2008年04月08日

伝統技能、、、、メンセン

 わけあって、久しぶりに嫌気性菌を培養する事になった。組換え体ではない毒素を取るためだ。

 培地はまぁ、なんとかなる。中試験管に分注し、前処理をしてオートクレーブへ、、。と思ったが試験管の栓がない。プラスミドをとるための大腸菌の培養ではないので、種菌を残しつつ継代する事が必要だ。だから培地が蒸発するようなアルミ栓やモルトン栓は使えない。シリコン栓もこの研究室にはない。

 培地を作ってくれたキムジュンは、用意した試験管の列を眺めてぼんやり佇んでいる。キムジュン、、こういう時は、綿栓というのを自分で作ったんだよ、、むかしはね、、、。

 「見っとっきなさぁ〜い!」と言いながら研究室の倉庫で眠っていた近江綿を取り出してきて、やおら綿栓を作り出す。
「へぇ〜、何ですかそれは?」
と、アヤッチやらトッシーやらチャーリーがワラワラと寄ってきてキャーキャーと綿栓作りを手伝ってくれた。なんか近所のおばさんが、町内会の炊き出しをしているみたい。ワイのワイのと楽しげだ。

20080408(002).jpg

んで、こんなんできました。

 ちょっと不細工だけど、まぁ何とかモノの用には立つだろう。これぞ伝統技能、、メンセンである。

 近江綿の固まりを適当な大きさに千切って芯を作り、試験管の口径にあうようにさらに芯を綿で包んで栓状の形にして試験管に挿入する。最初は要領がわからないが、数を作っているうちに使いやすい綿栓がどんなものか想像しながらそれなりにそれなりのものを作れるようになる。こういう手先の感覚や想像力や回数をこなす事が必要な技術は、このごろは割と少ない。経験や感覚に頼る仕事は効率的ではない、とは云うけれど、伝統技能も楽しいやろ? たまには、、。
posted by Yas at 22:58| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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