためには構想を練らねばならない。そうだ。何か新基軸で、、、新たな構想で、、、まとまったものを、、、、とぶつくさ言いながら、でも、やっぱりだらだらと駄文を書き続けるんやろな、、更新頻度が少なくなっても、、、。すいません、もう少しお付き合いお願いします。みなさん、、。

 それとやっぱり心に余裕がないと、仕事が終わったプライベートタイムにまとまった文章を書く気になれない。これも更新頻度が減った原因のひとつかもしれない。

*     *

 私は人間が小さいせいか、仕事でやらねばならないことがたくさん残っていたり、上手くいかないことがあったりすると、すぐに心に余裕がなくなる。とくに今月はスケジュールが詰まっていて、その余裕のなさに拍車がかかっているようだ。スケジュール表を見ると、今月の平日で、会議や出張などの予定が全くない日は二日しかなかった。最近は、事前に対応可能な日時が調査されてから、出張なり会議なりの日程が決定されることが多い。その調査メールに正直にスケジュールの空いている日時を申告してしまうから、空いている日程がどんどん出張や会議で埋まる。そういう仕組みだ。だから今月などは空いている日が二日しか確保できなかったのだ。

 これはいかん。スケジュール調査で正直に予定を知らせるのはやめよう。これからは毎月、絶対に自分の仕事(研究)で確保したい日を決めて、その日はいかなる問い合わせがきたとしても、出張不可・会議出席不可で返信してやる。ふっふっふ。そうすれば、毎日毎日どこかに走り回るようなことはなくなるはずだ。これを、ウソのスケジュール申告&仕事日確保大作戦と呼ぶことにしよう、、。

 しかし、今年はもう遅いかも。年末まで、割とスケジュールがすでに詰まってしまっている。11月には5日間のインドネシア出張の翌日に宮崎出張があったりする、、。ウソのスケジュール申告・仕事日確保大作戦は来年から決行かな、、、。残念である。しかしいやまぁ、私ばかりがつらいわけではない。うちの大学には、フルマラソンを走ったその日に海外出張に出かけられるというマゾヒスティックな先生もいらっしゃることだし、グチを云ってはバチが当たる(ちょっとちがうかもしれんけど)。

 と、ウダウダと云っていても明日からは10月だ。ウダウダ云いながら、仕事もブログも続けます。ではみなさま、ごきげんよう。


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posted by Yas at 21:17| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月28日

9月の出来事

みなさん、ずいぶんご無沙汰しております。
久しぶりですので、更新の滞っていた間の出来事などをつらつらと書いてみますです。

*     *

 今月初めに、 UQUA というBluetooth スピーカーを買った。防水性があって、お風呂に浮かべてiPhone やiPod の音楽を楽しめるというやつだ。その宣伝文句そのまんま、お風呂で使うために買った。

IMG_2195.jpg ただし音楽ではなくて、購読しているPodcastを聴くためである。Podcast は、主に英語の勉強のために聴いているのだが、クルマでの通勤の時間以外に聴くヒマがないので、お風呂の時間にも番組を流して気楽に聴いてみようと思ったのである。お風呂での使用が可能なスピーカーをネットで物色し、値段的にも手頃でユーザーの評判も悪くない本機を選んだ。Bluetooth での接続を毎回しないといけないので少し面倒だが、それ以外に不満はない。が、誤算があった。実は私はそんなに風呂好きではないのだ。なので夏場などの入浴時間は10分ほどしかない。さらに、シャワーを流しているときは水音でスピーカーからの音声は聞こえないので、このスピーカーを楽しむのは湯船に入っている時間に限られる。、、ということで、1日に5分ほどしかこのスピーカーを使っていない。企画倒れかも、、と思いながら、しかし長風呂に宗旨変えする気もなく、二週間ほど経った。こんな私でも、冬場はきっと、もう少し風呂に入る時間が長くなるだろうさと、寒くなるのを楽しみに待っている。
、、、ということで、英会話のお勉強はちっとも進まない。

*     *

 先々週、オレゴン州立大学の Prof. Mahfuzur Sarker が研究室を訪問してくれた。 彼とはそれまで面識はなかったが、ウエルシュ菌の研究に長く携わっている彼は、本菌の産生するエンテロトキシンという毒素を研究している(いた)私のことを知っていて、大府大のマミちゃんを通じてメールを送ってくれて、この日の面会が実現した。日本好きの彼はどうやら何度も日本を訪問しているようだ。今回も JSPS の予算で6週間、日本に滞在していた。その間、親日派の彼は日本国中のたくさんの細菌学者のもとを訪れ、私の研究室にやって来たのは離日する2日前だった。

 彼は「ホスピタリティあふれる日本人が大好きだ」という。バングラデシュ出身だがアメリカ生活が長い。日本好きが関係あるのかどうか分からないが、日本人にわかりやすい英語を話してくれる。世界の人がみんな、Mahfuzur みたいな英語を話してくれたらありがたいのにな。と思いながら一緒にランチをして、そのまま飯田研、永井研、藤永研と微研の細菌学関係の研究室に案内した。うちの研究室では、シショーが論文化に苦労している IVET-IP の話を紹介したら、えらく感心してくれて(社交辞令かもしれないけれど)、「微研を訪問するのに1日だけでは足りなかった。もっと皆さんと話をしたかった。きっとまた来る。だから外国人招聘のグラントが取れるようだったらいつでも呼んでくれ」と言って帰っていった。

 いや、、Mahfuzur さんがアメリカでグラントを取って我々を呼んでくれてもええんやけど、、と思ったが、そこはホスピタリティあふれる日本人のこと、「必ずまた呼ぶよ」と言って見送った。

*     *

 Mahfuzur さん訪問の次の日、 医学部学生の選択必修科目「感染症/免疫学」の講義を担当した。ずいぶん以前に担当していたのだが、あまりの学生の態度の悪さに辟易し、しばらく担当を断っていたのだが、3年前に知り合いの先生に依頼されて担当を再開していた科目である。その再開1年目の3年前はとても反応のいい学生さんばかりで楽しかったのだが、昨年はそれほどでもなく、今年ははっきりと良くなかった。前向きに講義に参加する学生が3分の1、可もなく不可もないのが3分の1、残りの3分の1は「大学の講義をなめとんのか」と言いたくなる(実際、質問に答える気がない学生には「お前はもうええっ」と言った)ほど態度が良くなかった。

 一口に学生と云っても色々なキャラクターがあるのは認めるが、教員にとってよろしくないクラスの学生たちというのは、たいてい共通して講師の人格や感情に無頓着である。こちらを感情のないティーチングマシンか何かと勘違いしているかのようで、講義最初に挨拶もないし、アイコンタクトもないし、ただ仏頂面で座っているだけである。質問しても全く考える気がないか、面倒くさそうに適当な単語を口にするだけである。こちらはとっても不愉快だ。

 いつも書くけれど、こういうことになるのは大学の責任でもある。学部生活をおくる間に「講義なんて、テキトーにこなしていればいいものなのだ」と暗黙のうちに学生たちに教えてしまっているのはきっと大学だ。

 来年は担当を断るか、、あるいは興味を持ってもらえるように色々と工夫するべきか。
くそっ、小学生でもあるまいし、60分や90分の講義くらいちゃんと聞けっ、、と愚痴っても始まらないので、講義のやり方をまた考えることにする。それにしても、あの学生たちの、こちらを無視するかのような態度は改めてもらいたいけれど。

*    *

 23日から26日まで、奈良市の新公会堂で「あわじ感染症・免疫フォーラム(AIFII)」が開催された。この学会は淡路島で開催されるのが常なのだが、今年は変則的に開催地が奈良になった。「AIFII in 奈良」というわけである。本会は今年で13回目を迎えた。会場の新公会堂には能舞台が設えられていて、演者と座長は靴を上履きに履き替えて、いわゆる檜舞台に上がってそれぞれの役目を果たす。外国人ならずとも、なかなかに面白い趣向だ。

 この学会、マンネリ化を危ぶむ声もあるが、やはり世界的な最高レベルの講演が集まる国内では貴重な集会だ。会場に座って素晴らしい講演を聞きながら「自分の仕事のクォリティーはどうか?」といつも内省させられるせいか、4日間経ったあとの閉会時にはかなり疲れる。私にとってはそんな学会である。

 ところで、会期中に何人かの先生に「国内の細菌学分野の演題登録や参加者が少ないんじゃない?」と指摘を受けた。確かに国内からの参加演題を見ると、免疫学関係が約40演題、ウイルス学がやはり約40演題、寄生虫学と細菌学がそれぞれ20演題ほどのようで、国内学会の会員数の比率で見ると、細菌学関連の参加が少ない。AIFII を主催・共催する国内研究機関に細菌学関連の研究室が少ないことも影響しているとは思うけれど、それは別にして、日本細菌学会を通じてもっと AIFII を宣伝しないといけないのかもしれない。細菌学会の理事でも監事でもないのだけれど、そんなことを考えた。

 ツラツラと書く、とは言ったものの、さすがに長くなったので次回に続く、、。


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posted by Yas at 16:10| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月10日

過ぎゆく夏と研究ストレス

 ここのところずいぶんと涼しくなって、夏が足早に去ってしまったかのようである。新聞によると、8月のあいだ大阪では猛暑日がゼロだったということだ。

「今年は、大阪には夏が来ぇへんかったな、、、」と研究室で喋っていたら、今春に帯広畜産大学からやってきた福島県出身のイッシーが「えっ?充分暑かったじゃないですか?」と戯(たわ)けたことを言う。なに言っとる、そんなたるんだ奴には大阪の夏の本当の恐ろしさを見せて懲らしめてやらねばならん。こやつを懲らしめるために(なんでやねん)、来年は夏らしい夏が来てくれますように、、と心から天に祈ってやった。しかしほんと、今夏に新調した七分丈ジーンズもリゲッタ・カヌーサンダルも半袖シャツも、活躍の場があまりなかったのでちょっと欲求不満気味である。

 夏が過ぎたといえば、この夏の間に書き上げたかった論文の進捗がはかばかしくなくて、こんなに涼しくなっているのにまだ完成からはほど遠い状態だ。仕事自体の進捗もあまりよくない。もうそろそろ科研費の申請時期が近づいてくるが、その計画調書の業績欄に前年と同じ業績を書かねばならないことに気がついて愕然とする、、、そんなことが今年も繰り返されるかもしれんと思うとぞっとする。これって、研究者にとっては結構なストレスである。

 論文が書き進められないのに、この7月中旬あたりから出張用務は次々とあるわ、天から用事が降ってくるわ(人はこれを雑用と呼ぶ)で、先週あたりからストレス絶頂の日々を送っている。ストレスが溜まると溜息が出る。これは真摯に人生を送っている人間の真っ当な生理である。今日も朝から知らない間に何度もため息をついていたらしい、それをテクニシャンの小林さんに「もうっ、センセ、さっきからため息ばっかりりついて、、」と叱られた。私は心のうちを隠せないオープンなタイプだ。ため息くらい出るわっ。

 んで、今日は午後から長い会議に出席。「うぅっ、またストレスが溜まるっ、、」とフラフラになってラボに戻ってくると、テルチーとテルチーを指導しているなかぴょんが待ち構えていた。仕事の進捗の報告と相談をしたいということだ。
「うぅっ、、またストレスが増えるのか?、、」と思って話を聞いていると、しかし実は彼らはよく頑張っていて、この数週間でかなり進展した研究の様子を聞かせてくれた。ここ20年来、少しずつ試しては止めていた仕事にようやく光明が差すかと期待させてくれるかのような話だった。テルチー、なかぴょん、、頑張ってくれてありがとう、、。この調子で、行けるとこまで行きましょー。、、、いきなりストレスが晴れて元気になった。研究する生活とはそんなものだ(と信じたい)。

 ということで、その晴れやかな気分で嬉しくなって、用もないのに実験室をスキップしながら歩き廻っていると、イッシーのずっと上手くいっていなかった実験にも明るい兆しの結果が出たらしいことをさらに聞いた。

 これを聞いて、ストレスはすっかり晴れた。

 研究する生活とはそんなものだ、、。


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posted by Yas at 22:44| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月08日

1TBのインパクト

 Dropbox というクラウド型のストレージサービスの有料プランの使用可能容量が1TB に増量された。クラウド型のストレージサービスというのは、自分の書類をサービス会社の提供するサーバーに置き、自分の端末でいつでも見られるようにしておくというものである(正確には違うかも知れんが、1ユーザーとしてはそんな理解だ)。料金は99ドルである。

 このサービスを利用すると、研究室のデスクトップであれ出張中に使うモバイル PC であれ、登録しておけば、dropbox を通じていつでも同じ書類を使って仕事ができる。書類の内容に更新があれば、クラウド経由で登録した全ての端末の書類を同期してくれるので、非常に便利である。

 以前の使用可能容量は250GB だった。これでも充分なのだが、今回はそれが1TB に増量された。んで、これを機会に、仕事用の全ての書類ファイルを dropbox に放り込んで、全ての書類を同期化してやろうと目論んだ。しかし、念のため自分の全書類フォルダの使用サイズを見ると50GB 程度しかない。これなら別に以前の250GB の時代でも充分だったのだけど、、、まぁとにかく、、この50GB のファイルを全て dropbox に移すことにした。方法は、自分のオリジナルのフォルダを dropbox の仮想フォルダ(といっても、端末のハードディスクに実装されている)にドラッグ&ドロップするだけ。簡単だ。

 ところが、1TB の大容量を目の前にして、50GB というファイルサイズを甘く見ていたようだ。暫くして同期状況を調べてみると、50GB をすべてサーバーと同期するのに70~80時間かかる予定だと表示された。ということは、サーバーで同期された書類が別の端末に書き込まれるのにも同じ時間がかかるということか、、。ひぇっ、あかんがな。この日は、出席予定の毒素シンポジウムが開催される9月3日の三日前だった。こんな事をしていたら、発表に使うスライドファイルの同期はおろか、編集もままならんようになる、、。スライドファイルはだいたいのアウトラインは整理しているものの、まだまだ改訂が必要なのに、、、。もちろん、シンポジウム会場に持ち込むのはデスクトップの iMac ではなく、ノート型のMacBook Air だ。、、、学会前にいらんことをしてしもたと、ジワッと焦る。

Dropbox で同期中のフォルダ内にある書類を改変すると何が起こるかわからない。大事な書類をそんな危険に晒すことはできん。仕方ないので、別にスライドファイルのコピーを作ってそれを編集することにした。しかし、いま使っている iMac は2011年版で、私の酷使でクタクタになって処理速度がなんか遅くなっている。、、そこで、時間がないのだが、少しずつ匍匐前進するかのようにスライドを改訂して、夜は電源を切らずに夜通し同期を進行させて、、2日目の夜にやっと同期も改訂も終了した。

 50GBのファイルの扱いでこの体たらく。1TBのクラウドストレージを扱うには、使ってるコンピュータのスペックが低すぎんのかも、、。

 ふっふっふ。仕方ないから Mac Pro に買い換えるか? ほんと、仕方ないから、,揺れるハート


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posted by Yas at 21:12| Comment(0) | コンピュータ & ガジェット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月30日

解体的出直し

理研:再生研の規模半減の解体的出直し 改革行動計画発表
ーー毎日新聞 2014年08月27日 10時02分(最終更新 08月27日 13時06分)より抜粋ーー
 STAP細胞の論文不正問題を受け、理化学研究所(野依良治理事長)は27日、論文作成の舞台となった発生・再生科学総合研究センター(CDB、神戸市)の「解体的出直し」などを柱とした改革のアクションプラン(行動計画)を発表した。CDBは規模を現在の半分程度に縮小し、今年11月までに「多細胞システム形成研究センター(仮称)」に再編される。
 CDBには現在、約40研究室あり、所属する研究者は約450人。その研究室を半減する。まず5種類の研究プログラムのうち、ベテラン研究者を中心とした「中核プログラム」とセンター長直轄の「センター長戦略プログラム」を廃止する。残る研究室は一部を理研の他のセンターに移すなどして再編する。所属する研究者の雇用は維持する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 理研にとってよろしくない出来事(大半は理研自身の責任によるのだが)が重なったとはいえ、研究室半減の措置は決して軽くないと思う。何らかの基準をもって、存続させる研究室と廃止させる研究室を決めたのだろうが、線引きされて廃止が決定した研究室のメンバーはやりきれない気持ちだろう。雇用は維持されるというが、真摯に実験をしてきた研究グループに手を入れられる、その心情は察するにあまりある。

 先日、サーヤが少し嬉しそうに実験データを私に見せにきた。これまでどうしてもはっきりとした実験結果が得られずに一度は放棄した作業仮説を裏付けるデータが出たのだという。その実験の結果だけを見ると、なるほどそのように解釈できる。しかし私は「この実験結果は、自分に都合のいいデータだけをピックアップしたように見える。現時点ではこの結果に基づいた結論を支持できない」と言って突き放した。嬉しそうにしていたサーヤには悪いが、私としては客観的に見た当然の判断である。
 彼女には、1)上手くいったときの実験条件と上手くいかなかったときの実験条件を比べて違いを洗い出し(このためには実験ノートに実験過程が適切に記載されている必要がある)、上手くいくための条件を確定すること、2)その条件で実験が上手くいくことを確かめるのと同時に、上手くいかないと思われる条件でやはり上手くいかないことの再現を取ること(つまり、見い出した条件が実験データを確定するのに必須であることを証明すること)を求めた。でなきゃ、STAP 細胞と同じになってしまうがな、、。と付け加えた。現在、検証実験が進行中という STAP 現象問題は、未熟な研究者にとって「舌切り雀」くらいの教訓話にはなっている。

 冒頭で引用したのと同じ毎日新聞がその後の社説で、理研の改革アクションプランが手ぬるいと批判した(8月29日版)。曰く、「理事が刷新されていない」「改革が CDB にとどまる」「理研本部の幹部責任を含め、もっと踏み込んだ改革が必要だ」「CDB の研究者約450人の雇用は維持される。多くの研究室の場所も当面は変わらない。STAP 問題とは関係のない研究者に配慮した対応だが、看板の掛け替えに終わらせてはならない」
 相変わらずの大新聞の大上段で嵩(かさ)にかかった批判には首を傾げる。この社説氏は、STAP問題にかかわる理研の何が問題で改革案が手ぬるいと批判するのか、私にはわからない。広報のやり方や、論文の不適正な内容が発覚した後の対処が悪かったとしても、、(さらに、実力のない研究者をよく調べもせずに PI( リーダー)として 採用したり、実験結果の吟味もせずに論文化に邁進したとか、、確かにたくさん拙い部分はあるとしても)、理研が組織ぐるみで故意に不適正な内容の論文を公表し、反社会的なやり方で Nature 誌にその掲載を強要したわけではないのだ。ついでに言えば、私は、自分の経験から考えて、小保方氏には不正をしたという認識はないと思っている(関係の一連の記事はこちらからどうぞ)。ただひたすら未熟であったために致命的な誤謬を犯してしまったということではないのか。無論、これは法に触れる犯罪ではない。

 高額の予算を使って実験をして、再現性のない結果を公表しているのは反社会的な行為である、という論評も目にしたことがあるが、これは実験科学のことをあまり知らない人の考え方だ。巷には再現性のない実験結果を含む科学論文などたくさん存在する。だからSTAP問題も別に構わないと言っているのではない。ある時ある場所での実験結果が再現できないなどということの原因はたくさんあって、つまり実験結果がなぜか再現できないということはたくさんあって、それは研究の不正とは別の問題なのである。不正を働いて再現性のない結果を雑誌に掲載している研究者など全くいないとまで言うつもりはないが、,。それに、通常、研究の80%は上手くいかない(ホリグチの実感)ものだ。もし前出の意見が「予算を無駄にするのが反社会的行為」という意味を含むのなら、80%の予算を無駄にする(真の意味で無駄ではないのだけれど、、)科学研究そのものが反社会行為ということになってしまう。たくさんの失敗や誤りの先に、研究の進展はある。、、ただし、先述のように、高額の予算を獲得している研究組織として、STAP問題にまつわる理研の対応が拙かったのは確かだと思う。
 
 それ相応の責任が理研にあるのは否めない。しかし、もう少し静かに理研の改革の努力を見守ることはできないのか。STAP 細胞にも理研にも、直接には縁もゆかりもないそこら辺の細菌学者はそう思う。


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posted by Yas at 14:52| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月26日

一泊二日の紀伊半島ドライブ(十津川〜熊野)


 前回の続き。紀伊半島半周ドライブの報告。

 串本から紀伊勝浦を抜け新宮市から熊野川沿いの国道168号線を上流に向かって走る。いつもなら熊野川の清らかな水の流れが望めるのだが、この日はどうやら7月の台風の影響が残っていたらしく、どこまで遡っても川は赤茶けた濁流である。川辺には打ち上げられた流木が多数で、山崩れとおぼしき川岸の様子にも何度か遭遇した。しかし、道路自体はクルマ通りの少ない快適なドライブコースでご機嫌である。2時間と少しで宿泊するホテル「十津川温泉 ホテル昴」に到着した。

 このホテルは楽天トラベルで見つけて予約した。広々とした敷地に小綺麗な宿泊施設、温水プール、温泉施設、野外音楽場(だと思う)が余裕たっぷりに配置されている。部屋も美しかった。ただ、愛犬ミューのために予約したペットハウスがあまり良くなかった。ペットハウスと看板が掛かっているが、中身は三畳ほどの木造小屋でやはり木製の犬小屋が三つ置かれているだけであった。不特定多数のイヌが入れ替わり立ち替わり利用するであろう施設に消毒の難しい木製ケージはいただけない。ケージの内側を見ると、これまでのイヌたちが噛んだり引っ掻いたりしてできたキズがたくさんあった。そういえば、イヌの宿泊要件にはワクチン接種歴なんかの健康管理に関する要件がなかったな、、。イヌ用宿泊施設を作るのに専門家のアドバイスを受けなかったのかな、、こりゃダニを伝染(うつ)されるくらいは覚悟した方がいいかも、、と思いながら、一泊だけなので愛犬ミューには我慢してもらった。(とりあえず、ドライブから戻って4日間経ったが、今のところ彼は健康である)

IMG_2179.jpg しかし、このホテルに関する不満はそれだけで、他は全て素晴らしかった。温泉の泉質は、風呂好きではない私でも「こりゃええわい」と思うほどスベスベポカポカで極上だったし、食事も山の中のホテルとは思えないほど上品な味付けで最高だった。アマゴの刺身、鮎の塩焼き、大和肉鶏すき焼き、アマゴや山菜の天ぷら、お吸い物、、とっても美味しゅうございました。

DSC01544.jpg 二日目。朝早くにホテルを出て、近くの熊野古道を散策、、ではなくて見物する。私にも家内にも娘にも、散策するほどの根気はない。50メートルほど古道を歩いて、世界遺産の写真を撮ってそれでおしまい。それでも古道の雰囲気は味わえた(と思うよ)。


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 古道の周囲には花畑が設えられている。地域の方が心を砕いて整備されているのか、世界遺産ということで、自治体がお金を掛けているのか、、。ちょっと整いすぎているような気がした。


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 そこから瀞峡巡りのジェットボートに乗りに向かった。この日も、ボート乗り場のある熊野川や瀞峡のある北山川の流れはしっかりと茶色く濁っている。なんかイマイチやな−と思って乗船したけれど、川を伝わる風は涼しいし、景色はよいし、魚が跳ねたり水鳥がすぐ近くをボートと並んで飛んでいたりして思いのほか楽しかった。

DSC01568.jpg んで、最後に。ボート乗り場から30分ほどクルマを走らせて、熊野本宮大社にお詣りした。本宮界隈の街路は綺麗に整備されていて上品な佇まいである。やたらと外国人が目につく。熊野本宮大社にお詣りするような外国人観光客って、きっと日本好きなんだろうな、、「日本を気に入ってくれてありがとう!」と勝手な想像をしながら彼らがソフトクリームを買ったり、ジュースを飲みながらバス停でバスを待っている様子を(やっぱり勝手に)暖かい目で眺めたりした。、、、、。本宮大社は、神門内では抱きかかえないといけないけれど基本的にはイヌのお詣りも OK である。そこで愛犬ミューと一緒に熊野坐神(くまのにいますかみ)に二礼二拍手一礼。八咫烏にもご挨拶して帰路についた。熊野本宮から再び十津川に出て、そのまま国道168号線を北上、五條市、御所市、葛城市を経て南阪奈道路・近畿自動車道を走って帰宅。

 一泊二日で 500 km 弱のドライブ旅行であった。楽しかったけど、もうちょっとトビウオ丼を食べたかったかな。トビウオ丼、美味しかったですよ、、みなさん、、。

 
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2014年08月23日

一泊二日の紀伊半島ドライブ・串本

 この木曜日(21日)と金曜日(22日)にお休みをいただいて、紀伊半島を半周ドライブしてきた。今回の目的は、トビウオ丼を食べることにある。前回5月に、桜エビ丼を食べるために静岡方面にドライブしたが、「◯○を食べる」特集の第二弾ということになる。
トビウオ丼は、紀伊半島の先端に位置する串本市が町おこしのために最近売り出しているらしい。あるテレビ番組で見て、なんかプリプリしていて美味しそうだったので食べたくなった。

 私の学生時代などは紀伊半島をドライブするのは簡単ではなかった。半島を一周する国道42号線は「死に号線」と異名を取るほど上り下りとカーブの連続で走りにくい道路だった。しかし今は白浜手前まで高速道路が延伸されているし、高速道路を降りたあともバイパスがある程度整備されているので、それほど辛くはなくなった。伊丹から南進して尼崎から阪神高速道路湾岸線に乗り、阪和自動車道と国道を経て3時間半ほどで串本に着いた。目指すは串本海中公園センターである。ここのレストランのメニューにはトビウオ丼があり、かつ公園事務所でイヌを預かってくれる。

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 これがトビウオ丼。期待に違わず、もちもちプリプリとして美味しかった。トビウオの身は、他の魚ではあまり味わえないほど弾力と甘みがある。時期はよく覚えてないけど、トビウオ丼はたしか期間限定だ。今年食されたい方はお急ぎを、、。


 んでトビウオ丼のついでに、公園内にある水族館及び海中展望台&グラスボート(遊覧船)を楽しんだ。串本沖の海は亜熱帯魚種の北限でありかつ温帯域の魚種も見ることができるとかで、その生息魚種数の豊富さは国内随一らしい。確かに、グラスボート乗り場からは熱帯魚ショップで目にするコバルトスズメダイの群れを簡単に見ることができたし、グラスボートのポイントでは優雅に泳ぐアカウミガメにも出会った。グラスボートからでもこれほど楽しめるのなら、実際にダイビングすれば、もっと楽しんだろうな。

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 これは水族館で見たアオウミガメ、、。グラスボートで見たのはアカウミガメ、、。ガイドのお姉さんにアオウミガメとアカウミガメの見分け方も教えていただいた、、、。



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 これは海中展望台で見たハリセンボン。いつまでものぞき窓の前で泳いで観光客に愛想を振りまいていた、。野生のハリセンボンくんである。




 とまぁ、ひとしきり串本の海を楽しんだあと、この日の宿泊先である十津川に向かった。十津川は紀伊半島の山中にある。串本からは42号線を勝浦・新宮経由で120 km の距離だ。

(つづく)


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posted by Yas at 20:44| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月15日

咳発作の人体実験、、

私の研究室では、主にボルデテラ属細菌の病原性や宿主特異性についての研究を行っている。ボルデテラ属の代表的な病原細菌はヒトに感染する(ヒトにしか感染しない)百日咳だ。その他に、多種多様な哺乳動物に感染する気管支敗血症菌がある。これまでに知られている百日咳菌と気管支敗血症菌の病原因子はほとんど同じで、それぞれ相同性が高い。それでどうしてこんなに宿主特異性が違うのか?というのが私が課している question である。

それともうひとつ。
百日咳という病気の特徴は「百日も続く」と云われる咳発作にある。同様の咳発作は他のボルデテラに感染する動物でも認められるので、ボルデテラ属細菌に共通の病原因子によると推定できるが、その病原因子もわかっていない。だから、咳発作の発症メカニズムも不明である。

とまぁ真面目くさったことを書いたが、実は私はここのところ咳に悩まされている。百日咳ではない。先週に患ったノド風邪の患部が気管支あたりに移って、今週初めからずっと咳が止まらないのである。就寝時などはとくにひどくて眠れなくなるのでほんとにイヤだ。
でもどうせ苦しいのなら、ただ苦しんでいるだけなのも馬鹿らしい。せっかく咳発作のような症状が出ているのだから、百日咳の研究に役立つかもしれんと、自己分析してみることにした。

咳反射が起こるときのメカニズムはどうなってるのかしらんと、自分の胸の感触を確かめてみる。ふむふむ、咳をする直前に確かに気管支あたりがゾワッとするわい、。じゃぁ意識して咳を止められるのか?、と思って咳が出るタイミングで頑張って口を閉じてみたら勢いよく鼻から洟(はな)がでた。、、やっぱり止められるわけがない、、なるほど咳反射である。クスリも何種類か試してみた。咳中枢反射の阻害薬(名前は伏せる)はあんまり効かないけど、気管支拡張剤は少し効く(よい子は真似をしてクスリを取っかえ引っかえしないようにね)、、。百日咳はどうやろなー、反射阻害薬はあんまり効かんというから、やっぱこんな感じかなー、、。気管支でなんか分泌物(メディエーター)が出てる感じはあるかなー、、と目を閉じてノドの奥の感触を探ろうとするけど、、咳き込むばかりでわかるわけもない、、。

そりゃそうだ。ブドウ球菌食中毒で「あ、いまエンテロトキシンが腸管で作用してるな」とか、コレラに罹って「あ、腸管上皮細胞のcAMPが増加しとる」とか判るわけもなし、、。いくら眠れないからって、全く時間をムダにした。

、、まぁ、、研究熱心ということで、、、、。


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2014年08月12日

若手コロッセウム・8月上旬

長いこと更新が滞っていた。すまん。

8月6日から9日まで北海道にいた。6日から3日間の日程で開催された「細菌学・若手コロッセウム」に出席するためである。今回の開催地はニセコ。札幌から車で2時間と少しの距離である。この研究会のことは第1回から前回の第7回まで、全てこのブログでアップしているので「若手コロッセウム」で記事検索してみてちょ(さぼってすまん)。

夏の北海道ということで爽やかな気候を期待していたのだが生憎の天気で、じめじめとしてかつ肌寒い天候の続いた研究会だった。この会は細菌(含真菌)を題材にした研究ならどの分野でも OK という懐の深い研究会である。モデル細菌の転写・翻訳制御、病原細菌、エコロジー、極限細菌、なんでもありだ。発表者は概ね若いが「若手コロッセウム」という名前がついているからといって、年齢制限があるわけではない。今回は一般演題に加えて二つの特別講演と多数の招待演者による企画セッションがあって、プログラムはてんこ盛り状態である。昼食時間にもランチョンセミナ−がセットされているので、息をつく間もない。

特別講演のひとつは漫画「もやしもん」の作者である石川雅之さんによるパネルディスカッション(といっていいのかな、、)であった。いくら人気の漫画家さんとはいえ、学術集会で招いたりしたら本人も困るやろ、と心配したが、石川さんご本人は周囲に非常に気を使う方のようで、上手く会場をコントロールして話を進められたので楽しく時間を過ごすことができた。、、なかには石川さんがいらっしゃるというので研究会に参加を決めたというけしからん人もいたが、、、まぁいいか、、。その本人は石川さんに会えて、見ているこっちがほのぼのとするほど無茶苦茶喜んでいたし、、。

IMG_2161.JPG石川さん、参加者全員にオリゼー(コウジカビ)つきの名札を夜中の間に作成してくれた。やはり非常に周囲に気を使う方である。石川さん、ありがとう、、。一緒に写真を撮っていただいたとき、私は「あしたのジョー」の T シャツを着ていた。全く失礼なやつである。「『もやしもん』の T シャツじゃなくてすいません」と言ったら、「いや、そんなことないです。私、ちば(てつや)命ですから、、」と仰った。、、ほんとに非常に気を使われる方である。

ところで、私。会場で空調の風の当たる場所に陣取って口演をずっと聴いていたら、ノドが激しく痛くなってきて、夕食後の懇親会(飲み会)ではすっかり声が出なくなってしまった。大阪を発つ前から少しノドが痛いなと思っていたのだが、どうやら空調の風で悪化したらしい。最終日には少し回復したが、ガラガラ声で質問して会場で失笑を買ったり、閉会のご挨拶を務めたり、、。研究会終了後、飛行機の都合で札幌で一泊したら、再び悪化して声が出なくなっていた。この状態で、空港の案内で土産物屋を尋ねるのにひと苦労したり、騒々しい飛行機内で毛布をもらうのに「もうふっ! もううふっ!!」と出ない声でお願いしても、CA さんは耳に手を当てて「はっ? はぁ?」と何度も聞き返すばかり(吉本新喜劇かっ!?)でラチがあかんかったり、、。

そうこうして、自宅に着いた頃には関節痛と悪寒の風邪の典型症状が出て、激しく咳も出始めた。日曜日は自宅でノタクタ、月曜日は大学に出たものの必要最低限の仕事をして昼過ぎに早退して、、、。

そうして、8月6日から11日までが過ぎていったのであった、,。あ、おかげで今日はかなり元気になりました。声はまだハスキーですけど、、。


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posted by Yas at 19:09| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月31日

バイリンガル会話形式でコメントしていきます

私は英会話にかなりのコンプレックスを持っている。けれどだからといって英会話学校に通ったり英会話雑誌を購読したりしているわけではない。ずいぶん昔は「駅前留学」してましたけどね、。

ただひとつ、今は、クルマで通勤するときの往き帰りにカーオーディオ(に繋いだ iPhone )で、英語のポッドキャストを聴いている。定期購読しているのは科学雑誌の Cell, Nature, Science のポッドキャスト版、それからベタなところでは「ポッドdeモット英会話」や「English as a Second Language」などだ。雑誌系のポッドキャストは定番なのでずっと講読しているが、英会話系のものは、あーでもないこーでもないといろいろと自分にあったものを探しながら取り替えている。

スクリーンショット 2014-07-23 20.05.58.pngそこで、最近見つけたのが「バイリンガルニュース」だ。ポッドキャストの説明によると「世界で話題のニュースをユニークなバイリンガル会話形式でゆるーく無料配信しています」とのこと。聴いてみると全くその通り。巷の話題をゆるーく紹介している。キャスターはマミという女性とマイケルという男性である。マイケルが基本的に英語で、マミが日本語で話題について会話するというシュールな形式である。英語が聞き取れなくても、そのあとの日本語で会話の流れがフォローできるので、難しい英語教材のように途中で投げ出すようなことはない。しかも、友達同士が(多分ホントに友達同士なのだろう)気楽に話をしているように番組が進行するので、話が途切れたり飛躍したり、途中で表現を変えたりという、ナマの英会話でよくあるロストしがちな状況が何度も出てくるので結構ためになる。

実年齢は知らないが、女性キャスターのマミさんの声は若くて少しだけ舌足らずな日本語の発音をする。まるでそこら辺の女子高校生みたいである(そこら辺の女子高校生の皆さん、変な例えに使ってすいません)。この人がゆるーくニュースを語る。第一印象は正直言って「なんや? バイリンガルの若い子がええ加減なコメントをしとんのやろ?」と思ったが、実際は全く違った。この人は実に様々な角度からニュースを突っつく。論評ではない。まさに「突っつく」というのがぴったりのコメントをする。これは多分、日頃から色んなことを色んな角度から考えていないとできないことだ。知識も豊富である。またなぜか番組で取り上げられる話題は、科学的なものが多い。最近では Science や PLoS One (という科学雑誌)に掲載された論文の内容を話題にしていた。またある日などは、避妊の話から転じて、マミさんが黄色ブドウ球菌感染症である tampon disease にまで言及していて、その知識の豊富なことに舌を巻いたことがある。

相方のマイケルもいい味出している。この人もマミさんと同様で、ユニークなコメントを次々と繰り出して面白い。マミさんよりも、若干まじめなコメントが多いように思うが、それは私にとって苦手な英語がバイアスになっているからかもしれない。

いい番組を見つけたわいと思ってほくそ笑んでいたら、実はこの番組はかなり有名らしくて Wikipedia にも掲載されているほどだった。確かに Podcast のランキングでも上位にランクされているし、番組のfacebook ページも twitter アカウントもある。 この番組、たぶん(リスナーの購読が)長続きするという意味ではお勧めできる番組である。ただし、ホントに英語の勉強になるかというと、ちょっとわからないけど、、、、。

まぁ、継続は力なりである、、、かもしれない。


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posted by Yas at 22:07| Comment(0) | コンピュータ & ガジェット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月28日

夏来たりなば、、

 先週の金曜日。府立大教授の三宅眞実先生が冷凍ピザを送り届けてくれた。眞実ちゃんに限らず、いつもこの季節には何人かの OB から贈り物をいただいている。みなさん。いつもありがとうございます。お心遣いに感謝いたします。

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 このピザ、有名なイタリア料理店「ポンテ・ベッキオ」が贈答用に通販しているらしい。5枚で1組になっている。早速、そのうちの何枚かを焼いていただいた。いわゆるアメリカンピザとは違うイタリア系のピザで、控えめなソースで小麦粉の香りと具材そのものが味わえて、大変美味しゅうございました。
 焼けたピザの写真を撮るのを忘れたので、パンフレットをどうぞ、、。



 さらにこの日は夏の慰労会とのことで、研究室の有志で近くの千里阪急ホテルのプールサイド・ビアガーデンに出向いた。場所は千里中央だ。山の上でも何でもない屋外なので暑いうえに、到着したときはまだ陽が沈んでいないので、直射日光下の暑い最中にビールを飲み始めることになった。暑い暑い。、、しかしやがて陽が沈み、涼風が吹いて、、、爽やかにビールを楽しめる、のかなと思っていたが、さにあらず。陽が沈んでも、日中に温められたプールサイドのコンクリートが熱を含んでていつまでも暑い。風は吹くが、生ぬるい、、、。そのおかげと言うべきなのか何なのか、とにかくビールは進む。、、、アニメの話、漫画の話、トリビア話に馬鹿話。平日は忙しく立ち働いていて、なかなかみんなでゆっくり話をしたりする機会がないので、いい懇親の機会にはなった。暑かったけど、、。

 写真は、漫画の話のついでに、矢吹丈の伝家の宝刀「トリプルクロスカウンター」をイッシーにせつめいしているところ、、、(撮影:なかぴょん)
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 ということで、夏は真っ盛りである。来週から8月だ。研究室では公式な夏休みは設けないが、メンバーはみんな思い思いに休暇を取る。研究室のジャーナルクラブやプログレスミーティングも8月中はお休みする。適度に休暇を取って、また仕事に邁進していただければ結構だ。

 そんなことを書いていて、ふと教授室のベランダを見ると夕方の日影が少し前よりも長く伸びているのに気がついた。そうか、夏至は6月下旬だから、もう太陽が低くなって日が短くなり始めてるのだ、。そうか、地球は秋に近づいている(?)。、、季節は巡っているのだ。

 そうか、まだ暑いけど、これからも暑くなるけど、もうすぐ秋だ。

 仕事しなきゃ、,。
 
 
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posted by Yas at 21:41| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月24日

久しぶりの東京と、千葉大学で講義/講演

 今週の火曜日に千葉大学大学院の医学薬学府の講義に行ってきた。

 前日の月曜日の夕方に東京に到着して、愚息と愚息の彼女と一緒に焼き肉を食べた。場所は西麻布。北里のあべっちお奨めのお店である。場所柄、さぞ高いだろと覚悟していたが大したことはなかった。肉も美味しかった。愚息は大学院博士課程の最終学年である。研究に関わる仕事に就くつもりのようなので、来年度からの人生設計などを聞く。いい大人だし心配はしていないが、私とは研究分野が違うのでポスドク事情などが違うかもと思って聞いてみたら、どうやら同じようなものらしい。そうか、これからイバラの研究人生を始めるのか、、と心中思いながら話を聞いた。

 食後、歩いて広尾駅から地下鉄に乗って東京駅に出て、総武線経由で千葉駅に到着。駅前のホテルに泊まった。

 次の日は午前中10時半からの講義である。対象は薬学系の大学院生だが、生物系の学生だけではなく化学系の学生も含まれているとのことだった。ここでも「細菌毒素学」の talking class を展開する。概ね反応は良かったが、やっぱり化学系とおぼしき学生さんにはキツい講義になったようだ。招待いただいた山本友子先生、高屋明子先生と昼食を楽しませていただいたあと、さらに午後に一コマの講義である。あらかじめ「講演を兼ねたような講義で、、」とお話を聞いていたので、この時間は「細菌毒素学実践編」と称して思いっきり未発表の up-to-date な仕事の話をしたら、半分くらいの学生が寝た。わはは、。しかしこれは覚悟の上である。ナマの研究の様子を大学院生に紹介するのと同時に、実は山本先生や高屋先生に聞いてもらってご批判いただこうと思っていたのだった。んで、先生方にはいろいろと興味を持っていただいたようで、当初の目的を達成した気分で嬉しく千葉大学を辞した。

 夕方には都内に戻り、毎度おなじみ北里大学のあべっち、くわえっちの両先生と、久しぶりに田町の「湯浅」で飲んだ。同じ業界で数少ない、全く遠慮なくハナシができる二人である。共同研究の話、予算獲得の話、学会のあり方の話、日々の馬鹿話で3時間、あっという間に過ごした。医科研のミムミムも誘っていたのだが、彼女は到着が遅れたので最後の30分だけしか一緒に飲むことができなかった、、もっとも、彼女は今は○○中なので(あえて伏せ字)飲むわけにはいかんのだが、。

 帰りの新幹線は iPad で「清洲会議」を観た。三谷幸喜作品にしてはくだらんギャグが少なくて(ちょっと寂しい)、芸術的アングルを意識したような映画だった。まぁ、これもいいかも、、。

 んで昨日のこと。また別の大学などから、二件の講演依頼をいただいた。研究の話題にしろ、プレゼンのハウツーにしろ、業界で自分に需要があるのはよいこと、と最近は考えていてありがたくお受けすることにした。んで、山本友子先生からもメールが届いた。儀礼上の挨拶メールかと思ったら、それだけではなく「『細菌毒素学』の講義を、今度は学部生に講義してもらえないか」とのご依頼もいただいた。もちろんお受けした。なので、今年中にもう一度千葉大学を訪れることになった。

 何であれ、自分に需要があるのはありがたい。


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posted by Yas at 22:25| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月21日

実験は失敗する。時間はない。やっとの思いで取れたデータはすぐに陳腐化する。

いま開催されているツール・ド・フランスに刺激されてか、ここのところ自転車通勤の頻度が少し高い。自転車通勤を始めてもう10年以上になるが、その間に自宅−大学間のコースがすっかり固まってしまって、実は目新しいことが殆ど無いのでそういう意味ではあまり面白いわけではない。伊丹から旧西国街道をひたすら走って小野原から大学に入るか、旧西国街道よりも北側の箕面の住宅地を走って小野原から大学に入るか、あるいは伊丹空港の地下道路を抜けて千里川沿いをひたすら走って、豊中緑丘から小野原に抜けて大学に入るか、、といったところである。

大阪といっても、北摂はまだまだ田畑が多い。どのコースをとっても、箕面のあたりでは広々とした田んぼ風景も楽しむことができる(小野原にもかつては、のんびりとした田園風景が広がっていた。)。そこで、今頃の季節になるといつも感じることがある。田植えの時期は同じ頃のはずなのにこの時期には稲の成長具合が田んぼによってずいぶんと変わってくるのだ。成長の早い田んぼは毎年成長が早いし、稲穂の成長が遅くて、なんか貧相な田んぼは毎年貧相である。同じ時期に苗を植えてるのに、種籾が違うのやら田んぼが違うのやら日当たりが違うのやら世話をする人の能力が違うのやら、、、。なんだか研究室ごとの業績に差がでるのを見ているようで、辛いものがある。

プロジェクトが何種類か動き出して、数年前のピンチはなんとか脱することができたと以前に書いた当研究室の仕事だけれど、なかなか区切りをつけて論文を書き始めるところまでいかない。研究室のメンバーはみんな勤勉で、サボっているというわけではないが、大切な局面で仕事の進捗が遅いのは確かだ。絶対に失敗を繰り返せない時や大事な実験がピークを迎える時は、集中して仕事をしないと進捗を大幅に遅らせることになる。これができない人が目につく。私が自分で実験をやっていた頃の私を含めた同年代の人達と最近の人達を比べてみると、いまの人達にはおっとりしている人が多いのかもしれない。いや、昔の人たちがガツガツしていたというべきか、、。あの頃、私の周囲にいた人はみんなせっかちで、競争するかのように(実際競争していたのだけれど)実験のスケジュールを詰めるだけ詰め込んで、無駄をしながらたくさんデータを取っていた。「実験は失敗する。時間はない。やっとの思いで取れたデータはすぐに陳腐化する」そんなふうに思って焦っていた。それに比べると、いまの人達はずいぶんとおっとりとしている。

実験を計画し、何日もかけて実験結果を出して、その結果を見て次の計画を立てる。普通はそうして研究は進むが、急いでデータを出す必要があったり、大切な局面などではそれでは遅い。1つずつ実験をしていたのでは、実験が失敗した時にそれをリカバーするためには必ず2倍の時日がかかってしまう。計画した実験が上手く行っても行かなくても、仕事が立ち止まらないように複数の実験や準備を並行させる必要がある。けれど、それを上手く出来る人がなかなかいない。どうも、計画した実験は必ずうまく行くと潜在的に思っているようである。競争することに慣れていないのか、上げ膳据え膳で育ってきて「うまくいかない」という感覚を知らないのか、。そういう意味では、昔は(というか私の周囲にはというべきか、)ハングリーだったというかギスギスしてたというか、「いらち」(関西弁でせっかちのことです)が多かったというか、、。おっとりと生まれ育ってきた人に、その感覚を教えこむのは難しい。でもそれができないと、複雑な実験を乗り越えたり、思い切ってプロジェクトに踏ん切りをつけて論文化するというのはなかなかできないと思う。テクニックの一つとして、実験のスケジュールを重ねるということを教えないといけないのかも、と最近思い始めている。

ところで、いま新幹線車内。明日(22日)の午前中から午後にかけて、ふたコマの講義を仰せつかって千葉に向かっているところである。


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2014年07月09日

梅雨の最中、決死の査読

 先月末、別の科学雑誌2カ所から同時に論文査読の依頼が来た。どちらも中堅の雑誌で、いわゆる一般誌(general journal)に掲載を拒否されたときに細菌学関連では、その次かその次の次くらいの候補に考えるような雑誌だ。査読期限は2週間。

 その2週間は、実はそこそこ忙しいのだが、ひとつの査読依頼は編集者を務める知り合いの研究者が私信で依頼してきたもので、もうひとつは論文の著者が私のよく知る人だった。編集者の苦労を知っている私としては、前者の依頼は断りにくいし、後者も私が断って変なレビューア(前みたいに)に査読が回ったりすると著者が余計な苦労をする羽目になるかもしれない。、、というので、決死の覚悟でふたつとも引き受けることにした。

 皆さんは査読論文をどれくらい読まれているのだろうか? 私の場合、まず軽く一度読んで大意を知る。この時にだいたい、reject か major revision か minor revision かの結論を決めている。この段階で accept の判断はない。それから日を置いて、また読む。この時は少し時間をかけて、論文の論理性、実験方法や結果の妥当性、論文の正確性を吟味して、前に決めた結論を著者に伝えるための、レビューアとしての論理を考える。関連の論文も一応調べる。気になる関連論文は読む。また日を置いて、今度はレビューコメントを書きながら、自分の主張が間違っていないかどうか確かめるために読む。計3回、読むことになる。他の人がどんな作法で査読されているのか知らないが、私としては割合と労力を使っているつもりだ。こんな査読論文が同時にふたつである。私としては結構つらい。断れるのに、自分が査読を引き受けたんですけどね、、、。

 季節は梅雨。いつもこの季節になるとここで文句を書いているけれど、私の教授室の空調は性能が良くない。

IMG_2141.JPG 先日もこれこの通り、温度はともかく湿度が69%だと。これで空調を働かせてるんですぜ。絶対に空調の調子がおかしいと思うのだが、事務方に依頼して検査してもらっても、異常はないと言われる。、、、、ちなみに、この温湿度計の数字の横にある二本のバーは、健康への影響度を示すものだ。これがたしか4本になると熱中症になる危険性があるとかいう。そのうち2本のバーが表示されている、、。 まだ夏のほんの入り口なのにこの有り様だ。デスクもキーボードもトラックパッドも、なんだかベタベタする。じっと考え事をしていると、ポタリと汗がデスクに落ちる。空調の設定は25度の冷房なのに。、、

 んで、さっき。ひとつ目の論文の査読がほぼ終わった。やれやれ、、。ところが、ホッとして、この2,3日に受信したメールを見なおしていたら、学会関連の提出書類の締め切りが今週中なのに気がついた。もうひとつの論文の査読期限はこの週明けだ。、、

 、、もう、、。暑さニモマケズ、湿気ニモマケズ、、、必死にやってますですよ。


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2014年07月05日

「研究者の劇的プレゼン術」電子版の発行

 拙著「研究者の劇的プレゼン術」の電子書籍版が発売されるようになった。

 M2PLUS という医学電子書籍を取り扱うサイトから、冊子体と全く同じ2,900円+消費税で購入することができるので、どぞよろしく。さて今回はその電子書籍の話。

 国内では アップル社が iBooks Store という販売サイトを開いてからようやく話題になりはじめた電子書籍だが、みなさんお使いだろうか? 私は iPad mini と Kindle paperwhite を電子書籍リーダーに使っているが、実は当初思ったほど電子書籍そのものを買っていない。それは、私の本もそうであるように、電子版と冊子体の値段がほとんど変わらないからだ。

 冊子体は商品としての実体がそこにあり、手に取ることができる。それに、読み進むにつれて、開いた本の表紙側のページ数が増えて分厚くなり、反対側が薄くなっていく感覚も好きだ。電子書籍ではそのような感覚は得られないのに、同じ価格。あるいは冊子体の本は「これは良い本だから、キミも読みたまい」と言って、人に譲ったり貸したりできる。これも間違いなく読書の魅力なのだが、電子書籍ではこれができない(端末機器を譲るというならべつだが、、)。なのに冊子体と同じ価格。これはやはり納得がいかない。こうなるとどうしても冊子体の方を購入してしまう。さらに、同じ価格ならまだしも、逆に電子書籍の方が高い場合もあるから解せない。例えば、Amazon Kindle 版の「スティーブ・ジョブズ(ウォルター・アイザックソン、井口耕二)」の価格はハードカバーの冊子体と同じ価格(2,052円)で、ソフトカバー版(1,080円)の倍近い。なぜ電子書籍はハードカバーと同じ値段なのか? これで電子書籍を買えというのは無茶な話だ。iPad を核にして世界に電子書籍を広めようとしたジョブズがこの現状を見たら、どう思うだろう?

 電子書籍のもうひとつの利点は、買った本が邪魔にならないというところだ。けれど、これもどうも効果が薄い。電子書籍になりやすいベストセラーしか読まないという人ならいざ知らず、普通の人は自分の興味で読みたい本を読む。そして、そんな本の多くは電子化されていない。だから、購入する書籍の種類の割合は電子書籍よりも冊子体の方がどうしても多くなる。そして、昔も今も、冊子体の本は自分の部屋に溜まっていく。ということで、電子書籍の充分な利点が見いだせないでいる人は私以外にもたくさんいるのではないだろうか?

 そんなことを常々考えていたら、「書籍販売大手の『ツタヤ』が電子書籍サービス『BookLive』と提携」という新聞記事を目にした。ツタヤで本を買えば、同じ本の電子版を無料で閲覧できるサービスを始めるという。つまり、本を買えば電子版がついてくるということだ。この発想、電子書籍の普及のきっかけになるかどうかはわからないけれど、ユーザーにとってはお得感があるので書籍購入の敷居は低くなるかも知れない。あと、やっぱり、出版される全ての書籍が電子化されるシステムが必要かな、。関係業界の皆様、、ご検討のほどよろしくお願いします。

 ところで、拙著「研究者の劇的プレゼン術」の電子版だが、著者は無料だというのでダウンロードして iPad mini で見てみたら、当たり前だけれど冊子体と全く同じだった。んで、全く同じ値段である。ふーむ、、と考えたところで、回し読みできない(できにくい)電子書籍は、それぞれの人が購入しないといけないのでもしかすると著者や出版社側には都合がいいのかも、と言うことに気がついた。

 そうか、じゃぁ、みなさん、ぜひ電子版をご購入くださいませ、、、うひょひょ、、。


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posted by Yas at 15:23| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月02日

高度副プログラム「感染症学免疫学融合プログラム」

 昨日は「高度副プログラム『感染症学免疫学融合プログラム』」の私の講義担当の第一回目であった。このプログラムは、感染症・免疫に特化した大学院教育を目指して微生物病研究所を中心に企画された。もうこれが始められて4−5年は経っているだろうか? 1シリーズ2年間の課程なので、担当講義は2年に一度の割合で巡ってくる。毎回、テーマをどうするのか考えるのだが、錚々(そうそう)たる担当講師陣の中にあって、生半可な細菌学の大学院講義はできない。それに、講演ではないので自分の仕事の話ばかりするのはよろしくない。ということで、私はずっと「細菌毒素学」の専門的概論(なんじゃそら?)を講義している。細菌毒素の定義と分類、毒素の分子作用機構と病気の関連性などを90分かけて話す。「○○のひとつ覚え」みたいでイヤなので、そろそろ違ったテーマを取り上げたいのだが、そう思っても毎年準備にかける時間が足りずに断念している。しかたないので、これだけまとまった細菌毒素の講義はなかなか聴けるもんではありませんぜ、と自分で自分を慰めたりしている。
 
 講義のスタイルはいつものように「talking class」。学生に質問をしながら話を進めていく。しかし、他大学の学部生を対象にした講義と違って多少高度な話題も盛り込むので、矢継ぎ早に基本的な質問を繰り出すというよりは、どうしても私が話をする時間が長くなって雰囲気が少し重くなる。しかし、さすがにわざわざ「高度副プログラム」を選択してくる学生さん達である。私の質問に対する応答がすこぶる良いし、その内容もなかなかよろしい。ときおり、私の話を止めて質問する学生さんも何人かいた。まぁたまに「わかりません」の一言で済まそうとする奴もいるが、、、全体的には学生さん達がよく考えながら私の話を聞いてくれているのがわかった。気のせいか、みんな私の方をじっと見て、食い入るように講義を聴いているように思えた。

 気持ちよく予定の話を終えて、講義を終えたのが午後12時半。予定通りぴったり終わった。、、、、と思ってラボに戻ると、私と一緒に昼食に出かけるメンバーのみんなが「えらく遅かったじゃないですか〜、、どうしたんですか」と言う。、、、なに言っとる、予定通りやがな、、、なに? 講義は12時まで?、、、がびぃーん(あ、べたな表現)。どうやら私は終了時間を間違えて30分も余計に講義をしたらしい。、、そうだ、そういえば講義開始当初は終了は12時と意識していた記憶がある。それが気持ちよく喋っている間に、どこかで勘違いが入ったようだ。がびぃーん。じゃ、2時間も講義をしていたのか、このワタクシは。途中、「12時半までまだ時間があるな」と、予定にないエピソードを盛り込んで時間調整までしてしまった。、、、あかんがな。拙著「研究者の劇的プレゼン術」でも時間超過は悪であるとはっきり書いたこのワタクシが、、30分も時間を超過するなんて。それで講義の後半、みんな私の方を食い入るようにじっと見ていたのか、、。「このおっさん、悦に入って時間超過して滔々と喋りやがって」と思われてたやろな、きっと。それにしても聴講生の中には、ウチのラボのイッシーもいたのだから、一言「せんせ、講義は12時終了の予定なんですけど」と言ってくれれば良かったのに、、、、ここでも最近の学生さんはおとなしいのだ。、、、、それにしても、みんな、すまんすまん。

 しかし、えらい失態である。来週の講義は、お詫びに30分早く終わろうかと検討中である。、、早く終わるべきかな、。


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posted by Yas at 19:24| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月30日

拝啓、アップル様

 明日から7月に入る。この7月は、第1週、第2週に本学の「高度副プログラム『感染症学免疫学融合プログラム』」の講義、第3週には大阪市立大学で講義、第4週には千葉大学大学院薬学研究科で講演がある。それぞれ、内容が異なる(予定である)ので、新たな情報収集とスライド作成でちょっとだけ忙しい。

 いつものように、情報収集のための文献検索と整理にはPapers、スライド作成には Keynote を使ってMac の前で作業する。この前に論文をひとつ仕上げたので、調度よい機会だから Papers を ver.2 から ver. 3 に、Keynote(論文作成にはあまり関係ないけどね)を ver. 5 からver. 6 シリーズにバージョンアップした。それで作業を始めたのだけれど、、Keynote の新バージョンは操作性が悪いので、すぐに使うのをやめた。

 ネットのあちらこちらで書かれているけれど、Keynote はやはり新バージョンで改悪されたと言わざるをえない。この改悪は、Mac と iPad との親和性を高めるためにされたというもっぱらの話だが、間違いなく改悪である。まずなによりも、アドビ・イラストレーターとの連携が悪くなった。以前はコピー&ペーストでシームレスに画像をやり取りできたのが、イラストレータから Keynote へのコピーがまともにできなくなった。これでは、まるで PowerPoint である。、、、 スライドの編集に使うボタンやパラメータの並んだ独立のウインドウがなくなって、やたらと操作性が悪くなったのも気に入らない。iPad では、確かにウインドウがたくさんあると使いにくいとは思うけれど、そもそもキーボードも広い画面もない iPad でバリバリとスライドを作成するような人が一体どれくらいいるのだろうか?とっても疑問である。私には絶対に無理だ。アップルはユーザーの利便性を犠牲にしても、Mac と iPad の融和を目指してるのかしらん?と不安になる。

 それから、Papers の新バージョンは、最近の流行りに乗ったMacOSのテイストに合わせてアイコンが単純化された。しかし単純化されたアイコンではその図柄から機能を想像しにくいので、私はこれも気に入らない。実際、必要最低限の単純アイコンしかウインドウに並んでいない新 Papers より、リアルっぽい図柄のアイコンが並んだ旧バージョンの Papers の方が、使い方が直感的にわかるので使いやすい。やっぱり、ユーザーの利便性を無視してなんとなく流行りに乗って判りにくいアイコンデザインを採用したんか? とここでも心配になる。

 ここ数年でアップルの発想が、普通のコンピュータ会社とよく似た、ありきたりなものになっているように感じている。ジョブズがいなくなったから、それであーじゃこーじゃしちゃったんか?とか言うつもりはない。けれど、あと10年、せめて私が定年退職するまではがんばってくださいな。、アップル様、、、。最近、グーグルのやることが少し気になり始めている。グーグルドライブに資料を放り込んで、グーグルが提供する web アプリ(ワープロも表計算もスライド作成もドローイングもできる)を使って仕事ができるんかいな、、? とか考えているが、、、
 できますれば! このまま定年まで幸せに Mac を使わせてくださいね、。、、アップル様、、、、。


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posted by Yas at 21:53| Comment(2) | コンピュータ & ガジェット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする