2009年05月18日

たいがいですわっ

 今日も自転車通勤。でも雰囲気がいつもとは違う。
 街はまるで日曜日のように閑散としていて、通学する小中高校生を全く見かけない。

 いままで、このブログで話題にするのをあえて避けてきた、というか無視してきた新型インフルエンザのせいである。もぅぉ〜、、たいがいじゃっ。

 私はウイルスの専門ではないが、感染症を自分の研究領域としている立場で、新聞・テレビから得られる情報を元に言わせていただくが、,。新型インフルエンザと言われているものは基本的に季節性インフルエンザウイルスとかわらない。「新型」という点においても、宿主の中で遺伝子の再構築することが知られているインフルエンザでは、とりわけ特別なものではないはずだ(ですよね?ウイルス専門家のみなさま、、、ね?イクタせんせー!、、シオダせんせー!、、、マツウラせんせー、、!)。これは感染症学者のおおむね一致した見解ではないかと思う。しかし、このヒステリックなマスコミの扱いと、行政の対応やそれに反応した大学の措置はどうだ? 

 関西近辺(大阪・兵庫かな?)では保育園から大学まで、軒並み休園・休校の措置が執られている。大阪大学でも、全校休講、課外活動禁止、学生大学院生による集団行動(セミナー等)の禁止、海外渡航の禁止・自粛要請、学内開催の学術集会の中止・延期要請、、等々の通達が相次いで出されている。

 日頃無茶な自転車走行をする高校生や中学生がいないので、自転車通勤はかなり楽でいいけどね、、,,,保育園の休園で、小さい子供さんを抱えるわがラボの秘書さんが休まざるを得なくなって、ラボの事務処理が停止した。微研の食堂は明日から休業だ。微研で毎月開催されている、うちのラボの担当だった今月の集談会も延期になった。それ以外にも、予定していた会議の各方面への調整も必要になって、今日は一日中オタオタする羽目になった。

 今回の件での行政の対応や大学の措置が、新型インフルエンザウイルスの科学的解釈から考えてばかげているほどに厳しいのは間違いない。ただ、その判断が間違っているのかどうかは難しいところだ。責任のある立場で「万が一」と言うことを考えたときに、こうした措置を執ることは選択肢としてもちろんある。問題は、とくに厳しい措置を責任者に選択させてしまう、日本の風土というか、システムというか、日本人のリテラシーというか、そういうものにあるのではないかと思う(あ、それとエキセントリックな取り扱いをするマスコミの責任は大きい)。今回、社会がいかに、科学的根拠もなく、いとも簡単にパニックに近いヒステリックな状態に陥るのかよくわかった。こういう状況を前にすると、残念ながら科学的なものの考え方は意味をなさない。

 感染予防という意味において非感染者のマスクは万能ではない*。今日、マスクをしてやってきたお馴染みの業者さんを見てわろてしもたが、、、。しかしながら、、、ニュースで流される三宮駅の風景でも、マスクをして通勤する人波が映し出されている。この中にいて周囲から変な目で見られれば、懐疑的な私だってマスクをするかも知れない。そういう社会環境やメンタリティーがきっと(私も含めてですけど)この問題を大袈裟にしている。

 みなさま、、冷静に、,。それととりあえず一週間だけは我慢しましょう、,お互いに。
 

*ここの部分、当初は「ほぼ無力だ」にしていたが、私の尊敬する友人で感染症学者の○○○さんに、「『無力』はいいすぎじゃない?」とすぐさま指摘を受けたので、「万能ではない」に変えた。、、、○○○さん、、ご指摘ありがとうございます。それから、、誕生日おめでとうございます。



posted by Yas at 22:21| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]