2011年05月31日

美味いうどん出汁には、クリアな昆布味が入ります。

 一昨日の日曜日は、愛犬ミューの定期検診に主治医のテッチャンのところに行った。毎年の恒例である。テッチャンの病院は京都府八幡市にある。病院の正式名は赤井動物病院という。

 このブログでは何度も登場しているテッチャンは、私の大学院時代の後輩である。一緒にウエルシュ菌エンテロトキシンの研究をして、この毒素上に、クローディン(当時は未同定の受容体だった)に結合する明らかなドメインが存在することを明らかにした。今やそのドメインは C-CPE と呼ばれてタイトジャンクションのバリア機能をコントロールしたいたくさんの研究者に利用されている。優秀なテッチャンになら安心して愛犬を診てもらえると、毎年伊丹から遠い八幡まで定期検診にクルマを走らせている。

 そのあと、テッチャンと一緒に枚方の「釜盛」でうどんを食べる。これも毎年の恒例になった。「釜盛」のうどんは(私の好みのど真ん中ではないのだが)麺と出汁のバランスがよくておいしい。なによりも、うどん鉢が大きくて迫力があって、満足感でいっぱいになるのが嬉しい。

 ナニをかくそう、私はうどん好きなのである。

 んで、昨日は、霞ヶ関某所の会議に出席するために東京に出張した。会議はいつも午後から始まる。私はこの出張のとき、昼過ぎに品川に到着するように時間を合わせて新幹線に乗り、新橋駅から霞ヶ関方面に歩いて、その間にある食べ物屋さんで昼食を済ますのが常である。この界隈はハイモダンなレストランから猥雑な居酒屋まで、食事に関してならどんな店でも揃っている。しかし、私はここでもうどんを食べる。最近は西新橋にある「おぴっぴ」といううどん屋さんがお気に入りである。ここのうどんは麺がいい。出汁はちょっと塩辛いように思うが私としては及第点をあげたい。20年以上前、私は千葉県柏市に3年間ほど過ごしたことがある。当時の東京地方には、どど黒いつゆにふにゃふにゃ麺のうどんしか存在せず、関西系のおいしいうどんを食べたい私は泣きながら近辺を探し回ったものである(すいません、ちょっとウソです)。しかし今では関西系うどんがすっかり主流になって、いくら東京でもそんなうどんを見つける方が難しいほどになった。20年前とは隔世の感がある。

 会議は思ったより早く終わり、そそくさと帰阪する。「晩ご飯はいらない」と言って家を出たので、どうしようかと考えた。新大阪駅には「愉々家」という、うどんの美味い店があるが夜は串カツ屋になってしまう。、、というので結局なにも食べずに帰宅して、家で自分でパスタを作って食べた。

、、、、、ナニをかくそう、私はパスタも好きなのである。あ、ラーメンもソバも好きだ。

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posted by Yas at 22:58| Comment(2) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月26日

ETOXはキャンセルしましたってば、、

 ETOX という、細菌毒素をテーマにした国際会議がある。ヨーロッパの各地で開催地を移しながら2年に1度の間隔で開かれている。ゴードン会議くらいのサイズで、僻地(リゾート地ともいう)で缶詰になって勉強するところもよく似ている。この分野で国際的な知り合いを増やすのには手っ取り早くて便利なミーティングである。その内容については、ずいぶん前に研究室のサイトで紹介したこともある。

 今年はオスロで6月18日から22日の日程で開催される。私は当初参加するつもりでエントリしたが、そのあとに諸処の事情が発生したのでキャンセルした。キャンセル確認のメールも開催者側から受け取った。

 それが、さきほど、主催者から前もってのプログラムが送られてきた。このプログラムにはあらかじめ予定されていた演題のほかに、一般演題からピックアップされて口演に組み込まれた演題があるということだ。
「今回はキャンセルしたから関係ないや」と送られてきたメールをさらりと読み流したのだが、ふと、添付されてきたプログラムまで見てみる気になった、、。すると、、。

etox.png
 なんと、3日目の午前中に私が口演することになっている、、??、、。、、。 わはは、おもろいから、このまま放ったらかしにしてやろうか? それとも、急遽、行っちゃう? とかいろいろ考えたが、まぁ主催者に迷惑をかけては日本人の名折れになるし、状況は変わってないのでオスロに出張できるはずもない。なので、丁寧に訂正お願いのメールを出すことにした(あたりまえか)、、。  もう、ちゃんとキャンセルしたのにさー。でも(云っちゃぁ悪いが)、外国の学会のこと、こういう不手際はよくあることだ。ふと思って確かめておいてよかった。

 学会参加をキャンセルして少し残念だったのだけれど、一般演題として登録した発表内容が採択されたのは有り難かった。でも、それを発表できないのはやっぱり残念、、。でも来月の第6回研究所ネットワーク国際シンポジウムや9月に札幌で開催されるIUMS2011で同じ内容の研究成果をお話しします、、。よろしければ、おいでくださいませ。

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posted by Yas at 22:05| Comment(4) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月25日

永遠のゼロ

「永遠のゼロ」という小説を少し前に読んだ。百田尚樹の処女作である。

 百田尚樹さんは、関西では(なかでも私くらいの年齢のヒトタチには)とても有名な人である。小説家としてではない。その昔、関西ローカルの「ラブアタック」という素人参加テレビ番組の常連で、「アホ素人」としてよく知られた人物だったのだ。その後、放送作家になったところまでは知っていたのだが、ある日、小説を出版した。5−6年前にその単行本を本屋で見たときはムチャクチャ違和感を感じたものだった。

 よっぽどでなければ、単行本は読まない私である。その時はスルーしたが、先日、大学生協で平積みしてあった文庫本を見つけたので買った。んで、その感想。そのオビにあったように「涙なしでは読めない」ということはない。太平洋戦史に興味ある人にとっては、書かれてある史実はよく知られていることだ。特攻で亡くなった祖父の生き方を知った孫達の反応も少しありきたりである。ただ、その祖父は実に魅力ある人物として書き上げられているので、最後まで飽きさせることはない。そもそも、物語の展開上、重要な役回りを果たす零戦そのものが魅力ある戦闘機である。かくいう私も零戦が好きだ。そのテイストを楽しむというのが、この小説の(私にとっての)正しい読み方だ。

 百田さん(って、友達みたいに言ってすまん)は本作のあとに何編かの小説を書かれている。そのなかには映画化で話題になった「BOX!」がある。、、、、生協で文庫本が平積みされてたら、読んじゃうかも、、。

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posted by Yas at 23:39| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月24日

論文受理

 カミちゃんが投稿していた論文が受理された。

「いまの研究テーマを止めて、研究室のプロジェクトの方向性を変えましょう」という私の方針で、これまでのデータの大小や多寡を問わず全てを論文にすることにしたのだが、これはその最後の論文にあたる。ここまでに約2年かかって、そのあいだに6編の論文が雑誌に受理された。論文を雑誌に掲載するまでにはたくさんの苦労がある。みんな大変だったが、まぁ一応区切りはついた。

 その2年の間に、新たな方針のもとで動き始めていた仕事もそれなりに進んだ。これをしっかりとまとめられるかどうかは PI である私の能力にかかっているが、どうだろうか? とにかく、自分の能力を測ることのできるいいチャンスだ。楽しみながら努力することにする、、、とはいうものの、あんまり余裕はないのだ。メインの科研費申請は落ちたし、、。そういえば、開示された科研費の審査結果を見たが、とても納得できるものではなかった。このことについては様子を見て、いずれここで書いてみたいけど、、、やめといたほうがええかな、、。

 それから、第5回細菌学・若手コロッセウムの日程が決まりましたので、お知らせします。8月8日(月)ー10日(水)、高知市にて、、。細菌関係の研究者は、植物系でも応用微生物系でも、医科/歯科/薬科/獣医科系でも、なんでもかんでもいらっしゃいませ、、。

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2011年05月22日

東京出張で

 先週末は東京出張だった。ある財団の研究助成金の贈呈式に出席するためである。丸の内某所で執り行われたその贈呈式では、思いがけず、財団名誉総裁であらせられる三笠宮崇仁親王殿下から贈呈目録や贈呈状を直接賜るという栄に浴することになった。殿下は95歳、とお伺いしたが、矍鑠(かくしゃく)とされていて、式後の会食でも財団役員の先生方と楽しく懇談されるなどして、とてもお元気でいらっしゃった。自分が年齢を重ねてきたせいか、お年を召されても元気な方にお会いすると、心から頭の下がる思いをもつようになった。

 翌日、新幹線での帰路、この時間のために以前に iTunes store からダウンロードしておいた映画を MacBook Air で観る。iTunes store の映画はスタンダードの旧作で200円。安いというほどではないが、お手軽にレンタルできるという利便性を考えれば、適当な値段かも知れない。ダウンロード後は1ヶ月間保存できる。いったん再生を始めると、始めたときから48時間以内に視聴を終わらないと、自動的に端末から消去されるという仕組みである。

 観たのは「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」。へいへい、ホリグチは幼稚だと嗤ってくださいな。私は平成版、金子修介監督の「ガメラ」が好きなのだ。以前から、どうして日本の怪獣映画は「エイリアン」とか「プレデター」のような SF 映画になり得ないのかずっと考えていたが、そんななかで、金子修介監督の「ガメラ」シリーズ(これを平成3部作といいます)はかなり真剣に特撮をやっていて好きだった。ガメラの敵役のギャオスなど、生々しい生きものとして描かれていてゾクゾクしたものだ。1作目の「ガメラ 大怪獣空中決戦」と2作目の「ガメラ2 レギオン襲来」は観たのだが、3作目に当たる最後の本作は観る機会がなくて、10数年経ってからふと先日、「あ、観よ」と思った(私のこだわりなんてそんなもんだ)。1時間50分ほどの映画。品川から観はじめて、米原当たりで完結した。、、特撮の本気度は「大怪獣空中決戦」から変わりないが、敵役のイリスの外観は誰がみても「エヴァンゲリオン」のキャラクターに似てるし(パクリだ、とまでは云わんが)、シナリオが1作目からどんどん子供臭くなってきているのも残念だった(「ガメラ」は子供用映画だから仕方ないか)、。もうすこしなんやけどな。
 でも作中で、生瀬勝久が端役で出ていたり、まだかけ出しの仲間由紀恵がほとんどエキストラのような登場で、あっさりイリスに体液を吸われてミイラになってしまうビビッドな場面には、なかなか意表をつかれた。

 出張帰りのレンタル映画視聴、、これから少しやっちゃうかも。


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posted by Yas at 22:37| Comment(2) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月17日

阪急電車と青春の門

最近読んだ二冊の本のことを書く。

 一冊は有川浩さんの「阪急電車」。文庫本に付けられた帯には「片道わずか15分の奇跡の物語。恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車、、、」とある。その他の新聞などの書評からみても、普通ならきっと私が読まない類いの「可愛らしい」小説である。だがそこは、いつもお世話になっている「阪急電車」のことであるからして、まぁ要するに先入観たっぷりで読んでみることにした。有川さんはすでに「図書館戦争」や「フリーター、家を買う」などの作品で何度も話題になっている、いま旬の作家である。巷の評判通り、なかなか楽しい小説であった。非常に軽いタッチの文章でありながら、鋭い描写に引き込まれてしまう。とくに婚約者を寝取られた翔子の描写がよかった。小さな物語を巧みに交錯させて読ませる技はさすがプロである。長い小説ではないので、気軽に読めるのでどなたにもお薦めし易い小説だと思う。
 舞台になっている阪急電車今津線は私が利用する伊丹線のすぐ近くなのだが、学生時代に甲東園にある関西学院大学にバスケットボールの試合に向かうのに利用したくらいで、いまは全く縁がない。ただその代わりに、今津線の界隈は私のサイクリングのコースになっているので、仁川や小林や逆瀬川の風景描写も楽しんで読むことができた。

 もう一冊は「青春の門・挑戦篇」、五木寛之作。単行本は20年近く前に出たらしい。んで、今年の春に初めて文庫本が刊行されたようだ。基本的に文庫本しか読まない私は、単行本は全くノーチェックだったのだが、先日大学生協で平積みにされているこの文庫本を見つけて購入した。中学2年生くらいのときに刊行された「青春の門・筑豊篇」にはじまり「自立篇」「放浪篇」「堕落篇」「望郷篇」「再起篇」と発表される度に読み続けてきたシリーズである。んで、それからたぶん30年振りくらいで、私は「青春の門」の世界に戻ったということになる。
 おなじみでなつかしい伊吹信介やら牧織江やらカオルさんやらの息吹を感じることはできたが、いかんせん、筑豊篇から40年ほど経ってしまっている。1970年代の、まだ世の中が沸騰しているような時代なら、この「青春の門」の緊迫した世界にリアリティーもって浸ることができたように思うのだが、、いまの時代はダメだ。それに、14−15歳の当時の私から見れば、「筑豊篇」や「自立篇」でずっと大人だった伊吹信介が、いまは20歳以上も年下の若造になってしまっている。これで感情移入しろという方が(残念ながら)無理だ。五木寛之さんは、もっと早いうちにこのシリーズを完結させるべきだったと思う。
 ウィキペディアによると、この「挑戦篇」に続く「風雲篇」は1994年に連載が終了したものの、まだ単行本化もされていないらしい。今回の「挑戦篇」に続いて文庫本として出版されるかもしれるかも知れないようだが、、、もう読まないかも知れない、、。なんか、むかし好きだった人が、年を経てすっかり魅力をなくしてしまったのを見るようで、、ちょっとさみしい。

*ちょうど今日、「阪急電車」の文庫本の巻末に解説を書かれている俳優の児玉清さんが亡くなった。ご冥福をお祈りします。

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posted by Yas at 22:14| Comment(2) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月15日

微研/iFRec 合同説明会2

 先日の微研/iFReC の合同説明会が無事終わった。今回はオカケーの後輩さんがひとり、説明会後にインタビューに来てくれただけだった。少しさみしいが、説明会で研究室を訪問してくれた人数が必ずしも翌年に入学してくれる学生さんの人数に反映されないのはよくわかっている。実際、昨年の説明会では5名ほどの参加者が研究室を訪問してくれたけれど、翌年に研究室に入ってきたのはオカケーひとりだった。まぁそんなもんだとわかってはいるが、やはりちょっとさみしい。

 説明会でスライドを使って研究内容を説明できる時間は1研究室当たり2分。それほど大したことを話せるわけではない。むしろ、体系的に話ができないので短時間での説明はより難しい。そこで私は自分の研究室の説明を「感染の宿主特異性を知りたいっ!」「感染特異病態の発症機構を知りたいっ!」「細菌毒素が好きだっ!」という3つのスローガンでまとめて話すことにした。少しでも印象が残るように考えたのだが、その効果のほどはわからない。

 説明会のあと、昼食をかねた懇親会がセットされている。そこで、軽食を口にしながら参加者と教員が懇談する。さながら集団お見合いのようである。学生さんが会場に入って来るより前に、iFReC 拠点長の審良先生が近づいてこられた。

「ホリグチさん、細菌毒素が好きなんや、、、」
 好きなのには違いないが、今日の説明会でそう云ったのは、ある意味では方便だ。
「説明会で、ブログの宣伝したらよかったのに」
 確かに、学問する若い人に読んでもらいたいと思ってブログを書きはじめたが、いまはそんなつもりもないので説明会で話題にすることなど、考えもしなかった。
「あのスーちゃんの記事は泣いたがな。やっぱりキャンディーズは同じ時代を生きてきたからなぁ、感じるもんはあるわなぁ」
うひょー、。世界のアキラがこのブログを読んで泣いた? 『このこと、ブログのネタにしちゃおっ』と心の中で思う。

 そこに、「審良先生、、、」と参加の学生さんが話を聞こうと近づいてきた。まさか直前にキャンディーズの話をしていたとも知らずに、学生さんは緊張気味だ。審良先生も学者の顔に戻った。お見合いが始まった。

 この日、私のお見合い相手は結局3人だったか、、。そのあとのインタビュー訪問タイムでは、冒頭で書いたように1人。

 懇親会のとき、「こういうときのために知名度を上げておくのには、本を書くのが1番やね」と言ったのは目加田先生だ。しかし、本を書くのはたいへんだ。ブログを宣伝しても効果があるかどうかもわからない、、。やっぱり一生懸命仕事して、インパクトのある成果を挙げるのが学者としてはオーソドックスなアピールのやり方なんだろう。

、、、というながら、今日もチマチマ、ブログを書いている。

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posted by Yas at 22:35| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月13日

微研/iFReC 合同説明会

 明日は、微研/iFReC の合同説明会・見学会がある。対象は大学院志望者に限らず、ポスドク志望者、あるいは「このあたりの研究分野のことを知りたい」という学部学生にまで門戸を開いているということだ。

 昨日のお昼に、少しその話題になった。こうした説明会や飛び込みのインタビューでウチの研究室を進学先候補にしていて、最終的にほかの研究室を選んだ人は少なくない。どうしてそうなるのか?という話だ。

 これまでの経験では、「この研究室で扱っているよりももっと臨床の感染症に近い、治療・予防に近い研究をやっているところに行きたい」あるいは「感染症の全体を見るような研究をしたい」という学生さん達の言い分が多かったように思う。もちろん、それはひとつの考え方だ。それで研究室を選ぶのは間違いではない。
 それにしても、「分子細菌学」という研究室の名前が良くないのか、ウチの研究室ではチマチマと試験管を弄んで役にも立たない細菌学研究をしているような印象を与えているようだ。細菌の behavior や細菌毒素の多機能性に興味があって研究をしているので、そうした成果は直ちに感染症の予防治療に役立つわけではない。だから、そんな学生さん達の印象は全くの誤解というわけでもないけれど。

 でもね、細菌というのは代謝も環境応答もする1個の生きた細胞なのだよ。んで、細菌感染というのは、細菌と宿主という異なる二種の生物が相互に影響を及ぼしあって初めて見えてくる生命現象なのだ。だから、そこには普通の状態の生物には見られないような異常な現象がいくつもあるわけなのだけど、それって面白くない?  今のあなたが持っている感染症のイメージとちょっと違う、「生物学としての細菌感染」を学問してみるのもいいと思うけどね、、。明日、研究室のインタビューに来てくれた人達には、そんな話をしたいと思っている。

 興味をお持ちの方は是非どうぞいらしてくださいな。

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posted by Yas at 17:49| Comment(2) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月11日

オープンな教授室

 今週あたりからいきなり暑くなった。蒸し暑い。

 私は、屋外で暑いのは気にならないというか、好きな方だが、屋内で暑いのは大嫌いである。仕事場で暑いのはサイテーだ。、、、んで、例年なら文句なく空調を ON にするのだが、今年は震災のこともあったので、電気を消費する前に、涼をとる工夫をまずしてみようかと考えた。

 私の教授室は微研本館の5階にある。その5階窓から見下ろす目の前には千里北公園とそれに隣接する緑地があって、見晴らしはいい。今日は雨模様で日差しはない。ということで、教授室のベランダ窓をいっぱいに開けてみた。以前は、本館のすぐ横に動物施設があって、その空調室外機がうるさくて窓を開けて仕事など出来なかったのだが、いまはその動物施設は閉鎖されている。

IMG_0926.JPG んで、こんな風にベランダ窓を全開して仕事をしてみた。うひっ、、これぞオープンな教授室。、、これがとっても気持ちよかった。

 雨が降っている。ふむふむ、そういえば「雨音はショパンの調べ」という唄があったな、とか思い出しながら、雨音を楽しんで仕事をする。ちょっと湿気を含んでるが涼しい風が入ってくる。気持ちの持ちようによっては高原の風のように感じないこともない(ちょっとむりがあるかな)。

 んで、気持ちよく Tシャツ一枚で仕事をして、科研費の報告書を書き上げる。ふうむ、、順調じゃ。調子に乗って次の仕事に入ったが、昼前にちょっとウトウトしてしまい、気がつくとえらく身体が冷え込んでしまった。うぅっ、、いかんいかん、。

 朝は「暑い暑い」と言っていたのに昼前にはこのていたらく、、。
季節の変わり目は、みなさん、体調を崩さないように気をつけてくださいな、、。

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posted by Yas at 22:51| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月10日

ユッケ事件に細菌学者が思うこと

 今回のユッケ事件では、チェーン店とはいえ異なる地域で事例が発生していることと、原因菌の遺伝子型が同一であることから考えれば、チェーン店に導入された時点ですでに食材が汚染されていたことはほぼ間違いない。それに、屠畜場で大腸菌に汚染されたひとつの枝肉がチェーン店に分配されたと考えるよりも、流通過程の何処かに汚染源があって、そこで異なる枝肉が同じ菌に汚染されたと考える方が自然だ。(これまでのニュースからの情報をまとめれば、という条件を付けておく)

 流通過程で汚染した生肉が店舗で提供されてしまったことについて、マスメディアは、厚労省が罰則を設定してこなかったことを問題視する。それがあれば今回の事故は防げたという。世間に警鐘を鳴らすことが好きなマスメディアらしい論法だが、私はこれに違和感を覚える。

 罰則があっても、こうした事故を未然に防げるとは限らない。それはほかの刑法を見ても明らかだ(過失であれ故意であれ事件は起こる)。そうではなくて、問題は食品衛生に関わる知識の深浅だと思う。生肉は危険なものだ。たとえば私の知り合いで、食品微生物関係の仕事をする人々の多くは、焼き鳥屋でも焼き肉屋でも生肉を注文しないし、テーブルにあったとしてもほとんど口にしない。それくらい危険だ。今回の卸業者やチェーン店関係者に(私の知り合いの人達ほどではないとしても)そのような注意深さがあったとは思えない。痛んだ生肉を食べても腹をこわす程度にしか考えていなかったのではないか。

 私は自分の講義では、必ず最初に、「病原細菌で起こる病気の名前を挙げてみて」と学生さんに問いかける。しかしほとんど誰も答えることができない。感染症に関する学生さんの知識は皆無と云っていい。これはきっと一般の方でも同じだろう。
「君ら、山でクマに出会ったら『ヤバい』ということはわかるやろ。スズメバチがまっすぐ自分に向かって飛んできたらきっと避けるやろ。同じように自分に危害を加えること間違いない感染症にそんなに無知で無防備やったら、危ないで、、」と云って私は講義に入るわけだが、そんな学生さん達と同じように、今回の卸業者も焼き肉レストランも、あるいは敢えて云うがお客さんも、生肉の安全性について知識が足りなかったのではなかろうか。

 罰則よりも啓発の方がこうした事例の予防には有効だと思う。「リテラシー」と云うと最近はいやらしい響きがあるが、自分の身を守るために知っておくべきことはやはり知っておくべきだ。一方で、厚労省は罰則基準の制定を検討しているらしい。あるいは、フグのように生肉も調理免許制にするべきという論調もある。、、罰則を設定することが啓発につながると考えれば、まぁ、それもひとつの考え方でいいですけど、、多くの人はそれでも困らないし私も困らないし、、。でも食肉業者は困惑するだろうけど、、。

、、大したことない話題で3日間引っ張ってしまってすいません、、
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posted by Yas at 22:46| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月09日

ユッケ事件で細菌学者が感じること

 ユッケ事件以来、毎日のようにたくさんの知り合いの細菌学者が TV 画面でインタビューに答えている。それはそれで観ていて面白いが、インタビュアーの質問はどの放送局でもほぼ同じ。基本的なことに終始する。

「食材はどこで大腸菌に汚染されたか?」

「大腸菌はどれくらいの速さで増えるのか?」「今回のO111は特別に毒性が強いのか?」という質問もされていたようだが、「腸管出血性大腸菌がどのようにして病気を起こすのか」ということに及ぶことはない。世間は大腸菌がヒトの口に入るまでを問題にし、基礎細菌学者は口に入ってからの大腸菌を問題にする。インタビューに答えた先生方もきっとどこかもどかしい思いをされたのではないだろうか。

 しかし、社会的にはやはり前者の方が問題なのだ。「食材はどこで汚染されたか?」である。

 あ、まとまりがなくなりそうなので、今日はここまで。

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posted by Yas at 23:57| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月08日

ユッケ事件に細菌学者が考えること

 焼き肉チェーン店で腸管出血性大腸菌による食中毒事件が起きた。発症患者数100名以上、死者4名。

 腸管出血性大腸菌は、腸管病原性大腸菌と併せて世界中の多くの細菌学者に研究材料にされている。つまり、細菌学領域ではこの細菌を研究する研究者が最も多い(と思う)。そのおかげで、病原因子の発現機構、宿主細胞への作用、ミクロレベルでの感染過程は、よく解明されている。溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こす志賀毒素(マスコミが用いるベロ毒素という通称は学術的には用いられない)の分子構造も作用機構もよくわかっている*。これらは、そうした多数の病原性大腸菌研究者の努力と研究成果のおかげである。

 しかし、こうして学術レベルで理解が進んでいても、今回のように屠畜場に始まって食肉卸業者から販売業者に至る過程での不作為によって、やはり食中毒事件は起きる。いわゆる実学と虚学といわれるもののギャップである。このギャップはどんな研究分野でも存在するが、感染防御という切実でわかり易いゴールがあるために感染症の基礎研究者は忸怩たる思いをすることが多い。

 感染症基礎研究の成果は、感染症を起こす病原体がおどろおどろしいオバケのようなものではなくて生態系にある1因子であるという説明には役に立つ。しかしそうした学術的知見よりも、感染症防御には社会資本の整備とか一般の人々への基本的な啓発とかの方がさらに役に立つのである。

 この事件に限らず感染症事例が社会的に大きな問題になる度に、いつも最初に考えるのは以上のようなことである。
私たち(少なくとも私)は、細菌感染という生命現象が不思議に思うから研究をやっている。そしてその成果は、直ちに感染防御に役立つとは限らないのである。

 細菌学者の愚痴で始まったけど、この話はまた続くかも、、。


*腎臓で志賀毒素の作用が集中する理由については、まだわからない部分がある。


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2011年05月05日

ダラダラしてすいません

 このゴールデンウィーク、、。とっても久しぶりに超ダラダラとした毎日を過ごさせていただいた。超ダラダラ、、ほとんど何もせず、出かけず、動かず、昼間っからビールばかり飲んでいた。

 いや、すいません。ダラダラして、、。でもダラダラしたかったんですよ、あいすいません。

 いちおう、3日は水槽に新しい水草を入れました。それと、炭酸ガスボンベもセットしましたし、汚れて放置していた流木も洗って磨いて水槽に戻しましたし、、、。

IMG_0918.JPG んで、こんな感じになりました。1−2ヶ月後が楽しみです。でも、この日はそのあとビール飲んでテレビで巨人X阪神戦を見て、あとはダラダラ、、、。あ、DVDを借りてきました。この日は「川の底からこんにちは」を夜に観たです。満島ひかりさんがすごくよかったです。このひと、「愛のむき出し」のときから気になっていましたけど、そろそろブレークしそうです。不機嫌な美女を演じさせると、今のところこの人の右に出る女優はいません。、、と思いますです。

 4日は、もうほとんど覚えてませんけど、やっぱり昼からビール飲んでオリックスX日本ハム戦と巨人X阪神戦(なんで、9回ワンアウト、ランナー1、3塁で藤川を投入するんや? 相変わらず真弓采配は意味わからん)とを観てました。夜は「Toy Story 3」のDVDを観ました。いやー、面白かったです。

IMG_0923.JPG 5日は、午前中に自転車を洗って注油しました。あと、、何もしてません。すいませんすいませんダラダラしてました。東京で大学院に行ってる愚息が帰ってきていたので、夜には白雪酒造プロデュースの酒造所兼レストラン「長寿蔵」で夕食を楽しみましたけど、それだけです(長寿蔵、いちおうブリュワリーとして売ってるけど、、ビールより日本酒の方がやっぱレベルが高いと思う)。あと何もしてません。

 すいませんすいません。ダラダラして、、、。いやー、、、明日からまた頑張ります。

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2011年05月01日

思い出はネーポンとともに、、

 土曜日。この日が締め切りだった仕事を終えて、午後から所用があって実家のある大阪市内に自転車(Tikit)で向かった。

 北千里駅から Tikit を折り畳んで阪急電車に乗り、地下鉄堺筋本町駅で降りてそこから実家の方面に向けて漕ぎだした。谷町筋側から上本町一丁目に入る。

PICT0016.JPG ここからが、私の通った中学校の校区である。南北は長堀通りから千日前通りの間、東西は上町筋から環状線までの間になる。この校区内のあちらこちらに自転車を走らせる。その用事とは、例年開催されるようになった同窓会のために昔懐かしい風景を写真に収めておくことである。しかし、懐かしいはずの場所を巡っても、風景が変わりすぎていてとても昔日を想うムードにはならない。建物はどこもかしこも立派になっている。かつて目印となった看板を掲げる飲食店などはほとんど姿を消している。街路樹や公園の樹木は大きく育っていて、周囲の景色をすっかり変えてしまっている。

 いままでも実家に帰るたびにクルマを走らせて、ある程度は町が変わっているのは知っているつもりだったが、これほどとは思わなかった。戸惑いながら自転車をさらに東に走らせる。

PICT0079.JPG 日の出通り商店街は環状線玉造駅から鶴橋駅に向けて伸びている。私が子供の頃は結構なにぎわいで、たくさんの幼なじみがその店舗住宅に住んでいた。中島らも氏の「日の出通り商店街 いきいきデー」という小説のモデルになり、それを原作にテレビドラマにもなったという、私にとっても懐かしい場所である。そこで、Tikit を降りてゆっくりと通りを歩いてみたが、やはり昔の賑わいからはほど遠い少し寂れた佇まいになっていた。友達の店だったところは軒並みシャッターを閉め、あるいはマンションに建て変わりつつあった。とくに鶴橋駅側は見る影もなかった。謎の飲み物「ネーポン」で有名になったお店もなくなっていた。そのまままっすぐ鶴橋駅下に出て、ちょっとさみしい思いで自転車を帰路に向けた。

 上本町に着いたときはこんな気持ちになるとは思ってもみなかった。しかしよく考えてみれば40年である。、、それがオッサンのノスタルジーを木っ端みじんにしてくれた。

 歳月は残酷じゃ。

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posted by Yas at 18:04| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする