2014年01月17日

いただきました〜っ、 星5つ! 

 Amazonに、拙著「劇的プレゼン術」のカスタマーレビューがアップされた。★★★★★星5つ。

 どなたかは存じませぬが、ありがとうございます。Amazonのページではレビューがアップされたあと、しばらくまた売れ行きが少し伸びたような、、。ご購入がまだの方は、これを機会に(なんでやねんっ)是非お買い求めください。

 拙著の宣伝でした。

 
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2013年10月17日

増刷決定

 研究者の秋のシーズンスポーツも終盤を迎え、右往左往の毎日である(ホントはコンピュータの前に座ってばかりいるんですけどね)。来週になれば申請の締切り日がやって来て、全てが終わる。(いや、全ては終わらんけどね)。そうすると11月になる。正月はもうすぐだ(年賀状の準備をせねば、、まだ早いか?)。
 あー、忙しい忙しい。なんかオモロいことないんかいな、と八つ当たり気味にウダウダと喋っていると、羊土社の〇〇さんから久しぶりにメールをいただいた。

ーー過日は「研究者の劇的プレゼン術」の執筆を賜りましてありがとうございました。云々云々、、
ーーさて本日はおかげさまで本書の増刷が決定いたしましたのでご連絡申し上げます。云々云々、、

 おかげさまで、拙著、増刷決定のようでございます。

51PjQWShhwL._SL500_AA300_.jpg 脱稿までは頭を悩まされ続けたこの本も、発行されて手から離れると途端にヨソヨソしい親類のように音信不通になる。いったい売れてんだか売れてないんだか、、、、。ヤキモキしたけれど、それも数ヶ月経つと、まぁ気にしてもしゃあないと達観する。そんな頃に、嬉しい知らせだ。

 思ったよりも早かった。初版は 3,000 部だった。ひょっとして増刷できんまま終わるんちゃうやろか、とか思ったりもしたがひと安心だ。

 一応、目標は1万部でございます。みなさま、今後ともよろしくお願いします。


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2013年08月24日

ホリプレ、今日このごろ、、


 昨日、一泊二日の出張で山口大学に行ってきた。山口大学と鳥取大学、さらに鹿児島大学の獣医学部(獣医学科)からなる連合大学院の共通セミナーの1講義を担当するためである。この共通セミナーは各大学の大学院博士課程の学生さんが参加する、必修科目なのだそうだ。私が担当を仰せつかったのは「実践プレゼンテーション論」という一コマである。ホリプレの「実験医学」連載と「劇的プレゼン術」の単行本の影響だろう、山口大学の度会教授から講義を頼まれた。もっとも、頼まれたときはまだ単行本の方は出版されていなかったけれど、。

 実は、ホリプレのテーマで講演をするのはもうそろそろやめたいな、と思っていた。んで「これが最後」と思って臨んだこの日の講演は、申し訳ないが本人に気合が入ってなかっただけに、まぁどちらかと言うと淡々と、、「こんなんでええんかいな?」と自問しながら75分ほどで予定の話題を話し終えた。ほんと、こんな講演で学生さんは納得してくれたんかいな? 話し終わったあともそんな疑問とも後悔ともつかぬ思いが自分の中で残ったような、そんな講演だった。「イマイチやったかなぁ?」と心中で舌打ちしながら、講演会場のホール玄関で立っていると、学生さんが一人近づいてきて「先生、ボク、先生の本買って持ってます。読んで勉強しましたけど、なかなか思い通りに発表できなくて、、」と声をかけてくれた。そうかそうか、、まぁ頑張ってくれ、、。オレも精進します、、、。

 そのあと夕方になって、山口大学の度会さんや清水さんがセットしてくれた飲み会に参加すると、そこには社会人学生を含む受講生たちも数人いた。彼らの云うところによれば、私の話はそれなりにためになったようだ。「『プレゼンのやり方』の講義なんて聴く機会がないので勉強になりました」「うちの会社(この人は社会人大学院生だった)で講演してもらえないですか?」と、、。さらに、サイン付きの本がほしいので、本にサインをして郵送してほしいと、何人かに代金を付けて頼まれた。飲み会が終わってホテルに戻る途中にも、聴講した学生さんに出会った(山口大学のある湯田温泉はせまい街だ)。「ボク、先生のブログを見てます」と言って、ここでもサイン本を頼まれた。どうやら、本人の手応えのなさとは裏腹に、受講生の方はそれなりに(彼らのセリフがお世辞でなければ)満足してくれたようだ、。

 んで、その拙著だが、アマゾンのサイトの在庫数表示やカテゴリーランキングの動きを見ると、ある程度アマゾンでの売れ行きがわかる。それによると、一昨日まで、ここのところは1日に1−2冊しか売れてなかったのだが、昨日から今日にかけて14冊売れていた。これは明らかに昨日の講義の影響だ。郵送を頼まれた分とあわせると20冊になる、、。

 聴講生が喜んでくれて、こんなに本が売れるんやったら、も、もうちょっとホリプレの講演は続けようかな、、、。


とはいうものの、自分の研究とは関係ないしね、。それに、プレゼンのやり方って、真面目な話、ラボ単位やプロジェクトグループ単位で若い人に教えるもんやろ、、とも思う。


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2013年05月10日

「劇的プレゼン術」発売1ヶ月

 拙著「研究者の劇的プレゼン術」が発売されて1ヶ月と10日ほど経った。

 絶賛発売中! とか言って宣伝したいところだが、本当のところ売れてるんだかイマイチなんだか、よくわからない。発売前後には、本書に興味を持ってブログで取り上げてくださった方もいらっしゃった(こことかここ)。発売から数日後には知り合いの方々が紹介記事を書いてくれた(こことかここ。山麓エクスプレスさん、過分なご紹介を頂き恐縮です。まみちゃん、ありがとー)り、Facebookで紹介してくれたりしたが、ネガティブな評判は(あたりまえだが)著者である私には聞こえてこない。Amazonでは、当初、少数部ずつ仕入れていたようで、その時は売れている冊数を数えることができたんだけれど、今は仕入数が増えたようでずっと「在庫あり」の表示だけになってしまったので売れ行きもわからなくなった。ほんとに、売れてんるんだか、イマイチ売れてないんだか、、?

 本書は初版に3000部を刷っているはずで、当然ながら増刷のお話は頂いてないので売れていても3000部未満だ。ちょうど3000部売れたところだとすると、1日75冊売れていないといけない。、、それはないな。もし1000部くらい売れたとすると、1日25冊くらい売れてないといけないけれど、それも厳しいような気がする。「本を出版してもなかなか売れるもんではありません」という話は以前からよく耳にしたが、こうやって計算してみるとそれを実感する。発売後の数日で100万部売れるという村上春樹さんの小説なんて信じられない。さすが、世界のハルキである。私の本も「何かを追いかけていてちょっと冴えない僕」が何かを象徴するような異空間で美女とエッチをするようなエピソードを盛り込んでプレゼン論を書いたりしていたら、たくさん売れたんだろか、、。

 研究室の仲間関係の人たちにはずいぶんと買っていただいた。直接、私がお渡しする場合は著者割引がある。ご要望いただければサインもする。サインには「〇〇さん江」と、買っていただいた方のお名前ももちろん入れる。何週間か前には高校時代の同窓生達が「出版祝いじゃ」といって、飲み会を催してくれて、その場で2冊買ってくれた(用意した本が2冊しかなかった)。わざわざ書店で取り寄せ注文して買ってくれた友人もいた。昨日は中学時代の同窓生達の集まりで「モロモロのサービスを付けろっ」とか言いながらみんなで5冊買ってくれた(用意した本が5冊でした)。そこで、「〇〇さん江」と書こうとしたら、同窓生のひとりのエッちゃんに「それを書いたら、売る時に値段が下がるのでいらん。サインだけにして」と言われた。

 、、、、、、、こいつ、売るつもりやな、、。


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2013年03月27日

本日発売!

 長い間かかって原稿を書き上げたホリプレの本が、ようやく本日発売になった。

51PjQWShhwL._SL500_AA300_.jpg「発表が楽しくなる! 研究者の劇的プレゼン術」というタイトルである。この「発表が楽しくなる!」のフレーズはアヤッチが考えてくれた。羊土社から出版。同じ羊土社さんが出版する雑誌「実験医学」での連載を依頼されたのが3年前の2月、単行本化のお話を頂いたのが2年前の5月。いやそれよりも、もっと遡ればこのブログでプレゼンの方法論を初めて書いて、それを「ホリプレ(ホリグチのプレゼン)」と名付けて続き物にしたのが4年前の2月だった。その頃には夢にも思わなかった単行本化、、。ご興味をお持ちの方はみなさま是非ご購入くださいませ。

 内容は研究発表の方法論だけれど、スライドやポスター作成のテクニックよりも研究発表に対する考え方を中心に書いて、いわゆる単なるハウツーものにならないように気をつけたつもりだ。ある意味、読み物として楽しんでいただくこともできるのではないかな、、と欲張っている。

 編集部の方のお話だと、先週に開催された日本再生医療学会では、会場の展示発売ブースで本書がすでに売れていたとか、、。本当にありがたいことである。んで、本当に嬉しい。

「爆発的に売れたりすると、映画化されるかもしれませんね」ナカピョンが言う。
ほんとほんと、、可能性あるな、、あるある、、。
「主役は誰がいいでしょね?」
サーヤがハナシを拡げる拡げる、、。
、、、、そやな、妻夫木くんはちょっとイメージが違うし、、そういえばオレは若い頃は反町隆史に似ていると言われたことがあるけど、、 その前は新沼謙治、、その前は草川祐馬、、。
「、、、反町隆史以外は知りません」
、、、、、、、大泉洋なんかどう?
「どっちかというと明石家さんまじゃないですか?」
いや、さんまちゃんは好きやけど、ちょっとちがうやろ、、。どっちかというと今田耕司かもしれん、、。サバンナの八木なんかも好きやけど、、、

 本の出版とは関係なく、馬鹿話に走ってしまう、、。大阪人の悲しい性である。

 みなさま、、よろしければ書店で実際に手を取っていただき、さらによろしければご購入くださいませ。よろしく、、。

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2013年02月12日

どぞよろしく、、

 本日、仕事の合間合間に、プレゼンテーションの「ホリプレ本」の「まえがき」と「あとがき」を脱稿した(「まえがき」と「あとがき」をいっぺんに書くのはなんか変な感じもするけど)。先週は、巻末に置く付録情報や参考図書に関する原稿を書いた。これで本当の本当に脱稿である。

 もともと遅筆な質(たち)である。それほど字数は多くないのだけれど、最後の追い込みだけあって大変疲れました。一応、このエントリ、書きはじめましたけど、、もう頭をしぼっても何もネタはでてきまへん。

 書名は「発表が楽しくなる! 研究者の”劇的“プレゼン術」。3月下旬に発売の予定です、、。

 ではみなさま、どぞよろしく、、。


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2010年08月23日

「わかりやすい」とはどういうことか? ホリプレ36


さて、いよいよ佳境に入って参りました。ホリプレでございます。

 最後に、「わかりやすい」とはどういうことか、すこし例えを使わせていただいて考えてみたいと思う。

 「わかりやすい」とはどういうことか? この写真を見て欲しい。
Toilet.png


 このトイレ、、。用を済ませたあと、「大」「小」用の水をそれぞれ流すのにはどうすればよいのか(変な例えですまん)? 



 水槽のわきにはレバーがある。



L & S.png

 これを見れば、「大」「小」どちらにレバーを回せば目的量の水を流せるのか理解できる。

 これはわかりやすいだろうか? 字を読めないと、「大」や「小」の区別が付かないのでわかりやすいとはいえないと思う。





 もうひとつ、別の例。これはパリの、あるホテルのトイレである。
IMG_0204.JPG

 このトイレ。、、便器の上部を見て欲しい。
 水を流すボタンのカタチ自体が「大」「小」を示している。これならば字が読める読めないにかかわらず、目的の量の水を流すことができる。
 あきらかに、上の日本のトイレよりもわかりやすい。字を解読する、というステップを踏まずに理解することができるからだ。




 それでは別の例。
IMG_0194.JPG


 このドア、押して開けるのか? 引いて開けるのか?








 ノブのあたりをよく見ると「PUSH」とあるようだ、、。
IMG_0193.JPG

 これで、このドアは押して開けるものであることがわかる。


 これは「わかりやすい」か? 
 たしかに何も書いていないよりはわかりやすいが、、。




 それでは次の例。
Swingdoor2.png

 このドアは、押して開けるのか? 引いて開けるのか? 

 よく見てみると、このドアにはノブがない。ノブがないので、そもそも引いて開けることができない。通行人はずっとドアに近づいていって、手をドアにつくか、あるいは身体ごとドアにぶつかって開けるしかない。つまり押して開けるしかないのだ。

 この例は、「わかりやすい」どころか、それを通り越して「自然とわかってしまう」ように仕向ける方法がある、ということを示している。

 この「自然とわかってしまう」という方法をいつもとることができたら、わかりやすいプレゼンテーションなんてきっとお茶の子サイサイだ。

 「わかりやすい」よりも「わかってしまう」を目指す。これが実はわかりやすいプレゼンテーションを考えるコツではないだろうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 とまぁ、そいういうことで、長い間お付き合いいただいたホリプレは今回でとりあえず終わります。ときどき番外編をお贈りするかもしれませんが、とりあえず終わり。

 いろいろとエラそうに書きましたが、このブログを長くご覧になっている方ならよくご存知の通り、私自身が未熟でまだまだ何度もプレゼンで失敗しています。そう。満足のいくプレゼンができるのは、年に数えるほど。あとは反省ばかりです。ただ、「まぁいっか」とか「わからんやつはわからんでええ」という態度には決してならず、どうすればわかってもらえるだろうか、どうすればわかりやすいだろうか、ということを自問自答しながら準備をすることで少しずつでもマシなプレゼンができるようになればと、日々のたうち回っています。

 えーっと。最後に、ホリプレシリーズの最初の方で書いたことを繰り返して、とりあえず終わります。

「プレゼン」は話すためにあるのではない。聴いていただくためにあるのだ、、、、、、



ということで、、、、おあとがよろしいようで。


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2010年08月16日

「プレゼンテーション根性論 −7− 達人に学べ3」 ホリプレ35

 もう一人、研究者ではないプレゼンの達人に挙げたいのはアップル社CEOの Steve Jobs 氏だ。

 
 Jobs 氏は、いつも黒系のTシャツとジーパン姿で演壇に現れ、印象的な言い回しと美しいスライドで聴衆を魅了する。氏のプレゼンは研究発表とは違うので、いくら参考にしようとしても、そもそも真似ることが無理な要素もある。けれど、効果的なイントロとそれに続いて盛り上げるように本題に入っていく語り口はやはり秀逸だ。

 この人のプレゼン技術の素晴らしさは有名で、YouTube等で検索すると Jobs 氏のプレゼンの方法を分析して「Jobs氏のようにプレゼンしてみよう」とかいうような動画がアップされているほどだ。
 Jobs氏のプレゼンの分析はこの動画に譲る。興味ある方はまぁ見て頂戴な。

 Jobs氏にはプレゼンの才能が間違いなくあると思う。「私にはそんな才能はないし、真似るなんてぜんぜん無理」と感じる方もいらっしゃるだろう。けれど、ひとつだけ気をつけていれば真似を出来ることがある。それは、映写したスライドに張り付いたようにして話すのではなく、Jobs氏のように聴衆の方を見て語りかけるように話す、という点だ。それなら練習すれば出来そうでしょ? どうです? 一度、Jobs 氏になりきってプレゼンしてみるというのは?

 
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2010年08月12日

「プレゼンテーション根性論 −6− 達人に学べ2」 ホリプレ34

 前回の続き。ラジオパーソナリティーの浜村淳さんの話。あの、映画本編よりも解説の方が面白いといわれる映画解説者の浜村淳さんである。

 大学院博士課程後半の一時期、アルバイトなどの都合で平日の朝に自動車で移動するのが私の日課だった。その時にカーラジオで聞いていたのが浜村淳さんの「ありがとう浜村淳です」だった(なんでFMを聴かん? カーステレオは? とかの疑問はもっともだが、、、、なぜか私はAMラジオを聴いていたのだ)。この番組はいまも続いている。午前8時に開始される。それから9時頃までの約1時間、浜村淳さんは、CMを挟まずにほとんど1人で週刊誌や新聞から選び出した時事についてしゃべりまくる(試しにリンクしたサイトから配信されているファイルを聴いてみてくださいな)。これが実に面白い。知らないうちに話に引き込まれてしまうのだ。その間、浜村さんの口からは「え〜っと」とか「あ〜」とか、しゃべりをつなぐような言葉がほとんど出てこない。話題の変わり目も実にスムーズである。
 考えてみて欲しい。スライドもなく、聴衆の表情を見ることもなく、そして言葉に詰まることもなく1時間ずっと喋り続ける浜村さんの驚異的な能力を、、、。これぞ話芸である。どうしてこんなことが可能なのか?いまでもときどき「ありがとう浜村淳です」を聴きながら考えてみたりすることがある。なんとか秘密を探り出して、少しでも浜村話芸に迫りたいと思うが、まったくその境地に達することは出来ない。

 とまぁ、そういうことで、、。次回は Jobs さんの話をする。
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2010年08月11日

「プレゼンテーション根性論 ー5ー 達人に学べ」 ホリプレ33

 前回、質疑応答が上手に出来るための近道はない、と言ったが、 プレゼンテーションが上手になるための近道というのも、まずない。でも、上達に遠回りをせずにすむ方法ならある。それはプレゼンテーションの上手な人のやり方を見習うことだ。見習う、というよりも真似をする、といったほうがいいかもしれない。

 プレゼンテーションが上手い。あるいはプレゼンテーションのやり方があなたの感性に合っているような人は、あなたの周りに必ずいるはずだ。そんなヒトタチのスライド、言い回し、ストーリー展開、あるいはアニメーションやトランジションの技術をよく観察して、真似てみることから始めてみよう。

 私にとってのプレゼンの最初のメンターは、現岡山大学インド感染症共同研究センター長の竹田美文先生である。30年以上ほど前のこと、修士課程の大学院生だった私がモグリで参加させてもらった博士課程の特別講義に講師としていらしたのが、当時微研から東大医科研に移籍されたばかり(か、移籍直前ではなかったか)の竹田先生だった。言っては悪いが、当時私の在籍した大学の先生方の惰性で流すような講義と、竹田先生の情熱的な講義ではレベルが違った。講義の内容はもちろんだったが、とくに私は先生の引き込むような話術に感銘を受けた。それからしばらく、どうすれば竹田先生のようにわかりやすく情熱的に話ができるのかについて、プレゼンの準備の度に考えるようになった。

 それから、「聴衆を笑わせる、、、、」ホリプレ10で書いたように、日沼ョ夫先生や藤田尚男先生の講演を聴いて感激して、「講演を楽しく聞いてもらうことは大切だ」という認識を確かにし、どうすれば先生方のような講演が出来るのかが、私にとって大きなテーマになった。それ以後は、色んな先生の講演の色んな工夫を、「使える、、、」と、いつもいつも盗むようになった。

 研究者だけではない。ラジオパーソナリティーの浜村淳さんと Apple 社の CEO の Steve Jobs 氏も、私にとっては講演や話芸の先生である。、、、長くなりそうなので、続きは次回、、。

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2010年07月27日

「プレゼンテーション根性論 ー4ー 質疑応答」ホリプレ32

 さて、あなたは講演を無事終えることができた。しかし、そのあとには質疑応答という関門がある。

 これをどうやって乗り越えましょう?

 質疑応答をそつなく、というか楽しく過ごすためにはそれなりのやり方はある。しかし「コツ」のような即席達成法はない。質疑応答に王道なし、なのである。口頭発表や論文作成が最初から上手な人はタマにいる。しかし、質疑応答を最初からそつなく上手にこなせる人はいない、と私は思う。

 質疑応答をそつなくこなすためには、「質問の意図を素早く理解する」ということと「簡潔に質問者の求める回答を述べる」のふたつの技術が必要だ。さらに、どう答えていいかわからないときには、周辺の状況を述べながら質問者の反応を見ながらそれなりの回答を紡ぎ出す」ということが必要なときもあるだろう。このような技術はすなわち、ディスカッションする技術である。ディスカッションにコツなんてあるわけないのだ。

 ディスカッションする技術を磨くためには、ディスカッションするしかない。そして幸運なことに、研究を志す立場ならばディスカッションする機会はいくらでもあるはずだ。そういった機会に、先輩に対しても後輩に対しても積極的にディスカッションするように心がけよう。

 さらに、学会などでの他人の講演の質疑応答の時間に、チャンスがあれば手を挙げて質問してみよう。学会場などでマイクを前にして質問するのは緊張するものだ。しかしその緊張を乗り越えて、講演者に自分の疑問をわかってもらうために論理的に質問をするのは、実は高等技術であるといってもいいほどのことなのだ。たとえば、他人が挙手をしてマイクの前で、椅子に座ったままのあなたの心中の疑問と、同じ質問をしたとする。「あ、おれの質問はあの人と同じだった」と勘違いしてはいけない。挙手をして質問をしたその人と、椅子に座ったままのあなたでは、質問を紡ぎ出す間の緊張感にもアタマの働きにも雲泥の差があるのだ。こうした緊張感や瞬時のアタマの働きが、質疑応答をそつなくこなすテクニックを培うのだと私は思っている。

 質疑応答が上手くなるためには、たくさん(声を出して)質問して、たくさん(声を出して)答えることだ。それしかない。


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2010年06月28日

「プレゼンテーション根性論 ー3ー リハーサル補遺」ホリプレ 31

 原稿を書いてリハーサルをしよう(ホリプレ29)、のエントリでひとつ強調し忘れたことがあった。

 リハーサル、というのはただ闇雲に練習を繰り返し、原稿どおりに一言一句たがわずに話すことが目的のものではない。むしろ、同じ内容を違った言い回しで表現するバリエーションを増やすために何度も繰り返してリハーサルすると考えた方がよい。そうして表現方法の引き出しを増やすことで、よどみのないトークができると考えてはいかがだろう? 

 この効果は、英語の講演で顕著だ。私ももちろん、ふつうの日本人は英語がヘタだ。ボキャブラリーが乏しいし、慣れた英語構文の種類も多くない。だからひとつの表現で言葉に詰まると立ち往生してしまう。こういったことを過度に怖れて緊張もしてしまう。そこで、リハーサルを繰り返して、自分の得意の言い回しを増やす。そうすると、ひとつの表現で詰まっても、別の表現でその場を切り抜けることができる。こういったことを意識してリハーサルをしよう。

 講演の経験が乏しいというのは、実は表現のバリエーションが少ない、ということと同義なのかもしれない。


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2010年06月22日

「プレゼンテーション根性論 ー2ー 会場で、、、」 ホリプレ30


 スライドの用意はした。んで、原稿を書いてリハーサルを繰り返した。準備は万端だ。

 では本番まですることはもうないのか? 

 ある。

 本番当日には早めに会場に出向いて、その様子や雰囲気を知っておこう。こういうことも慣れていない演者には必要なことだ。スクリーンの大きさや会場の大きさや明るさ。演台はスクリーンに向かって左側にあるのか右側にあるのか、、。演台から最前列の客席までどれくらいの距離か、、。どれもこれもあらかじめ知っておいて損はない。

 さらに学会やシンポジウムのセッションが始まって聴者が会場を埋めるようになってくれば、会場の中央よりも前側の席、できれば最前列に近い席に陣取って、他の演者達の発表を聴こう。講演会場の演台に近い前側半分と、後方側半分というのは、同じ部屋の中にもかかわらず雰囲気はまったく違うものだ。
 
 前方部はたいてい熱気があり緊張感が満ちている。一方、後方部は、あわよくば席を立って部屋を抜けだそうとしている人ばかり(ということもないけど)で、どちらかというと緊張感はなくて気楽である。そんな後方部に座っていて、自分の順番でいきなり演台に立って発表をするのは、何というのか緊張感にギャップがありすぎる。そこで、自分の発表の前に緊張感のあふれる前方部に席を取って自分の集中力をあらかじめ高めておくのもひとつの方法だ。とくに、あなたがあがり性だったり、発表の経験が皆無に近い場合はきっと効果がある。前席に陣取ったら、他の演者が発表しているあいだに時折り後ろを振り返ってみて、聴者の方々の顔を眺めて演者の気分を早めに味わってみるのもいい。

 会場前方部の緊張感に包まれて集中力が高まったら、、そしてあなたが本当にリハーサルを繰り返して準備万端であるなら、、。もう何も心配することはない。あとは座長があなたの名前を呼ぶのを待つばかりだ。


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2010年06月08日

「プレゼンテーション根性論 −1− リハーサル」 ホリプレ29

 学会発表が決まって、スライドも作成した。さぁ、それで、どうする?

 あなたが自分で「プレゼンテーションの経験が乏しい」と思うのなら、練習だ。原稿を書いて、練習だ。私の頭の中の統計では、最近の若い人の半数は経験が乏しいにもかかわらず原稿を書かない。それでも、それなりに小器用な人は、それなりにまとまった風の、中の下くらいのプレゼンをする。んで、それでいいと思っているフシがある。だけどそれは大きな間違いだ。経験のまだ浅い大切な時期に「はじめだからまぁいいだろ」とばかりに中の下くらいの研究発表ですまそうとするような根性の人は、プロになるべきではない。ずっとアマチュアやっとけ。はじめだからこそ、現状で最高のプレゼンを目指すべきである。そのためには原稿だ。原稿を書かないといけない。

 自分のプレゼンのための原稿を書き、そして読んでみる。書き言葉と話し言葉は違うので、原稿通りに読もうとすると苦労することになる。そんな経験を通じて自分の喋りのクセや独特の言い回しがわかってくる。そうして最終的には自分の話し言葉に合った原稿に修正する。

 原稿ができあがったら、スライドを映して原稿に沿って読んでみる。すでに原稿はあなたの話し言葉でできているし、スライドのサポートもあるので、それほど苦労しなくても原稿の内容を暗唱できるはずだ。ある程度、原稿を見ずに話を進めることができるようになったら、今度はレーザーポインターを持って、(できれば)スクリーンにスライドを映して、椅子から立って、身振り手振りを交えて本格的なリハーサルをしてみよう。
 プレゼンのはじめから最後まで通してリハーサルをやってみる。途中で詰まったりすると、そこで止めてまた最初からやりなおす。これを繰り返す。もし口演時間が長い場合はセクションごとに区切って、このやり方でリハーサルを繰り返す。このときには原稿の文章通りに一言一句を違わずに話す必要はない。自分の用意したストーリーがよどみなく話せれば、それでいい。そうするうちに、あなたのプレゼンテーションのカタチが出来上がるはずだ。

 ただし、プレゼンテーション本番では、決して原稿を持って演台に上がってはいけない。リハーサルを繰り返したあなたにはもう、そんなモノは必要ない。あとは根性で頑張るのみである。そのようにできるくらい事前にリハーサルを徹底して繰り返すべきだと思う。

 これを繰り返すうちに、プレゼンのために原稿を書く必要のなくなる時期が、必ずやってくる。そうするとあなたはプレゼンの初心者を卒業だ。ちなみに私は、さすがに日本語講演で原稿を書くことはもうないが、正直云って英語講演にはいまでもこのやり方で原稿を覚えて臨んでいる。私の英語講演をご覧になった方はこのブログの読者の中にもいらっしゃると思うが、あの英語講演は原稿を覚えてできたものだ。原稿を書かずにアドリブを交えて英語講演できるほどの経験も根性もまだまだ私にはないのだからと、フウフウ汗をかきながら一生懸命覚えている。

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2010年06月03日

「アニメーション? アニメーション! ー4ー」 ホリプレ28


 スライドにアニメーションを使うのは、インプレッシブでわかりやすいプレゼンをするためである。だから聴者の理解を助けるために表現したい内容に合うようなアニメーションを選び、そして話のテンポを損なわないようにそのタイミングやスピードを決める。決して独りよがりに面白がってアニメーションを設定したりしてはいけない。さらに、アニメーション入りのスライドを作成したら、事前に何度もリハーサルしてどこでどんな種類のアニメーションを用意したのかアタマにたたき込まないといけない。

 アニメーションのないプレゼンでは、たとえ本番中でもスライドが映ってから話の内容を思い出して、それで言葉をつなげば格好はついた。実際、経験の積んだ話者だとそれだけで素晴らしい出来栄えのプレゼンができた。しかし、アニメーションのあるスライドではそうはいかない。アニメーションが動いてそして終わってから話の内容を思い出しているようでは遅いのだ。次に作動するアニメーションの内容を把握して、あらかじめ話を振っておいてからアニメーションを見せないと効果はない。そして、アニメーションの内容を把握するためには、事前に練習するのが一番である。

 アニメーションをスライドに取り入れたなら、いつもより入念にリハーサルをしよう。アニメーションを効果的に見せるために、、。

 さて、次回からいよいよホリプレも最後の話題に入る。最後のシリーズは「プレゼンテーション根性論」。プレゼンに臨んでの心がけというか、思いというか、なんだかそんなものでも書いてみるつもりである。

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2010年05月25日

「アニメーション? アニメーション! ー3ー」 ホリプレ27

 スライドにアニメーションを使用する時に気をつけねばならないことの第二は、「話のテンポに合うスピードとタイミングを使う」である。といっても、スピードやタイミングが話のテンポに比べて速い場合はなんとかなる。試してみるとわかっていただけると思うが、アニメーションが速い場合は、見ていてそれほど不快感はない。ここで問題となるのは、スピードやタイミングが遅い場合だ。

 このスライドは前回(の最初のスライド)と同じものだ。違うのはアニメーションのスピードが遅いところである。ナレーションがないのでちょっとわかりにくいかも知れないけど、どうですか? イライラしません?
 プレゼンテーションの時間は限られている。そのなかで聴者は次の話の展開を待っている。なのに、プレゼンの味付けにすぎないはずのアニメーションが終わるのを待たねばならない。そんなのは我慢ができない。

 アニメーションのスピードは、遅いくらいなら速すぎるほうがまだマシだ。それを頭に入れておくと、遅すぎるアニメーションで失敗することはない。

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2010年05月12日

「アニメーション? アニメーション! −2−」 ホリプレ26

 アニメーションはプレゼンの表現力を豊かにするものと考えて大いに使うべしと前回書いたが、注意するべきことがいくつかある。そのひとつが「表現したい内容に合わないアニメーションは使わない」ということである。

 簡単な例をテキストのアニメーションで考えてみる。スライドで使用するテキストは特別な場合を除いて横書きである。横書き文字は左から右に読む。だから、テキストにアニメーションを施す場合も、特別な場合を除いて左から右に進むようにする。

 一応、右から左へのテキストのアニメーションも用意した。不自然なアニメーションにイラっときません?



 以上はわかりやすいようにテキストの例を挙げたが、同じことはイラストでもいえる。つぎのアニメーションを見て欲しい。

 これは、細胞膜上のコレステロールにストレプトリジンという膜孔形成毒素が結合し、これがラテラルに会合して全体で馬蹄形構造をとり、その内側の細胞膜が破綻するということをアニメーションで示している。アニメーションは、そのストーリーに沿ってイメージが湧きやすいように設定されている。

 おなじスライドで、適当にランダムにアニメーションを設定してみた。

 どうでしょう? 細胞膜がくるくる回ったり、コレステロールやストレプトリジンが光ったり燃えたり。アニメーションのひとつひとつが理解を助けるどころか妨げになっている。

 とくに何かを注目させたいときなどの特別な場合を除いて、アニメーションで突飛なアクションを選択するのは考え物だ。自然に見えるアクションを選択しよう。逆に、突飛なアクションでアニメーションをセットするのは、何かを注目させたいときに効果的だ、ともいえるかも、、。あくまで特別な場合にね、、。


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2010年04月28日

「アニメーション? アニメーション! −1−」 ホリプレ25

 スライドに関して、もう一つ書いておかないといけない。PowerPoint や Keynote でスライドを作成していると、誰もがその機能に誘惑される、アニメーションである。

 研究発表にアニメーションを使用するというと、眉をひそめる人もいる。しかし気にすることはない。新しい技術が導入されたとき、それに拒絶反応を示す人は必ずいるものだ。無声映画 vs トーキー映画しかり、ラジオ vs テレビしかり、、。しかし、旧技術が新技術に取って代わられるのは歴史の必然である。昔の、基本的に写真だったスライドと違い、コンピュータから出力する映像に「動き」が加わることで表現力がアップするのは間違いのないことだ。アニメーション、使うべし。しかし、闇雲に使っていいわけでもない。変な使い方をしてしまうと、それこそ逆効果になって聴者の反感を買いかねない。

 アニメーションを使う場合に気をつけねばならないことはざっと以下の通り。

1)表現したい内容に合わないアニメーションは使わない。
2)話のテンポに合うスピードとタイミングを使う。
3)本番前に必ずリハーサルをする。

 次回から、それぞれの項目について書く。次回がいつになるか、、わかりませんけど、、。お楽しみに、。
 
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2010年03月15日

「色覚バリアフリー」ホリプレ24

 ここまで、スライドの色使いの事について書いてきたが、そこで避けては通れない話題がある。色覚バリアフリーの問題だ。

 日本人男性の20人に1人は赤と緑の判別がしにくい、いわゆる赤緑色盲であるという。もうひとつ、青と黄色の判別が難しい青黄色盲の方も、赤緑色盲に比べて割合は少ないがいらっしゃる。
 一方、これまでに書いてきたように、色彩豊かで華やかなスライドは、いまやコンピュータを使えば簡単に作成することができる。しかしそこで問題が起こる。あなたの聴衆の中に少なからずいるはずである色盲の方々は、あなたがイメージしたのと同じ色彩豊かなスライドを見ていない。場合によると、全くわかりにくいスライドに見えているかもしれない。色盲の方々がどんな風に色彩を見ているかについてはここに詳しいので見て欲しい。これを見ると理解していただけると思うが、色盲の方の大多数は赤色と緑色の区別がつきにくいのだ。赤色と緑色の区別で、思い当たるのは蛍光顕微鏡画像である。赤のマーカーと緑のマーカーで色分けされた細胞や組織の画像は赤緑色盲の方には見分けがつきにくい(さらに、赤と緑の共局在を示す黄色も見分けがつきにくい)のだ。そこで最近、いろいろな科学雑誌では色盲の方にも見分けがつくように、赤と緑ではなくマゼンタと緑で色分けをするように推奨されている。

 それ以外の図表での色づかいも気をつけたい。

 全ての方に判別のできるカラースライドを作成するための原則的な方法というのはいくつかある。もちろんひとつは、色盲の方にも判別しやすい色のみの構成でスライドを作成することである。また、赤や緑や茶色の入った図表でも、それぞれの明度を変え、そのコントラスト差で判別を付けやすくするという方法がある。しかし、やはり「見にくい」ことが実感できない立場だと知らないうちに判別しにくい色づかいやコントラストの図を作成してしまう怖れはある。そのため Web 経由で利用可能な、色の見え方を再現するシミュレーションソフト(例えばここ)を試してみるのも一策だ。

 もう一つの方法は、色の違いによってしか項目を識別できないような図を作らないことである。次の図を見て欲しい。

barrier free.jpg 左図のプロットシンボルは全て同じ。ラインも全て同じ太さの実線で、色の違いだけでそれぞれの実験群を判別しなければならない。つまり、この色の判別ができないと、実験群の判別ができない。それに対して右図では(色づかいはきわどいと思うが)、色以外にプロットシンボルの形で実験群を区別し、さらにデータプロットやライン近くに実験群名をラベルすることによって、それぞれの判別をしやすいように工夫している。

 先に書いたように、いまや色彩豊かなスライドの作成は容易になった。しかしその分、ほんとに見やすいスライドが作成されているだろうか、色づかいが下手なためにかえって見にくくなっているのではないか。色覚バリアフリーに関する問題のみならず、多彩な色を使う前に一般的に「見やすい、わかりやすい」ということよく考えてスライドを作成した方がいいと思う。

 色盲という言葉の使用については是非のあるところだが、色覚異常や色覚障害という用語に問題ありとするこちらの主張に賛同し、ここでもあえて色盲という用語を使用することにした。



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2010年01月28日

「クロかシロか? 3」 ホリプレ 23

 黒系スライドは不利なことが多い。というのがこれまでのストーリーだった。でも、ヨシモリ先生は黒系の背景を効果的に使って、印象的なスライドを作成しておられる。

How to.061.jpg
 これは、ヨシモリ先生のスライド(の模式イメージ)だ。あくまで模式的なイメージね。
 ここで注目していただきたいのは、タコとかイラストとかではなくて、それらの構成パーツが作る影である。この影の具合を上手く調整するのが、ヨシモリスライドの極意だ(と私は勝手に思っている)。

 これまでに書いてきたように、黒系スライドでは使用できる色彩の範囲が狭い。かつては明るい構成パーツを配置することで見せたい物を浮き上がったように見せることができたが、会場が明るくなった現在ではこれも難しい。しかし、黒系スライドではスライドの中で光と影を演出できる。ヨシモリ先生はそれを上手く利用されているように思う。

 ヨシモリ先生のスライドパーツの影は、本体とのずれ、いわゆるオフセットを大きく取って、パーツ本体が背景からはずいぶんと前方に存在するように見せている。こうすることによってスライドの中で立体感を演出する。そうすると、「使用できる色彩の範囲が狭い」という黒系スライドの弱点を補うことができるのだ。色の見分けが少々つきにくいとしても、立体感を演出することで、それぞれを識別しやすくできる。

 試しに、私の使っているスライドで、この影の効果を調べてみた。

How to.062.jpg


 ある毒素の作用が引き起こす、宿主細胞内のシグナル伝達経路を描いたものだ。まぁこれだけでも見にくいわけではないように思うけれど、これにヨシモリ流の影付けをしてみる。



How to.063.jpg

 どうでしょう? 伝達経路上のキー分子が浮き上がって見えてグッとムードがよくなったみたいでしょ?

 このような効果は、黒系スライドでこそ楽しめるものだ。


 試しに、同じ内容のスライドを白系背景にして、影を付けてみる。

How to.064.jpg


 こうなると、影がうるさくて仕方ない。見せたい物がかえって見にくくなる。



 影を使ってコンテンツを印象的に配置するのには、黒系スライドの方が都合がいい。前々回から書いてきたことだが、明るくなった最近の会場では、黒系スライドの中で浮かび上がらせるようにパーツを配置する以前の手法は使いにくくなった。けれど、スライドの中で光と影を演出することによってヨシモリ流スライドのようにパーツを印象的に見せることは今でも可能である。このワザは白系スライドでは使いにくい。

 ただし、黒系スライドを使いこなすには、白系スライドを使うよりも工夫が必要であることにかわりはないと思う。



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2010年01月23日

「業績発表会」で、、 ホリプレ番外編

 昨日の「業績発表会」。 相変わらずクォリティーの高い研究の発表ばかりで、今の微研のアクティビティの高さを感じた。こんなにレベルの高い研究の話を連続で聴けるなんて、そこらの学会ではできないことだ。この価値を知らずに参加しなかった研究所員がいるとするならば、あなた、それはムチャクチャ損をしているよ。

 ほんと、みんなクォリティーが高かった、、、、ということだけど、、。研究のクォリティーと発表テクニックのクォリティーは別物。今回の発表者は大学院生が多かったということもあるのか、ちょいと発表のやり方に気になることがいくつかあった。こんな風に。

○ 微研は様々な研究領域に関わる様々な研究室で構成されている。だから「業績発表会」は生命科学という共通言語を使用するが、基本的に「異文化交流」の場である。だから、講演のイントロダクションは時間を使って入念にしないと研究内容の面白さや重要性が聴者にわからない。とくに免疫系のヒトタチ、免疫は門外漢には難しいのよ。

○ 発表時間は守ってね。

○ 配色で失敗しているスライドをたくさん見た。スライドは、一度作成したらプロジェクタで実際に投影してみよう。透過光で見る液晶ディスプレイと、反射光の液晶プロジェクターの投影イメージでは、見え方が違う。

○ 論文に使ったような図をそのままスライドに使わない。

○ データなどの数値とその単位(µMとか ng/ml とか、h (hour) とか)の間はスペースを入れる。ただし、℃や%の場合はスペースを入れない。文書で何かを伝えるプロあるいはプロを目指す人間として、こういうのは常識として知っておくべき。

○ イントロで提起した問題には、結論で何らかの答えを与えること。そこに整合性がないと聴いていてとっても居心地が悪い。

○ 講演後に予想される質問には、模範解答を考えておくこと。

 今回の「業績発表会」ではメカダ研のモリベッチの発表が群を抜いて完成度が高かったように思う。彼のキャリアからすれば当然かもしれないけれど、、今回の発表が不本意な出来栄えだったと思う人は、彼の発表を参考にすべし。

IMG_0491.JPG


 優秀ナントカ賞をもらってご満悦のモリベッチ。いい仕事だったよ。





 と、色々書きましたが、じつは今回、当分子細菌学分野の口頭発表はパスさせていただきました。いやー、えらいすまんこって。エラそうに云ってもーしわけない、あいすいません。

 来年はトッシーが、「ホニャレートホニャラーゼ毒素」について、きっと発表いたしますので許してちょ。、、ん? なんかトッシーの「いやー!」という叫び声が聞こえたような、、、気にしない気にしない。

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2010年01月18日

「クロかシロか? 2」 ホリプレ22

 黒系の背景と白系の背景のスライドを比較すると、白系のスライドの方が使用できる色の範囲が広いことを前回に書いた。

 黒系背景のスライドの原点は、20年以上前まで盛んに使われていたジアゾ反転した青焼きスライドだと思う。当時のスライド映写機の光量は乏しかったので、口演時には部屋を真っ暗にする必要があった。そんななかでは、青焼きの背景に白いテキストは浮かび上がったように見えるので、白系背景に黒字のスライドよりも見やすかった。さらに、プレゼンテーションソフトを使って画像をスライド作成機に出力する時代になっても、スライド映写機を使うことには変わりないので事情は変わらなかった。そういうことで10年ほど前までは、黒系背景に明るい色彩のパーツやテキストを配置するのが流行した。確かに、真っ暗な部屋だと黒系スライドに浮き上がるテキストやパーツはとても印象的である。

 ところが、コンピュータを液晶プロジェクタに接続して会場のスクリーンに直接投影する時代になると事情は変わる。かつてのスライド映写機に比べると、液晶プロジェクタの光量は圧倒的に強い。それにあわせて口演会場も明るくなった。口演が始まっても会場の灯りが全てオフにされるようなことはなくなったのだ。そうなると、黒系背景のスライドの効果も薄まる。明るい会場で、黒系スライドに明るいテキストやパーツを配置しても、浮き上がった印象的なスライドを見せることは難しくなった。加えて前回書いたように、黒系スライドは使用できる色の範囲が狭い。

 ということで、今の状況は黒系スライドには不利なことばかりである。

 では、黒系スライドは現代では使い物にならないのか? というとそうでもない。黒系背景を使って白系背景よりも印象的なスライドを作製するのに成功されている先生方も沢山いらっしゃる。代表的なのが、このブログでも(とくに「飲み」のときに)よく登場していただいているヨシモリ先生のスライドだ。

 今回はここまで。次回は、ヨシモリ先生の黒系スライドを見て私なりに学んだ、印象的なスライドの作成方法について考察する。

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2010年01月06日

「クロかシロか?1」 ホリプレ21

 ここまでの「見てくれスライド論」で、それなりに見やすいスライド作製のための全体的な構図やテキストの内容について書いてきたが、まだ取り上げていないスライドの大切なファクターがある。それはスライドの色合いだ。

 PowerPoint や Keynote のようなプレゼンソフトを使うと、スライドの色彩は自由自在だ。けれど自由自在であるだけに色の選択が難しい。せっかく縦横比3:4 の法則で余白の少ないスライドを作っても、色の選択を間違えると全てがぶち壊しになる。スライドをどのような色遣いにするのか? 色んな方の学会発表などを見渡して見ると、使用されている発表スライドは黒や濃紺などの暗色を背景にしたものと、白色系を背景にしたものとの、だいたい二通りに分けることが出来る。スライドのバックが黒いのと白いのと、いったいどちらがいいのだろうか? 今回は、暗色系と白色系の背景の違いによって、スライド全体の色づかいがどのように変わるのか考えてみたい。

How to present.058.jpg このスライド、左に濃紺のグラデーション、右に木綿地風の白色のバック、そこに明度の変えたテキスト置いてみた。そうすると、当たり前だが濃紺地に暗いテキスト、白系統に明るいテキストは見にくい。 ということは、テキストの明度を上手く逆転させれば、黒系のバックも白系のバックも使い勝手や見やすさは同じように思える。

 では、次のスライド例を見て欲しい。

How to present.059.jpg
 寒色系のテキストを明度を変えて置いてみた。そうすると、テキストに彩度がつくことによって白色系のバックでは明るいテキストから暗いテキストまで全てを視認できるのに対して、濃紺系のバックでは相変わらず暗い(明度の低い)テキストは見えない。

How to.060.jpg


 これはテキストの色彩を変えても同じである。試しに赤系統のテキストにしてみたが結果は同じだ。

 じゃぁ、明度の高い(つまり明るい)テキストを使えば黒いバックでも充分に使えるんじゃないか? と思うかもしれないが、それには条件があって、黒いバックでは明度が高くても彩度が低くなければやはりテキストは見えないのだ。黒いバックに鮮やかな赤や青のテキストを使っても見えない。でも彩度の低い薄い水色や薄いピンクならはっきり見える。しかし、彩度が低くなると色の区別はつきにくくなる。薄い水色と薄いピンクを想像してみてくださいな。区別がつきにくそうでしょ。逆に白系のバックでは確かに彩度の低い明度の高いテキストは見にくい。でもそもそもそんな区別のつきにくいテキストを使う必要がない。明度の低い(つまり暗い)テキストも、明度が高くて彩度の高いテキストも、どちらも使えるのだから。

 すなわち、白いバックのスライドは黒いバックのスライドよりも、使える色(色相・明度・彩度)が多い。だから作製しやすい。これが今回の結論だ。

 次回は、それぞれの背景色のスライドの見やすさについて考察してみる。



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2009年12月20日

「見てくれスライド論7 ーひたすら見やすくを考えるー」 ホリプレ20

How to present.047-001.jpg

 さて、前回のスライドである。このスライドのどこがいけないのか? 


 ざっと挙げてみるとこれくらいある。このスライドについて、私の気に入らないところ、、、。
How to present.048.jpg 
○まず、左右に無駄なスペース。余白を憎めっ! それからグラフの上部にも無駄なスペース。
○タイトルもダメ。大事なタイトルなのに、なぜ黒字に見にくい暗い紫の背景なのか?
○このタイトル自身にも問題がある。大事なタイトルなのに、HisDNTの部分、わざわざ見にくい幅の狭いフォントにされている。βの字はβではなくて、ドイツ語の esszett が代用されている。これはいただけない。(そんなのいいじゃんと思うなかれ、少なくともドイツの人にとってはこの字は明らかな誤用だ。例えばハリウッド映画で変な日本語の掛け軸なんか見たりすると寂しいでしょ?)
○日本語のタイトルなのにβーlactamase となぜ英語でスペルアウトされてるのか?このような混用は、作成者の気配りの無さがあらわれる。
○グラフの中身に目を向ける。XY軸とプロット軸が同様に細いラインである。白い背景にただでさえ痩せて見えるラインが細いと見にくい。プロットも小さくて、存在する意味があるのかどうか疑問だ。
○軸のラベルが小さすぎる。いったい見せる気があるのか?と思うほどだ。
○凡例がうるさいしわかりにくい。buffer とか control とか、実験者の都合でつける実験群の名前をそのまま見せてもわからないし、HisDNTβlac や control といった用語が上下で繰り返されてるのもうるさい。
○前回と同様、意味不明のテキストが左上にある。

 これをえいやっと、書き直す。

 余白をなくして、プロット軸を太くはっきりと。ラベルは大きく。意味不明のコントロール群は意味するところが同じなのでひとつにする。その他いろいろ、、、ということで、こんな感じになった。
How to present.049.jpg
 ずいぶん見やすくなったと思うけれど、どうでしょうか?

 こうしたスライドの作製や改善は、いままで書いてきたような大枠のキマリはあるものの、細かなルールブックのようなものに基づいてするものではない。「ひたすら見やすく」を考えればだいたい同じ結論になるものなのだ。

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2009年12月10日

「見てくれスライド論6 ー聴衆に考えさせるな−」ホリプレ19

 前回と前々回で「余白を憎め!」の精神を訴えてきた。今回のスライド例はこれだ。
How to present.044.jpg

 ほら、「なんじゃ? これは〜っ!」とムラムラとしてきたでしょ。
 もしそうなら、あなたにも「余白を憎め!」の精神が宿った証拠だ。



How to present.043.jpg
 今回はこのスライドの改善を考えてみる。最初に目につくのは左側と右上側の大きな余白だ。「余白を憎めっ!」、、、さらに考えてみる。左側のグラフは必要だろうか?どの培養時間でもどちらの実験群でもポジティブな値が出ていない。しかもグラフの領域のほとんどが無駄なスペースと言える。これをスライドにするのかどうか再考の余地がある。が、まぁ今回はこのグラフは残しておくとしよう。

How to present.045-001.jpg
 とりあえず、前回に紹介した縦横比 3:4 の法則を頭に入れて、憎い余白を駆逐すると、こうなる。まだグラフの縦軸とか横軸とかのラベルが小さいが、これはフォントを大きくするだけでよい。



How to present.045-002.jpg それよりも問題は左上にある意味不明のテキストだ。なんじゃこれは? どうやら実験方法を書きたかったようだ。Trypsin て、、、なんで英語? 「Trypsin で遊離」って、何を遊離? HBSSって何?(まぁ研究者ならHanks' Balanced Salt Solution であることは想像できるが、、、しかし、定義せずして略称を使うべからず!)CCF2-FAってなんや?
 こんな風に聴者に考えさせてしまうと、それだけでスライドは失敗である。このテキストは意味不明、、しかも、以前に指摘した「不必要な情報」が満載だ。「Trypsinで遊離」も「HBSS」も「凍結融解」も「遠心分離」も「上清」も「CCF2-FA」も、、、だぁっ! しぇからしかっ! となってしまう。
 私ならこのテキストは全て削除するのだが、、中にはどうしても方法を書きたい人もいるだろう。それなら、このような細かい情報の代わりに、グラフを読み取るのに必要な最小限の情報だけを書くようにする。

How to present.046.jpg
 そうすると左図のようなことになる。以前に「文章による表現は避けよう」と書いたが、この場合は短い文章の方が簡単に必要な情報を伝えることができる。改良前の意味不明のフローチャートとも単語の羅列とも判然としないテキストよりは断然マシである。読んでそのまま、聴者が考えることもない。聴者に考えさせてはいけないのだ。


How to present.047-001.jpg

 さて、次回は「ひたすら見やすくを考える」である。お題はこのスライド。このスライドのどこがいけないのか、、? どこが不親切でどこが見にくいのか? それは次回。
 次回までに、このスライドのいけないところ、あなたはいくつ考えつくだろう?


 
posted by Yas at 21:48| Comment(0) | ホリプレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする