2009年10月03日

Will You Dance?

 一週間まるまる更新をサボってしまった。すまん。そのあいだ色々と出来事があったんだけど、なにから書いていいのやら、。

 えと、「淡々と仕事をするのだ」宣言をして以来、それをずっと実行している毎日。思いのほか効果があるようでなかなか仕事が捗る。ただココロの抑揚を抑えて仕事してるだけなんだけどね。それで仕事の効率がずいぶん上がる。我ながらいいことに気がついたようだ。火曜日の29日は微研の前に建てられた「融合型生命科学総合研究棟」の竣工記念式典があった。出席された先生方の顔ぶれの豪華なこと。岸本忠三先生が記念講演をされた。免疫学を続けることで得た人との縁のような話を中心にされたのだけど、山村雄一先生や石坂公成先生、平野先生、菊谷先生、審良先生、竹田先生、熊ノ郷先生と、これがまたイヤになるくらい華やかな先生方との出会いを紹介された。すぐれた研究が展開されてまたそれが連綿と続く、、、続けることのできる優秀な研究者達の系譜だ。自分には縁のない世界。その日は夕刻からパーティーが予定されていたのだが、仕事をしたいのでパス。次の日の夕方には東京に出張に出なければならないので時間が惜しい。

 水曜日。午前中に北所さんが学生さんを伴ってやって来てくれた。これから共同研究で一緒に仕事をするのだ。よろしくね。それにしても最近の学生さんはみんな爽やかでこざっぱりとしている。私らの頃は理系の男子学生といったら、こぎたなくてダサくてクサかったもんだ。まぁ、一緒に頑張ろうね。
 午後から堀口研名物の「大面談会」。今回の当番は安倍グループ。まだまだ確かめないといけないことが多いが、それなりに順調な様子。ちょっと期待の持てる仕事に発展するかも、,。気をよくして微研を出る。んで、新幹線の車中でカミちゃんの論文を見る。ここでも淡々と、、んで、ここでも仕事が捗った。、あっという間に品川に到着する。仕事をしてると早い早い。
 宿は品川プリンス。併設の映画館で話題の「サマーウォーズ」を上映しているのを発見した。「見よーかなー、見たいなー」と思ったが、明日はしっかりと頭を使わないといけない仕事がふたつあるので、自重して食事をしてあっさり眠る。

 木曜日。朝。品川駅を港南側に抜けて、この日の最初の用務地である東京海洋大学に行く。永井宏史先生に会うのだ。永井先生の研究室は「水圏生態化学研究室」という。クラゲやイソギンチャクのタンパク毒の研究をしている。以前に「蛋白質核酸酵素」にも書いたが、生物毒をBiological impact Molecules/Materials (BIM) ととらえて、関係領域を結ぶ新たなコミュニティーを創成したい、というのが永井さんと私、それから東大の正木先生と明治薬科大の森田先生の計画だ。いろいろとあーでもないこーでもないとアイデアと情報を交換し合う。そこでふと、あるアイデアが浮かんだ。さっそく関係の先生方に電話でそのアイデアについて了承をいただく。しかしそのことで細かい調整が必要になったので、急遽、藤田保健衛生大学の辻孝雄先生を訪ねることにした。藤田保健衛生大学は愛知県豊明市にある。東京出張の帰りに立ち寄ることにしよう、、と決めた。
 午後からは八重洲で細菌学会のある大事な会議。みっちり4時間半で疲れ果てて終了。ふと、iPhoneを見ると、約束を取り付けようと連絡してあった辻先生からメールが入っていた。「わかりました。それでは午後の5時頃においでください」、、ということで東京で延泊し、翌日の昼から名古屋に向かうことにした。ネットで品川プリンスを慌てて予約する。夜になるともうフラフラ、、とっととベッドに入った。

 金曜日。午前中に北里大学基礎生命研究所の阿部研を訪れる。部屋を借りて仕事ができるように、昨日のあいだに阿部っちにお願いしておいたのだ。そこで軽く済ませられる仕事をいくつかこなし、研究所の食堂で昼食を取ってから研究所を出る。あ、阿部っち、お昼をご馳走してくれてありがとう。
 名古屋到着は午後4時頃。それから名鉄線に乗って前後(「ぜんご」と読むそうだ)駅で下車。さらにバスにゆられて20分ほど。初めての土地でバスに乗るといつもそうだが、なんだか不安になる。正しいバスに乗ってるんだろうけど、「どこに連れて行かれるやら、、、」みたいな風に感じてしまうのだ。、、でも、どこにも連れて行かれずに無事に藤田保健衛生大学に到着した。医学部の辻先生の研究室のスタッフに会うが、辻先生がいらっしゃらない。所用で出かけられて、「夕食の席を用意してあるのでそこでお会いしましょう」とのこと。研究室に貼られてあるポスターを見ると、審良先生の講演がこの日にあったことがわかった。バッタリ廊下とかで会ったら面白かったのに、,。

 辻先生と、それから若いスタッフ達の越智くん、有満くん、塚本君と一緒に夕食の席で、こちらのアイデアを聞いていただきながらビールと紹興酒を楽しむ。大筋で了解をいただいて、お互い納得して乾杯。無理矢理に延泊してでも立ち寄ってよかった。辻先生、ご馳走様でした。
 さて、大任を果たして、あとは帰るだけ、、。iPhoneから新幹線を予約していると、越智くん、有満くんが「もう一軒行きませんか?」と言う。うーん、正直云って身体はフラフラなんやけどなー。でも他の研究室のスタッフ達とお話することって滅多にない。「じゃぁ、近くで宿を確保してくれたら、つきあうさー」ということにした。

 近くには繁華街など無い。幹道沿いにポツンとあった謎の飲み屋さんで三人でウダウダと飲む、、。彼らは40歳前後。いちばん仕事をしなければいけない、アピールしなければいけない年齢だ。それでも研究に迷いがあったり、努力が報われないという思いがあったり、あせりや閉塞感があったりするのか、お酒の酔いも手伝ってか、思いを熱く私に語る。不満というのではないが、だれでもいいから他の研究室の人間に聞いてもらいたい研究への思いが溜まっていたのかも知れない。
 仕事を一生懸命にしてると、そりゃ色んなことあるさ。でも、研究という仕事はほかの一般的な仕事と違って、その成果を同業者たちの前で公表できるのだ。だからオレはキミタチの仕事のやり方も知ってるし、どんな業績があるのかもある程度知っている、調べようと思えば簡単に調べられるし、、。仕事が滞ったりすると、それもわかる。「いつも応援してる」とは言わんが、他の人の成果がわかる仕組みをもっている研究の世界にいると、その人の置かれている状況がある程度わかったりするのだ。そんな風に、見ている人はみんなキミタチのことを見ているさ−。だから頑張ってくれ。岸本忠三先生のように立派な研究成果と華やかな研究者の人間関係で経歴を飾れる人なんてほんの一握りだ。オレも人のことを云ってる場合ではないんやけど。という話を酔っ払って何度も繰り返しながら、ホテルに入ったのは午前3時頃。ボロぞうきんのように眠った。

 翌朝、つまり今朝。昨日の雨はすっかり止んで爽やかに晴れ上がっていた。前後駅まで10分ほど、旧東海道を歩く。計画している旧東海道自転車走破が実現すると、いずれこの道も自転車で走るのかも、,。とか思いながらゆっくり歩く。頭の中ではなぜか Janis Ian の Will you dance? がヘビーローテーションで流れている。

 Will you dance? Will you dance?
Take a chance on romance and a big surprise! 〜♪



posted by Yas at 21:19| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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