2011年01月12日

ホリプレ論文篇7「ホリグチの場合5」


 大学院生時代に、論文執筆に関して影響を受けたことがもうひとつあった。Editor's Manual という指南書を読んだことだ。

 学生時代、「外書講読」という、配属された研究室ごとで行われる必修科目講義があった。洋書を輪読する、というだけの講義なのだが、研究室ごとの講義であるからして講師はやはり阪口先生である。その阪口先生が選ばれた教材が、 Editor's Manual だった。教材は毎回コピーされて渡されていたので、もとの本がどういうものだったか実はよく知らない。ただ、国際誌の編集者たるもの、これだけは知っときなさい、という類いのマニュアル本で、学術雑誌社のコンソーシアムのようなところが出版していたように覚えている。この本は、論文の構成はこうあるべきだっ、Abstract にはこんなことを書くべきだっ、Introduction の精神はこうだっ、Materials and Methods はこう書けっ、Results と Discussion はこう書き分けろっ、引用論文雑誌の正しい略号はここで調べろっ、みたいなことがてんこ盛りである。大学院生(あるいは学部生だったかもしれない)にそんなマニュアルを読ませてどうする?という疑問を持ちつつ、それでも目の前の英語の解釈に四苦八苦してこの講義に臨んだ(ときどきサボったけど)ものだ。

 ホリプレや実験医学の連載で書いた図の書き方や表の行列の選び方などは、この「外書講読」で学んだことが元になっている。さらに論文のタイトルや Introduction, Materials and Methods, Results, Discussion, Figure legend, をどう書くか、という基礎もこの Manual から習った。けれど、Editor's Manual というものが存在するほど科学論文の書き方というのは厳格なものなのだ、あるいは厳格であるべきだという共通認識がある、ということを印象づけられたことがもっとも大きかった。

 そうだ、科学論文の書き方には厳格なルールがあるのだ。というので、「いい加減に論文は書けない」と、いつも意識しながら論文作成に向かうようになった。


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この記事へのコメント
とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
Posted by 職務経歴書の書き方の見本 at 2011年01月13日 13:41

 ご訪問ありがとうございます。今後ともご贔屓のほどをよろしくお願いします。

Posted by Yas at 2011年01月19日 23:25
はじめまして。

英語で卒論書いたくせに、英文編集会社で働き始めた30代半ばになって英語論文・科学論文の書き方を知りました。やはり文系の大学だったから「書き方」の指導はまともにしてくれなかったのでしょうか。よく卒業できたものだと自分でびっくりしています。
Posted by AT at 2011年01月26日 00:22
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