2010年01月06日

「クロかシロか?1」 ホリプレ21

 ここまでの「見てくれスライド論」で、それなりに見やすいスライド作製のための全体的な構図やテキストの内容について書いてきたが、まだ取り上げていないスライドの大切なファクターがある。それはスライドの色合いだ。

 PowerPoint や Keynote のようなプレゼンソフトを使うと、スライドの色彩は自由自在だ。けれど自由自在であるだけに色の選択が難しい。せっかく縦横比3:4 の法則で余白の少ないスライドを作っても、色の選択を間違えると全てがぶち壊しになる。スライドをどのような色遣いにするのか? 色んな方の学会発表などを見渡して見ると、使用されている発表スライドは黒や濃紺などの暗色を背景にしたものと、白色系を背景にしたものとの、だいたい二通りに分けることが出来る。スライドのバックが黒いのと白いのと、いったいどちらがいいのだろうか? 今回は、暗色系と白色系の背景の違いによって、スライド全体の色づかいがどのように変わるのか考えてみたい。

How to present.058.jpg このスライド、左に濃紺のグラデーション、右に木綿地風の白色のバック、そこに明度の変えたテキスト置いてみた。そうすると、当たり前だが濃紺地に暗いテキスト、白系統に明るいテキストは見にくい。 ということは、テキストの明度を上手く逆転させれば、黒系のバックも白系のバックも使い勝手や見やすさは同じように思える。

 では、次のスライド例を見て欲しい。

How to present.059.jpg
 寒色系のテキストを明度を変えて置いてみた。そうすると、テキストに彩度がつくことによって白色系のバックでは明るいテキストから暗いテキストまで全てを視認できるのに対して、濃紺系のバックでは相変わらず暗い(明度の低い)テキストは見えない。

How to.060.jpg


 これはテキストの色彩を変えても同じである。試しに赤系統のテキストにしてみたが結果は同じだ。

 じゃぁ、明度の高い(つまり明るい)テキストを使えば黒いバックでも充分に使えるんじゃないか? と思うかもしれないが、それには条件があって、黒いバックでは明度が高くても彩度が低くなければやはりテキストは見えないのだ。黒いバックに鮮やかな赤や青のテキストを使っても見えない。でも彩度の低い薄い水色や薄いピンクならはっきり見える。しかし、彩度が低くなると色の区別はつきにくくなる。薄い水色と薄いピンクを想像してみてくださいな。区別がつきにくそうでしょ。逆に白系のバックでは確かに彩度の低い明度の高いテキストは見にくい。でもそもそもそんな区別のつきにくいテキストを使う必要がない。明度の低い(つまり暗い)テキストも、明度が高くて彩度の高いテキストも、どちらも使えるのだから。

 すなわち、白いバックのスライドは黒いバックのスライドよりも、使える色(色相・明度・彩度)が多い。だから作製しやすい。これが今回の結論だ。

 次回は、それぞれの背景色のスライドの見やすさについて考察してみる。



posted by Yas at 21:49| Comment(0) | ホリプレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする