2009年08月24日

突破力

 少し前に研究室の誰だったかと話していて、来客で中途半端になっていた話題について書きたい。

 研究者の「突破力」についてだ。

 このブログでも何度か書いているが、研究というのは普通は上手くなんかいかない。ほとんどが失敗である。その中から成功のタネを見つけて、作業仮説を証明するべく少しずつ前進するのが大抵の研究だ。だが、失敗が混んでくるとイヤになるし焦りもする。それでもず〜っとポジティブデータが取れない。そんな状態から早く脱することができるかどうかは、その人の「突破力」にかかっている。

 突破力とは要するに「その問題に集中する能力」である。ひとつの実験方法を決めたら、集中して何度も実験を繰り返して力ずくで突破する。考え抜いて全く違う解決方法を見つけ出して突破する。一見、難しいような方法にとりあえず取りかかって、実験しながら改良を重ねたすえに突破する。いろいろとやり方はあるが、要するにそれは「その問題に集中できるかどうか」ということにかかっている。、、、、あ、なかにはなんとなく突破してしまう奴もいるけど、,。

 では突破力がないとは、どんなことか? たとえば、実験を計画したそばからネガティブな、「上手くいかない」理由を並べたてて、結局実験に取りかからずにあーでもないこーでもないと小手先で方法を変えようとするパターン。スタンダードなプロトコールを一通り踏襲して、上手くいかないと「これは上手くいかない」と結論してしまうパターン。そもそも、仕事量が少なくて、問題を突破するための基礎体力がないパターン。実験原理を調べもせずに、上っ面で実験をして失敗を繰り返すパターン。

 じゃ、突破力ってどうしたら身につくのか? 

 残念ながら、私の考えでは突破力は身につくものではない。実験することがホントに好きかどうかにかかっている。実験が好きかどうかで突破力を潜在的に持っているかどうかが決まっているような気がする。
 実験は失敗する。だから突破力のない人(実験がそんなに好きではない、あるいは普通に好き程度の人)がこの世界でやっていくのはとってもキビシイと思う。

 アナタは実験好きですか? 好きで好きでたまりませんか? それなら、きっとだいじょぶです。

posted by Yas at 22:28| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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