2017年04月23日

岡本の曾呂利

今日はいい天気だった。
しかし、あいにく風邪を引いていて、私は家に閉じこもりっきりであった。先週土曜日のソフトボール大会で体力を使い、おまけにのど風邪を引いて一週間ゴホゴホと咳で苦しむ羽目になった。健康増進が目的のリクレーションのソフトボール大会なのに、それで体調を崩すとはどういうことや? と不摂生をした自分を棚に上げて誰にということもなく文句を言ったりしている。

んで、悔しいので、2週間ほど前に自転車で出かけたことを備忘がてらに書いてみる。
4月9日の日曜日、目指すは岡本にある蕎麦屋「曾呂利」である。阪大吹田キャンパスを活動拠点にしている方々には懐かしい名前かもしれない。同じ名前の蕎麦屋が、吹田キャンパス千里門を出て山田の集落方面に出る道路沿い、コーナンを過ぎたあたりにあった。これが道路拡幅の影響で立ち退きを余儀なくされたのか、閉店されたのが一年以上前だったかと思う。その後、曾呂利の所在がしれなかったのだが、吹田の曾呂利が閉店した頃に時期を合わせたかのように、阪急神戸線岡本駅近郊に同じ「曾呂利」という名前の、せいろ蕎麦を出す店が開店したことを「食べログ」で知った。これは関係がないはずがない。と、確かめるためにTikitくんでゆったりと出かけてみたわけだ。


ゆっくりゆっくりと走って1時間半ほど、「曾呂利」は岡本の閑静な住宅地の中にあった。メニューは吹田の「曾呂利」よりも豊富だ。せいろ蕎麦もしっかりとある。ふと縁側から外を見ると、吹田の曾呂利にあったテーブルや椅子が、順番待ちのお客さん用に並べてあった。吹田「曾呂利」ゆかりの店であることはもう間違いがない。注文を聞きに来たバイトの子に尋ねると、吹田「曾呂利」で修行した店主が、のれん分けの形で備品も含めて店名を譲り受けたのだそうだ、。

IMG_2762.jpg店内は適度に混んでいる。注文したせいろ蕎麦は、吹田「曾呂利」よりもツルツル感があって、ダシもマイルドだったかもしれない。吹田「曾呂利」の親父さんは時々店に顔を出すらしいが、この日はいなかった。ソバ湯をいただいて、曾呂利気分を満喫して店を出る。


IMG_2774.jpgそれから、住吉川沿いを真っ直ぐと南にくだって、六甲アイランドを散策。さらに海沿いを東に南芦屋浜に出る。南芦屋浜は(多分人工だと思うが)ほどよく広い砂浜が広がっていて気持ちが良い。そこからは北東の方角に適当に(ホント適当に)走って伊丹に帰った。

しかし、われながらユルい自転車行である。来年あたりに旧東海道走破をしたいといっている割には、トレーニングとしてはユルすぎる、、。あ、でも旧東海道の本番でもユルく走ればいいのか、、。いっそのこと10日間くらいかけて走ろうかな、、。そんなに休暇を取っても怒られないかな?、、、、そもそも、ソフトボールをやったくらいで体調を崩すんやし、、。風邪のせいか、なんか自分を甘やかしときたい気分の本日日曜日であった。


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posted by Yas at 19:12| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月29日

丹生都比売神社とあまの凡愚

 先週の土曜日、和歌山県の橋本近辺に出かけた。同行者は菊谷先生、目加田先生と菊谷先生の研究室の方々(ブログにお名前を書く許可をもらってないので匿名)である。どちらかというと、私は菊谷先生と目加田先生のお供をさせてもらったというのが実際のところかもしれない。

 行き先は丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)とその近くにある蕎麦屋「あまの凡愚」である。どうやら、菊谷先生と目加田先生(と私)が、いつぞやにどこかで飲んでいたときに、以前は大正区にあった蕎麦屋「凡愚」が和歌山県かつらぎ町の天野というところに移転したらしいこと、その天野は菊谷先生のご実家ゆかりの地であることなどが話題になって盛り上がり、ハイキングがてらにそばを食べに行こうということになったらしい(「らしい」というのは、つまり、私はそのことをよく覚えていない。まぁ、お酒を飲んでればよくあることである)。

 北摂からは新今宮か天下茶屋から南海高野線に乗って橋本まで行って JR 和歌山線に乗り換えて4-5駅先の笠田というところで降りる。そこからコミュニティーバスに乗って30分ほど揺られて天野に到着する。結構な距離である。私の住む伊丹からだと朝の7時過ぎのバスに乗って、10時半過ぎに丹生都比売神社に到着する、という案配だ。

IMG_2737.jpg  丹生都比売神社は1700年前の創建。応神天皇が社殿や社領を寄進したと由緒書にある。弘法大師の高野山開山にも関与したという、まさに由緒正しき神社である。菊谷先生はその社家の47代目に当たるということだ。これまた由緒正しい家柄である。神社で、菊谷先生の親類筋に当たる宮司さんから神社の由緒についてお話をしていただき、いい頃合いになったので「あまの凡愚」に向かう。丹生都比売神社からは歩いて5-6分ほどであった。

 IMG_2742.jpg あまの凡愚は蕎麦屋と言うよりも、山小屋でお蕎麦を出しているような風情と佇まいである。間仕切りのない広いフロアには暖炉と石油ストーブが焚かれている。季節の野菜から始まって、太切そば、手挽きそば、変わりそば、そばがき、かも汁そばと続いてデザートとコーヒーで締める。これを3時間ほどかけてゆっくりといただく。まことに贅沢な時間を過ごさせていただいた。


IMG_2743.jpg 腹ごなしに周囲を散策して午後4時半のコミュニティーバスで笠田駅に戻り、往路をそのまま辿って天下茶屋に着く頃にはすっかり夜になった。非常にゆったりとした休日だったのだが、地下鉄堺筋線に乗ったところで「夕飯、食べに行く?」ということで菊谷/目加田先生と私は南森町で下車、そのあとは毎度変わらぬウダウダ言い合うただの飲み会になった。

 せっかくゆっくりした時間を過ごしたのに、、そのまま終われずに最後にウダウダガサガサと飲むのは、きっと自分の落ち着きのない性分のせいである、と思ってワインをたくさんいただいた。

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posted by Yas at 18:02| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月12日

確定申告の季節に

 確定申告の季節である。ことしも取っておいた源泉徴収票を引っ張り出して、e-taxのWebサイトで申告書を作成した。昨年から出張依頼をお断りすることが多くなったので、それほどの手間は掛からない。昨年に比べれば随分と簡単だった。この確定申告の作業、今年は”ある事”を思い出しながらの作業になった。きっと、このあと毎年確定申告のたびに同じように思い出すことになると思う。”その事”とは友人の急逝である。その友人は、昨年のこのブログでの確定申告の話題のFaceBookリンクにコメントを付けてくれた。

「すごい量の源泉徴収票!こんなにあるのに返ってこなくて逆に納税?ややこしいね。私はパソコンから送信するのはカードリーダーがいるとかで、あきらめて、プリントアウトして送りました。混雑した税務署に並ぶ体力がなかったから助かりました。」

 このコメントのあと、4ヶ月と少しで彼女は卵巣癌で亡くなった。何度か私のブログ記事にコメントしてくれていた彼女だが、これが最後のコメントになった。彼女(仮にシオと呼ぶ)は高校の同級生で、やはり同じ同級生で私の親友のバンちゃんの奧さんになった。シオは3年生時のクラスメートで、バンちゃんは同じバスケットボール部のチームメートだった。卒業後もほかの仲間達と一緒によく飲みにいった。バンちゃんは大学卒業後は大手百貨店に就職し、シオは趣味と仕事と主婦業をバランス良くこなす良妻になった。笑顔が無敵の八頭身美人で、私はシオがまゆを引きつらせて怒ったような姿を見た事がない。ひょうきんなところもあって、高校3年生の時、文化祭にクラスで製作した映画(私が脚本・監督を務めた)では女性としては恥ずかしい(と思う)ギャグ連発の脇役を喜んで引き受けてくれた。そんな女性だった。

 これほど親しい友人を失ったのは、わたしにとっては初めてのことである。彼女が亡くなったあと何ヶ月もしてから、例えば夜遅くまで飲み歩いて帰る時、ふと彼女の生前を思い出して涙が出そうになったりする。あるいは何かの事あるごとに「こんなええ加減な事してたら、シオに叱られるな〜」と考えたりする。親しい友人を亡くすというのはそういうことだと思い知った。

 シオの人柄を示すエピソードがある。ある日バンちゃんとシオが、何かの事で言い争いになった。シオにとってはバンちゃんに非があるのに、夫であるバンちゃんは決して頭を下げて謝らない。腹に据えかねたシオは一計を案じた。後日、朝に何気なくバンちゃんの出勤を見送った彼女は、そのあと追うようにしてバンちゃんの勤める百貨店に向かい、開店と同時に入店した。当時、店頭に立つバンちゃんは当然百貨店の玄関で開店直後の来客に頭を下げる。そのバンちゃんの前にニコニコと立ち、見事「いらっしゃいませ」と頭を下げさせて溜飲を下げたそうだ。

 このエピソード、友人の間ではまことにシオらしいと評判なのだが、バンちゃんは「そんな出来事はなかった」と今でも言い張っている。


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posted by Yas at 18:50| Comment(2) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月06日

旧堺燈台とせいろ蕎麦「ちく満」

昨日の日曜日、久しぶりに自転車で出かけた。

ここのところ忙しい(という言い訳で)あまり自転車に乗っていなかった。すると、人間ドックの結果がすこぶるよろしくなくなった。「運動しないと、このままじゃまずいですよ」とお医者さんに言われたので、少し心を入れ替えて時間を作ってでも自転車に乗るようにしようと思った。しかし自転車を続けるのには「運動しないと、このままじゃまずいですよ」の医者の言葉だけでは力が弱い。そこで、自転車用iPhoneホルダー、新しいテールランプ、新しいビンディングシューズ、新しい自転車用ポロシャツ、ウインドブレーカー等々の自転車グッズを今年に入ってからやたらめったら買ってみた。お金を出して買ったからには、使わないと損をする。自転車グッズを使うには自転車に乗らなければならない。、、、というわけだ。、、、、私は自分を限界まで追い込むタイプである。

この日は久しぶりの長距離行なので平坦なコースで、しかも今まであまり足を向けたことのない南の方角に行ってみることにした。取りあえずの目的地は堺市大浜にある旧堺燈台である。ついでにお昼に堺のせいろ蕎麦で有名な「ちく満」に立ち寄ることにした。



こんな感じ。「ちく満」からは環濠に囲まれた旧堺地区を少しだけポタリングして、紀州街道・国道2号・山陽新幹線沿いをたどって伊丹に帰った。61 km 。 これから少しずつ身体を長距離行に慣らして、来年あたりには小学生の頃からの夢だった旧東海道の自転車走破を達成しようかなと思っている。しかしそのためには、もう少し力が必要だ。

ということで旧東海道走破用に、それなりの新しい自転車を買おうかなと思っている。、、、、、私は自分を追い込むタイプである。


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posted by Yas at 22:07| Comment(0) | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月26日

バイリンガルニュース

 ポッドキャストの番組、「バイリンガルニュース」を紹介したのは2年半以上前だ。以来、毎週木曜日に更新されるエピソードを通勤中のクルマのなかで欠かさず聴いている。それで英語が聴けるようになったかどうかはよくわからないが、なんとなく英語担当のキャスターのマイケルの言っていることが以前よりはわかるようになった気がしている。

スクリーンショット 2014-07-23 20.05.58.png 以前にも書いたが、この番組は一週間の間にキャスターのマイケルとマミが様々な分野から拾い上げてきたニュースを英語と日本語の両方で解説したりコメントしたりするという構成でできている。そして時折、ゲストを交えて英語と日本語でインタビューする特別番組が通常番組の間にはさまれる。んで、実は、先週木曜日に配信された特別番組のゲストがなんと網膜の再生医療で活躍されている理研の高橋政代先生だった。

 高橋先生をゲストに選び、また本当に番組に迎えるマイケルとマミの目の付け所の良さや行動力にはまったく驚かされる。おかげで、2時間の高橋先生のインタビューを無料で聴けるのだ。何とも得した気分である。彼らはスポンサーを付けずに、特製Tシャツや番組のトランスクリプション(文字書き起こしテキスト)ファイルを販売したりして番組を維持している。私は応援の意味を兼ねてトランスクリプションの定期購読(月額240円)をしている。

 なんか宣伝してしまってますけど、。英語(勉強用)のポッドキャストを探している方々にはやはりお勧めしたいと思う。


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posted by Yas at 16:30| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月31日

風の森

大晦日

IMG_2709.jpg
 奈良のお酒、「風の森」をいただきながら過ごしております。「風の森」は奈良県御所市のお酒。大流行の山田錦ではなく、秋津穂というお米を使って醸造されています。味わい深いお酒です。ぜひ、冷やでどうぞ。

 紅白歌合戦の、タモリさんとマツコさんのよくわからん寸劇。最高です。

 では、また来年。ごきげんよう。


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posted by Yas at 21:10| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月30日

高校生のためのWinter School @微研

 先日(12月27日)に、「高校生のための Winter School@微研」という催し物が開催された。研究活動を広く外部に伝える、いわゆるアウトリーチ活動のひとつである。 とても盛況で、会場は今回の対象の高校生達で溢れていた。

Wintersch.jpg 私が様子を見に来た時は、ブース展示の説明の時間だったのか高校生の質問とそれに応える展示者達の声でとても賑やかだった。開催準備がよかったということだろう、微生物病研究所広報室の方々のご努力には感謝するばかりである。当研究室からは助教のシンザーと大学院生のイッシーが細菌の顕微鏡観察のブースで参加してくれていた。ラボのメンバーがこうした形で参加してくれるのは、ラボを主宰する立場としてはとても嬉しいものでもある。

 微研は最近、広報に力を入れ始めている。そのための予算措置の比重も高くなった。社会に向けて活動をアピールすることはいまの国立大学(法人)にとって非常に大切なことなので当然と言えば当然かもしれない。微研内でも「広報に力を入れる」ことは暗黙の合意事項のようになっている。しかし「なぜ広報に力を入れないといけないのか?」を考えると、すこし暗澹とした気持ちになってくる。無論、広報は必要だし、いまの微研の広報室の皆さんの努力をみると頭が下がるばかりなのだが、ことはそんなに単純でもなさそうだ。

 なぜ広報が必要なのか? 社会へのアウトリーチ活動は、一般の方々に基礎科学(の営み)を理解していただくために絶対に必要である。今回のように高校生が対象ならば、理科教育における啓発とか将来の科学者を育成するという観点で大切だ。一般社会人対象だと、基礎科学を支援する空気を醸成するのに役に立つかもしれない。基礎科学の存在意義を知っていただくために、こういったことは必要だ。その報いはいずれ、大学に戻ってくる。しかしそれはずっと先の話だ。これに私たちは今現在の研究所の予算を使っている。

 一方、大学の運営費交付金は「大学改革促進係数」というわけのわからない名前の係数(大阪大学は確か1.3%)分を毎年削減されるという仕打ちに遭っている。まるで財務省や文部科学省から「国立大学(法人)は自助努力で稼ぎなさい」と言われているようだ。私はそのような文言を官公庁が発行する文書で読んだことはないが、多分そう言うことで間違いないだろう。これに対応するために国立大学の授業料を値上げするのには限界がある。(今でも私たちが学生時代だった頃に比べ充分高い。ちなみに私の学部生時代の授業料は確か9万6千円/年だった)。知財で大学の運営費を稼ぐなどは、現段階では夢物語だ。そもそも資金に乏しい大学が、自己資金で特許申請できる件数などわずかである。では、寄附はどうか? 大学の活動を理解していただいて寄附を潤沢に頂戴できるようになるまでには、寄附という行為がそれほど社会に根付いていない我が国では、かなりの時間が必要だ。そして繰り返しになるが、そんなことをも視野において、私たちは減額され続けてている予算内で広報活動に注力している。今年も来年もそのために予算を使う。これはまちがいなく自助努力のひとつである。しかしそれで「大学改革促進係数」で減額された交付金分を稼ぐのは今は無理だ(ひとによっては「永久に無理だ」というかもしれない)。つまりこれは、今のところ、砂漠に水を撒いて池を作ろうというような努力に似ている。水を撒くのが無駄だというのではない。砂漠に身を置かざるを得ない状況が理不尽だという意味だ。

 繰り返すが、微研の広報室の方々の活動は微研として自慢できるし、無くてはならないものだ。しかしその先に明るい見通しがあるのかと考えると、脳天気なことは言っていられない。と思う。


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posted by Yas at 19:05| Comment(3) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月26日

吉田拓郎

 先日 NHK で放映された 「SONGS スペシャル 吉田拓郎」を録画で見た。予想していたよりもずっと良かった。

 吉田拓郎さんも70歳になったらしい。拓郎さんは「50歳を過ぎたあたりから保守的に、、内向きになった」と言い、「70歳になって、『エナジーが足りない』と感じるようになった」と言う。どちらも、57歳のいまの私が感じていることだ。

IMG_2706.jpg

 私の吉田拓郎アルバムベスト3は「LIVE '73」「今はまだ人生を語らず」と写真の「TOUR 1979」である。前の二つはデジタル版が出回っているが、「TOUR 1979」だけは iTunes でも Amazon Music でも見あたらない。とっても残念である。 





 ブログの更新をご無沙汰している間に、義姉が急逝し、同い年の友人も癌で逝った。否応なしに自分の年齢を考えてしまい「エナジーが足りない」と確かによく感じる様になったし、忙しくて疲れているということにして休日は朝から晩までソファで寝そべっている。そんなこんなで「内向きになってるかな」と感じているのも確かだ。それと、今年に入ってから自分の定年退職までの9年間を逆算して考えるようになって、モノの見方が随分と変わった。すなわち「この仕事をするのに何年かかるので、それからなら定年まであと何年」、「これを済ましておかないと定年間近になって困ることになる」云々、、、それでまだまだ時間に余裕のある(本当は自分だって余裕があるはずなのだが)若い人を頼りにすることを考えたりしている。

 吉田拓郎さんの名曲に「人生を語らず」というのがある。それを受けて「70歳になられた今は、人生を語ることができるのでしょうか?」とインタビュアーの桑子真帆さんに尋ねられて、「そうだねぇ、70年生きてきて太い時も細い時も、色々経験してきたからねぇ、今なら何か語れると思うねぇ」と拓郎さんは応える。それを観て、そうだねぇ、いま少ししんどいのは、これは細い時やからやろねぇ、、と自問自答する。「『エナジーが足りない』のは唄ってないからじゃないかなと思った。だからコンサートを再開してみた」とも拓郎さんは言う。番組内で放映されたそのコンサートでは、エネルギッシュ(エナジッシュ?)に唄う拓郎さんがいた。それを観て、忙しいとかしんどいとかゴチャゴチャ言うてる場合ちゃうな、、と反省した。

 忙しくてふさぎ込んでいるのは、自分の能力に見合わない仕事をたくさん引き受けてしまうからだ。それはわかっていたのだがここ何年も上手く調整できずにいた。しかし今年の後半から真面目に外部から依頼される仕事を大方整理して、あとは来年いっぱいで終わる「あれ」くらいを残すところまで来た。そろそろ「エナジーの足りない細い時」を脱け出さないと恥ずかしい。なにより、拓郎さんの名曲「落陽」の意味がわからんとかいう若い人たちなんぞにまだまだ頼るわけにはいかん、、。

 録画で観た吉田拓郎さんに、勝手に元気づけられたクリスマスである。


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posted by Yas at 19:43| Comment(0) | 私的先生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月25日

20世紀少年の願い

 ここのところ、研究室メンバーの論文、日本語レビュー、教科書原稿などなどの執筆(の締め切り)が重なっていて、毎日毎日一日中キーボードを叩いて過ごしている。

 言うまでもないが、こんな日々は結構疲れる。昼を過ぎたオヤツ時には気分転換も必要だ。ということで、こんな時には微研・先端棟一階にあるセブンイレブンに気分転換のネタを探しに行く。そして、たいてい買い求めるのはこんなもの、。

IMG_2597.jpg 
 干し梅に、おしゃぶり昆布に、ベビースターラーメン。50代のおっさん(あるいは20世紀少年)にとってはオヤツの三種の神器と言ってもいいラインナップである。

 一段落を書いては干し梅を口に入れ、お気に入りの表現を搾り出しては昆布をしゃぶり、1ページ書き終えるたびにべビースターラーメンを頬張る。50代のおっさん(あるいは20世紀少年)にとっては至福の時である。

 だが本当はベビースターラーメンではなくて袋入りのチキンラーメンを生のまま頬張りたい。これが、チキンラーメンとともに育ってきた(チキンラーメンは1958年生まれ、例えば私は1959年生まれ)我らの世代の偽らざる願望だ。しかしセブンイレブンには袋入りチキンラーメンはない。あるのはパチモノのベビースターラーメン(おやつカンパニーの皆様、すいませんすいません)ばかりである。だから、今日も何となく自分を納得させながらベビースターラーメンを頬張っている。いや、ベビースターラーメンもいいんですけどね、、、。やはりチキンラーメンを生で齧りたい。

 ということでセブンイレブン7FS大阪大学店さん。できればっ、カップ麺ではなく、ポテトチップスとのタイアップ製品でもない、日清食品の袋入りチキンラーメンを置いてくださいませ、。これは多分、近隣の阪大部局の50歳代以上の教授たちの切なる願いだと思います、、。チキンラーメンを生でバリバリと頬張りたい。これが教授陣の願いですっ。

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posted by Yas at 22:50| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月23日

実験ノート

 お久しぶりです。

 一昨年あたりから「出張を減らして研究室に居る日を絶対増やすぜっ」と考え始めて、ようやく今年度あたりからそれが実現できるようになった。、、、、講義や講演出張をお断りした他大学の皆様方、お許しくださいませ。ホリグチは幸せにやっております。

 ところが、出張を減らして油断していたのかもしれない。雑誌や教科書の原稿依頼を迂闊に引き受けていたら結構な数になっていた。そのそれぞれの締め切りが 7月−9月のうちに迫っていて、実は密かに焦っている。その上、当研究室では珍しくというか久しぶりにと言うべきか、論文(もちろん原著ね)の作成・投稿ラッシュ現象が起こっている。メンバーの論文がふたつ。これはメンバーの書いてきた原稿を私が添削することで作成が進む。それから8年がかりで紆余曲折の末にデータを集めた仕事の論文。こちらの方は実験に関わった主要メンバー全員がすでに異動しているので、図表などの粗稿は残してくれているものの、私が全て生データの所在を確認しながら論文を作成しなければならない。この図表の再作成に二日間かかって、あまりに疲れたので一息つきながらこの記事を書いている。しかし、こんなことが二日間でできるのも当研究室の実験記録システムがそれなりに機能しているおかげかなと思っている。

 当研究室では、研究室に参加したメンバーには実験者記号が与えられる。YhとかNaとか、大抵は名前のイニシャルに由来した記号になるがそうでない場合もある。そしてそれぞれが行う(行った)実験は、その目的によって実験者記号の入った実験番号が振られることになっている。もちろん、実験で作成した材料にはその実験番号が付くし、図表に成形された実験データにも実験番号がつく。実験記録にも実験番号がつく。そうすることで、すでになされた仕事は実験番号と日付をもとにノートを遡って生データや実験方法を確認することができるという仕組みである。今回のように何らかの事情で私がメンバーの仕事で論文を書かないといけない時には、このシステムが大いに威力を発揮する。

 しかし実験番号のつけ方、実験記録の取り方のガイドラインは説明していても、その実験ノートの出来具合はメンバーによって大きな差ができるものだ。気持ちよく元データに辿れるノートもあれば、整理の悪さに愕然として四苦八苦しながら実験方法を探らなければならないノートもある。それでもなんとかなるのは、この方法が長い年月をかけて工夫されて成熟してきたからだと思う(実はこの実験記録方法は、私の学生時代のボスがアメリカに留学していた時に学んだ方法らしい)。私のような雑駁な人間が多人数の実験を管理するのには非常に有効な方法だと思っている。

 ところが世の中、コンプライアンス、コンプライアンスと煩くなってきている。おまけに莫大な額の研究費を不正使用した輩などが本学で出てきたりして、どうやら学内全体あるいは部局全体で共通した実験ノートを作る計画が検討されているとかいう話が聞こえてきている。全くもって余計なお世話なのだが、しかし不正を働いた奴がいたのは事実だし、小保方さんみたいに「笑かしたいんか?」と思ってしまうような実験ノートがあちこちで出回ったりするのは困るし、、、如何ともしがたいか、となんやらすっきりしない気持ちで悶々としている。

 でも、今さら実験ノートのつけ方を変えろと言われたら、やっぱり嫌やなぁ、、。


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posted by Yas at 19:43| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月07日

SIMフリー iPhone を海外で使ってみた

 実は先々月と先月の前半にそれぞれ海外出張でアルゼンチン・ブエノスアイレスと韓国・慶州に短期間滞在していた。ブエノスアイレスは遠かったけれど肉が美味しかったし、慶州の名所観光と帰りに立ち寄った釜山の焼肉は美味しかった。でも、そういう話題ではなくて、今回は SIM フリー iPhone を持って行ってプリペイド SIM を購入してみたので、各国のプリペイド SIM 事情などを書いてみたい。

 いわゆる SIM カードには様々なサイズのものがあるが、私の持っている iPhone 6s に適合するのは最小形状の nanoSIM である。海外でのモバイル生活はこの nanoSIM を手に入れるところから始まるが、あいにくプエノスアイレスの空港は通貨両替ブースさえ一箇所しかないほどで、携帯電話会社の出店はおろかコンビニも何もない。仕方ないのでそのまま学会が用意したバスに乗り込んで市内のホテルに到着する。ホテルのフロントでひと通り宿泊手続きを終えたあとに「この辺りで SIM カードを手に入れるにはどうすればいい?」と尋ねると、「SIM カードはキオスクで売ってる。キオスクはホテルを出て200メートルほどのところにある」という返事。キオスク=売店かぁ、、と思いながら言われた方向に歩いて行くと、その通りには品揃えこそ少しずつ違うものの売店ばかりが並んでいる。文房具店みたいなの、家電ガジェット店、パンと雑貨を置いてる店、宝くじ屋だと思しき店、どの店も SIM を置いていておかしくなさそうな雰囲気である。

 仕方ないので200メートルと見当をつけたあたりの店に片っ端から入っていくことにした。しかしどうもブエノスアイレスの街中では英語はあまり通じない。
「あぁ? お前の言ってることはわからんが、スマホを見せて話をしているところを見ると携帯電話に関係あるものがいるんやろ? それはここにはない。隣の家電ガジェット屋に行け」とスペイン語で言われたようなので行ってみると、ガジェット屋にもプリペイド SIM は無いという(この「プリペイド」という言葉、ブエノスアイレスでも韓国でも通じなかった。世界共通的には他の単語があるのかしらん? あるいは発音が悪いだけか?)。最後に行き当たったのが文房具屋さんだった。
 ここでは少しだけ英語のわかるおばあさんがいて、携帯会社をどれにするかと SIM のサイズを聞いてくれた。事前に調べていた携帯会社は Movistar、んで nanoSIM が必要だと言うと、
「nano SIM はない。マイクロ SIM をハサミで切ってサイズを合わせろ」と言う。んなアホな、と思ったがおばさんは真顔だ。SIM カード本体の値段は20アルゼンチンペソというから150円ほどである。安いし、ここまできてスゴスゴと帰るわけにもいかないので、これを買ってホテルでハサミを借りて nanoSIM のサイズに切ってみた。

IMG_2578.jpg
 その結果がこれ。こんな感じに歪(いびつ)に切れ込みの入った自家製 nanoSIM を iPhone に挿入してみると、、。どうやらつながった。シグナルの強度を示すアイコンには Movistar の文字が見える。 さらに、すぐに Movistar からメッセージが届いたのだが、スペイン語なのでなんのこっちゃ全くわからん。しかしネットには繋がらない。iPhone の設定を色々変えて見たが、やはりつながらない。時差ボケで疲れていたし、日も暮れて来たのでこの日は諦めることにした。

 翌日、学会場の受付で若い兄ちゃんに「SIM を買ったのだけど、繋がらん。たぶんどこかでチャージしないとダメだと思うのだけど、どこに行けばいい?」と聞くと、「スペイン語が分からないのなら、たぶん難しいからここでやってやる」と言って、私の iPhone を使って WiFi 経由で Movistar のサイトに入って、 自分のクレジットカードで7日間分のチャージの決済をしてくれた。その代金250ペソをキャッシュで彼に支払って一件落着。iPhone の操作は世界共通なので、私の日本語版の iPhone の操作には迷わなかったようだ。iPhone 様々である。

 その後は快適なモバイル環境を楽しませていただいた。地図であろうと翻訳ソフトであろうと制限なしに使えるのは気持ちがよかった。7日間で(実際の滞在は確か5日間だった)で 270ペソ、2,200円程度のコストでのモバイル生活だった。


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posted by Yas at 19:45| Comment(0) | コンピュータ & ガジェット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月26日

関水先生とカイコ

 先日、研究所で主催するアドバンストセミナーの演者として、帝京大学医真菌研究センターの関水和久先生をお招きした。関水先生は昨年度まで東京大学大学院薬学系研究科で教授を務められ、今春から現在の職に就かれている。

 先生は生命科学分野の伝説的偉人である、DNA ポリメラーゼ研究で有名なアーサー・コーンバーグのもとに留学された経験をお持ちだ。ご自身も「かつては DNAの複製の研究をしていた」とおっしゃるが、今はカイコを実験動物に用いて、細菌感染の解析のみならず様々な分野でのカイコの応用を試みられている。カイコは代表的な病原細菌に感受性で、外来分子に対する代謝応答もあるし基本的なサイトカイン反応性も持っている。さらには糖尿病カイコを作ることだってできるしインシュリンで治療もできる。そのうえ、実験動物としては廉価で大量飼育も可能だ。これを抗菌剤や新規有用化合物のスクリーニングに使わない手はないというのが関水先生の持論である。これほど多彩なカイコ利用の技術開発を進められているのは世界的に見ても関水先生をおいて他にない。

 カイコといえば、幼い頃、私の住んでいた鶴橋・玉造界隈にはカイコと桑の葉を売るプラモデル屋さんがあって、毎年初夏になるとそれを買ってきては家で飼育していたものだ、。何が楽しかったのかよく分からないが、繭を作らせて蛾になるまで成長させて卵を産ませていた。ただし、卵から生まれた子虫はどうしても大きく育てることはできなかった。その話をすると関水先生は嬉しそうに「ホリグチさん、カイコのこと知ってますね」と笑ってくださった。聞くと、関水先生も子供の頃にやっぱりキリギリスやアゲハチョウを熱心に飼育されていたらしい。根っからの昆虫好きである。

 関水先生はこれまでに、カイコを使ってブドウ球菌の転写制御系の解析、有用乳酸菌の分離、新規抗菌剤の発見までされている。さらには、カイコの冬虫夏草を作って売り出そうとか、抗がん剤の開発をしたいけれどカイコが癌にならんとか、痴呆症の研究をしたいけど、痴呆症のカイコと正常なカイコの区別がつかんとか、カイコを中心にどんどん話が広がっていく。

「カイコが痴呆症になったら、やっぱり徘徊するんですかね?」
「いやー、あいつら普段から徘徊してるからねー」

 研究者同士の会話の醍醐味は、研究をネタにした馬鹿話にある(キッパリ)。関水先生はお酒を一滴もお飲みにならない(「普段からやさぐれて酔っ払ってるみたいだけど」、、とはご本人のお話である)ので、失礼ながら(失礼でもないかもしれない)私よりも何年も先輩の関水先生とこんな研究馬鹿話ができるなどとは夢にも思わなかった。おかげで、この日は先生と楽しい夕食の時間を過ごすことができた。

 関水先生は現細菌学会の会計担当理事でもいらっしゃる。先生、今後とも理事会運営でも研究でも色々とお世話になると思いますが、、よろしくお願いいたします。


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2016年05月19日

新しい iMac

 新しい iMac を購入した。

IMG_2568.jpg 27インチ Retina 5K ディスプレイ 3.3 GHz クアッドコア Intel Core i5 16GB メモリ、2TB Fusion Drive というスペックである。今まで使っていたハードディスク仕様の iMac が遅くて困っていたので新年度を機に決断した。これまでの iMac は研究室の共用端末になる予定である。

 iMac はディスプレイ一体型なので全体的にはコンパクトに作られている。しかし、やはり27インチのディスプレイは大きくて背が高い。ディスプレイの背が高いと上目遣いで作業する事になるので、きっと首や肩が凝るだろうと購入以前からずっと思っていた。私は目線が比較的下がるようにディスプレイを置いて仕事をするタイプなので、27インチ iMac は私には合わない、と思っていたのである。そして、実際に届いた実機を見ると、やはり背が高い。

 そこで、いま使っているデスクの下に一段低い台を滑り込ませて、そこに iMac を載せて本体部分だけをデスクの上に来るようにすれば、ちょうど具合のいい高さになるんじゃないかと考えた。デスク下のスペースは奥行が 200 mm 程度しかなく、台に必要な高さは620-630 mm くらいである。幅は最低スタンドが載る程度なので200 mm 以上あれば良い。

 そんな都合のよい大きさの台なんてないやろな。木材を買って自分で作らなきゃ、、。と思いながらホームセンターで物色していたら、、615 mm(高さ)x 200 mm(奥行)x 400 mm(幅)のうってつけの組立棚があった。探せばあるもんである。

IMG_2569.jpg んで、写真のような感じになった。これでディスプレイの上辺がちょうど目線の高さになって見下ろして作業することができる。

 5K のディスプレイは快適だ。もっとも、4K だなんだと世間で騒がしいテレビの解像度の何が 4K で何が 5K なのかちっともわかっていないけれど、とにかく快適だ。テキストが滑らかに表示されることがこんなに快適なのだということを使って初めて実感した。128GB のフラッシュストレージを擁する 2TB Fusion Drive も早くて快適だ。

 定年までの9年間、もう Mac を買い換えずにやっていけるんじゃないか? と無駄な妄想をしてしまうほどである(多分、無駄な妄想で終わると思う)。ただもう一つ問題が出てきた。新しい iMac に触発されて、新しい MacBook や iPad にも興味が出てきてしまったのである。来月はアップル製品の新発表があると言われている World Developers Conference (WWDC) が開催される。その時に発表されるラインナップによっては、余計なものをポチッとしそうでとっても心配である。


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posted by Yas at 16:05| Comment(0) | コンピュータ & ガジェット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月02日

少し前の出来事4・一撃必殺

 もはや不定期日記とさえも呼べないほどの更新頻度だが、とりあえず気が向いた時に気が向いた事を書くということにして、、「少し前の出来事4」である。

IMG_2505.jpg
 3月下旬吉日。D4のサーヤが所定の単位を取得し、必要な論文の掲載もなり、学位を取得して無事大学院課程を修了して当ラボから巣立っていった。4月からは動物衛生研究所でポスドクとして研究に従事する(している)。

 このブログでも何度か書いているが、彼女の父親は武闘家系細菌学者の大阪市大・西川教授である。んで、彼女は間違いなく父親の血を引き継いでいる(こことかこことかを見てちょ)。んで、朗らかで明るい。ベタな表現を許していただければ、まさに太陽のような娘であった。大学院博士課程の4年間といえばきっと辛い時期もあったはずなのだが、ほとんどそのような素振りも見せずによく頑張った。周囲への気配りもきめ細やかで、上手に人間関係を作る実に大人な女性だった。彼女が去った後の研究室は、他のメンバーも同時に数人が異動した事も相まって実に(再びベタな表現を許していただければ)、火が消えたように寂しい雰囲気になってしまっている。しかしその分、これから仕事をする先々を明るくしていくに違いない。そんなことを思わせる学生であった。

 ところで、当研究室では、メンバーの贈る言葉を書いた色紙を卒業生にプレゼントする風習がある(多くの研究室でそうかもしれない)。少し前までは、私が卒業生に贈る言葉は相手が誰であっても「根性」であったのだが、最近はその人となりによって言葉を選ぶことにしている。んで、サーヤには「一撃必殺」の言葉を贈った。

 我ながら彼女にぴったりの言葉を選んだものだと、勝手に満足している。


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posted by Yas at 21:28| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月02日

少し前の出来事3・リモワのキャスターホイール

 少し前の出来事写真集、その3

 IMG_2493.jpg 何年か前に、出張用のカバンにリモワ(RIMOWA)のビジネストローリーという二輪キャスターのキャリーケースを購入した。キャリーケースのスタンダード、ビジネスマン必携のアレである。結構な評判を博しているだけあって、高価だし高いし値が張るし、、しかしそれだけのことはあって、丈夫で頑丈で堅牢で、、、、。シンプルで簡素で、、外側にポケットなどはないのでちょっとした小物を入れたりできないし、、、。ハンドルを持った時のバランスは、以前に所有していた日本製のキャリーケースの方が微妙に良かったし、、、、。
 つまり、このリモワのビジネスとローリー、満足度が微妙なのだ。んで、最も気に入らなかったのがキャスターホイールなのである。第一にうるさい。石畳の街路や粗いタイル張りの地下街などをこのケースを引いて歩こうものなら、前を歩く人がみんな振り返るほどうるさい。夜の帰宅時など近所迷惑になるのを気にして、転がさずに抱えて家までたどり着こうとするほどうるさい。第二に、ホイールが硬い。引いて歩いていると、振動がモロにハンドルを持つ手に響いてきて、楽しくない。世界標準と言われるリモワともあろうものが、「品質に対して一切の妥協を許さない」リモワともあろうものが、どうしてこんな貧弱なキャスターホイールを採用しているのか謎である。

 しかし、捨てる神あれば拾う神あり。渡る世間に鬼はなし。ネットで全く別の調べ物をしている時に、リモワの二輪キャリーケースの交換用静音ホイールを提供しているサイトを見つけたのだ。交換ホイールの価格は3,000ー5,000円程度。さらにリモワの二輪ホイールは六角レンチで簡単に外せることも知った。どうも、多くの人がリモワのキャリーケースの騒音に悩んでいるらしい。そりゃそうだ。あんなにうるさいんだもの、、。

 早速、購入ボタンをポチッとした。豊富なカラーバリエーションから選んだのは写真のクリア・ブラック。翌日には簡易包装の郵送で届いた。六角レンチを取り出して二輪を交換するまでに要した時間は5分ほど。換装後、細菌学会総会で初めて使用したが、こりゃまた同じキャリーケースをは思えないほど、静かに柔らかく転がる。嬉しくなって、不必要にデコボコした道を選んで引いてみたが、音の大きさは以前の半分以下くらい(ホリグチ感覚)になった。これから出張が楽しくなりそうかも。

 今回、偶然に見つけたリモワ用(リモワは全く保証していないので念のため)静音ホイール。つくづく、ネットをうろうろしてみるもんだと思った。ただし、交換されるときは皆様、個人の責任でどうぞ、。


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2016年03月30日

少し前の出来事2・あと9年

 少し前の出来事写真のふたつめ。

IMG_2490.jpg 当研究所の菊谷教授と目加田教授である。菊谷教授は平成27年度で定年退職される(た)。写真は、所内で執り行われた最終講演・祝賀会のあと、天神橋界隈まで繰り出した時のスナップである。上機嫌の菊谷先生は珍しくカメラ(iPhoneですけど)に顔をそむけることなく写真におさまってくださったばかりか、これをブログに掲載することさえ許してくださった。天邪鬼な菊谷先生(失礼なこと書いてえらいすいません)は、決して実名掲載も写真掲載もこれまで許してくださらなかったのにもかかわらず、である。定年退職とはそれほど人の気分を変えるものなのかもしれない。

 写真のバーで珍しいワインを飲み、チーズを楽しみ、研究を語る。菊谷先生と目加田先生にはよくお誘いいただいたので、こうしたことは今までにも何度もあったが、やはり何か「ゆるい空気」を感じたのは気のせいか、、。目加田先生も来年には定年で退職される予定である。「僕もあと9年で定年です」と言うと、菊谷先生はいつもの口調で「そんなん、あっという間やで」と仰る。いつの間にか先生とのお付き合いは20年以上に及んでいる。経験不足で未熟で面倒くさい私に、菊谷先生は根気よく様々なことを教えてくださったものだ。まぁ、それもこの3月で一区切りである。

 先生の最終講演はしかし、最終講演とは思えないほどエネルギッシュでかつ将来展望に満ちたものだった。それもそのはずで、菊谷先生は定年後も寄附講座のかたちで研究室を維持されて研究を続けられる予定なのである。そういうことが出来るのは業績が優れ集金能力に秀でた研究者だけで、平凡な教授である私には出来るはずもない。、、、ということは、私の研究生活はあと9年で否応なしに終わるということだ。

 あと9年か、、年齢を重ねてきた教授などが研究以外にも世間を広げてみたいと、色々なことに手を出して面白い経験をされるというのはよく聞くし、自分もそろそろ何かしようかと考えてもみたが、定年まであと9年。研究を楽しめる期間はあと9年しかない、。ワインを飲みながらそんなことを考えてみて、やっぱり定年までは研究を中心に生活することにした。そう決めると、不器用なので私はきっと他のことには興味を向けることができない(テキトーに遊びますけどね)だろう。そういうことは、定年して研究ができなくなってから考えることにした。

 ということで菊谷先生。これまでも色々と教えていただいてまいりましたが、これからもガッツリよろしくお願いします、。


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posted by Yas at 18:44| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月28日

少し前の出来事1・確定申告

 細菌学会総会を終えて、少し心に余裕ができたのか撮りためていた写真をネタにブログを更新してみる気になった。

 まずは、これ。
IMG_2482.jpg 今月初めの確定申告である。5年前に恥ずかしながら税務署さんに呼び出されて以来、几帳面に(って、当然の義務ですけど)申告するようになった。一時期は出張講義や原稿執筆&印税を併せて結構な額になっていたが、外部での講義を少し抑え、かつ節税することも覚えたのだけれど、、写真のように、今だに「お前は行商人か?」というくらい、あっちこっちから源泉徴収票を頂いている。

 「確定申告すれば払いすぎた税金が還付されるよ」とはよく聞く話である。しかし、これまでそのような幸運に浴することもなく、だいたい雑収入(私の申告の中身はだいたいそうだ)の2〜3割くらいの額を納税している始末である。そもそも源泉徴収されているのに、さらにまだ納税しないといけないとはいかなることか、、。しかし、仕組みがよくわからないまま、国税庁の e-tax のサイト(これがよくできてる)から、画面の言われるがままに入力するとそういうことになってしまう。もちろん、正しく納税額が決められているのだと信じているが、、。

 んで、今年も、文房具や仕事用の雑貨を買ってはせっせと領収書を取り置いたりしているのである。


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posted by Yas at 19:08| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月27日

第89回日本細菌学会、終了しました

前回のエントリで書いた日本細菌学会が無事終わった。

初日の23日は、受付開始前に会場を見廻りたいので早朝に家を出て午前6時半に会場に到着。早く着きすぎて、7時の会場までぼんやりと玄関前で待つというおまけつきで、初日を迎えることになった。

今回は、5会場でシンポジウム9題、ワークショップ23題の併せて32題を企画した。これだけのセッション数は近年最多である。「学会は勉強するところである」という意図もあって、意識して詰め込み気味のプログラムにしてみた。

IMG_2497.jpg

学会二日目。ノーベル賞を受賞された大村智先生をお迎えして市民公開講座も開催した。私の研究人生と全く無縁とは言えない大村先生のご講演の司会ができたのは、奇縁というか、、なんとも幸運だった。

たくさんのセッションを企画したおかげで、早朝からセッションが開始するプログラムになったけれど、プログラム自体は概ね好評だったようだ(もっとも、総会長に「こんなプログラムあかんがな」と直接言う人はなかなかいないと思うが、、)。ただ、たくさんの方から「今回の細菌学会は面白い」とお褒めの言葉を頂戴したのは確かだ。特に、私の尊敬する前山口大学教授の中澤晶子先生が「プログラムがいろいろ工夫されていて面白い学会ですね」と声をかけてくださったことが嬉しかった。中澤先生とお話をさせていただいたのはこれが初めてだった。最終日は午後5時までセッションがあった。通常、最終日のお昼頃にプログラムが終了する細菌学会ではこれも異例である。最後は閑古鳥が鳴くかと心配したが、各会場には100人程度(ホリグチ調べ)の参加者が残ってくださっていて杞憂にすんだ。

抄録の検索ができるスマホアプリを用意したのも、細菌学会では今回が初めてである。これも概ね好評でほっとした。私自身、総会長の立場でゆっくりとセッション会場に座っているわけにもいかず(何をするわけでもないんですけどね、、)、数える程度しか講演を聞けなかったのだが、それでもとても興味深い幾つかの演題に出会うことができた。しばらく低迷していたようにも見えていた日本の細菌学も、これからまた盛り返すかもしれない、。そんな期待を抱かせるような演題だった。

IMG_2501.jpg閉会後、会場を立ち去る前に研究室の面々と、。

疲れた顔をしているのが私。学会疲れなんだか、飲み疲れなんだか、、。

閉会後は何人かの方々が学会の感想をメールで伝えてきてくれた。新潟大の寺尾さん、留学中の日吉さん、鈴鹿医療科学大の中山さん、どうもありがとうございました。それから、精力的にプログラム企画をしてくれた、中川一路委員長をはじめシンポジウム企画調整委員の先生方、東京土産を持って本部を訪ねてくださった関矢加智子先生、それから各セッションのコンビーナと招待演者の先生方、学会の運営を担当してくれたエーイー企画の内田さん、今井さん、運営を支えてくださったスタッフ、バイトの皆さん、どうもありがとうございました。

自分の所属するメイン学会の総会長を経験できるのは滅多なことではないし、二度あることでもない。今回の経験はまとめて、次回の総会長である東北大学の赤池教授にはお伝えしたいと思っている。


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2016年03月18日

第89回日本細菌学会が始まります

 私が総会長を務める第89回日本細菌学会総会が、いよいよ来週の3月23日から始まる。会場は私の生まれ育った上本町にある大阪国際交流センターである。学会テーマは「横断的微生物研究コミュニティーの創生と確立:Enjoy Bacteriology!」ということにした。「横断的、、」というテーマは一応掲げてみたものの、実際のプログラム企画は企画委員会にお任せしっぱなしだったので、テーマに一貫したセッションばかりがプログラムされているわけではない(まぁ、大体そうなりますわな)。しかし、「Enjoy Bacteriology !」の方は総会長として実践するつもりでいる。

 最近、私は「細菌学って面白いの?」と自問自答することが多い。その理由はいろいろあるのでまた別の機会に書いてみたいと思っているが、「細菌学は面白い」と言い合えるような場を提供したいという思いで、「横断的、、」のスローガンを掲げて総会を構成することも考えた。

 例えば、今回の総会ではポスター討論の時間を従来よりも長めにプログラムした。おかげで初日は午後7時10分、二日目は午後8時までポスター時間が及ぶことになった。結構遅くなってしまうので、ポスター時間はそのままミキサーの時間に当てて飲み物やスナックを会場で提供する。参加者の方々にはゆっくりとそれぞれの細菌学を語って欲しいと思っている。口演のセッション企画も興味深いものが並んでいると自負している。化学療法学会、獣医学会や微生物生態学会との共催セッションも今までになかったものだし、二日目の昼にはノーベル賞を受賞された大村智先生の公開市民講座も企画した。皆さまには、素晴らしい仕事を成し遂げられた先生、異なる視点を持つ先生方の話を楽しんでいただきたい。

 さらに、今回の総会では会期中とその前後の期間、総会長が色々な事どもをツイートしてみることにした。その様子は日本細菌学会のフェイスブックページや、今回配布している抄録アプリでも見ることができる。#89細菌というハッシュタグで、参加者同士でツイート・リツイートもできる。、、そんな仕掛けを通じて、参加者の皆さんが細菌学をエンジョイしてくれたらいいな、、と願っている。

 とはいうものの、ポスター会場の終盤やツイート#89細菌では閑古鳥が鳴くんじゃないか、と恐れたりもしている。いやいや、どれもこれも Enjoy Bacteriology ! を目指した試みなのだ。とりあえずやってみなければ、、

  、、、ということで、参加者の皆さま。大阪でお待ちしております。


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2016年02月29日

「ウチ」の「カキ」

 いま放映されている NHK 朝ドラの「あさが来た」をほぼ毎日見ている。脚本がいいのだろう、ストーリーがすっきりしていて、セリフのやり取りも面白い。こういう楽しい番組があるだけで、朝のひと時がすいぶんと違ってくる。

 しかし、ひとつだけこの番組で気に入らないことがある。舞台が大阪のこの番組で何度も出てくる「ウチ」というセリフの発音だ。主演の波瑠さんをはじめ、演じる女優さんたちの「ウチ」の発音が私にはおかしく聞こえるのだ。私にとって幼い頃に聞き慣れた「ウチ」の発音が違うと、その度にぎょっとしてドラマに集中できない。そういうと家内には笑われるが、本当に気になるのだから仕方がない。

「ウチ」は一人称の大阪弁である。一人称単数にも複数にも使う。ただし、一人称単数で使うのは女性だけだ。一人称単数では「ウ」、複数では「チ」と発音する。ドラマ「あさが来た」の女優さんはほとんど全員が一人称単数、つまり自分のことを指す「ウ」を「チ」と発音している。私にとって正しい発音をしているのは、私が見た中では女中「うめ」役の友近さんと、主人公「あさ」の娘である千代の友人の「田村宣」役の吉岡里帆さんだけだ。友近さんは愛媛県、吉岡さんは京都の出身である。少なくとも西日本出身の女優さんの「ウ」は私にはしっくりと聞こえる。

 ネットで調べてみると、発音についてはどうもいろいろと説があるようだが、少なくとも大阪市内の私の周囲(すなわちドラマ「あさが来た」の舞台界隈)では、そのような発音だった。
 

 言葉の発音は微妙で難しい。研究室で似たような話題になった時に、私や他の関西出身のスタッフが口にする「季」と「柿」と「牡」は、東日本出身のシンザーやイッシーには「夏季」以外は区別がつかないということがわかった。ええいっ。不便なやっちゃ。

 しかし、同じ日本国内でも日本語の発音に苦労するのだ、。英語の R と L とか、wh とか th とか、、聞き取れんでも発音できんでも構わんやろっ。と今更ながら改めて思ったりした。


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2016年02月22日

レヴォーグ1周年

 本日、レヴォーグ納車から1周年。

IMG_2471.jpg 愛車は昨日、ちょうど12ヶ月点検から戻ってきた。1年間の走行距離は13,000 km と少し。これまで全く不満はない。驚くほど走行性能は高いし、燃費も悪いわけではない。前車のグランディスよりも4割ほど良いくらいで、前車と違ってレギュラーガソリンでいいので、月間の燃料代は半分くらいに減った。



DSC01717.jpg
 何よりも、これまで所有したクルマの中で、これほど運転していて楽しいクルマはなかった。点検中はスバルの別のクルマを代車に割り当てられていたのだが、レヴォーグが戻ってくるのが待ち遠しく感じるほどだった。

 そういえば、最近は遠乗りしてないな。、、春には何処かに行こうかしらん。



 一応、記念に、。ブログにアップしてみた。


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2016年02月19日

「焼きのり」と「ブタの鼻」

 先日、久しぶりに「よしむら」で吉森先生とお酒を飲んだ。実は「よしむら」を訪れるのは1年ぶりだ。店の引き戸を開けて顔を出した時には、さすがに「最初見た時、誰だかわかりませんでしたよ」と言われた。、、、よしむらさん、不義理しててすんませんでした、、、。

「よしむら」さんは私が大阪で一番美味しくて居心地がいいと思っている居酒屋さんである(、、それならなんで1年間もご無沙汰やったんや? というのはナシにしてね、、)。魚、肉、野菜にかかわらず、出してくれる料理は完璧で、よしむらご夫婦との話も楽しい。鰆の昆布〆、太刀魚の焼き物、牡蠣昆布、、美味しゅうございました。

 楽しく飲んでいてふとメニューを見ると、1年の間に幾つか見慣れないメニューが増えている。その中に「焼きのり」というのがあった。「なんですか? これ? 焼きのりだけだしてくれるん?」と尋ねると、よしむらさんは「焼きのり、いきますかっ」と嬉しそうにいう。よほど自慢の「焼きのり」らしい、、。「焼きのり」が自慢? わけがわからんが、面白そうなので注文してみた。

 すると、出てきたのがこれ。

IMG_2468.jpg

 よしむらと彫られた木箱。? 事情を知っている吉森先生は大笑いして喜んでいる。こっちは何のことか、相変わらずわからない。




IMG_2469.jpg 実は、この木箱、フタを開けるとこうなっている。

 木箱の底には、火のついた炭がある。さらに和紙を底に張った中箱があってそこに海苔が入っている。どうやら、炭火で海苔をほんのりあぶりながら食べましょうという企画モノのようだ、、。お好みで、ワサビをつけて、、、。よしむらさんは自慢げである。

「なんで、こんな、、焼きのりにここまで凝るんですかっ?」と聞くと、、
「ホリグチ先生のブタの鼻の研究と同じですよ。なかなか他人にはわかってもらえない『こだわり』って言うんですか?そんな感じですわ」
 い、いやっ、オレのブタの鼻の研究は仕事やし、、、いやいや、よしむらさんの「焼きのり」も仕事か、、。でも、こ、こだわりって、、ちょ、ちょっと違うし、、、いや、一緒か、、。いやいや、しかし、「なかなか他人にはわかってもらえない」って?、、。

 一流の料理人であるよしむらさんの仕事を、私の研究に例えてもらって光栄である、、。焼きのりも絶品であった。
しかし、なんかちょっとだけ、しっくりこないものを感じた夜であった。



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2016年02月10日

"without any requirement for ,,,"

 研究の世界に長くいると、多かれ少なかれ誰しも何らかの科学雑誌の編集委員(Editorial Board Members)を務めるようになる。私もそうだ。多くはないが幾つかの国際雑誌(と自称、他称しているもの)の編集委員に名を連ねている。

 そのうちの一つに、編集委員を引き受けたものの、その役目を果たすのに少し重荷を感じている雑誌がある。この雑誌の出版社は、いわゆるメジャージャーナルとその姉妹誌をたくさん抱えていて、超高額な講読料や話題性重視(偏重)の編集方針(と世間で思われている)で、時折り研究者コミュニティーからやり玉に挙げられている。その出版社が抱える雑誌のうち、私が編集委員を引き受けたのは Open access, Peer review, Fast decision を唱う、比較的新しい流行りのスタイルをとっている雑誌である。編集方針には「本雑誌に掲載する論文の要件は、技術および方法論が確かな原著であること。インパクトや新規性は問わない」ことが明記されている。論文の重要性の評価は読者に委ねるということだ。同様のコンセプトの雑誌は他の出版社(組織)からも出版されている。しかし実はこの編集方針が、時に編集委員にとって厄介なものになる。

この部分、かつては確かに"without any requirement for novelty or broad interest"のような表現になっていたのだが、最近 ",,without any requirement for impact or conceptual advance" に変更されている。「novelty(新規性)を問わない」ことに無理があると雑誌社も気づいたのだろうか、。

 少し前までの常識では、科学論文は堅固な方法論で成立していることは当たり前で、内容の評価は、新規性とインパクトの大きさに依って立っていた。レビューアは新規性のある結論を確かなものにするために追加実験を要求したり、より良い論文になるように助言を与えたりするものだ。ところがこの雑誌では新規性は問わないといい、その基準に従って論文を評価するように編集者やレビューアにも要求する。つまり、新規性も科学領域に与える影響もほとんどない結論の論文でも、方法論的にちゃんと実験していれば、この雑誌では採用されるということになる。普通に複数の実験をして、何らかの無理のない結論を導けば採用されるということだ。

 無論、この雑誌に投稿されてくる論文の中には、道理のわからない実験と稚拙な考察で構成されたようなものもある。このような論文は問題なく不採用だ。しかし、方法論には問題はないが全く新規性のないものや、結論にも問題はないが何の意義があるのかわからない論文を、この雑誌の基準で評価するのは難しい。基準をまさに尊重するなら、これらの論文は採用されてしかるべきである。しかし新規性や影響力を意識して研究を進めることに慣れた研究者の性が、これを許さない。レビューアは問題点を挙げて厳しい(本来正当な)評価をし、私は不採用を決める。

 不採用を決めると、しばらくして出版社のオフィスからメールが届く。「本当に不採用なのか?あなたが一度不採用を決めると著者は二度と再投稿できないのだが、しかるべき修正を加えることで採用にならないのかどうかもう一度考えてくれないか?」「レビューアのひとりはコメントの冒頭で『興味深い知見を含んでいる』と書いている。興味深いということは改訂をすれば掲載可能なのではないか?」 というのである。編集者としては、編集方針に照らし合わせてどこがどのように問題で不採用となったのかを(もちろん英語で)申し述べなければならない。不採用のたびにこんなやり取りが繰返される。これほど労力がかかって無駄なことはない。これに対して、論文を「採用」とした場合はオフィスからクレームが届いたことはない。それならばいっその事、どんな論文でも「採用」にしてしまえという衝動に駆られてしまうほどである。実際、そこまで極端ではないが、知見の新規性の乏しい(いわゆるつまらない)論文を編集方針の基準に照らして「採用」にしたことはいくつもある。

 なぜこれほどまでにこの雑誌社は論文の不採用を嫌がるのか? もしかすると、インパクトには欠けるが中堅どころのそこそこの論文を根こそぎ自分たちの雑誌で掲載して、他社の雑誌に回したくないのではないか? と勘ぐりたくもなる。

 こういうことをしていると、玉石混淆の論文が大量に投稿されてくるのは想像に難くない。一方、編集委員は今までの経験から、投稿された論文の担当を引き受けてしまうと大変な作業があとに待ち構えていることがわかっている。だから、よほど自分の領域にフィットした論文でなければ、担当を断ることになる(はずだと思う。私はこの雑誌に限ってそうしている)。その結果、大量に投稿された論文はオフィスでスタックし、オフィスのチェックが終わっても、編集委員をたらい回しにされてなかなかレビューアが決まらないということが起こる。

 実際、この雑誌はそんな状況に陥っている。つい先日、オフィスから「あなたの専門領域から外れることはわかっているけれど、担当してくれる編集委員がいないのよ助けて」と懇願するような依頼が来たので仕方なく引き受けた論文の履歴を見ると、12月23日に投稿、オフィスのチェック終了が1月6日、そのあと9人の編集委員に断られて2月5日に私のところに届いている。投稿からレビューアに回るようになるまで一月半である。その前に届いた投稿論文も同じようなものだった。もはや、この雑誌の売りであった Fast decision は望めない。さらにすでに書いたように、この雑誌で採用された論文の質は必ずしも良いものばかりではない。つまるところ「研究のインパクトは論文を掲載した雑誌のインパクトと無関係で、個々の論文がそれぞれ別個に評価されるべきだ」との考え方に基づいて考案されたこのような雑誌の編集システムはかなり危うい状態になっていると私は感じている。

         ー     ー     ー     ー     ー

 一方、有名な雑誌社のブランド名が影響しているのか、この雑誌の Impact factor は実は低くない。その Impact factor を目当てにまた大量の論文が投稿されて、またオフィスにスタックしてと、悪循環に陥っているようにも見える。普通に考えればこのような雑誌の Impact factor が高止まりするはずはないのだが、、、。この雑誌とほぼ同じコンセプトで編集されている別の雑誌の Impact factor は年々下がってきている。しかし、私が編集委員をしている方の雑誌の Impact factor は、驚いたことに上昇傾向にある。そんな Impact factor に見合うだけの論文が本当に掲載されているのか、はなはだ疑問だが、事実上がっているのだから仕方ない。私は別に Impact factor 信奉者ではないが、 この数字が今後どうなるのか少しだけ興味がある。

 こういう状況を見て、昔読んだショートショート(超短編小説)を思い出してしまった。作者は星新一さんか筒井康隆さんだったと思う。こういう話だ。ある日、主人公の男はテレビを見ていて、画面に合わせるかのように自分の目に数字が映るようになったのに気がついた。調べてみると、どうやらその数字は見ている番組の視聴率のようだ。見えた数字を記録しておいて、後日発表された視聴率と照らし合わせるとぴったりと合っている。この特殊能力は、最初は、男にとって特段役に立つものではなかったが、やがてそれが世間に知られるようになると様相は変わる。この男がいれば労力とコストをかけて視聴率を調べる必要がなくなり、テレビ業界は視聴率調査を男の手(目)に委ねるようになった。そしてついには、良い数字が見えたことにしてもらおうと、テレビ局関係者がこぞってこの男を饗応するようにまでなり、男は大金持ちになる。しかしその時、実はもう男には視聴率を感知する能力はなくなっていたのだった。だが男は全く困らない。なぜなら、世間にはすでに視聴率を調査するシステムが完全に失われていて、視聴率は男の思うままに決められるようになってしまっていたのだから、、、。
 
 雑誌の Impact factor は今もしっかりとした調査に基づいて算出されているのは知っているが、その計算に使われる数字が雑誌社のブランド名に引きづられて、掲載されている論文の実態とかけ離れて一人歩きしているとしたらどうだろう? 確かに Impact factor も視聴率も、論文や番組の質とは直接的には関係がない、という意味では同じなのかもしれない。そうだとすると、我々は今、このショートショートと似たような状況の中にいるのかもしれない。ショートショートの中の男の目は、雑誌社のブランド力に当たるのかもしれない。男を饗応する局関係者は、我々自身である。



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posted by Yas at 17:13| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月31日

IIJmio(格安SIM)の月額請求料金

携帯の契約先をソフトバンクからMVNO(仮想移動体通信事業者というらしい)の IIJmioに変えてから一ヶ月以上経った。以前にも書いたが、これは、携帯端末の料金を2年間のローンで支払った後も、基本料金プラスオプションやらなんやらの組み合わせで支払う月額料金がほとんど変わらず8千円から9千円になってしまう、大手キャリアの料金体系に激しく疑問を持った結果の措置だった。

 んで、先週に先月途中からの支払額が確定したようなので調べてみた。

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 消費税を入れて947円だった。「音声通話機能付きSIM」の月額基本料と音声通話機能付帯料を併せて月額 1,600 円のコースで、使用開始日からのきっちり日割り計算ポッキリ。ややこしいオプション料やら値引きやらのプラスマイナスは一切なし。明快である。明快すぎて思わず笑ってしまうほどだ。(ただし、通話をすれば通話料金は加算される。私の場合、12月15日から31日の間に通話発信をしていないということだ)

 契約しているコースは3GBの通信パケット量だが、通信スピードをIIJmio提供のアプリで低速に設定すると、その間はその3GBは消費されない。それに普段は大学や自宅のWIFIを使っているので、出張が重なるようなことがなければ、パケットの消費量は基本的に多くない。今日は1月31日だが、1月分の通信量はまだ1.8 GB以上残っているほどだ。残ったパケットは来月分に加算される。

 こうしたMVNOの弱点は、いわゆる携帯アドレス(@softbank とか @ezweb などが付いているアドレス)が使えないところだが、私の場合は携帯アドレスをほとんど今までも使っていなかったので問題はほとんどない。それ以外、全く不都合はない。

 請求額を確認してそのあとすぐに追加のSIMを家内のために契約し、アップルストアで iPhone6sも購入した。その5日後には全てが整って回線を開通することができた、。携帯ショップに出向いてあれやこれやと手続きを踏む必要はない。お手軽である。

 いかがでしょう、、皆様もご検討されては、、、。一応念のため言っときますが、IIJmioから宣伝を依頼されているわけではございません、、。

:これを機会に端末も iPhone5 からiPhone6s に乗り換えて、液晶が4インチから4.7インチと大きくなった。「大きすぎたら使いにくいやろ」と思っていたが間違いだった。表示領域がわずかでも大きくなると、使い勝手が大きく変わり、 iPhone5 時代とは違ってWebでの調べ物やニュースの閲覧の機会が大幅に増えて、iPad miniを使う機会がめっきり減った、、。


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posted by Yas at 18:28| Comment(0) | コンピュータ & ガジェット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月24日

貧乏症

 最近、雑用の交通整理を心がけるようにしたら(とは聞こえがいいが、要するに断ることのできる用務を断っているだけ)、自分の仕事(研究)に関わる時間を比較的取れるようになった気がしている。この日も夕方前からは、最近報告してもらった実験データの吟味や新着論文のチェックやらで時間を過ごすことができた。自分の興味にフィットした論文を見つけ、ダウンロードしてざっくりと拾い読みする。自らピペットを持って実験できなくなった研究者(年数を経た大抵の教授はそうだ)にとっては至福の時間である。

 そうして最近報告してもらった実験データのことを考えながら新着論文を眺めていると、ちょっと気になった記述を見つけた。「これ、ウチの仕事に使えるんちゃうん?」と、もう少し詳しく読んでみたくなる。大げさではなく、こんな時は高揚感があって心臓がドキドキと高鳴ることさえある。この論文を詳しく読みたいっ、気のついたことをその論文に激しく手書きでメモを取りたいっ、、そんな衝動にかられる。

 そのためにはダウンロードした論文を印刷しなければならない。私は専用のプリンタを教授室に置いている(大抵の教授はそうしている)。しかし、教授一人でたくさん印刷するのはコスト面で気がひけるので、比較的コンパクトなインクジェットプリンタを使って、しかも片面使用済みの用紙の裏に印刷する。私の貧乏症なところである。

 コンピュータでプリント操作をしてしばし待つ。早く印刷しないかな、、ええぃっ、じれったい、、、と高鳴る胸を押さえつつ待っていると、用紙の表裏を間違ってすでに印刷された面に印字してしまった。だらぁっ、私としたことがなんということじゃ。気を取り直して、用紙の裏表を確認してもう一度印字する、、。と、次に印刷されてきたものは字が随分とかすれている。どわぁっ、黒インク切れかいっ、、。

 黒インク黒インク、、、研究室には備蓄のインクカートリッジもあるが、やっぱり貧乏症の私はサードパーティー製の詰め替えインクも用意している。、、早く論文を見たいんやけどなぁ、、でも詰め替えインクがせっかくあるし、、、と、実験室からプラスチック手袋を持ってきてインクを詰める、、。、、もうっ、オレはヒマなんかっ、、。

IMG_2461.jpg 空っぽになったカートリッジに細工をしてインクを入れていたら、なんか情けなくなってきた、、。阪大には700人以上の教授がいるが、忙しい時にインクジェットプリンターのインクを手で詰め替える教授が何人いることか、、、。微研や iFReC には絶対おらんな、、。私が常日頃お付き合いいただいて尊敬申し上げている一流と呼ばれるあの先生やあの先生なんか、絶対こういうことはなさらない。「キミ、これをちょっと印刷してくれたまえ」と下々の者にコピーを用意させるに違いない、。

 忙しいのに、インクを自分で詰め替えて、用紙の裏紙を使って印刷しているような教授はあかん。この辺がオレのあかんとこや、、。あ〜、、オレはあかん教授や、、、。

 だいたい、3ヶ月に一度くらい、私はインクを詰め替えてはこうして反省を繰り返している、、。


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posted by Yas at 11:41| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月13日

生化若手の会・九州支部/デヴィッド・ボウイ/竹田圭吾

 この連休の10日に、生化学若手の会九州支部の依頼でプレゼンテーションの講演をしてきた。プレゼン講演に関してはこのあと予定がないので、もしかしたらこれが最後になるのかも知れない。

IMG_2436.jpg 会場は福岡県八女市のグリーンピア八女という宿泊施設である。参加者は30名程度。多くが大学院生のようだった。生化学会若手の会は古い歴史を持っていて、私は若い頃から「こういうのを運営する若い奴というのはどんな奴なんやろな−」とある種の畏敬の念を持って想像していたものだ。それから数十年。そんな「若い奴」の依頼で講演する自分はすっかり歳をとったような気がする。

 当初は「50分でご研究の話とプレゼンテーションの話をお願いします」という依頼だったのだが、それでは時間が短すぎる。それに生化学や生命科学を志す若者の集まりが「細菌感染」を主軸とする私の話を聞きたいと思っていると勘違いするほど私もトロくはない。プログラムの構成は明らかにプレゼンテーションの講演を私に期待している事を示していた(講演後、スライド作成のグループワークが設定されていた)こともあるので、「いやいや、お気遣いなく。50分みっちりプレゼンテーションの話をしましょう」ということにした。

 この会には、九州大学生体防御医学研究所の鈴木淳史教授も招待演者として参加されていた。鈴木先生の方は研究のご講演である。いわゆるダイレクトリプログラミングで線維芽細胞から肝細胞を作製するという研究の話で、大変興味深く聞かせていただいた。こういうところで思いがけず素晴らしい研究の話を聞くと、めちゃくちゃ得した気分になる。さらに鈴木先生の講演のあとには、留学や研究室運営などについての座談会が設定されていた。どうやら若くして教授になられた鈴木先生の経験や考えを聞きたいということのようだ。しかし、、(これは鈴木先生ご本人にも賛成していただいたのだが)成功者の経験談は参考にならんよ、、キミたち、、。少なくとも私はそう思っている(詳しくはこちらをどうぞ)。

 私のプレゼンの講演はいつも通り、、とはいかず、すこし盛り込みすぎて時間を超過してしまった。講演のなかで「講演時間厳守」を唱えていたにもかかわらず、である。これには「そういう失敗をするのがプレゼンというもので、だから難しいんですよ」とよくわからん説明をして誤魔化しておいた。

IMG_2437.jpg そのあとのスライド作成のグループワークでは、スタッフが作成した仮想実験のプロトコールとデータに従って、それぞれ方法を示すスライドとデータグラフのスライドを参加者が作成するという企画だった。それを見て、私が批評するということだったが、参加者それぞれが私のスライド作成における注意事項にもとづいて工夫しているのがわかって面白かった。みんな真面目である。もっとも、こんなときにふざける奴はおらんと思うが、、、。写真はそのグループワークの風景である。


 参加してみて感じたのだが、生化若手の会のミーティングの主眼は参加者の研究発表をもとに議論するという点にはなく、どちらかというと研究者としてやっていく上での諸問題にテーマを決めて話合うなどして相互啓発するような、、そういったところに重点が置かれているように見えた。それはそれで大切なことだが、巨大な生化学会の若手の会なのに、それではすこしもったいないような気がする。しかし、スタッフのひとりに聞いてみると生化学会からの支援はかなり少なく、それなりの規模で研究発表会をするのには無理があるとのことだった、、。学会それぞれによって、若手育成ひとつとっても色々と考え方があるのだろう、、。

 今回の出張は私の都合で日帰りにしたので、早朝に家を出て7時過ぎの新幹線に乗り、久留米駅で送迎バスに乗り換えて12時過ぎに到着し、講演後はスタッフの運転するクルマで久留米に舞い戻り、午後7時前の新幹線で帰阪するという慌ただしい出張になった。帰宅して落ち着いてニュースや新聞を見て、ロック歌手のデヴィッド・ボウイとジャーナリストの竹田圭吾さんが亡くなったことを知った。竹田圭吾さんは客観性・公平性・ユーモア性、全てを備えたとても素敵なジャーナリストで、大好きな人だった。デヴィッド・ボウイに至っては、若い頃「この人は死ぬことなんてないんじゃないか?」と私が何となく思っていたような人だった。生化若手の会もそうだったが、自分が年齢を重ねたことを強く感じさせるような出来事がいくつもあった連休だった。 

 謹んでご冥福をお祈りします。


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posted by Yas at 18:37| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月07日

ららぽーとEXPOCITY

 グランド・オープンの賑わいも、もう落ち着いたやろ、、と、昼食に「ららぽーとEXPOCITY」に行ってみた。

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 超満員でした。世間にはまだお正月ムードが残っていたようだ。フードコートで空いたテーブルを探すも見つからず。




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 フードコートから見る景色はなかなのものである。窓から見えるは太陽の塔と大阪大学の医学部と工学部の一部。残念ながら微研やiFReC は見えん。



 仕方がないので、スゴスゴと何も食べずに駐車場を出て近所の「丸源ラーメン」へ、、。ここのラーメンはどれも平均点が高いと思う。

 大阪大学の皆さん。まだ昼飯にららぽーとに出かけるのは早いようですぜ、、。


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posted by Yas at 19:24| Comment(0) | 非科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月01日

2016年 おめでとうございます

 あけましておめでとうございます。

 年賀状にも書きましたが、今年のスローガンは「気ぃ抜いたら終わりやんけ」です。時間や仕事に終われる毎日が続く今日この頃、今年は前向きに明るく楽しく元気よく過ごします。

年賀状jpeg.jpg








 今年もよろしくお願いします。


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posted by Yas at 09:23| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月27日

年末の反省

 一昨日の土曜日のこと。前日の金曜日にクルマで出勤してそのまま市内に飲みに出かけたので、この日は自転車で大学に向かった。実は、2ヶ月以上前にタイヤとチューブとブレーキワイヤー・バッドを交換してから、自転車には一度も乗っていなかったのだが、。

 天気は上々。気温も高い。タイヤを28C から 25Cに細くしたので走りは軽快だし、ブレーキも静かによく効く。しかしあいにく身体は全然軽快ではなかった。運動不足。前傾姿勢を維持できず首が痛くなる。これはもう全然だめな状態である。17-18 km ほどの平坦な道のりなのに、息が上がるしやたらと時間もかかるし、、。

 運動不足。これは今年の課題だ。明日は仕事納め。来年はなんとかしなくちゃ。


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posted by Yas at 22:17| Comment(0) | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月23日

早石修先生・ジフテリア毒素・ADPリボース転移反応

前回、岡本おさみさんが亡くなったことを書いたが、実はその日、新聞では早石修先生が亡くなられたことが報道されていた。

私などがご経歴を紹介するのは畏れ多いのだが、、、早石先生は大阪帝国大学医学部を卒業されて留学後、京都大学医学部教授、大阪大学医学部教授、東京大学医学部教授を併任も含めて歴任され、私などが研究者として物心ついた頃には財団法人大阪バイオサイエンス研究所長を務められていた。世界が認める偉大な生化学者である。

早石先生のご業績を数え上げるとキリがないが、細菌毒素屋である私が取り上げるとすればやはり、本庶佑・西塚泰美・早石修(いずれも恐れ入りまくってしまうような偉大な研究者である)の名前で発表された、ジフテリア毒素が ADP リボース転移反応を触媒する酵素であることを示した研究になる。私が調べたところでは、この研究に関する最初の論文は1968年の J. Biol. Chem.に掲載されている。ウィキペディアによると本庶先生はこの研究で博士号を取られている。この仕事は、単にジフテリア毒素の作用を解明したということにとどまらない。私の知識では、この研究は酵素活性を持つ細菌毒素を初めて示した研究であるし、NAD の ADP リボース部分が酵素によって転移されうる事を初めて示した研究でもある。

その後、コレラ毒素や百日咳毒素が三量体 GTP結合タンパク質を ADP リボシル化する同様の酵素毒素であることが明らかになり(百日咳毒素の作用は当時北海道大学の宇井理生先生の手によって明らかにされた)、いまではたくさんの細菌毒素が ADPリボース転移酵素であることがわかっている。こうした知見に先鞭をつけたのが早石先生のグループなのである。なぜ多数多種類の細菌毒素が揃いも揃って特殊な ADP リボース転移酵素活性を持っているのか、科学的な理由はわかっていない。あるいは、二匹目三匹目(十匹目とか二十匹目かもしれん)のドジョウを狙った細菌学者がこぞって ADP リボース転移反応を目印に毒素機能の解析をした結果なのかも知れない。

最近はさすがに、新しい ADPリボース転移酵素毒素の発見ラッシュは止んでいるが、それにしても生化学者であり分子生物学者であった本庶先生・早石先生のご研究は、多大な影響を細菌学研究にも与えたのだと言っていいと思う。

謹んでご冥福をお祈りいたします。


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posted by Yas at 17:42| Comment(0) | 科学的日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする