2007年06月07日

ヒョッとしたら初めてマジメな研究のハナシ in Green recipes

 本日、午後5時より神谷グループのグループミーティング。グループはカミタニ、トッシー、キムジュンである。仕事の進捗状況を液晶モニターに映しながら説明してもらい、場合によっては生データをチェックしたり、細かい実験手技についても聞く。ときには実験ノートもひっくり返して検討する。我が研究室では方法が確定した実験については印刷出力したレシピシートを使い、そこに必要データを手書きしてノートとして残し、1年ごとに製本化している。このブログの "Green recipes" というタイトルはここから来ている。”未熟な実験レシピ”、の意味のつもり。

 今日のミーティングはみっちり4時間。終わったのは午後9時だった。ちょいと困ったハナシもあったが全体的には希望の持てるハナシが多く、楽しめる充実した時間だった。やっぱ純粋に研究のハナシをしているときが楽しい。
 カミちゃんは「パスツレラ毒素」を主な研究テーマにしている。この毒素もそうだが、一般に細菌毒素は不思議な分子である。毒性を発揮するために自分で何でもやってしまうのだ(つまり、多機能である)。その多機能分子の毒素をまるごと解析しようとしても無理がある。たいてい、毒素のドメイン構造を解析し、それぞれを分解したうえでそのドメインごとの機能を解析するのが常道だ。けど、これが手間がかかる。パスツレラ毒素の場合は「手間がかかる」どころではなかった。この毒素に関しては、途中で長いあいだ立ち往生して完全に停滞していたのだった。これがカミちゃんと京都大の北所さんの努力のもと部分的ながらも立体構造がわかり、それをもとに少しずつ謎が解けてきた。というか、謎を解く道筋が少しだけ見えてきた。ここからが研究者の能力やセンスの見せ所だ。

 わたしゃ「能力がない」といわれても「あぁ、そうかもしれん」と首をうなだれるだけだが、「センスがない」といわれるとちょっとムッとする(センスだけで人生乗り切ってきましたから、、)。まぁそんなことはどーでもいいが、それにしても、同時に複数の細胞内シグナル伝達系を刺激すると考えられているパスツレラ毒素の機能は細菌毒素の世界では今や「大きな謎」となっている。詳しくはココ を見てチョ。この毒素の作用解析はわれわれと、ヨーロッパのいくつかのグループをはじめとした複数の研究グループでタイトな競争状態にある。、、、しっかりやって、この毒素の作用は私らがイットー最初にあきらかにするのだっ! 、、、、でも、万一、競争に負けたらそっとしといてね。

posted by Yas at 23:41| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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