2007年06月05日

ホリグチグチグチグチグチグチ

 トッシーがクロマトカラムをセットするのに手間取っていたので、ちょっと手伝った。

「わたし、先生が実験室で仕事されているのを初めて見ました」と言う。
トッシーが初めてなのは当然だ。きっとキムジュンもカミちゃんも見たことないはず。もう何年もピペットを握ってないのだから。

 このことが、実はかなりストレスになっている。
 実験が好きで、それでこの世界でメシを食うことを決心したのに、気がつけば実験科学の現場からすっかり離れてしまっている。どうやら教授の仕事は研究室の運営や、自らが考えるサイエンスのプロモーションにあるらしい。教授の仕事を一生懸命することは、すなわち実験の現場から離れることを意味する。う〜っ、実験がしたい!

 用向きがあって阿部ちゃんに電話する。いま手が離せないとのこと。しばらく経って電話が鳴る。
「ごめんごめん、電気泳動してた」と相変わらず下手な大阪弁で言う。
そうか、電気泳動してたんか。阿部ちゃんはエラいなぁ、自分で実験して。と、ますますストレスがたまる。

 実験ができないのは、雑用が多いからか、それとも自分に能力がないからか? もうずいぶん長いあいだ自問自答してきた。一年ほど前、医学研究科の宮坂先生と飲む機会があった。その時「教授というものは、研究室の具体的な仕事の進捗にどう関わっていけばいいんでしょう?」と尋ねた。「実験ができない身で、研究室員とどんな風に具体的な仕事の話をすればいいんでしょう?」とも。宮坂先生には私の質問が理解できない様子だった。多分そんな問題は意識する以前に簡単に乗り越えられているのだろうと解釈した。

 ラボメンバーとして実験する立場と教授職は明らかに職種が違う。いつまでも現場を見ることのできる現役でいたいなぁ、とグチグチ考える。まぁ、かなわんことですわ。技術屋でなくなったいまの立場は、自分としては面白いとはとても云えない。
「若いウチに教授になりやがって、贅沢ぬかしやがって、、」「教授になって何年経ってるんや、まだそんなこと考えとんのか?」
ハイ、わかっております。でもグチグチグチグチ、、

「おもしろき、こともなき世を、おもしろく」、、、突破口を求めて悶々とする毎日である。
posted by Yas at 22:49| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする