2015年11月17日

キジー

久しぶりのエントリでのっけからグチを書くのもどうかと思うが、最近とても忙しい。

朝から、てんこ盛りで届いたメールの返事を書き、書類や発表スライドを作成したりラボメンバーの書いてきたものを添削したりで、夜になればキーボードに触るのも嫌になるほどである。だからどうしてもブログを更新する気になれない日が続いてあっという間に最後の更新から3週間が経ってしまった。けれど、どうしても今夜は書かないといけないことがあった。この9月の中旬から、新潟大医学部の基礎配属(新潟大学は基礎配属で他組織にも学生を派遣するシステムがあるらしい)で当研究室に参加していたキジーがその配属期間を終えたのである。

先週末に、そのキジーの送別会をした。その時にラボメンバーから「先生、キジーのことは絶対ブログに書いてくださいね」と言われた。新潟大から「阪大微研で細菌学をやってみたい」とわざわざ大阪までやってきて、とても熱心に実験をしてくれたキジーにメンバーも感動しているということだ。

キジーのテーマは、ある細菌にトランスポゾンを飛ばして作製した多数の挿入失活変異体の病原性をスクリーニングするというものだった。計画した当初はシンザーと「そんな実験、ど素人の学部4年生には荷が重いで、、」と云っていたが、フタを開けてみると全く問題はなかった。2ヶ月の間に分子生物学の基礎を覚え、トランスポゾンを実際に細菌に導入してライブラリーを作製し、3,000クローンほどの菌の病原性をある方法で解析し、複数の病原性欠損株を分離した。一部を他のメンバーと分担したとはいえ、そのうちのいくつかの株では、すでにトランスポゾンの挿入位置まで同定してしまった。驚くべきパフォーマンスと言うほかない。

IMG_2416.jpgかといって、別に夜に日を継いで実験をしていたわけではない。定刻の9時頃にラボに出てきて夕方過ぎには帰宅する。近くのテニススクールに入会してテニスを楽しんだり、休日には近在の友人と出かけたりしていたようだ。自然体で大変な仕事量をこなすキジーは、ラボのみんなに好かれた。

最終日の今日、ラボを去る彼女に久しぶりの表彰状(基礎配で優れたパフォーマンスを示した学生にだけ渡していた)を授与し、手土産に拙著「研究者の劇的プレゼン術」を贈呈した。キジー、きっと良い医者になってくれ。いやいやあるいは、細菌学者になってくれてもいいよ。どちらにしても将来が楽しみな学生さんだった。

しかしただひとつ不満がある。大阪滞在の最終週の週末、最後だからとキジーは友達と近くをゆっくり観光するというので、どこに行くのか尋ねたら京都だと答えが返ってきた。

、なんでやねん。、、そこは大阪見物やろ、、。

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posted by Yas at 21:57| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする