2015年05月15日

科研費審査結果の開示(怪事?)

 今年度の文部科学省科学研究費補助金(科研費)の採否と審査結果内容がそれぞれ4月はじめと5月はじめに発表された。前年度からの継続課題がある私は、今年度は挑戦的萌芽研究のみを応募して不採択に終わった。わりと野心的なテーマで、計画調書もそれなりにまとまって書けていると思っていたが、その一方で自前の実験データが全くなくて他グループの先行研究を下敷きにした発案だったので、いくら挑戦的萌芽研究といっても不採択も充分あり得ると予想していた。だから、それほど残念な思いはなかった。

 ところが、今月に発表された審査結果の内容を見て少し困惑した。審査結果は、日本学術振興会の電子申請システムのウェブサイトから個人ページを開くと見ることができる。開示の内容は、その種目の採択率、各研究領域における全応募課題中のおおよその順位、絶対評価による評定要素(点数で表される)などである。

 そこで私の応募した研究課題だが、おおよその順位は「A」だった。これは不採択課題の中で上位20%に位置することを意味している。これはいいが、問題はそのあとだ。絶対評価による評定要素は1−4の4段階に分かれている。これを複数の審査員が点数付けをして、その平均点が応募者に知らされることになっている。評定のための観点は1)挑戦的萌芽研究としての妥当性、2)研究課題の波及効果、3)研究計画・方法の妥当性の3項目である。私の応募した研究課題の平均点は、それぞれ、1)3.67(採択課題の平均点:3.41)、2)3.67(同:3.44)、3)3.33(同:3.28)であった。つまり、全ての観点において私の評点は採択された課題の平均点よりも高かった、ということだ。評点は4点が最高点だから前者2項目では9割以上、残りの1項目も8割以上の評点を獲得していることになる。これでなぜ不採択?

 いやいや、一部の評点が著しく低かったのかもしれん(平均点から見て考えられないけど)と思い直して、さらに審査結果を読む。審査結果には評点2以下となった項目が明示されるが、私の研究課題では2以下の評点をつけた審査員は一人もいない。なので、研究計画に問題があると判断されたわけではなさそうだ。

 では、総合評点か? 見てみると、総合評点の平均点が「3.00」、相対評価では1名の審査員が上位6-25%を示す「A」評価を下していた。ただし上位5%以上を示す AA 評価はない。ここが問題だったのかもしれない。ということで、ちょっとだけ(ほんとちょっとだけ)納得したが、しかしやはりわからない。上に書いたように、私の評点はどの項目においても採択課題の平均点を上回っていたのに、なぜ総合評点が高くないのか? しばらく一段審査員の気持ちになって考えてみた(一応、私は一段審査員・二段審査員のどちらの経験もある)が、やはりよくわからない。採択課題の平均点より高い研究課題が不採択って、、? 審査結果を最後まで見ても、「研究経費の妥当性」や「法令遵守・人権保護を必要とする研究課題の適切性」で問題を指摘されているわけでもなかった。

 わからん。審査結果の開示制度は、不採択になった応募者にある程度納得してもらうためにもあると思うのだが、こうなると開示されたために余計に疑問が出てきてしまう。

 、、だれか、考えられる理由を教えてもらえませんか? 「オマエが審査員に嫌われとるからや」とかいうのはナシで、、、。


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posted by Yas at 18:22| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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