2009年11月01日

「見てくれスライド論2 ー文章による表現は避けよう(例外あり)−」 ホリプレ15


 スライド作成の4箇条のその1は「文章による表現は避けよう」だ。
これは実は、前回に書いた「読むな・書くな」とほとんど同じ。でももう少し書いてみる。

 例えば材料と方法にあたる説明をするときによく見るスライドは次のようなものだ。

How to present.034.jpg このようなスライドに関するコメントは前回と同じ。これを演者が読んで、同時に聴者が読むというのは時間の無駄でばかげている。しかも、ここでは不必要な情報が入っている。赤色で示した箇所などがそうだ。大腸菌の株名(E2348/69株)や24穴プレート、菌株の捲きこみ数(ウエル当たり10・3乗個)などは、ここでは必要ないし、一度にこのような情報を与えられても聴者の頭には残らない。

 そこで、このようなスライドは前回も紹介したように、イラストやフロー図で書きあらためてみる。

How to present.035.jpg 先の説明を図式化することによって、病原遺伝子群領域(LEE)が約 35 kbp の大きさであること、中央のパネルでは遺伝子破壊のチェック結果の一部、右パネルでは細胞層間電気抵抗(TER)の測定のイメージを聴者に見せることができるようになる。前回の「書くな・読むな」でも書いたように、視覚に訴えることで説明時間の短縮ができるし、短縮して余った時間を重要な事の説明に使うことができる。それと、伝えたいことを図やチャートで表すという作業は、発表の内容を整理して説明の優先順位をつけるという作業と等しい。

 つまり、内容を図式化して示すというのは、聴者のためだけではなくて演者のためにもなるのだ。ただし、いついかなる時でも文章よりフロー図やイラストが効果的であるとは限らない。そのことについては次回。

* 先の若手コロッセウムでは、北里大学の羽田くんが「ホリプレ」を参考にスライド作りをしてくれたとのこと。羽田くーん。ありがとー。これからもよろしくねー。

posted by Yas at 20:34| Comment(0) | ホリプレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする