2009年06月20日

論文

 抱えている論文のうちのひとつがほぼまとまりつつある。だが、どうしても確かめねばならないことがいくつか出てきた。

 論文というのは、きれいに整理されたデータで飾られた図表だけをもとに書くものではない。そのデータのとれた実験の方法と実際の生データが記載されたワークシートを検証することが必要である。実験者と論文の執筆者が同じなら(論文を書くために)そんな手間はそれほど必要ではないが、そうではないときは徹底的な検証が必要だ。今回の論文は、今春に修了したきむじゅんの実験結果がもとになっている。そこで、ある表に使われた複数の実験データに疑問が生じた。プロトコールの不備で実験方法がよくわからない箇所もある。こういったことを効率よく検証するためには、きむじゅんに来てもらうしかない。

 きむじゅんは名古屋の会社に就職している。それで会社が休日の土曜日、ラボに来てもらうことにした(もち、交通費はラボ持ちですよ、)。んで、今日の午前10時まえに、きむじゅんはやってきた。

挨拶もそこそこに、
「これはどないなっとんねん?」
「このプロトコールの意味がわからん」
「この表、○○のデータを探して、それを追加して作り直せ」
と、矢継ぎばやの私の質問や要求に応えるのに四苦八苦するきむじゅん。研究室に保存された実験ノートと、研究室サーバに保存されたデータファイルをひっくり返しながら、
「プロトコールって、やっぱちゃんとしとかないとダメですね」
と今さらのふざけたことを言う。自分で作ったプロトコールを自分で読み取れないのだ。
「きむじゅんみたいにならんように、今からしっかりプロトコールをちゃんとしとけよ」
と修士2年のサンゴウに忠告する私。名古屋からやってきたのにきむじゅんは散々だ。

 結局、午後8時頃まで、あーだこーだとデータの検証は続いた。でも、だいたいこれで疑いのない論文が書き上がりそうである。

 暗くなった吹田キャンパスを、きむじゅんはトボトボと帰って行った。ホントは在学中に終わりにしてしまわないといけなかったんだけどね。まぁ、お互いに反省しましょ。
posted by Yas at 23:55| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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