2006年09月28日

捏造事件

 本学生命機能研究科の杉野明雄教授の論文ねつ造事件について、やはり書かずにはおれない。今月22日に生命機能研究科の調査委員会が調査報告書を公表し、今日の毎日新聞には、2002年の発表論文でも論文データを捏造した疑いが強いことが報道されている。

 杉野教授は以前は微研の所属だった。スポーツ好きな人で微研のソフトボール大会などではお互いよく張り合ったものである。私の思いこみのひとつに「スポーツ好きな人はルールを遵守する精神が旺盛である」というのがあったのだが、今回の件は本当に残念である。うわべのセリフではない、本当に残念なのだ。

 首をかしげるのは、今回の事件の関係者が口をそろえて証言する「データはすべて教授に渡した。知らないあいだに投稿されていた。」というもの。なかには、「雑誌を見て初めて論文が投稿されて受理されたことを知った」というコメントもある。いったい、大学の研究室で実験者やスタッフとディスカッションせずに教授が勝手に論文を作成して投稿するということがまかり通るというのはどういうことなのか? 杉野教授には、研究スタッフを育てるという視点も自分や仲間のサイエンスをディスカッションを通じて切磋琢磨するという視点もなかったのか? 同じようにサイエンスで糊口をしのぐ者として信じがたい。そのような土壌が捏造を生んだのは間違いがない。そのような研究室ではどんな風に運営がなされていたのか私には全く想像が出来ない。かなり以前のこと、杉野研のスタッフが飲み会をするというので川崎さんに誘われたことがあった。そのときに彼は「杉野研は雰囲気が良くなくて人間関係がおかしくなっていると誤解されているんですが、そんなことないですよ。こんな風に楽しく飲み会をしてますし、、、。」としきりに私に説明していた。そのことを思い出すと、くやしい。

 川崎さんの件を含めての一連の出来事について、Nature 443 (7109)のNewsに記事が掲載されている。この記事、どこか興味本位に書かれているように感じたのは私だけだろうか? 
posted by Yas at 23:10| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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