2011年03月28日

ホリプレ論文篇13「断片(項目)のつながりを考える」

論文の断片(段落)について、もう少し書く(前回記事と重複あり。すまん)。

 「起」「承」「転」「結」などの断片(段落)をつないで論文を作成する、と前回書いた。今回は断片(段落)の中身を書くための簡単なコツについて書いてみたい。

「導入」について、。
 「導入」を書くためには、最初に引用論文を整理してそろえることが大切である。
 「導入」の「起」と「承」はそれぞれ、研究題材の教科書的な定義や説明と、最近の研究の焦点や動向を書く、と前回書いた。つまり、その内容は本質的にはよく似ている。この二つの断片のネタは、これまでに発表された論文(つまりこの論文にとっては引用論文)である。そこで、その論文の表現を借りて文章を書き、末尾にその論文を引用する。その繰り返しで断片を作成していくと考えればいい。

*あなたが書こうとする論文の研究が全く新しい着想から成立していて、引用すべき論文がほとんどない、という場合はこの限りではない。心配することはない。新米のあなたにそんな独創的な論文を書く機会が与えられることは滅多にないはずだから。

「材料と方法」について。
 「材料と方法」は比較的書きやすい。行った実験の種類ごとに断片としてまとめて書けばよいのだから考え方は簡単だ。特に英語論文を書くために(ほとんどがそうだと思うが)、英語でプロトコールや実験ノートを作成することをお勧めする。最初は色々と苦労があると思うが、慣れれば論文を書くときにプロトコールの英文をそのまま書けばいいので簡単であるばかりでなく、日頃の英語の勉強にもなる。わが分子細菌学分野は、この英語プロトコール制を採用している。

「結果」
 「結果」も「材料と方法」と同じで、書きやすいと思う。「導入」を書くために引用論文を整理してそろえることが大切だと先に書いたが、「結果」を書くためには、データを論文用の図表にしてそろえることが大切である。それぞれの図表について説明の文章の断片(段落)を作成する。図表の説明を書くだけだ。ただし、図表の順番を決める必要がある。この場合、実験を行った順番ではなくて、論理展開に沿ったかたちで図表の順番を決める。

「考察」
 「考察」を書くのは難しい。文章を断片(段落)ごとに作成して組み合わせるのは「材料と方法」や「結果」と同じだが、断片の組み合わせには独自の工夫が必要だ。「導入」の「起承転結」も「考察」の「起承承承承承結」も、構成が難しい。

 この、段落の構成を組み立てるやり方は、ひとそれぞれである。以前に書いた「ナカプレ・論文篇」のレクチャーの中で、なかのとおる先生は、項目(結果かも?)をカードにして、それを並べながら構想を練る、という話をされた。カードで順番を決めることによってストーリーを組み立てながら、過剰なデータを削ぎ、足りないデータを見つけ出す、ということだった。さらに以前に「ホリプレ」で書いたように、色々と利用可能なアウトラインプロセッサやOmni Graffle、さらには MindMap などのコンピュータアプリケーションを使って構成を考えるのもよい。あるいは手書きでメモに書いた項目を矢印でつないでみる、という方法もありだ。要は自分にあった方法で、断片(文章の段落や項目)を論理が理解しやすいようにつなげることである。

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この記事へのコメント
わたしのオススメはこれ。
川喜多二郎の「KJ法」です。
http://easyurl.jp/1kdz
Posted by なかのとおる at 2011年03月29日 14:48
いつもコメントありがとうございます。そうですね、先生はこの本を薦めてられましたね。思い出しました、、。一度読んでみます。

Posted by Yas at 2011年03月29日 22:10
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