2006年12月04日

ただいま論文改訂中

 久々に自分の(研究にまつわる)仕事をした。以前から時々ここに書いていた論文の改訂である。レフェリーのひとりが非常にプリミティブな要求をしてきたのでそれに応えるべく本文を書き直していると限りなくボリュームが増えていく。一方で投稿規定では論文の長さを文字数で制限しているので、何でもかんでも書き加えるわけにはいかない。レフェリーのプリミティブな要求とは、実験方法を詳細に書け、ということに行き着く。限られたスペースでそんなこと出来るわけがないだろがっ。
 加えて、最近はDNAの構築に使うベクターは星の数ほどあるし、優れたキット類が山ほどあり、実験によってはPCRに使うプライマーの種類は両手では数え切れない。ただ、論文の実験方法記載の原則は「読者に実験の再現が出来るように書く」というところにある。けど、、論文通りにプライマーを設計してPCRをし、論文通りのプラスミドを取り寄せて記述通りの制限酵素部位に増幅断片を挿入してDNAを構築する人が何人いるでっしゃろか? 生化学実験でも、優れた実験書がそこかしこで流通している昨今では、実験目的さえ合致していればその方法の細かい違いはあまり問題視されない。従って、論文の方法をそのまま再現しようとする人はそんなに多くないと思う(もちろん論文の内容によるが)けどどうでしょうか? そういえば、今日、そのことを意識してある雑誌を読んでいると論文の「材料と方法」に「この研究で使ったプラスミドやプライマーの塩基配列はリクエストしてくだされば著者がお知らせします」という記述に出くわした。こんなんもありかいな。

 書ききれない部分は雑誌社が開設するweb site に補遺(supporting information とかいうやつ)として載せることができる。こちらはファイルサイズが制限されているもののテキストサイズでいえば無限に近い。こんなことを考えていると、もうそろそろ論文記述の作法を考え直しても良いのではないだろうか? と思ってしまう。世間の流れとして少しずつ変わってきているのは実感しているが、誰か基準を決めてくれないだろうか? とかグチっぽく思ってしまった。とりあえず時間が足らんので、明日は早朝出勤して論文改訂、字数制限、入り組んだ実験方法記述、などなどに立ち向かいまする。
posted by Yas at 22:53| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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