2007年04月09日

Useless 成功体験 & 失敗体験

 15年ほど前に初めて花粉症が出て以来、年々症状が軽くなっているものの、いまでも少しクシャミやら鼻水やらが出てくる。とくに私の場合は桜の花が咲く今の時期が一番ひどい(ひどいって言ってもたいしたことないけど)。桜の花粉症かも、と思うほどだ。そんな今日この頃、ぜんぜん花粉症とは関係も脈絡もないけど、「教授という立場になって、自分の後輩にどのように指導するのか?」ということについて涙目になったりクシャミをしたりしながら、自問自答してみた。(ほんっとに脈絡なくてすいません)

 私のずっとずっと先輩に当たる、若くして教授になったある先生が、「オレはやることなすこと全て上手くいって、ここまで来ることができた。だから、オレのいうことを聞いておけば間違いない」と私に言ったことがある。当時(20年以上前だが)私はこの言葉を不思議な思いで聞いていた。先輩の成功体験は後進の人間にとって参考にならない。ある戦略や方法や手段が普遍的に成功に結びつくとは思えないからだ。なぜなら、成功とは(必然であれ偶然であれ)結果にすぎないから。「あんたはそれで上手くいったかも知れんが、同じことやって成功するという保証がどこにある?」と思った。だから今、自分の成功体験を根拠に後進の人たちに意見ができない。

 そのかわり失敗体験なら語ることができる。ある戦略や方法や手段が普遍的に失敗に結びつくことはあり得るからだ。なぜなら、失敗には必ず原因が存在するから。しかし、一般的に採るべき道が無数にある中で、ひとつやふたつの失敗体験が役に立つのか? とも思う。そんなことを考えると、「オレには指導はできんな」と悲観的になってしまう。「この方が良いんじゃない?」と強く思っても、その根拠を説明するのは難しいのだ。ということで基本的に私が考えることは、専ら「研究室メンバーにとって良い研究テーマを掲げて良い研究環境を作ること」になる。これが出来ているか? というとまたどうかなぁ、と思う。

 先輩教授の研究室の運営ぶりを横目で見ながら、時々そんなことで悶々としたりするのである。

posted by Yas at 22:34| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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