2012年08月06日

ホリプレ論文篇19「辞書2『電子辞典ロゴヴィスタシリーズ』」

 前回のホリプレ論文篇では、私が使っている(使っていた)冊子体のリアル辞書の紹介をした。今回は、コンピュータのストレージに入っている辞書について書く。

 コンピュータのドライブにCDを挿入して使用することのできる電子辞典は、コンピュータのテクノロジーが成熟しはじめた割合と早い時期から売り出されていた。しかし、機動性の高い電子辞典の利点を生かすためには、ハードディスク(いまならソリッドステートドライブ)に格納して使う方がいいに決まっている。そう考えて、その頃(今から16−17年前)からハードディスク格納型の電子辞典を探していたら、ロゴヴィスタ(当時はシステムソフト)の電子辞典シリーズというのを見つけた。「こりゃいいわい」と思ったが、それぞれの電子辞書の単価が高い。そこで、半年から1年に1冊ずつくらいの割合で買い増して、いま、私のコンピュータには以下のような5冊の辞典と1冊の文法書が入っている。

「American Heritage Dictionary 3rd edition」
 通称AHD。収録語数も例文数もそれほど多くないが、スタンダードに使える英英辞典だと思う。ただ、英語の得意でない日本人がこの辞書だけを使って論文を執筆するのは難しい。単語の説明はミニマムである。この辞書で私が気に入っているのは、単語の用法 (usage note) や同義単語(synonyms) の使い分けの解説である。例えば、「comprise」という単語を調べると、単語の意味に続いて以下のような用法に関するコメントが記載されている。
USAGE NOTE:
The traditional rule states that the whole comprises the parts; the parts compose the whole. In strict usage: The Union comprises 50 states. Fifty states compose (or constitute or make up) the Union. While this distinction is still maintained by many writers, comprise is increasingly used, especially in the passive, in place of compose: The Union is comprised of 50 states. In an earlier survey, a majority of the Usage Panel found this use of comprise unacceptable.
 こうした説明はほかの英英辞典でもあるが、私にはこのAHDの説明が最もわかりやすい。私は、もっぱらこの「USAGE NOTE」や「SYNONYMS」を読むために AHD を使っている。
 なお、このAHDには、AHD idioms と AHD Thesaurus が同梱されているが、あまり役には立っていない。

「リーダーズ英和辞典」
 あまり使わないけれど一冊は置いておきたいということで買ったロゴヴィスタシリーズの英和辞典。まことに普通の英和辞典である。最近は頭に浮かんだ英単語について「これを日本語でなんと云うんやっけ?」という時に使うことが多い。

「研究社 新編英和活用大辞典」
 単語の意味とともに、その単語と連携する単語や用例を調べることができるのが特徴である。たとえば「consider」と引いてみると、

consider v. →#
考える, 考察する; 考慮に入れる; 見なす.
→【副詞1】
→【+前置詞】
→【+to do】
→【+doing】
→【+that節】
→【+wh.】
→【+-self】
→【+補】
→【雑】

のような、consider につながる品詞のインデックスが現れる。これらのインデックスの下層、たとえば【+前置詞】の下には consider のあとに取りうる種々の前置詞を使った文例が現れる。つまり、目的の単語を中心にした構文がわかる、という辞典である。私は、英語論文作成の時に補助的によく使う。

「斎藤和英大辞典」
 和英辞典の超定番という評判を聞いて購入した。しかし、このブログの辞典シリーズの前回にも書いたが、私にはどうも和英辞典というものの使い方が分からない、、。ただ、この辞典は昭和3年に発刊されたものが元になっているだけに、用例の日本語の言い回しには趣があって読んでいると面白い。例えば「容赦」で調べると、
◆平にご容赦を I humbly beg your pardon.
◆その罪容赦し難し Your offence is not to be pardoned―unpardonable.
◆英語の拙いところはご容赦を願います I beg you will excuse my poor English―I hope you will be charitable towards my poor English.
◆今後こんなことがあったら断じて容赦しませんよ I will not put up with this sort of thing in future.
◆もう容赦はできぬ I can't stand it any longer.

と、いう感じ。しかし調べ物をするにはどうだろう?、、少なくとも英語論文作成で大いに役に立つとは残念ながら思えない。


「広辞苑 第5版」
 ロゴヴィスタシリーズでも一冊は国語辞典が欲しいと思って購入した。普通の国語辞典である。 iPhone のアプリである「大辞林」が調べる楽しみを引き出してくれるのに比べると、かなり物足りない。


「ロイヤル英文法改訂新版」
 英語解説に関して私が信奉するマーク・ピーターセン先生が英文を監修しているという理由だけで購入した。リアル本の方も持っている。電子辞書形式で閲覧できる方が見やすいかなと思ったが、文法書の場合はリアル本の方が短時間でたくさんの情報を収集することができるようだ。ということで、電子版はあまり使っていない。


 これらの電子辞典はロゴヴィスタから配布されている閲覧ソフトを通じて使用できるようになっている。しかし、私は前回のホリプレ論文篇で書いたように、OALD や Cobuild 等のリアル辞書に付属するCDのデータもストレージに格納して使っている。そのことについては次回書く。

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この記事へのコメント
英辞郎とCobuildがあれば、まったく困ることないと思うけど。どっちも安いし。どのみち、最後は英文校正に出すし。
特に Cobuild のシソーラス機能は抜群。
Posted by なかのとおる at 2012年08月07日 00:55
 いやー、学生時代のボスが英語にこだわる先生だったんで、その影響で色んな辞書を持ってしまってるのかもしれません。辞書のコレクションは8割は仕事で、2割は趣味になってしまってます。Cobuild、私も使ってますが、昔から世話になってるOALDも好きです。今は、電子辞書の閲覧ソフトで色んな辞書を横断的に使って一発で単語を調べることができるので、結構重宝してます。
Posted by Yas at 2012年08月07日 09:36
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