2006年09月29日

面白き、こともなき世を面白く?

 「人間臨終図鑑」という本がある。山田風太郎さんの作品で、歴史上の人物や著名人の臨終の様子が臨終年齢の順に淡々と書き連ねられているのだが、これを読むといまわの際にはその人の人生そのものが凝縮されているように感じる。私お勧めの一冊である。図鑑仕立てで構成されているのでどの箇所からも読むことが出来るが、この本を手にするとたいていの人が最初に見るのは自分の年齢で亡くなった人たちの欄である。20年近く前、私はこれを読んで高杉晋作の辞世の句「面白き こともなき世を面白く (すみなすものは心なりけり)」を知った。いろんな解釈があるのかも知れないが、なるほど心の持ちようで楽しく人生を過ごせるもんだ、とその時には納得した。

 んで、先週のこと。研究室のアヤっちが長年おつきあいしていた男性と結婚し、近親の方々だけで式を挙げたのだが、研究室の一同は寄せ書き風の祝電を打とうということで、私は少し考えてこの「面白き こともなき世を面白く すみなすものは心なりけり」をお祝いの言葉に付した。(辞世の句をお祝いの言葉に使うのはいかがなものか、とかいう苦情は受け付けません。どうかお目こぼしを、、。)

 後日、アヤっちにこの句の意味を尋ねられたので説明すると、彼女はカラカラっと笑って「わたしは世の中がいつも面白いと思っているから、意味がよくわからなかったです。」と言う。なるへそ(古い?)、、、、。晋作の句もなるほどと思ったが、アヤっちの言葉もけっこう深かったりする。
posted by Yas at 21:29| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする