2012年12月17日

衆院選

 先週の土曜日、いつものようにあれやこれやと仕事を済ませて夕方に研究室を出ると雨が降っていた。年末年始に差し掛かって散髪をするタイミングがこの日しかないので、帰宅前に行きつけの散髪屋さんに寄ることにした。クルマを散髪屋さんの契約駐車場に滑り込ませて降りると、右前のタイヤがパンクしていることに気がついた。タイヤはすでにかなり空気が抜けてへこんでいる。てへぇ、雨やのにタイヤ交換か、めんどくさ、と思いながらもとりあえず散髪を済ませることにした。先客が3人。私の散髪が終わったのは午後7時。雨は一層激しくなっていた。

 しかしタイヤを交換しないことには帰れない。後部ハッチを開いて、頭上に来たハッチを屋根のようにして雨を避け、スペアタイヤをバンパー奥下から引っ張りだしていると、すぐ横に衆議院選挙候補者の街宣車が停まった。「おぉっ、時期も時期だけに、困っている有権者の手助けをしてくれるのか?」と淡い期待を寄せたのだが、しかしこの候補者はそんな私を尻目に、すぐ横で、やおら街頭演説を始めたのだった。

 いや別に、手助けしてもらわんでもいいんですよ、、でもすぐ横で雨に濡れた地面に膝をつきながらクルマをジャッキアップしたり、濡れたホイールを持ち上げてタイヤを外したりしてるのだ、「大変ですね、大丈夫ですか?」くらいの言葉をかけてくれてもええんちゃうん? 、、、こいつは気配り足らずで知らん間に敵を作ってしまうタイプやな、、と候補者の品定めをするが、本人はそんなことには気づかない。所属の政党が企業献金を受け取っていないことだけをしきりに自慢して演説を終えた。しかしあいにくの雨だ。立ち止まって聴く人などいない。ひょっとすると、聴いていたのは、すぐ横でタイヤ交換をしていた私だけかもしれない。候補者はふっと不服そうに振り返って、私を一瞥したが、やはり声を掛けるでもなくそそくさと街宣車に乗り込んでその場を立ち去った。

 なんじゃっ? あいつはっ? お前なんか落ちちまえっ、、、、と私が呪うまでもなく、翌日、この候補者は最下位であっさり落選した。自民党の圧勝に不安を感じたり、民主党の惨敗に溜飲を下げるでもなく、ただ私はこの候補者の落選を知ってひとり納得したのだった。

 おしまい


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posted by Yas at 19:04| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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