2010年07月27日

「プレゼンテーション根性論 ー4ー 質疑応答」ホリプレ32

 さて、あなたは講演を無事終えることができた。しかし、そのあとには質疑応答という関門がある。

 これをどうやって乗り越えましょう?

 質疑応答をそつなく、というか楽しく過ごすためにはそれなりのやり方はある。しかし「コツ」のような即席達成法はない。質疑応答に王道なし、なのである。口頭発表や論文作成が最初から上手な人はタマにいる。しかし、質疑応答を最初からそつなく上手にこなせる人はいない、と私は思う。

 質疑応答をそつなくこなすためには、「質問の意図を素早く理解する」ということと「簡潔に質問者の求める回答を述べる」のふたつの技術が必要だ。さらに、どう答えていいかわからないときには、周辺の状況を述べながら質問者の反応を見ながらそれなりの回答を紡ぎ出す」ということが必要なときもあるだろう。このような技術はすなわち、ディスカッションする技術である。ディスカッションにコツなんてあるわけないのだ。

 ディスカッションする技術を磨くためには、ディスカッションするしかない。そして幸運なことに、研究を志す立場ならばディスカッションする機会はいくらでもあるはずだ。そういった機会に、先輩に対しても後輩に対しても積極的にディスカッションするように心がけよう。

 さらに、学会などでの他人の講演の質疑応答の時間に、チャンスがあれば手を挙げて質問してみよう。学会場などでマイクを前にして質問するのは緊張するものだ。しかしその緊張を乗り越えて、講演者に自分の疑問をわかってもらうために論理的に質問をするのは、実は高等技術であるといってもいいほどのことなのだ。たとえば、他人が挙手をしてマイクの前で、椅子に座ったままのあなたの心中の疑問と、同じ質問をしたとする。「あ、おれの質問はあの人と同じだった」と勘違いしてはいけない。挙手をして質問をしたその人と、椅子に座ったままのあなたでは、質問を紡ぎ出す間の緊張感にもアタマの働きにも雲泥の差があるのだ。こうした緊張感や瞬時のアタマの働きが、質疑応答をそつなくこなすテクニックを培うのだと私は思っている。

 質疑応答が上手くなるためには、たくさん(声を出して)質問して、たくさん(声を出して)答えることだ。それしかない。


posted by Yas at 21:18| Comment(0) | ホリプレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする