こんな感じ。
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約 80km の長い道のり。迷子にならないためには用意が必要である。それにはこれ。
とはいえ、伊丹から大山崎までは慣れた西国街道一直線である。まず迷うことはない。10〜15 km/h くらいのゆっくりとしたスピードで走る。途中、高槻にある継体天皇陵を見物して山崎を通過したのは出発して3時間が過ぎた頃、、。
そこから P350 を駆使しながら、宇治までの道のりを農道やら見知らぬ集落のなかやらを走り抜ける。全く知らない風景の中を行くのは面白い。集落を抜けて知らない道を往き、また次の集落に入る。まるでロールプレイングゲームで旅をする主人公のよう。
宇治は平等院(10円玉ね)で有名だ。小学生の時の遠足を含めて何度か来たことはあるのだが、久しぶりにやってくると昔とは比べ物にならないくらい観光地化していた。観光客で一杯。人が多いとトラブルの元だ。そそくさと走り抜けて宇治川沿いの府道3号線を走る。天ケ瀬ダムを通り過ぎたところで、ソフトバイクに乗ったおっちゃんに話しかけられた。「高そうな自転車に乗って、どこまで行くん?」
「この川沿いを走り抜けて、琵琶湖まで行きます」
「ヘェっ!?、この道、琵琶湖まで続いてんのかいな?」
そう、続いているのだ。宇治川は途中から瀬田川と名前を変えて、有名な瀬田の唐橋をくぐって琵琶湖へと続いている。
天ケ瀬ダムを抜けて少し行くと、交通量が減って走りやすくなる。快調に機嫌良く走っていて、ふと気づくと昼飯どきをずいぶん過ぎている。自転車で走っていてお腹が空くと、「ハンガーノック」という怖い状況になる。腹が減って進めなくなるのだ。自転車が進まないので食事場所を見つけることができない。でも進まないと食事はできない。という蟻地獄のような状態である。何度か経験したことがあるが、これはつらい。で、3号線沿いでドライブインやら喫茶店やらを探しながら走るが、これがまったくない。アセって走っていると、ふと、民家とも廃屋(失礼)ともつかない建物が目の端に映った。通り過ぎかけたのだが、「ソバ定食、うどん定食」とか書かれた立て看板が出ているのを発見して、急停車。ここで昼食をとることにした。これが大正解だった。
よく見ると、「古美術」の看板もあって、なんか古いんだか汚れているんだか、よくわからないモノがたくさん陳列してあったりする。店内には常連客(だと思う)が一組、それ以外には私だけだ。
店を出て一路、琵琶湖に向けて走り出す。が、今回は琵琶湖までは行かない。手前の南郷で右折して山側から草津にたどる作戦をとった。これも正解だった。滋賀県は奥が深い。都会と云っていい草津市から数km の場所なのに、昼なお暗いような鬱蒼とした林がある。人っ子一人居ない、その中を自転車で走って集落に出くわすと、今度は「八ツ墓村」に登場しそうな立派な旧家があったりする。
そんな風景を抜け、滋賀医大の前を抜けて一気に坂を下ると旧東海道だ。その東海道と中山道の分岐点の宿場だったのが草津である。伊丹から草津まで、休憩をたっぷりとっても6時間と少し。色んな風景に出会えてとっても楽しかった。自転車は楽しいぞ〜。中性脂肪値も下がるし高血圧もなくなるし、、。みなさんも、どう?